相互RSS募集中です

2019年10月

ムン・ジェイン、ついにエスパー国防長官に「GSOMIA破棄を再考するつもりはない」と言い放つ

文大統領「日本との軍事情報共有は困難」 GSOMIAに関し米国防長官に(聯合ニュース)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、青瓦台(大統領府)でエスパー米国防長官と会談し、失効期限が迫っている韓国と日本の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)と関連し、安全保障上信頼できないという理由で対韓輸出規制を強化した日本と軍事情報を共有するのは難しいとの立場を改めて伝えた上で、韓米日間の安保協力は重要で持続的な努力を傾けるとの意向を示した。青瓦台の高ミン廷(コ・ミンジョン)報道官が会見で伝えた。

 文大統領の発言は、日本が対韓輸出規制強化を撤回すればGSOMIAの終了決定を再検討することができるとする韓国政府のこれまでの立場を改めて示したもので、現在の韓日間協議の状況を勘案すれば、GSOMIAはこのまま失効する可能性が非常に高いとみられる。 (中略)

 エスパー氏は文大統領の発言に理解を示した上で、「GSOMIAに関連した問題についてよく理解している」とし、「この懸案が円満に解決されるよう日本側にも努力を要請する」と述べた。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領が直接、マーク・エスパー国防長官に向けて「日本との軍事情報共有は難しい」と発言。
 まあ、これで3ヶ月にわたって続いてきたGSOMIA狂騒曲も終了ですかね。
 いや、それにしても分からない。
 どんな希望や願望を持ってGSOMIA破棄を宣言したのか、いまだに分からない。
 勝ち筋ゼロで自分から詰みに向かっている。それも意気揚々と。

 何度か書いているように、まともな判断力を持っている政権であればGSOMIA延長か否かの判断は100回機会があったら100回延長です。特に今回の場合であれば。
 それくらいガチに手を出すべきではない事柄でした。
 事前に韓国側、特に与党の共に民主党からはあれだけ「GSOMIA破棄を云々~」という話が出てきたので「これだけ言っているけど、まさかね……まさか……だよね?」みたいな話は何度かしましたけどね。

 アメリカのシンクタンクが「GSOMIA破棄は米軍撤退や同盟消滅にすらつながりかねない」って警告していましたが、楽韓Webでは韓国にとってはそれがそのまま「アメリカが重要視しているGSOMIAは外交カードとして使える」という思考になっているという話を事前にしています。
 そして、本当にそうやってしまった。
 本当にあり得ない判断をしてくれている。

 ムン・ジェイン政権は理性的ではないということは分かっていました。
 当選直後に「ムン・ジェインはやらかすよ」という話を前もってしていました。
   それでも、さすがにここまでとは。

 日本に対抗できる手札がなにもないからGSOMIAを外交カードにするしかなかった、というのは分からないでもないですが。
 理性的な判断がひとつも働いていない。
 「GSOMIAよさらば! 我が代表堂々退場す」くらいの勢いですね。

 あ、それとエスパー国防長官の「日本側にも努力を要請する」という話はあくまでも大統領府の報道官が「エスパー国防長官がそういっていた」というだけの話。
 とんぼ返りして日本に戻って話をするわけでもなく。
 まあ、いつものアレでしょうね。

韓国メディア「アメリカはGSOMIA問題の根本には日本の輸出規制があることを知るべきだ」……もうそんなこと言っている状況じゃないけどね

大統領府「米当局者が来てもGSOMIA終了が撤回されることはない」(ハンギョレ)
[社説]米国、「GSOMIA問題」解決策は日本で見つけよ(ハンギョレ)
 大統領府の高位関係者は13日、「GSOMIAは米国の外交安保当局者が来て話したからといって(終了方針が撤回に)なる事はない。GSOMIAを終了すると発表する前に、すでに米国側と話がついた状況」と述べた。この関係者は「日本や私たちも(共に)満足するに値する解決策はすぐにはない。それならばGSOMIAも終了するしかない」と付け加えた。 (中略)

 大統領府はただし、この問題が「同盟亀裂」の議論に広がることに困惑している。GSOMIA終了に関連して米国側と十分に対話を交わしていることを強調するのもそのためだ。6日、キム・ヒョンジョン国家安保室2次長が、デービッド・スティルウェル米国務省東アジア太平洋次官補とロバート・エイブラムス韓米連合軍司令官に会った時にも、予定より長い70分余りの間意見を交わし、政府の立場を十分に伝達したというのが大統領府の説明だ。当時大統領府は、「両国間の同盟の懸案について、具体的かつ建設的で未来志向的な協議を行った」と明らかにしている。

 大統領府は、米国務省関係者がGSOMIAの話を継続するのには、別の狙いがあると見ている。韓国政府の防衛費分担金を高めるための交渉のテコとして、GSOMIA問題を活用しているということだ。大統領府の高位関係者は、「今回の訪韓の期間中、私たちが分担しなければならない防衛費の規模を明示的に話さなかった。しかし、訪韓の主な目的が防衛費を上げることにあったのは明らかだ」と述べた。
(引用ここまで)

 しかし、米国がまず知るべきことは、GSOMIA終了の原因を提供したのは日本だという事実だ。日本は安保上信頼できない国であるという理由で韓国に対する輸出規制を強行した。「安保上信じられない国」と言いながら最も重要な安保情報の提供を受けるというのはつじつまが合わない。韓国政府のGSOMIA終了決定は、日本の不当な経済報復によるまっとうな措置だ。

 にもかかわらず、米国が日本による原因提供には口を閉ざしたまま韓国だけを圧迫しているようにみえるのは、同盟に対する礼儀にもとるだけでなく、同盟の価値を自ら下げる行いだ。韓国政府はすでに、日本が不当な輸出規制を撤回すればGSOMIA終了決定を再検討し得るという立場を何度も明らかにしてきた。米国は、韓国政府と国民の意思を深くくみとる必要がある。GSOMIA問題を解決するカギは韓国政府ではなく日本政府が握っている。日本を置き去りにして韓国政府を圧迫することは正しい解決策とはなり得ず、日本との軍事情報共有に対する韓国国民の否定的な世論ばかりを育てる恐れがある。

 政府は米国の圧迫に屈することなく、原則を守るべきである。日本の態度変化なしにGSOMIAを延長すれば、米国の圧力に屈して名分と実利をともに失うことになるだけだ。
(引用ここまで)


・アメリカがなにを言ってきても日本が輸出規制強化撤回しないかぎりは、GSOMIA破棄は変わらない。
・アメリカは日本に対して輸出規制強化を撤回するように言うべきだ。

 このふたつが韓国政府によるGSOMIAについての意見、ということでしょうね。
 他にもいろいろとあるでしょうけども、主としてこのふたつに集約されると思います。

 それともうひとつ、上の記事の最後にある「アメリカはGSOMIA破棄宣言をテコに防衛費分担金を増額させようとしている」というもの。
 まあ、それも狙いのひとつではあるとは思いますが。

 アメリカの言っていることはそうじゃないんだよな。
 対外的な問題になるからGSOMIAに触るなって事前にあれだけ言い続けてきたのに、あっさりと外交カードとしてピックアップして扱ったことに対する不満ですよ。
 パク・クネ大統領(当時)がアメリカからの否定的な見解も省みずに、中国の抗日勝利記念式典軍事パレードに出席したことについて、アメリカからは「ブルーチームにいるべき人がレッドチームにいる」という話まで出た、とされていました。
 これについても散々、「出席するべきではない」という話がアメリカから出ていましたね。
 アメリカ側の話は「米韓関係に楔を打ちこんだという誤ったメッセージを対外的に送ることになる」というものでした。

 今回もまったく同様の話で。
 GSOMIAが日韓間で結ばれたのはアメリカの要望によるものでした。渋る韓国側を説得し、どうにかこうにか席に着かせた。それは世界中が認識している。
 今回の韓国の行動はそのアメリカの要望に逆らった、というように見えるということです。
 軍事同盟国であるにも関わらず、ですね。

 アメリカは「韓国のこの行動がアメリカへの裏切りに見えるからやめてくれ」って話をしている。どんな政治、外交の素人でも理解できる話なのに、韓国政府だけがそれを理解していない。もしくは理解していない振りをしている。
 最終的にエスパー国防長官とミリー統合参謀本部議長が同時に訪韓するという異常事態を招いたわけです。
 まあ、これは多分にアメリカによる他の同盟国に向けての「ここまでアメリカはやったのに韓国は裏切ったのだ」というようなアリバイ作りであると思われますが。

 こうして日本にツケを払わせようとしても、その魂胆が見え透いているから相手にされていない。
 最初から「GSOMIAを外交カードとして扱うな」と言われていたわけですから。
 ハンギョレの社説もしょせんは「GSOMIAを外交カードとして扱ったこと自体が間違いである」というところまで届いてない浅いもの。
 さすがにこの状況でアメリカも「日本が折れろ」とは言い出さないわ……。
 それでもGSOMIA破棄の1週間後までにまだまだ波乱があるとは思いますけどね。

北朝鮮に拉致され、死亡したワームビア氏の家族が訪韓、ムン・ジェイン大統領に面会要請 → 「お祈り」回答書で拒絶

青瓦台、北に抑留され死亡した米ワームビアさん両親との面会を拒絶(朝鮮日報)
 北朝鮮拉致被害者の米国人大学生、故オットー・ワームビアさんの両親が、今月22日の訪韓を前に文在寅(ムン・ジェイン)大統領に面会を要請したのに対し、青瓦台(韓国大統領府)が面会要請を断ったことが14日までに確認された。

 青瓦台国家安保室は、ワームビアさんの両親の面会要請に対する回答書で「(文大統領の)国政運営の日程上、面会は難しい」と明らかにした。ワームビアさんの両親、フレッド・ワームビアさんとシンディ・ワームビアさんによる文大統領との面会要請は、6・25戦争拉北者家族協議会のイ・ミイル会長が今月1日に両親に代わって青瓦台に伝え、安保室の回答は13日にイ会長に渡された。ワームビアさんの両親は、今月22日にソウルで開催される「北朝鮮の拉致および抑留被害者たちの法的対応のための国際決議大会」に出席するため訪韓する予定だ。

 国家安保室は回答書で「送ってくださった書信はきちんと受け取って読んだ。大統領との面会を希望されるお気持ちは私どもも十分に理解している」としながらも、面会要請を断った上で「ご家庭の幸せと健康をお祈りする」とつづった。また、安保室は「(ワームビアさんの両親の)意向を十分にくんで政策の参考にし、国民との意思疎通を拡大することに最善を尽くしたい」とした。

 協議会側は、青瓦台がワームビアさんの両親との面会を拒否したことは、文大統領が掲げる国民疎通の方針とかけ離れていると反発した。イ会長側は「青瓦台が、北朝鮮政権によって息子が死亡し苦しんでいる両親に対し、一言の慰めもなく面会を拒絶し『家庭の幸せ』などといった常套句を送ってきたため、より大きな(心の)傷を負った」と述べた。文大統領は、就任以降一度も北朝鮮による(韓国人)拉致被害者の家族と面会したことがないという。
(引用ここまで)


 まあ、当然でしょう。
 記事中にもあるように、ムン・ジェインは北朝鮮による韓国人拉致被害者家族に面会したこともない。
 それどころか脱北者に面会したことすらないのですから。
 北朝鮮の逆鱗に触れるであろうことは一切しない、それがムン・ジェインの基本方針です。

 ここでワームビア氏の家族に会って、北朝鮮の機嫌でも損ねようものなら次の南北会談がいつになるかも分からなくなってしまう。
 経済・雇用・外交と目に見える範囲ですべてにおいて行き詰まっているムン・ジェイン政権にとって最後の魔法の杖となるのが対北関係ですから。
 どんな窮地に追いこまれても、ちょいと南北会談のひとつでもすれば支持率爆上げ。
 キム・ジョンウンが板門店の軍事境界線を一歩乗り越えただけでも盛り上がるわけです。

 去年まではその魔法の杖が使えていたのですが、今年になってからは渋い対応しかされていません。
 ムン・ジェインの支持率が右肩下がりなのはそのあたりも理由のひとつでしょうね。

 逆にいえばワームビア氏の家族を招聘して、面会申請をさせようとしている韓国の拉致家族協議会は拒絶されることが分かった上でやっているのでしょう。
 こうして「拒絶されたぞ」というアナウンスで揺さぶりをかけるために、ということです。
 ま、問題はそんなことを言われたところで、ムン・ジェインの北朝鮮信仰は揺るぎもしないとは思いますが。