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2019年10月

ムン・ジェイン「安倍総理と対話開始になり得る意味ある接触ができた」 → 菅官房長官「……韓国側の発表については韓国に聞いていただきたい」

文大統領「安倍首相と対話開始になり得る意味ある接触」(中央日報)
冷たい菅官房長官「韓国の発表は韓国に聞いていただきたい。日本の立場に変わりない」(中央日報)
5日、タイ訪問を終えた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領がSNSで「(タイ訪問中)安倍晋三首相と対話の開始になり得る意味のある接触をした」と明らかにした。ASEAN関連の首脳会議出席のためタイを訪問した文大統領は2泊3日の日程を終え、この日午前に帰途に就いた。

文大統領はタイを離れる前にSNSにコメントを載せ、4日の安倍首相との接触をこのように表現した。そして母の死去に弔意を表した各国首脳に感謝の言葉を伝えた。
(引用ここまで)

菅義偉官房長官は5日午前、定例ブリーフィングで前日タイ・バンコクでの韓日首脳歓談について「安倍晋三首相は日本の原則的な立場を文在寅(ムン・ジェイン)大統領にしっかりと伝達した」として「(その間の)一貫した立場に基づき、韓国側に賢明な対応を求めていく考えに変わりはない」と5日、述べた。

菅長官のこの日の韓日関係に関連したブリーフィングは前日歓談が終わった後、西村明宏官房副長官が行ったブリーフィングと全く変わらなかった。 (中略)

「雰囲気が友好的だった」「両国関係の重要性を確認した」という韓国側の発表に対する見解を明らかにしてほしいという質問もあった。「韓日両側のブリーフィングが違う」という質問に菅長官は「韓国側の発表内容にコメントしない」「韓国側の発表は韓国側に聞いていただきたい」と回答を避けた。やはり前日、西村副長官の発表を同様に繰り返したものだ。
(引用ここまで)


 ちょうど菅官房長官の対応についてはピックアップしようとしていたところでした。
 件の菅官房長官の会見はこちら。今日の午前の定例会見ですね。



 2分25秒くらいからが韓国関係の質問。
 あまり返答に対して表情を崩したりしないようにしているのが菅官房長官のスタイルですが「韓国側の発表は韓国側に聞いていただきたい」というときに若干の苦笑いが入ったのが印象的。6分10秒くらい。
 まあ、苦笑いもしますわな。

 で、その一方でムン・ジェイン大統領からは「対話の開始になり得る意味のある接触」と評価。
 うーん。
 安倍総理→日英通訳→韓英通訳→ムン・ジェイン……という手間のかかった中、およそ10分(韓国側発表によると11分間)の歓談が「意味のある接触」だったかどうか。
 そりゃまあ、訪日しておいて8秒間の握手で終わりとか、単独会談は2分だけ(実質ゼロ)というものに比べれば意味はあったかもしれませんが。

 今回も日韓メディア、日韓政府の扱いの差がすごい。
 即位礼の際のイ・ナギョン首相との21分会談と同じレベルですね。
 どうにかこうにか「日韓関係改善」というものを演出しようとしている。GSOMIA破棄直前になって、なんとかして日本から譲歩を引き出そうとしているのでしょうけども。

 そのGSOMIA破棄まであと17日。
 ここにきてここまで焦るのであれば、最初から破棄なんて宣言しなければよかったのにね。
 ちなみに今日からデビッド・スティルウェル国務次官補が訪韓しています。
 これと中頃に予定されているというマーク・ミリー統合参謀本部議長の訪韓が最後通告でしょうね。
 「韓国がアメリカの要望を聞き入れないのであれば、アメリカも韓国の要望を聞き入れない」との話をするのでしょう。

東京と神奈川の本当においしいパンケーキ 改訂版 (Walker)
TokyoWalker編集部
2014/8/26

韓国大統領府「日韓首脳が11分の歓談を行いました!」とプレスリリース。写真は大統領府高官がスマホで撮影したもの……なお、外務省の対応は……

韓日首脳歓談関連書面(韓国大統領府・朝鮮語)
ASEAN + 3首脳会議に先立ち、ムン・ジェイン大統領は、インドネシア、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの首脳と歓談を交わし、後に遅れて到着した安倍首相を隣の席に導いて、午前8時35分から8時46分まで11分間の単独歓談の時間を持ちました。

ムン大統領と安倍首相は非常に友好的であり、真剣な雰囲気の中で歓談を続けました。

両首脳は、日韓関係が重要であることで意見を同じくして、日韓両国の関係の懸案は対話を通じて解決しなければならないという原則を再確認しました。

また、最近、両国外交部の公式チャンネルで行われている協議を通じて実質的な関係の進展方案が導き出されることを希望しました。

ムン大統領は他にも必要に応じてよりハイレベル協議を行う案も検討してみようと提案しており、安倍首相もすべての可能な方法で解決策を模索するように努力しようと答えました。
(引用ここまで)


 昼の更新で韓国大統領府は大々的に「11分間の歓談を行いました」としていましたが、ページが分かったのでチェックしてみましょう。
 時刻まできっちり記して、かつ写真も撮影しているっていう状況。
 この大統領府のページでも使われているソファでの歓談の様子がすべてのメディアで使用されています。安倍総理がスーツのお腹あたりに手をやっている画像ですね。
 実はこの写真、韓国大統領府の提供となっています。

安倍首相が文大統領と11分間面談 「原則的立場」伝える(産経新聞)

 産経新聞の記事にも「大統領府提供」とありますね。
 それぞれのメディアが必要に応じてトリミング等を行っていますが、大元の写真はこの1枚だけ。
 実はムン・ジェイン大統領に同行しているチョン・ウィヨン国家安全保障室長がスマホで撮影したものだそうです。
 本来は専門のカメラマンがいるのですが、突発的に行われたことから、スマホで撮ったとのこと。

文大統領、安倍に近づいて即座に会話提案(東亞日報・朝鮮語)
ムン大統領の近接撮影を担当する専属のカメラマンが議場に入場していなかったために、大統領府はムン大統領に同行していたチョン・ウィヨン青瓦台国家安保室長が、携帯電話で撮影した両国首脳の写真をマスコミに公開した。
(引用ここまで)

 先に話した「10分ほどの会話」を「11分の歓談」としているように、ミリほどでもいいから成果を大きく見せたい、という願望が見てとれます。
 画像1枚のあるなしで説得力というものは大きく変わってくるのです。
 ブログの参考書なんかでも「絶対に画像は必要」って書かれているくらいです。
 うちはまったく使っていませんけども(笑)。テキストで勝負……というよりも面倒だから。韓国に行くたびに画像ネタは仕込んできてますけどね。

 なんとかして日韓関係を改善したいのだ、という意欲が韓国側には見えますが。
 いわゆる「ボタンの掛け違え」を手当てしないことには無理でしょうねぇ……。

 ちなみにこの非公式の会話について日本の外務省は完全にスルー。
 ASEANで行われているその他の会談や協議は続々と掲載しているのですけどね。

安倍総理とムン・ジェイン大統領がソファで歓談……韓国メディアが「11分」、日本メディアが「10分」と報じた理由は……

日韓首脳が“10分間会話” 双方の温度差 鮮明に...(FNNプライム)
文大統領-安倍首相、4カ月ぶり11分間の単独歓談…青瓦台「友好的・真摯な雰囲気」(中央日報)
ASEAN(東南アジア諸国連合)の会議に出席するため、タイを訪問中の安倍首相は4日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と短時間言葉を交わした。

10を超える首脳会談をこなす中、注目を集めたのが韓国との接触だが、およそ10分という短時間で、双方の立場の違いが浮き彫りとなる結果になった。

安倍首相と文大統領は、ASEANと日中韓による首脳会議に先立ち、控室でいすに座り、およそ10分間、言葉を交わした。

韓国大統領府、コ・ミンジョン報道官は「韓日両国の懸案は、対話を通じて解決しなければならないという原則を再確認しました」と述べた。

韓国側は、対話による解決を再確認したと発表する一方、日本政府は元徴用工訴訟をめぐり、「わが国の原則的立場をしっかりと伝達した」としていて、双方の温度差があらためて鮮明になった。
(引用ここまで)


 ASEAN+3の場でムン・ジェイン大統領と安倍総理がソファに座って歓談したとのニュース。
 日本のメディアでは「およそ10分間」、韓国メディアでは「11分間」と歓談時間が表記されています。
 前回の日韓首相会談で「20分ほどの会談を韓国側の依頼で21分と表記した」という話と同様で、1分でも長く表記したいという韓国側の意向が見えますね。
 焦りは相当なものになっている、と判断してよさそうです。
 そもそも外務省サイトに「日韓首脳が歓談した」という情報が載っていない時点で日本側の扱いはお察しください。

 歓談の内容についても韓国では「対話を通じて解決しなければならないという原則を再確認した」というもの。
 その一方で日本からは徴用工訴訟について「我が国の原則的立場をしっかりと伝達した」という話が優先されている。
 日本にとっては対韓国外交の一丁目一番地が徴用工訴訟であるということが再確認されましたね。

 というか、10分だろうと11分だろうと通訳をはさんだら実質的な歓談時間は5分にも満たない。それぞれの持ち時間はさらにその半分。3分すらない。言いたいことをひとつ言ったらそれで終わりでしょ。
 おまけに今回は突発的だったので日韓の通訳もいなかったために安倍総理→日本語から英語に通訳→英語から韓国語に通訳→ムン・ジェイン大統領というやりかただったとのことで。
 トランプ大統領とムン・ジェインの単独会談が2分だったという話がありましたが、あれはタイムテーブル的に2分間を割り当てられていたというだけで実質的にはなにもなかったというのと同じで。
 今回の歓談も実質的にはあいさつしたらそれで終わりですよ。
 「G20以来、4ヶ月ぶりに会った」とか「1年2ヶ月ぶりの対話」とか大げさに過ぎませんかね。
 なにかが進展したというわけでもなし。