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2019年12月

ムン・ジェイン一押しの「伽耶史復元事業」でも世界遺産には登録できない理由がある模様……

【コラム】文大統領の伽耶はなぜ世界遺産になれないのか(朝鮮日報)
 伽耶古墳が世界遺産の国内候補リストに名を連ねたのは2013年のことだ。故郷の金海を宣揚したがっていた故・廬武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と、就任したとたんに伽耶史の復元を国政課題に挙げた文在寅(ムン・ジェイン)大統領のせいで数々の誤解を生んでいるが、「伽耶世界遺産」プロジェクトは実際には7年以上の歴史を有しているのだ。それなのに、なぜユネスコの本審議どころか国内予選すら通過できないのか。 (中略)

残念だが比べてみたところ、読めば読むほどに古代王国・伽耶の登録は困難であるように思えた。記者一人だけの偏狭な判断だろうか。国民にきちんと伝えられていない事実がある。文化財庁の諮問機関である文化財委員会の世界遺産分科委員会が2019年下半期の会議でこの事案を7対1で否決したという事実だ。大統領の関心事業であるため当然通過するものと考えて祝賀夕食会を準備していた関係自治体はその日の夜、茫然自失の状態だったという。

 前述した「卓越した普遍的価値」の基準は大きく三つある。真正性、完全性、地域性。その遺産が本物で信頼できるものなのか、当初の状態に近い形で維持されているか、該当地域は保存準備ができているか、ということだ。伽耶にとっては一つ目の敷居から高かった。検証されていない主張を事実であるかのように説明して物議を醸した国立中央博物館の「伽耶本城」展示が示すように、2000年前の古代王国は依然として大部分がミステリーだ。伽耶当代の資料である中国・陳寿(233-297)の「三国志 魏書 東夷伝」には、当時、韓半島に78の国があったと書かれている。古墳群の現存は明らかな事実であるが、これが全て伽耶なのか、一部は新羅や百済なのか、もしくは全く別の小国なのか知ることができない、というのが学者たちの判断だ。2013年に暫定リストに初めて名を連ねたときは、申請自治体は金海市・咸安郡・高霊郡の三つだけだったが、17年の文大統領の「国政課題宣言」以降、地方自治体は七つに増えた。「卓越した普遍的価値」に合意するのが一層難しくなったのはもちろんだ。

 世界遺産は国ごとに毎年一つしか申請できない。各国の無分別な申請に驚いたユネスコが、18年にこのような措置を取ったのだ。その直前の2017年、ユネスコは事前審査で、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が全力投球していた「漢陽都城世界遺産」プロジェクトに「不記載」の判定を下した。保留(記載延期)でもなく、差し戻し(情報照会)でもない、最下位等級の「不記載」だ。600年の歴史を持つ都城とはいうものの、行政的に管理されているだけで、現代まで続く伝統と考えるのは困難だという理由だった。ユネスコはすでに韓国など数か国を要注意国として警戒しているという。
(引用ここまで・太字引用者)


 ムン・ジェイン大統領が就任直後に「伽耶史を復元せよ」と言い出してからこっち、だいぶ怪しげな「神秘の古代王国・伽耶」とかいう特別展が開催されるほどになっている、というのは既報。
 ムン・ジェインは伽耶史を詳らかにすることで、慶尚道と全羅道の間にある地域対立を和らげようとしているとのこと。
 基本無理だとは思いますが。

 2013年から伽耶遺跡を世界遺産にしようとしているという話は初耳でした。
 ですが、ムン・ジェインがあれほど推しているのに、韓国国内での検討会ですら7対1で否決されてしまうという状況。
 っていうのも、伽耶史ってどうも分からないというか。
 楽韓さんはそれなりに朝鮮史をなぞっていて、朝鮮半島の南半分が古朝鮮ではないというような地図が出てきた時にさらっと「あ、これは辰国の存在が影響している」とか言えるくらいではあるのですが。
 どうも伽耶・任那は捉えきれないというか。
 ふわっとしていて把握できない感じです。領域がよく分かっていないというのも原因のひとつかな。
 そんなものを世界遺産に登録できるわけがないだろ、ということで韓国国内の歴史学者の意向も決まっているようです。

 実際問題として遺物が出土しても伽耶のものかどうかっていうのはふんわりとしすぎてて分からない部分が多いとのこと。
 百済、新羅、高句麗あたりがせめぎあっている土地柄でしたしね。
 まあ、「世界遺産」ということになれば観光客も増えるでしょうし、ムン・ジェインの覚えもめでたくなる。
 地元としてはなんとしてでも……という意気込みなのですが、韓国の学者もさすがにこれをユネスコに出したら恥をかくということが分かっているということですかね。

 あと最後の「ソウルを世界遺産に」ってやろうとして最低評価を受け、かつ韓国がユネスコの要注意国となっているというのも草生えますね。
 いかにゴリ押しを続けてきたかという話がよく分かります。

韓国経済:「韓国のチキン屋」を開くのは50代以外では20代が多い、とされる理由はヘル朝鮮にあり

韓国の街並みに見えた「青年失業地獄」の断面(東洋経済)
2013年ごろ、銀行系の研究所が韓国にあるチキン専門店の現状を調べたところ、総数は3万6000余に上った。非登録の店やチキン以外の料理も出す店も合わせると、総数は5万を超えるという指摘もある。世界中のマクドナルドの店舗数を上回る数字なのだという。 (中略)

競争も厳しい。街を歩けば、すぐにチキン専門店にぶち当たる。たいていの店が深夜まで営業し、配達もするなど、業態も似たり寄ったり。最近の10年間で新たに5万店以上が新規参入したが、チキン専門店の「平均寿命」は3年にも満たない。

専門家に話を聞いたら、「新規で店を始めようとする人たちは、20代と50代が多いのだ」と教えてくれた。過度な高学歴社会のため、大学進学率は7割を超える。若者は「高学歴の自分は中小企業なんかに行く人間じゃない」と思うから、若者の就職難が深刻化する。韓国の失業率は大体4%前後だが、19~29歳に限ってみれば10%ぐらいに跳ね上がる。自分が希望する仕事が見つからないから、自営業を選ぶことになる。 (中略)

私がソウルに住んでいたころ、若者の就職難を実感した場所はほかにもあった。 (中略)

そこは大人2万5000ウォン、子供1万5000ウォンだが、予約がきくので待たされないし、店も広々としている。肝心の言葉は韓国語だが、日本語ができるスタッフもいる。シャンプーもあるし、技術もまあまあで、息子はすっかり気に入った。

そこで、ちょっと驚かされたのが、若い人が大勢いたことだ。日本も美容院や床屋は若い人が働いているのだが、この店の場合、理髪係ではない若者の数が多かった。シャンプーだけする係とか、肩をもんでくれる係とか、お茶を運ぶ係とかだ。

これも、韓国で有名になった「青年失業地獄」の1つの光景なのだろうと思った。
(引用ここまで)

 最近、韓国を支配する「空気」の研究という新書を出した朝日新聞の牧野愛博氏の記事。
 記事そのものも新著からの再編成版。
 韓国の若者がどのような状況にあるのか、ということを描いたもの。
 本そのものもけっこう面白いですね。朝日新聞出版社から出ているものは途中でなにを言いたいのか分からない、なんのために入っているののか不明なチャプターがあったりするのですが。
 これは文春から出ていることもあって、韓国の現代を描きつつ、ソウル特派員であった自分の体験をからめるという方式で全体が一貫しています。
 編集者が違うからだろうなぁ、と想像。

 んで、その著書から韓国の若者が味わっている失業地獄の解説が記事の主体。
 チキン屋をはじめるのはサラリーマンを辞めさせられた中年以降、というのがこれまでの大枠での解説でしたが実は20代もチキン屋を開業していたりする。
 なぜかというと就職できないから。
 そういえばとある大学で主席卒業した人が「主席卒業者の店」としてラップサンドを売ってましたね。
 SKY(ソウル大学をはじめとした3大大学)以外の卒業者じゃそういう扱いなのかもしれません。

 大人2万5000ウォン、子供1万5000ウォンというような「町の床屋」でも日本語ができるスタッフがいたりする。
 日本語ができるような「そこそこ優秀な学生」であっても、そういった仕事に就かなければならないわけですね。
 韓国経済を回している10大財閥が雇えるのは新卒の1パーセント以下ではないかと推論したことがあります。30大財閥でようやく1.6%ていど。
 あとは医者や弁護士といった士業になるか、公務員になるか。どれも勉強ができなければ無理。

 勉強ができなければスポーツ選手になるか、芸能人になるか。
 それも相当なレベルでトップクラスにならないと食っていけない。
 職人になってそこそこのレベルで暮らす、ということは難しい国なのですよ。

韓国を支配する「空気」の研究 (文春新書)
牧野愛博
文藝春秋
2020/1/20

日韓雪解けの兆し? 韓国の日本路便搭乗率が上昇……実際の事情を見てみると

釜山発の日本路線搭乗率約7割 自粛ムード緩む?=旧正月連休(聯合ニュース)
韓国の旧正月連休(24~27日)と前日の23日に南部・釜山の金海空港を利用する人は約23万人で、国際線のうち日本路線の搭乗率は70%近くに上る見通しだ。日本が対韓輸出規制を強化して以降、韓国では日本旅行を自粛する傾向にあるが、この旧正月連休に日本旅行を計画している人は少なくないようだ。 (中略)

 日本路線の1日当たりの搭乗率は平均69.8%に上る見通しだ。昨年の平均搭乗率(81.1%)より10ポイント以上低い。ただ、日本旅行の自粛が始まった昨年下半期に50%台まで落ち込んだことに比べれば、大幅な回復となる。

 ある格安航空会社(LCC)の場合、日本路線の予約率が平均84%を記録しているという。

 航空業界では、この旧正月連休を機に日本旅行の需要が目に見えて回復するのではないかとの見方も出ている。
(引用ここまで)


 まあ、あるていど回復したというのは実際かもしれませんが。
 搭乗率が上がったのは、韓国側のLCC・レガシーキャリアともに日本路線を縮小したからでしょ。
 特に地方への就航便はもう笑っちゃうくらいになくなっている
 乗客が減っているのですから、減便、路線撤廃は当然といえるでしょう。
 LCCのイースター航空に至っては身売りしている状況。

 それでも日本旅行をする韓国人というのは少なくない。
 12月の速報値を見ると、63.6%減でもまだ24万8000人。そりゃまあ、これだけの需要があってかつ便数が減ったら残った日本路線の搭乗率は上昇するでしょ。
 それだけの話であって、現状の日韓関係で大幅増なんてこたあり得ませんわ。

 しかし、中国の「団体海外旅行一切禁止」は驚きましたね。
 さすが独裁国家はやることが早いし、人権等に一切配慮が必要ない。ある意味、うらやましい部分がないではないですが、それでも自分が住みたいかって言ったらそういうわけでもないな。