相互RSS募集中です

2019年10月

韓国国家安保室長「GSOMIA破棄は日韓の問題。米韓関係は無関係」……それで済むんだったら「失望した」なんてコメント出さないよ……

韓国高官「影響は限定的」 軍事情報協定破棄でも(時事通信)
韓国、軍事協定「日本との問題」 米韓同盟は無関係と強調(共同通信)
韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長は10日、記者会見し、23日午前0時に失効する日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、破棄しても「韓国の安全保障に及ぼす影響は限定的だ」と強調した。また、日本政府による韓国向け輸出管理厳格化措置が続く間は協定は維持できず、「この点は国民も理解してくれるだろう」と語った。
(引用ここまで)

韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長は10日、韓国が破棄を決め、失効が迫る日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)について「韓日両国が解決すべき問題で、韓米同盟とは全く関係ない」と強調した。大統領府で記者団と懇談した。
(引用ここまで)


 どちらも今日、大統領府で行われたチョン・ウィヨン国家安保室長の記者会見でのコメント。
 ムン・ジェイン政権が発足してから任期の半分にあたる2年6ヶ月が経過したと言うことで、その記念記者会見とのことです。日曜日なのに大変だ。

 記者会見の中でGSOMIAについての言及がかなり多かったので箇条書きにしてチェックしてみましょうか。

・GSOMIA破棄は日韓の問題で米韓関係とは関係がない。
・我々はツートラックを貫いたが、日本側が輸出規制を行った。
・GSOMIA破棄について国民の理解は得られると思う。
・韓国の安全保障に与える影響は限定的。
・日韓関係悪化の原因は日本が提供した。
・日韓関係が正常化すれば(輸出規制を解除すれば)、GSOMIA延長を検討する。

 その中でも「日韓の問題で、米韓同盟には関係ない」っていうのはひどい認識ですわ。
 もうGSOMIA関連の話題は日韓関係ではなく、米韓関係の問題になっているのにね。
 このままGSOMIA破棄に至るとしたら、アメリカの不信は頂点に達することでしょうよ。
 現状でもどうにもならないレベルなのに、なおのこと悪化するのは間違いない。

 あれだけ国防総省、国務省の高官から「失望した」と言われ続け、ここ最近だけでも「GSOMIA継続が日韓だけに留まらず、日米韓にも利益」って発言が相次ぎ、高官の訪問だけではなく、エスパー国防長官まで訪韓しようという状況。
 そんな中、いまだにこの認識を垂れ流せるのだから強いよなぁ……。  ま、進退窮まっているので、進める方向がひとつしかないのでしょうがないというのが実際ではありますけどね。

 いまさらGSOMIA延長を言ったら国民から突き上げを食らう。
 国民から、それも支持層からは破棄について充分な支持を得ている。
 なんとかしてアメリカからの不興さえ乗り越えられれば問題ない。
 むしろ、GSOMIA延長に舵を切ったら政権維持が危険になるレベル。

 今日の段階に至っても「日本が譲歩すれば、我々も延長を検討する」って言い続けていますからね。
 イ・ナギョン首相の訪日や、ムン・ジェイン大統領との歓談、会談の呼びかけなんかも含めて「我々はサインを出し続けてきたのに日本が取り合わなかった」ってアリバイ作り……かなぁ。
 でもま、日本にとってはそんなものに付きあう必要性はなし。

 もう破棄でいいじゃないですか?
 アメリカがあれだけ圧力をかけた中、拒否し続けたらどんな目に遭うのか見ておきたいっていうのもありますし。
 韓国が米韓関係崩壊の方向へと確実にステップを踏み出すという、歴史の目撃者になれるわけですから。
 そう考えるとなかなか感慨深いんじゃないですかねー。

韓国政府関係者「日本政府は韓国に対して『助けるな』『教えるな』『関係を結ぶな』との原則を貫いている」……非韓三原則を採用しているってこと?

韓国当局者「日本が余地与えず、GSOMIA延長の可能性50%未満」(中央日報)
この当局者は「延長の可能性は50%未満」とし「現在、両国間の水面下交渉が進行中だが、日本が余地を与えない」と伝えた。これは公式的には「日本側の変化がない限り現段階では予定通りGSOMIAを終わらせるという原則」(5日、青瓦台関係者)だが、政府の一部で「GSOMIA出口戦略」を模索中という意味でもある。

実際、4日にタイ・バンコクで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍晋三首相の「11分間の歓談」があった後、ふさがっていた両国関係に突破口が開かれる雰囲気が生じたという見方が出てきた。しかしこの日の当局者の発言は、GSOMIA解決のための余地を日本が与えていないことを示唆する。当局者はGSOMIA維持のための核心条件として「GSOMIA終了決定を触発した日本の輸出規制(ホワイト国除外)の解除」を挙げた。 (中略)

この当局者は「日本は安倍首相の指示に従って緻密に韓国に報復した」とし「輸出規制のほか非公式的な報復措置もある」と述べた。さらに「日本政府が今年、隠密に『韓国を相手に▼助けるな▼教えるな▼関係を結ぶな』という3つの非公開原則を立てた」とし「輸出規制もこの原則に基いて立案、執行されたと把握している」と語った。
(引用ここまで)


 韓国政府高官がGSOMIA破棄を撤回する確率は50%未満であるという話をしています。
 ただし、このエントリでピックアップする部分はそこではなく。
 日本政府が韓国に対して「助けるな」「教えるな」「関係を結ぶな」という非公開原則で対応している、とのこと。

 古田博司教授が提唱している非韓三原則そのものじゃないですか。
 JBPressでも語っていますね。2015年の記事。

韓国を助けるな、教えるな、関わるな 古田博司氏に聞く「東アジア3カ国との付き合い方」(JBPress)

 当時はパク・クネ政権でしたが従軍慰安婦問題でも日韓基本条約で解決済みという態度を貫くべき、という話をしています。
 隣国として最低限のやりとりだけをして、あとは中国にでもなんにでも任せるとよい、ということですね。

 実際に日本政府で対韓外交において非韓三原則が採用されているかどうかはともかく、それに近しい対応になっているのは間違いないところ。
 たとえば半導体材料の輸出管理強化を宣言したあとに、韓国から度重なる協議要請があったものの経産省は「実務的説明会」に終始し、さらには「これで説明は終了。あとはメールで連絡を」と要請をはねのけたことがありましたね。
 あの一連の流れで書くタイミングを逸していたのですが、「まるで非韓三原則のようだなぁ……」と思っていたのですよ。
 それ以外にもGSOMIA破棄以降、日本はまったく動かずに韓国が自滅しているところもそうでしょうね。

 記事の韓国政府高官が言うように、非韓三原則が政権内部で実際に採用されているかどうかはともかく(2度目)。
 現政権の対韓外交の底流に「非韓三原則」があると見て間違いないでしょう。
 そして功を奏しているのも間違いないところ。
 下世話な言い方をするなら「効いている、効いてる」ってヤツですね。

「統一朝鮮」は日本の災難
古田博司
飛鳥新社
2018/9/7

「GSOMIA破棄を外交カードとして扱うべきではなかった」という指摘ができない韓国メディア……誰も反日政策には反対できない

(聯合ニュース・朝鮮語)
韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)終了期限が10日余り後に迫り、韓国政府の悩みが深まっている。
「GSOMIA維持」を希望する米国の圧力は激しくなるものの、韓国がGSOMIA終了という立場を変える条件は全く用意されていないためだ。
韓国と日本が2016年11月23日に締結したGSOMIAは来る23日0時で効力を失う。韓国政府が去る8月23日GSOMIAを延長しないという公文書を日本政府に伝達したからである。

日本が「安全保障上、韓国を信頼できない」とし、対韓国の輸出規制を強化しことから韓国政府は敏感な軍事情報を交流するGSOMIAを維持することができないという論理だった。
韓国は「GSOMIA終了」決定で韓日葛藤の構図を動かすことを期待したものと思われる。
日本が韓国大法院の徴用賠償判決に強く反発し、輸出規制措置にまで出た状況で、米国が敏感な問題として扱うGSOMIAにあえて触れることで、積極的な介入を誘導しようとする考えだった分析が多い。
「GSOMIA終了」決定から実際の効力が発生する90日間、GSOMIAを日米韓安保協力の象徴として考える米国がより積極的な役割するのではないかということだった。

しかし、状況は韓国側の意図するようには変化しなかった。
米国は韓国に向かって「GSOMIAは維持されなければならない」と圧迫しながらも、韓日葛藤に対しては「両国が解決する問題」と積極的に介入することは難しいという立場を維持した。
そのためか、日本の態度も不動の姿勢である。
韓国政府は「日本が輸出規制を撤回するのであれば、GSOMIA終了の決定を再検討することができる」という立場だが、日本は応じる考えがまったくないように見える。
日本政府のスポークスマンである菅義偉官房長官は6日の定例会見で、こういった韓国の立場について「(輸出規制の強化は、GSOMIA)協定の終了の決定とは全く次元が違う問題であり、韓国政府の主張を受け入れることはできない」と述べた。

日本が余地を与えないので、韓国政府も原則を強調するしかない。
大統領府の関係者は8日に報道各社の記者との会見で「日本の輸出規制の原因が(韓国を)信頼できないという点であり、もっとも重要な安全保障を共有するGSOMIAを維持することは、我々としては難しいという部分だ」と「GSOMIA終了決定の立場に変化はない」と述べた。
一部で「GSOMIA終了演技論」などが挙げられているものの、輸出規制措置に対する日本の態度変化がない限りGSOMIA終了決定を変えないということである。

カン・ギョンファ外交部長官も8日、国会予算決算特別委員会に出席して「(立場変更の)基本的な前提として必要な日本側の輸出規制措置の撤回がまだない状況で、私たちの立場を守っている」と述べた。
政府当局者は10日、「日本になにも変化がないのに、私たちが(先に)他の動きをするというのは、国内的に受け入れられることができない状況だ」と述べた。

時間があまり残されていないが、日米韓は終盤までGSOMIA終了を巡って熾烈な外交戦を展開するものと思われる。
韓国への米国の圧迫も継続されるものと思われる。
韓米関係に明るい専門家は「米国としては日米韓安保協力が重要であり、韓国がロシアとも結んだ安全保障協力の最も初歩的なレベルといえるGSOMIAを日本とできないとしたら困るという立場」と述べた。
特に今週訪韓するマーク・エスパー米国防長官のメッセージも注目される。
彼は来る15日、ソウルで開かれる韓米安保協議会の(SCM)に出席予定で、GSOMIA終了期限を1週間あまりの状況で訪韓し、解決策を求めるために韓米高官間の議論が行われることができる。

また、ガンギョンファ長官が来る22~23日に名古屋で開かれるG20外相会議への参加可否を検討中であるが、出席する場合は最後の妥協の試みが行われる可能性もある。

(引用ここまで)


 韓国側から見たGSOMIA問題の現状把握記事、です。
 日本の輸出管理強化を撤回させるために動こうとしないアメリカを「GSOMIA破棄」というテコで動かすことが目的であった、と。
 しかし、GSOMIA破棄宣言後もアメリカは日本に対してはなにも動かずに、韓国に対してだけGSOMIA維持の圧力を加え続けた。
 韓国側も「日本の輸出規制撤回がGSOMIA維持の前提条件」と破棄直後にも、そしてつい最近になってもアナウンスし続けており、それが達成されずにGSOMIA破棄を撤回することはできない。
 GSOMIA終了となる22日まで韓国はアメリカから圧力を加え続けられるであろう、といったもの。

 ひとつ、どうにも解せない部分がありまして。
 韓国メディアから「そもそもGSOMIA破棄をカードとして選んだこと自体が間違いだ」という話が出てこない。
 保守系メディアから「GSOMIA維持が国益だ」といったような社説や、その逆で左派メディアから「GSOMIA破棄は主権国家としての選択だ」との話は出てきています。
 ですが、そもそもの「GSOMIA破棄自体が選択ミスである」という話が出てこない。
 少なくともNAVERニュースに掲載されている社説の類いでは見たことがないですね。

 たとえば保守系メディアを中心にして「ムン・ジェイン政権の所得主導成長政策は根本から間違っていた」との指摘はいくつもされています。
 雇用政策についても「公的雇用で数字をごまかすのややめろ」というような社説が見受けられますね。
 実際、中央日報がそんな社説を書いてます。

【社説】良質の雇用、政府ではなく市場を通じて作ろう=韓国(中央日報)

 ですが、GSOMIA破棄については「そもそも日本に対抗する外交カードとしてピックアップすること自体が間違いだ」という指摘はない。
 誰がどう見てもGSOMIA破棄を外交カードとして扱ってしまったこと自体が悪手で、韓国政府は自ら窮地に立たされている。
 日本からは無視され続けているし、アメリカからは外交的に突き上げを食らっている。
 GSOMIA破棄を言い出したことによるメリットなんて、韓国にはひとつもない。
 主導したキム・ヒョンジョン国家安保室第2次官は糾弾されるべき存在のはずなのですが。
 どこからもそんな指摘は出されない。
 反日政策に文句をつけることができないのです。
 こんなところからも対日政策、反日政策となるとまったく文句をつけられないという韓国の病巣が見えてくる、というわけですね。  文句をつけたら親日派、て人生終了ですからねぇ。