最近中国では日本の化粧品ブランド「SK-II」の「ピテラエッセンス」が韓国製化粧品「后(フー)」の「秘貼自生エッセンス」を脅かし、日本の「NARS」のダークローズカラーのリップスティックが韓国「ラネージュ」のライトピンクのリップスティックを追撃している。
世界の化粧品業界からは「『眠れる巨人』だったJビューティー(日本製化粧品)が中国でついに目覚めた」とか「トレンディーなアイテムとして注目を集めたKビューティー(韓国製化粧品)に続き、基本に忠実ながら優れた技術力を持つJビューティーの時代が帰ってきた」といった評価が聞かれる。 (中略)
中国の電子商取引大手、アリババ・グループは11月11日、インターネット通販業界における世界最大の販促イベント「光棍節」を実施した。そこでもSK-IIの売り上げは韓国のLG生活健康の「后」を軽く上回った。今年3月にアリババと提携し、中国の消費者のビッグデータに沿った製品を企画、生産した結果だった。
また、資生堂は中国の消費者に最も認知されており、昨年は中国での販売が前年比で32.3%増えた。今年初めには中国本社体制を強化し、4000億ウォン近いマーケティング費用の相当部分を中国市場に集中させた。 (中略)
過去3年間に中国の輸入化粧品市場は爆発的な成長を繰り返した。今年1-10月の中国の化粧品輸入額は96億7597万ドルで、年内に100億ドルの大台突破が確実視されている。17年に年間輸入額が51億3103万ドルを記録してからわずか2年でパイが2倍に拡大したことになる。 (中略)
GTAによると、日本と韓国による化粧品の対中輸出額の差は3512万ドルと小さいが、成長性では大きな差がついた。日本は前年比で34.8%増だったのに対し、韓国は14%増にとどまった。トップ5カ国で韓国だけが10%台で、日本を含む各国(フランス39.8%増、米国43.4%増、英国61.1%増)は30%以上の伸びを示した。
(引用ここまで)
中国市場で韓国コスメが急ブレーキ。
それに変わって伸びているのが日本製品。
ふたつ要因があるんじゃないかと思われますね。
ひとつは中国人の所得が伸びていて、日本製化粧品に手が届く所得層が増えてきたこと。
「韓国製品で我慢していた」層が確実にあるとは思われます。
それともうひとつは口コミがあるのではないかと思われるのですよ。
ここ何年かの日本への中国人観光客の買い物傾向が、電化製品購入からドラッグストア中心になって久しいですね。
で、日本の化粧品やらなんやらを買っていって、試された結果がこうだということです。
中国の口コミサイトでも「日本に行ったらこれは買うべき」というような話が大きく出てますね。
中国人旅行客の多いホテルの近くですと、コンビニなんかにも雪肌精が山積みになってたりします。
口コミで使われたあと、ポイ捨てされるかリピーターになってもらえるかは製品の出来次第。
そして資生堂の製品は使い続ける価値のあるものとして、中国市場に受け入れられたということなのでしょう。
中国市場で韓国製品が不人気になる度にTHAADミサイルでの限韓令がどうのこうの言ってますが、そんなもんは海外事業での当然のリスクでしょうよ。
韓国だって日本相手に同じことをやっているわけですから。
これも中国人観光客に好評とのこと。ちょっとした凝りにピンポイントで使える。

ニチバン
: 2011/2/15