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2019年11月

韓国経済:デフレーターが4四半期連続でマイナスを記録。韓国人「通貨危機の時でも3四半期までだったのに!」と叫ぶ

英FT紙「韓国経済、50年で最悪の状況」(朝鮮日報)
South Korea set for one of worst growth periods in half a century(フィナンシャルタイムズ・英語)
【社説】デフレの入口で冷たく冷めていく韓国経済(中央日報)
韓国経済が濡れた落ち葉のように限りない沈滞のどん底に陥っている。世界が称賛した躍動性は消え、企業家精神はだれも話せなくなった反企業・反市場政策が続いた結果だ。なぜ韓国がこうした境遇に陥ったのか自己恥辱感を覚えるほどだ。その現実が数値として現れ続けている。韓国経済の生命線である輸出は12カ月連続でマイナスを記録し、消費者物価は11カ月連続0%台、30~40代の新規雇用は25カ月連続マイナスを記録中だ。

その結果、国民経済全体の活力を示す国内総生産(GDP)デフレーターが1961年の統計作成開始以来初めて昨年10-12月期から4四半期連続マイナスを記録した。

GDPデフレーターは名目GDPを実質GDPで割って算出する値だ。そのため「GDP物価」とも呼ばれるこの指標がマイナスに転じたということは消費・投資・生産など経済の総体的状況が悪化しているという事実を意味する。特に4四半期連続マイナスは韓国経済の成長弁が閉じられているという警告灯で、1997年の通貨危機の時もなかったことだ。 (中略)

大統領が非常経済体制を宣言し、内定者まで議論される首相には労組など陣営の反対にも経済専門家を抜てきする決断で残る任期全体を経済非常体勢で稼動しなければならない。奇跡を成し遂げた韓国経済がこのまま「茹でガエル」になり座り込むことはできない。
(引用ここまで)


 フィナンシャルタイムズの記事で「韓国は50年で最悪の状況」とされている、と朝鮮日報の記事では読めますが。
 実際の記事読むと「この50年で最悪の経済成長率。統計の取られはじめた1954年以来、韓国では2年連続で2.5%以下になったことはない。だが、それをはじめて記録しそうだ」って感じで、米中の貿易戦争の余波で低成長に苦しむ韓国……っていう論調です。
 まあ、韓国の現状紹介ってところですね。
 最大の問題はここから底入れして伸びる要因が半導体の反騰くらいしかないっていうことでしょうかね。

 スマートフォンはかつてのような伸びを見せないし、それ以外の製品が伸びる要素もなさそう。
 本当にDRAMとNANDフラッシュしかないのです。
 造船も底入れしたとはいえ、まだまだ苦しい。
 中国は中間材でもコモディティといえる部分は内製をはじめていて、材料・中間材あたりで韓国が輸出できるものはもうなにもないのです。

 2010年前後のリーマンショック後に韓国がいち早く経済成長を遂げることができたのは、中国がなりふり構わない財政出動をして公共事業を行った際に、中間材を大量に輸出できたからでした。
 この時、中国政府はいっきに対韓赤字が拡大したことにショックを受けて、内製に大きく舵を切っています。
 その結果、中国の対韓国貿易赤字は2013年に628億ドルをピークとして減少してきましたが、この2年ほどは半導体の高騰で増えてきました
 中国が自給自足を宣言して行っているプロジェクトの「中国製造2025」では対韓貿易赤字を減らす切り札として半導体にも食指を延ばしているのですよ。
 まだここ数年では難しいでしょうが、2020年代後半あたりではかなり伸びてくるのではないかなと予想しています。

 じゃあ、韓国はなにを食い扶持にするのか……ということなのですが。
 「もしかしたら、なにもないんじゃない?」という危惧が海外から出ているというわけなのですよ。
 ハゲタカらが「もう韓国には食えるものがない」と言い出すくらいの勢いで。
 フィナンシャルタイムズの記事はそういう話ですし、S&Pも最近になって「韓国経済が回復したとしてもとんでもなくゆっくりだ」と言い出しています。

 内需転換は遅れに遅れていまだに貿易依存率は80%近く。
 そしてその内需も所得主導成長のおかげでずたずた。
 デフレーターが4半期連続でマイナス。  目も当てられないとはこのことでしょう。

 「失われた20年」を日本は蓄積してきた資本で潜り抜けてきました。
 企業も体質を大きく変えてこれからの10年はそれなりに成果を刈り取れる時期であると感じています(世界経済の動向はあるにせよ)。
 韓国にそういった資本の蓄積があるのか……という話になるのですが。
 財閥はたぶん大丈夫。財閥は。
 1997年の通貨危機で当時4位の財閥であった大宇が潰れたようにどこかは潰れるか、分割されるかするでしょうけども。
 問題は財閥は韓国経済の大黒柱であっても、国内雇用についてはそこまで貢献しているわけではない……ということくらいかな。
 まあ、ムン・ジェイン政権はがんばって財政支出して、今年の成長率を2.0%以上にするとよいと思います。
 がんばれ、ムン・ジェイン!

韓国の大統領外交補佐官「米軍撤退したら中国の核の傘に加わるのがよい」と発言……もしかして軍事音痴なんじゃね?

文正仁特別補佐官「在韓米軍が撤退したら中国が核の傘を提供すればどうか」(朝鮮日報)
 文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官=写真=は4日、国立外交院の外交安保研究所が開催した国際会議で、「もし北朝鮮の非核化が行われていない状態で在韓米軍が撤退したら、中国が韓国に『核の傘』を提供し、その状態で北朝鮮との交渉をする案はどうだろうか」と述べた。同補佐官はこの会議で司会を務めている際、このような突発的な質問を中国側の参加者に投げかけた。大統領安保特別補佐官が在韓米軍の撤退を仮定して、中国に韓国の安保を任せればどうかと尋ねたものだ。

 韓国外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官はこの会議の基調講演で、最近相次いでいる北朝鮮のミサイル・放射砲挑発や対米圧力発言について、「北朝鮮は現在、危機的な状況にあるように見ることもできる」と言いながらも、「少なくとも対話の経路は開かれている」と述べた。また、「どんな状況でも韓半島で戦争が発生することはないだろう」とも言った。

 これに対して、チャールズ・カプチャン・ジョージタウン大教授兼米外交協会主任研究員は「韓半島に戦争が100%ないだろうと確信しすぎてはならない(don’t be so sure)。北朝鮮との関係を改善するには数十年かかる可能性があるため、息の長い交渉をしなければならない。北朝鮮と合意に至らなければ、北朝鮮は緊張を高めるかもしれない」と語った。
(引用ここまで)


 ムン・ジェインの外交を知るためにはそのメンターであるムン・ジョンイン大統領特別補佐官の話を聞け、というのはムン・ジェインが大統領に当選する前からの鉄則でしたが。
 実際、いくつかの外交方針は前もってムン・ジョンインによって語られていました。
 特に「北朝鮮に対する制裁の段階的解除や終戦宣言」についてはくどいほどに各所で語っていますね。
 そして、まったく同じことをムン・ジェインが語るというコンボになっています。

 ちなみに対日本では「ヨーロッパで冷遇されたのは日本のロビー活動のせい」とか言い出している人物です。
 韓国の言い分が世界に通用しないのは、韓国以外に原因があるという考えかたをしている人物であるということが分かりますね。
 で、その日本関連で「日韓の仲裁をアメリカではなく中国に任せるのはどうだ」という提言をしたことがあります。

 「大統領が出ていけといえば、在韓米軍は出ていかなければならない」という発言があったことも加えておきましょうか。  アメリカ関連ではアメリカからは駐米大使の打診を拒絶されたという噂がありますね。
 なんとかして韓国をアメリカの影響圏から抜けさせたいという意向の人物であるわけです。

 で、「在韓米軍が撤退したら、核の傘を中国に任せるのはどうだろう」という発言をしたそうですが……。
 在韓米軍は核の傘をどうこうするような存在ではないのですね。
 韓国への核の傘となるのはグアム基地のもの。
 在韓米軍が撤退したとしても、核の傘を維持したいというのであれば米韓軍事同盟を維持することで可能です。
 そもそも核の傘、というのは「もしそっちから同盟国に向けて核ミサイルを撃ってきたら、アメリカからそれ以上の威力の核を降らせるぞ」という抑止力の概念を核保有国ではない同盟国にも適用したもの。
 必ずしも米軍の駐留が条件というわけでもない。ですが、軍事同盟は必須。
 つまり、この発言は中国と軍事同盟を組みたいと言っているに等しいわけです。

 ムン・ジェイン政権の間になんとかしてアメリカとの関係性を希薄にしようと考えている、というところからこういった発言になったのでしょう。
 そして、それはそのままムン・ジェイン政権の意向であると考えるべきでしょうね。
 GSOMIAを延長せざるを得なかったことからも、残り任期が半分になった現在においてもアメリカの影響から脱することはできていないという焦りが見えるかな。
 軍事音痴を晒した、というオチではありますが。

韓国左派紙「GSOMIA延長を主導した保守紙は親日派だ!」と糾弾大会をはじめる……そこまでしないとメンツが保てない状況か

「朝鮮・東亜日報の『GSOMIA』親日論調の根には反民族100年の歴史」(ハンギョレ)
 巨大メディア『朝鮮日報』と『東亜日報』は「民族紙」なのか「反民族・非民主」新聞なのか。

 来年3月5日(朝鮮)と4月1日(東亜)に「創刊100周年」を控える両新聞社は、民族紙を宣言し大々的な記念行事の準備に奔走している。諸市民団体は「朝鮮東亜、嘘と裏切りの100年清算市民行動(市民行動)」という連帯機構を立ち上げ、両紙の「反民族・反民主的な汚辱の歴史」を審判すると意気込んでいる。市民行動には、1975年に維新独裁に抗議して追放された両紙の被解雇ジャーナリストで組織された東亜自由言論守護闘争委員会と朝鮮言論の自由守護闘争委員会をはじめ、全国言論労組など57の言論市民団体が参加する。ハンギョレは先月21日にキム・ジョンチョル東亜闘委委員長にソウル孔徳洞(コンドクドン)の当紙社屋で活動計画などを聞いた。

 1967年に東亜日報記者として入社し、自由言論実践運動で8年後に解雇されたキム・ジョンチョル委員長は、民主統一民衆運動連合(民統連)事務処長やハンギョレ論説委員、聯合ニュース社長などを務めた。彼は創刊から2014年までの東亜・朝鮮日報の紙面を一つ一つ暴いた各5巻からなる『東亜日報大解剖』『朝鮮日報大解剖』の共同著者として、両新聞社の社主パン・ウンモとキム・ソンスの親日行為などに精通している。

 彼は「朝鮮、東亜は100周年を迎え、自画自賛したいのだろうが、この1世紀の間、民族共同体に貢献した功績よりも破壊した罪の方がはるかに大きい。彼らが国民を裏切り、『天皇陛下万歳』を叫び、大韓民国の独裁政権を称えたことを知らない人が多い」とし、「何よりも彼らに欺かれてきた人々と若い世代に恥ずかしい歴史の実体的な真実を広く伝え、警戒心を目覚めさせることが重要だ」と述べた。 (中略)

 軍事情報包括保護協定(GSOMIA)をめぐる韓日対立で、朝鮮日報が日本政府を擁護しているという批判が広がったことについては「日本軍は1931年に満州を侵略し、太平洋戦争を引き起こした。これに対し朝鮮日報は戦争を起こしてアジアを征服しなければならないという主張を展開した」とし、「GSOMIAで露わになった親日的論調の根はまさにここにある。本人たちは民族紙だと言うが、昔から反民族紙だ」と批判した。東亜日報に対しても、「創業主のキム・ソンスの反民族親日行為が認められ、昨年叙勲が取り消された」事実を指摘した。
(引用ここまで)


 うーん、これはひどい。
 社内の人間にではなく、外部の人間にオピニオンやインタビューという形で紙面で記事を書かせてるというやりかたは日本でも(海外でも)ありがちなことですが。
 もう、これはその極北。

 「朝中東」といえば、保守系3紙のことでNAVERニュースあたりでちょっとでも日本に有利な記事が書かれたりすると「さすが朝中東」と書かれます。
 この3紙が伝統的な保守紙で、ここに韓国経済新聞が加わるという感じかな。
 圧倒的な支持率を得ていたムン・ジェイン政権下では小さくなっているしかないのかなと思いきや、最近はどこも政権に批判的な記事を掲載するようになりましたね。
 経済政策をはじめとして、ムン・ジェイン政権が自らこけているからだって話でもありますけども。
 特に政権発足当初は完全にひれ伏していた中央日報がかなり積極的に政権批判を行っているのが面白いところ。

 特に経済政策・安保政策については保守系紙からの突き上げが強いのです。
 GSOMIA延長については「政府は国益を考えて破棄宣言したというが、本当の国益はなんなのか考え直せ」と朝中東+韓経は常に書いていましたね。
 ここには東亞日報と朝鮮日報が書かれている「朝鮮日報と東亞日報は親日紙で反民族紙だ」って書かれていますが、特にGSOMIA破棄に厳しかったのは中央日報であるように感じましたけどねー。
 まあ、このインタビューを受けている人物は朝鮮日報と東亞日報について恨み骨髄に徹しているようなのでその二紙を糾弾しているということのようですが。

 韓国政府は「日本は謝罪した」「年内に輸出規制緩和!」とか言うことで溜飲を下げ、左派紙は「保守紙がGSOMIA延長を主張したからだ!」と糾弾する。
 まあ、それだけGSOMIA延長の経緯が左派にとって屈辱的で、なんとしてでもその責任を政権ではなく外部に押しつけなければならない状況になっている、ということなのでしょう。
 メンツが立たないところにまで追いこまれている、ということか。
 左派と右派、持つものと持たざるもの、老人と若者。
 韓国の分断は細分化され、それぞれが深化しているなぁ……いつかこのことについて書きたいものですが。

左派と右派の分断についてはこちらが詳しい。
韓国 内なる分断 (平凡社新書0917)
池畑 修平
平凡社
2019/7/12