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2019年04月

ムン・ジェインの「韓国経済は絶好調」との談話に刃向かう報告書が雇用労働部から出される……「19兆ウォン費やして増やせたのは大学の電気を消す電気管理士のような仕事ばかり」ですって

【取材日記】青瓦台が見なければならない雇用部の「雇用反省文」(中央日報)
李載甲(イ・ジェガプ)雇用労働部長官は7日、雇用政策審議会を開いた。この席で2017~2018年雇用政策評価書を出した。雇用政策に関連しては「良くなっている」という政府の説明を耳にタコができるほど聞いていたので大きな期待はしていなかった。だが、この日の評価書は違った。

予想外に反省は深く、ち密だった。「時間が経てば政策効果が現れる」と繰り返していた青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府一部の行き過ぎた楽観論に「実務部署が政策批判として警告したのではないのか」という気がするほどだった。

内容はこうだ。昨年投入された雇用予算は19兆2000億ウォン(約1兆8000億円)だ。この予算で831万人を政府が主導する雇用事業に参加させた。生産可能人口(15~64歳)の22.6%に達する。つまり5人に1人は政府からの金を受け取って雇用を延命したということだ。2017年(625万人)と比較すると33%も増えた。

それでも政策に力づけられて仕事が続けられれば幸いだ。ところが政府が直接作った雇用事業に81万4000人が参加したが、民間雇用につながる就職率は16.8%にすぎなかった。83.2%は政府資金が切れると即座に失業者に戻ったわけだ。誰もいない講義室の電気を消すことや一回性の高齢者雇用のような政策だったので当然の結果だ。 (中略)

雇用部がこのような猛烈な自己反省をしたことは歓迎するべき姿勢変化だ。これに基づいて雇用事業日没制を導入して、各種事業を統廃合するとのことなのでやや遅れた感はあるものの幸いだ。一つ願いがあるとすれば、青瓦台参謀陣も反省からする姿勢を持ってはいかがか、とうことだ。そうなれば「少なくとも市場を害するようなことはしないだろう」という希望くらいは持てるようになるからだ。
(引用ここまで)

 おや、なんという反逆。
 生産可能人口の4.5人にひとり、831万人がなんらかの形で政府からの雇用支援金を受け取っていたと。
 そのために19兆2000億ウォンを費やしたにも関わらず、民間での継続雇用につながったのはわずかに13万6000人ほど。
 なにもしないよりはマシ……というレベルで終了したという報告をしてしまったのですね。

 この報告書が出されたのが今月7日。
 つまり、ムン・ジェインが巨視的には韓国経済はうまくいっていると発言するわずか2日前にこんな報告書を出していたということなのです。
 雇用労働部は日本でいうところの厚生労働省。
 昨今の労働状況の悪化について、メディアや韓国国民からの直接的な突き上げを食らっている省庁といえます。
 その雇用部がついに「大学の無人の教室で電気がついていれば、確認してから消す」ということについての専門家である電気管理士や、公的機関、公企業等の庁舎の周辺を掃除するための高齢者雇用が主であったとついに告白してしまったわけです。

 これまでは雇用統計の数字を見て「保険福祉サービスが大幅に増えている。これは高齢者雇用を主としたものであるに違いない」と韓国メディアや楽韓Webが解説してきたわけですよ。
 製造業における雇用、それも30~40代という主要な年代層の雇用が減れば「韓国の民間雇用が細ろうとしている」というような感じで。
 なので政府的にはまだまだ言い訳の余地があったのです。
 でも、その言い訳の退路を自ら断ってしまっている。

 ムン・ジェインは「労働と雇用の質がよくなっていることは明らか」とか「青年層失業率が非常に低くなった」とか、巨視的な立場から韓国経済を語っていたのですが。
 雇用労働部がそれを否定するような報告書を出していたとは……。きっと土着倭寇の子孫に違いありません。
 というか、わずか2日前にこういった報告書が出ているのに、あんな風に「巨視的には経済政策は成功している」って言えるんだからムン・ジェインはすごい大統領だと言えますよ。逆説的に。
 数字なんてどうでもよくて、マクロ的視点から見れば……とか言えちゃうんですよ?
 怖ろしい大統領ですわ……。


ムン・ジェイン、政策への助言を一切聞き入れるつもりなし……韓国元老「まるで『日本に問題があるので正義で正す』つもりかのようだ」

青瓦台で文大統領に会った元老「四面楚歌を知るような表情だった」(中央日報)
文政権に友好的な知識人に分類されてきた宋虎根(ソン・ホグン)POSTECH(浦項工科大)教授。2日に文大統領の招請で青瓦台(チョンワデ、大統領府)で開かれた「元老との対話」に出席した当時のことを尋ねると、首を横に振った。「大統領が礼儀上でも『いい話を聞いた』と言えばよかったが、『それは違う』と言って話を切ったりした。何のために呼んだか。執権2周年を迎えて傾聴するジェスチャーだけを見せたのではないかと思う」。

金大中(キム・デジュン)政権で国家情報院長を務めた李鍾賛(イ・ ジョンチャン)氏は「韓日関係が心配だ」と指摘した。ところが文大統領の反応は「日本が慰安婦・徴用問題を政治的に利用している」というものだった。宋虎根教授は「驚いた。慰安婦・徴用は逆にこちら(文在寅政権)で利用しているのではないか。こんな幽体離脱話法があるとは」と語った。李洪九(イ・ホング)元首相も「韓日関係に対策はなかった」とため息をついた。「『政治的利用』などという発言をするほど我々の立場ばかり不利になるが、大統領にはそういう認識がなく、韓日葛藤を解決する首脳会談の話もせず、心配になった」。

宋虎根教授の分析が注目される。「文大統領は政治家に進化しながら『日本に問題があるので正義で正す』という確固たる信念を持つようになったようだ。政治指導者が持つ信念ではないが、これが知られれば我々の外交は非常に困難になるだろう」。 (中略)

文大統領が元老に会ったのは良いことだ。元老もただ大統領に会うのではない。先月2日に青瓦台を訪問した経済元老はA4用紙5、6枚に進言する内容をぎっしりと書いてきた。鄭雲燦(チョン・ウンチャン)元首相は「みんな多くの準備をしてきた。私は2枚だったが、最も少なかった。進歩性向の姜哲圭(カン・チョルギュ)ソウル市立大名誉教授さえも文政権の政策にD単位を与えると言いながら超党派的な助言を惜しまなかった。ところが大統領の反応は『役に立ちました』がほとんどすべてだった」と伝えた。このため元老のうち文大統領が自分の進言を受け入れて政策を変えていくと期待する人はほとんどいない。
(引用ここまで・太字引用者)

 パク・クネ大統領は大統領府に引きこもって、門番たる秘書官経由でなければ話を聞かないということから不通大統領と呼ばれるに至りました。
 珍しくなんかの会見だったかで「もうちょっと官僚と話し合いを持ったほうがいいのでは?」と問われて、その場で「私ともっと話したい人(閣僚)はいますか?」って周囲に尋ねてシーンとさせるというようなこともやってましたっけね。  それが弾劾に至ったひとつの原因ともされていました。

 それを意識してか、ムン・ジェインは就任当初から「私は一部のための大統領にはならない」と宣言していましたねぇ。保守も進歩もなく「支持しなかった人たちにも仕える統合大統領になる」でしたっけ。
 で、2年経ってみたらけっきょくはまったく同じっていうオチ。
 記事にあるように「元老との対話」ということで一応、外部からの意見を取り入れる……というような形はとっているのですが。
 いろいろな人物に会うことはあうのだけども、返事は「役に立ちました」で終わり。
 特に経済関連と日韓関係について、なにも意見を聞き入れないということが盛んに言われていますね。

 でもまあ、どれだけ資料を持ってきて「所得主導成長政策は間違っている」って諭したところで、ムン・ジェインの立場では「韓国経済はマクロ的視点で見れば成功している」ということが前提なのですから。
 政策提言なんて受け入れるわけがないのですよ。
 周囲から見たら成人病そのものであっても、本人が「私は健康なのだ!」って言っているのだから病院に行くつもりなんてない。
 どこが健康だっていわれても、巨視的に見たら健康なのですから(笑)。
 自称「OECDでアメリカの次に経済成長率が高い国」なのですからねぇ……。

 あと日韓関係にも言及があるですが。
 あくまでも「元老のひとりが受けた印象」ですが「(ムン・ジェイン大統領は)『日本に問題があるので正義で正す』という確固たる信念を持つようになった」とのことです。
 この感想を聞いてすぐに思い出したのが、江沢民主席との中韓首脳会談後の共同記者会見で「日本のポルジャンモリ(礼儀とか悪いクセとか行儀の悪い人間に対して使う言葉)を正してくれる」と大見得を切った金泳三大統領です。
 教科書問題やらなんやらで「中韓が共同で日本の歴史認識を正そう」みたいな話になり、こうしてでっかい言葉を口に出したわけです。
 その直後に通貨危機の襲来があって、IMF管理下に置かれるという国家的恥辱を受けることになったのですけどね。
 ムン・ジェインも同じような経路を辿らなければよいのですが。
 まあ、いざとなったらホワイトハウスのムン・ジェインファンクラブがなんとかしてくれるでしょ。たぶんね?


セウォル号沈没から5年、韓国は安全になったのか? 何のための大騒ぎだったのか……答えはもちろん、NO(おっさんホイホイ)

【コラム】セウォル号を巡る三つの質問(朝鮮日報)
 われわれが自らに投げ掛けるべき質問は三つだ。一つ目は、韓国はあの時以来、安全になったのか。現政権が発足してからも、KTXが脱線し、銭湯や介護病院からは火災が発生し、ソウル都心の公立幼稚園では大きな問題が浮き彫りとなった。二つ目は、だとすればこれまでの5年間、われわれは一体何をしてきたのか。何度も行ってきた論議と調査と捜査と裁判は、一体何のためのものだったのか。

 旅客船「セウォル号」の5周年追悼行事を終え、韓国社会について詳しい英国人ジャーナリストが朝鮮日報に「セウォル号の追悼施設を光化門広場に建てるのは適切ではない」という記事を寄稿した後、KBS放送の記者から「原文を見せてほしい」という電話があったという。同ジャーナリストが「原文を他のメディアに送ってもいいか」と了解を求めながら、投げ掛けてきた質問がある。「ところでKBSは、なぜこんなことをするのか」

 「なぜKBSはこうなのか」。これは英国人ではなく、われわれ自ら「なぜこのようになったのか」を問い掛けなければならない内容だ。5年間にわたってわれわれはこの三つの質問に答える代わりに、他の話題にばかり夢中になってきたのではないか。
(引用ここまで)

 これ以前の2ページではセウォル号の遺族がいた体育館でこんなことがあったという話なのですが、かなりの胸くそなのでスルーしておいたほうが身のためです。
 この教頭先生の話はセウォル号の遺族会がどのような性質のものであったか、語り継ぐに値しますけどね。

 で、記事タイトルになっている「セウォル号を巡る三つの質問」ですが。
 事故発生当時から楽韓Webで何度も何度も語っていたように、セウォル号は韓国社会の映し鏡である以上、変化があるわけがないのですね。
 事故そのものの影響でなにかが変わるわけがない。市民意識としては数十年経過すれば多少は変化するのでしょうが、それはどこでも普遍に見られる変化。
 5年やそこらでドラスティックに変わるわけがない。
 SRTの非常口ひとつ見たってそれは理解できるでしょうよ。

 KBS云々についてはムン・ジェインがいくら「積弊清算」とか叫んだところで、意味がない。
 やっていることは利益誘導先のつけかえに過ぎない。
 社会が清廉になったわけでも、マニュアルが遵守されるようになったわけでもない。
 セウォル号をあくまでも外のことであると大半の韓国人は認識しているのでしょうが、韓国人の中には多かれ少なかれセウォル号があるのですよ。
 そのセウォル号と向き合わないかぎり、社会が変革されるようなことはないでしょうね。
 「ろうそく革命」なんて存在せず、ただの政権交代があっただけなのですよ。
 ちなみにこの後、KBSはニュースバラエティ系の番組で「光化門広場にセウォル号の追悼施設を作るのはふさわしくないとか言っている外国人がいるけど、なにも韓国のことを知らないヤツがこんな妄言を垂れ流しているだけだ」「そうだそうだ!」という扱いになっていたそうですわ。
 実際には韓国のことをよく知っている人物による提言だったのですけどね。

 

北朝鮮、最後の外貨収入のあてが中国に奪われ四面楚歌……最強の制裁がついに完成へ

北労働者の帰国前倒し 6月末までに 中国要求、米配慮か(東京新聞)
北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの茫然自失の日々(デイリーNKジャパン)
中国政府が三月初旬、国内に北朝鮮から派遣されている労働者について、六月末までに帰国させるよう、雇用する中国企業などに求めていたことが分かった。複数の外交筋が明らかにした。国連安全保障理事会が北朝鮮に対する制裁決議で定める十二月の送還期限を、独自に繰り上げた形。制裁の確実な履行を要求する米国との間で貿易摩擦を抱えていることが、背景にあるとみられる。 (中略)

 国連安保理は二〇一七年十二月に採択した制裁決議で、北朝鮮が外貨獲得源として海外に派遣した出稼ぎ労働者を、二年以内に送還させるよう定めた。中国が送還期限を約六カ月前倒ししたことについて、外交筋は「米国との貿易協議を意識しているはずだ」と指摘する。
(引用ここまで)
 北朝鮮労働者を2019年末までに帰国させることを義務付けた国連安全保障理事会の制裁決議を遵守し、ルーマニア、アラブ首長国連邦(UAE)、ナミビアなど国連加盟国は、自国内にいた北朝鮮労働者を次々に送り返している。 (中略)

 北朝鮮事情に明るいデイリーNKの中国情報筋によると、中国当局は3月初め、遼寧省丹東にいる北朝鮮労働者のビザの1回の滞在期間を1週間に制限する措置を取った。これを受け、市内の北朝鮮レストランや縫製工場で働いていた女性従業員が、3年の予定を切り上げて急遽帰国した。 (中略)

 デイリーNK取材班が接触した丹東の北朝鮮当局の幹部は、中国当局が今回の措置に続き、5月から6月に渡江証所持者や私事旅行者(親戚訪問)の往来を制限し、年末までに全員を追い返す計画を立てていると見ている。

 渡江証とは、中国と川を挟んで向かい合う新義州(シニジュ)市の保衛部(秘密警察)が市民に限って発行する臨時のパスポートのことだが、実際には新義州市民以外にも発行され、労働者の派遣に悪用されている。また、技術学習生(インターン)ビザを悪用して女子大生を働かせるなど、様々な抜け道が存在するが、中国当局はそれらを含めて完全にブロックしようとしているものと思われる。 (中略)

 別の情報筋によると、北朝鮮当局は全員を帰国させると資金調達に支障をきたすので、慌てて帰国させるなとの指示を現地担当者に下した。つまり、滞在期限が切れても居座れと「不法滞在」を指示していることになる。
(引用ここまで)

 国連が北朝鮮に課したもっとも重い制裁は石油関連製品の輸入制限ではなく、こっちではないかなとも個人的には思っている「国連加盟国は北朝鮮労働者を2019年までに送還させなければならない」という制裁が発動することが現実味を帯びてきました。
 これで本当に合法的な外貨入手のアテがなくなり、北朝鮮情勢が緊張してくるのではないかとも感じています。
 東京新聞のものが4月23日の記事で、デイリーNKジャパンのものは9日のもの。
 こうしてみると、弾道ミサイル発射試験は労働者の送還繰り上げを画策している中国に抗議する意味もあるのかな……とも思えますね。
 ま、実際の意図なんてどうでもいいことで、国連安保理決議違反であるということのほうがはるかに重要ではありますが。

 労働者送還のほうに話題を戻すと、これによって最後の外貨収入が途絶える可能性が高い。
 するとキム王朝周辺の特権階級に振り分ける富が途絶えるわけですよ。
 キム・ジョンウンにとっては北朝鮮国民が飢餓に晒されるよりも、特権階級からの支持がなくなるほうが政権継続にとっては大ダメージ。
 そのあたりの話はウリとナムにかけて、そしてムン・ジェインの恩賞人事にかけて話していますのでそちらもごらんください。
 現在のところは手持ちの外貨を切り崩すようにしているとのことですが。

 とまあ、こうした国内勢力から高まっているであろう不満の解消という面が2回連続の弾道ロケット発射に秘められている可能性も充分にありますね。
 そしてアメリカの中国への圧力のかけかたの見事さよ。まあ、貿易を人質にしていうことを聞かせるなんてことはアメリカ以外にはできないので参考にはできませんけども。