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2019年04月

9日の発射を北朝鮮の「短距離弾道ミサイル」と日米共に断定。しかし、それでもまだ韓国からは「分析中」の声……なぜ?

アメリカ、日本は「弾道ミサイル発射」……韓国が目を逸らすのはなぜ?(MBN・朝鮮語)
さて、米国のマスコミや日本政府は「北朝鮮が弾道ミサイルを撃った」と口を揃えて主張しています。
韓国政府だけが「弾道ミサイル」という表現を自制する理由は何なのかシン・ドンギュ記者が追求してみました。

米メディアが一斉に「北朝鮮が北西部で複数の弾道ミサイルを試験発射した」と、米国防総省を引用して報道した。
「この弾道ミサイルは発射場から東に飛行して海に落ちるまで300km以上を飛行した」と伝えました。
この日、日本の岩屋防衛大臣も「北朝鮮が撃った短距離ミサイルは弾道ミサイルとみられる」と述べた。
しかし、韓国軍と政府は弾道ミサイルかどうかについて「分析中」との言葉だけを繰り返しています。 (中略)

北朝鮮は戦術誘導兵器と主張しているが、もし弾道ミサイルとして確認された場合、北朝鮮は再び国連制裁対象になります。
(引用ここまで)

 4日の「飛翔体」についてはまだ分析中であるという話ができると思うのですよ。
 北朝鮮がイスカンデルを撃ったのははじめてのことですし、飛行距離も240kmほど。
 飛行経路とかの解析を行うことも必要でしょう。
 KN-09のロケット弾と混ぜられて発射されたことで目くらましにもなっていた部分もあるでしょうね。
 なんぼか言い訳は立つのです。

 ただ、9日の発射については420km飛翔した時点で弾道ミサイル以外のなにものでもない。
 っていうか、昨日の発射も北朝鮮側から画像が発表されたのですが、ノドンではなく北朝鮮版イスカンデルでしたね。
 高度50kmのディプレスト飛行させて420kmということは、実際の射程距離は500kmオーバーであろうというのは本当だったんだなぁ。
 まあ、弾頭の重量やらなんやらで変わってくるのは当然ですが。

 いまだに「分析中」というのはなんとかして北朝鮮を擁護したいというムン・ジェイン政権の意向が込められた言葉といったところなのでしょう。
 ただ、いくら韓国が「あれは弾道ミサイルではないかも知れない」といったところで、国際的な認知が「弾道ミサイル」ということになれば国連安保理決議の「核兵器運搬にまつわるミサイル類の発射禁止」に違反することになります。
 日本も今日午前の岩屋防衛大臣の会見で「短距離弾道ミサイルである」と断言するに至っていますし、アメリカは9日の時点で「弾道ミサイル」と断定していました。
 しかし、これ以上の制裁強化は北朝鮮国民の生存権を奪うのではないかという話も出てまして。
 安保理決議の中で石油を本当に最低限とはいえども輸入させることを認めているのは、戦前のABCD包囲網の反省という部分もあるのですよね。
 少なくとも完全に封鎖してしまうと破れかぶれになって戦いに出てくるという可能性がある、ということを人類は学んだと言うことなのでしょう。
 「制裁強化」という面から見ると手詰まりなのですね。
 ただまあ……安保理決議違反に対してできることは制裁の強化だけではない、ということでもあるのですが。

ムン・ジェインが「(安倍が)日韓間の歴史問題を国内政治問題として扱っていて日韓関係は悪くなっている。だがG20で会談できればよいと考える」と就任2周年のテレビ対談で発言。壊れたテープレコーダーかっていうね……。

文大統領「新天皇即位を契機に韓日関係発展すべき…安倍氏と会談希望」(中央日報)
--ところで歴史が韓日関係の足かせになっているが、新天皇を契機に変わることはできるだろうか。

「日本の新天皇即位を契機に韓日関係が発展できればという希望を持っている。人権意識が高まって国際規範が高まりながら少しずつ過去の傷が表に出てきているが、この問題によって未来志向の協力関係が損なわれないように両国政府が知恵を集めなければならない。ところが日本政治指導者が歴史を国内政治問題として扱い、両国の未来志向的発展に繰り返し水を差している。来月、〔20カ国・地域(G20)首脳会議出席のため〕日本を訪問する予定だが、安倍晋三首相と会談できるならばよいことだろうと考える」
(引用ここまで)

 引用した部分の質問、および回答も昨日のKBSで放送されたムン・ジェインの就任2周年対談のもの。
 いやもうね。
 壊れたテープレコーダーだってもうちょっと気の利いたこと言うでしょ。
 1月頭の新年会見でNHKのソウル支局長である高野洋氏が半ば以上、無理矢理に質問をもぎとって「日韓関係はどうか」と聞いた時も「(日本側が)政治的な攻防のイシューとみなして未来志向的な関係まで損なうのは、非常に望ましくない」という回答。
 今月頭の有識者との昼食会で「日韓関係の改善が必要だ」と言われた際にも「問題を国内政治に利用し、問題を増幅させている傾向があるようで非常に残念だ」との回答。
 でもって、2周年のテレビ対談でもまったく同じ。
 枝葉末節……というよりは語尾ていどが異なるだけ。  DeNAのキュレーションサイトかっていうくらいの違いでしかない。
 これか「両者が知恵を出し合って未来志向の関係性を作る」ってヤツのどちらか、もしくは両方しか言わない。
 というか、なにも考えていないから言えない。
 自分の意思ではなにも考えておらず、閣僚の言葉をそのままリピートしているだけなのですね。

 経済問題での回答でも同じ傾向。
 「OECDではアメリカの次に成長率が高かった」っていうのを繰り返すだけ。実際の数字や事実がどうとか関係ない。
 「雇用は持ち直している」というのを繰り返すだけ。税金で公的雇用を増やしているだけで、その実情はお寒いもの。
 雇用にしろ外交にしろ、事実とかどうでもよい。
 武藤正敏氏がその著書で述べていたようにムン・ジェインの視野に見えているのは北朝鮮だけ、ということが再確認できるようなテレビ対談となっています。
 まだもういくつか取り扱いますよー。

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2014/10/1

ムン・ジェインの就任から2年、外交政策を専門家が採点してみた……これはひどい

専門家が振り返る文在寅外交2年、対日政策は「Dマイナス」(朝鮮日報)
 政府の「北朝鮮非核化外交」の成績はD評点(4点満点で1.2点)だった。韓東大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授は「北朝鮮の体制の特性(独裁)に合わせ、首脳外交(トップダウン)で交渉のきっかけをつかんだことはうまくやった」としながらも、「政府がハノイでの交渉決裂以降もトップダウン方式にこだわるのは誤った方向だ」と指摘した。

 文在寅政権がこれまで掲げてきた米朝の「仲裁者」「促進者」外交は不適切だったとの指摘もあった。青瓦台(韓国大統領府)の千英宇(チョン・ヨンウ)元外交安全保障首席秘書官は「韓国は米国の同盟国であって、米朝の間で仲介役を果たすということ自体が不自然だ。促進者としての役割も双方を動かす力がある場合には可能だが、韓国政府にはそんな能力はない」と述べた。魏聖洛(ウィ・ソンラク)元駐ロシア大使は「このままでは北朝鮮の非核化交渉の火が消えてしまいかねない」と懸念した。

 制裁緩和と南北経済協力に重点を置く対北朝鮮政策、その過程で対立が表面化した韓米関係に対する評点はそれぞれ「Dプラス」と「Cマイナス」だった。峨山政策研究院の申範澈(シム・ボムチョル)安保統一センター長は「韓国は北朝鮮の核の脅威の当事者だが、政府はあまりに希望的な思考で対北朝鮮政策を推進している。そのために韓米の協調と北朝鮮に対する交渉力が低下した」と指摘した。ソウル大国際大学院のパク・チョルヒ教授は「我々が北朝鮮と同じ民族だという特殊性だけを重要視し、北朝鮮に味方するような印象を国際社会に植え付けた。国際的基準で北朝鮮を見つめて検証する普遍的なアプローチが政府には必要だ」と評した。

 文在寅政権の北朝鮮人権政策はF評点を受けた。10人中7人がFを付けた。「ひどい水準」(ユ・ドンヨル自由民主研究院長)、「何もしていない」(申範澈氏)、「完全に落第点だ」(南柱洪=ナム・ジュホン=元国家情報院次長)など酷評一色だった。対日政策の評点もDマイナスで落第点に近かった。「戦後最悪」と評される韓日関係を放置したからだ。関西外国語大のチャン・ブスン教授は「政府の対日外交政策は方向が分からないほど漂流している」と述べた。朴元坤教授は「政府が積弊(積み重なった弊害)の清算という名目を対日外交にも適用している。安倍政権が韓日の対立を国内政治に利用することも問題だが、韓国政府がそれに呼応するのはもっと問題だ」と指摘した。
(引用ここまで)

 ひとつ前のエントリと同様、ムン・ジェインが大統領に就任してから2年ということでメディアはこぞってこの2年間の成績表とでもいうべき記事を書いています。
 で、こちらは朝鮮日報の外交に関する採点。
 10人が4点満点で採点。ま、なにはともあれ採点表をごらんあれ。

・北朝鮮非核化外交    D(1.2)
・対北朝鮮政策      Dプラス(1.4)
・北朝鮮人権問題     F(0.33)
・米韓同盟の管理     Cマイナス(1.5)
・対日政策        Dマイナス(0.56)
・軍の安全保障政策    D(1.1)
・叙勲選定など報償政策  Dマイナス(0.67)
  総合点数 D(4点満点中0.99点)

 朝鮮日報が保守紙であり、ムン・ジェイン政権とは対立関係にあることを差し引いてもまあ……こんなもんでしょうね。
 特に北朝鮮の人権問題、対日外交政策についてはほぼ最低点。
 それ以外もとてもじゃないけどもよいとはいえない。
 外遊で失敗でなかったのは先日のウズベキスタンをはじめとした中央アジア歴訪くらいで、これも「失敗」ではないものの成功かどうかは微妙なところ。
 中国ヨーロッパバチカン市国ASEANアメリカと失敗の繰り返しでしたね。

 そういった目に見えやすい外遊以外でも、韓国にとっての外交政策の背骨が「北朝鮮への制裁緩和」しかないから、動きようがなくなっている。
 いかにして仲間を増やすか、敵でない国を増やしていくか、そして敵がどのていどの敵であるかを見定めるのが外交の基本路線ですが、韓国の場合は「北朝鮮への制裁緩和」が第一条件になっている以上、セカンダリーボイコットの危険性まで冒して言うことに乗ってくれる国などあるわけがない。
 ヨーロッパ歴訪の際には「まさかアメリカや日本がダメでもヨーロッパの国々ならムン・ジェインの言い分が正しいと認めてくれるとでも思っているんじゃないだろうな」との事前予想を書きましたが、まさにその通りの外交を行って当然のように失敗。

 ……っていうかだね。
 ムン・ジェインはなにだったらできるんだろうな、実際問題。
 対北外交ですら仲裁者を気取っておきながら、アメリカからは「同盟国が『仲裁者』とはなにごとだ」と憤慨され、北朝鮮からは「仲裁者とか言ったところでおまえらはアメリカのパートナーだろ」って看破される。
 挙げ句の果てに「我々は促進者だ」とか言い始める始末。言葉の問題じゃないんだっていう。
 「敵を作る」ということだけだったら80点くらいの採点にはなるのかなぁ……。

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新潮社
1998/2/26

ムン・ジェイン大統領「韓国経済は巨視的には成功している。このことを認め、誇りに思わなくてはいけない」……ははーん、これがビッグブラザーってヤツか

「韓国経済、巨視的には大きく成功……青年失業率は非常に低くなった」(朝鮮日報・朝鮮語)
ムン・ジェイン大統領は9日、就任2周年KBS対談で「巨視的に見たときに、韓国経済が大きく成功したことは認めなければならない。この部分には、誇りを持たなければならない」と述べた。ムン大統領は「G20(主要20カ国)、OECD(経済協力開発機構)諸国の中で、韓国はかなりの高成長国であり、異例的に景気が良い米国の次に経済成長をしている」とした。経済界では、様々な経済指標が悪化している現実とかなり認識の差があるという指摘が出た。

ムン大統領は韓国経済が第1四半期のマイナス成長をしたことについて、「気になる部分」とし「私たちの目標は、少なくとも2.5~2.6%である。下半期には潜在成長率の2%後半の水準に回復すると予想する」と述べた。続いて「青年の失業率も非常に低くなった。特に25歳から29歳の間には、非常に人口が増えたにも関わらず、雇用状況が非常に良くなったという言葉を申し上げる」と述べた。「労働と雇用の質はよくなったことは明らかである」とも述べた。所得主導の成長政策についてムン大統領は、「構造的な問題も多くありますが、最低賃金引き上げの効果もあると話している」と述べた。
(引用ここまで)

 他のエントリを書いていたのですが、ちょっとこれは衝撃的なニュースだったのでピックアップ。
 ムン・ジェインの視点にとっては「韓国経済はうまくいっている」と思いこんでいる、というのはかなりの衝撃。
 全体フレームとしてはうまく進んでいて、小手先で問題を修正すればなんということはない……という話になっている。
 いやぁ、大統領自身がこの認識であるというのなら、その配下の閣僚も同じ認識を持たされるわけですよ。
 大統領権限で任命されているわけですから。
 その認識に反対するような政策を打ち出すことはできない。

 雇用については「公的機関で可能なかぎりの雇用をしろ」という命令があったので「高齢者に公的なお小遣いを与える」とされるような庁舎周辺の花壇整備や簡単な掃除といった伝統的な仕事を分け与えることに加えて、若者に賃金と共に絶望を与える電気管理士という仕事も産み出しましたっけ。
 それでなんとか糊塗してきた対策で「青年層の失業率も低くなった」とかなんの冗談なんだろっていうね。
 4月の15~29歳の青年失業率10.8%。先月から比べたら低下しているものの高止まりの状況。
 青年層の拡大失業率は25.1%と4人にひとりが失業状態。
 さらに30~40代は雇用が減り続けているという状況。

 それでもムン・ジェインは「巨視的にはうまくいっている」「韓国経済を誇りに思うべき」という。
 皇帝的とすらされる韓国の大統領の認識がこうなのであれば、もはや閣僚や大統領府秘書官にできることはないわな……。
 大統領様が「経済政策は失敗ではない」と規定するのであれば、もはや失敗していない事実が確定的。
 根本的な経済対策はどこにも為されることはない、ということで決定です。
 しかし、マスコミから粉みじんになるまで叩かれた「OECDでアメリカの次に高い成長率」ってヤツ、いまだに言ってるんだな……。
 この就任2周年対談、けっこうネタの宝庫っぽいのでこの後もいくつか扱うと思います。

新版アメリカの高校生が読んでいる経済の教科書
小川正人
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2018/7/2