相互RSS募集中です

2020年03月

新型コロナウイルス対策で韓国の国家予算、外貨準備高の底が見えてきた……え、これだいぶやばくない?

新型コロナで災害基金を使い果たした韓国自治体「どうか台風だけは来ませんように」(朝鮮日報) Web魚拓 1 2 3
先月の韓国外貨準備高、90億ドル減少…金融危機以降最大(中央日報)
「天よ、お願いです。今年はどうか台風、地震が来ませんように。日照りが来てもいけない、アフリカ豚熱、家畜病にもかかっては駄目です。なにとぞ今年だけは飛ばしてくださいませ」。慶尚南道地域のある公務員は最近、ソーシャルメディアに祈りの一文をアップした。彼は「地方自治団体は、困難な状況にある人を選んで救護するという観点から資金を使わなければならないのに、(今回支給される災害基本所得保障は)仕事がある人にも、生計困難でない人にもカネをやる」と指摘した。この書き込みには、同調するコメントが幾つも付いた。

 韓国各地の自治体が洪水・長雨・地震など各種災害に備えるため集めてきた災害管理基金がコロナの基本所得保障に動員され、枯渇の危機にひんしている。相当数の地域の災害基本所得保障は、コロナで生計を脅かされている階層のみに局限していない。高所得などコロナ被害とは縁遠い住民にも支給する。全ての住民を現金ばらまきの対象にしようとして、洪水や長雨など実際の被害者に回るべき基金が底を尽きつつあるのだ。 (中略)

 一部の基礎自治団体では、基金が空っぽになってしまった。京畿道華城市は、独自財源で災害基本所得保障を市民1人当たり20万ウォン(約1万8000円)ずつ、83万人に分け与えるとしたが、これにより500億ウォンの災害管理基金は義務預置額50億ウォン(約4億3700万円)を残すのみとなった。華城市は「洪水や日照りなど予想外の天災地変は予備費で代替したい」という立場だ。

 ところが韓国政府では、こうした引き出しが可能なように法的根拠まで用意してやった。2日に公布された災害安全法施行令コロナ特例条項(75条の2)だ。コロナ問題で中小商工業者・脆弱階層のために災害管理基金を使うことができると明示し、どうしても必要な用途に供するため必ず別途預け置くべき法定預置金(総積立額の15%)まで使えるようにした。企画財政部(省に相当)予算浪費申告センターのヤン・ヒョンモ専門委員は「緊急の災難・災害に備えてためておいた基金を短期間で大挙投入する場合、財政健全性の悪化につながる」として「政府や自治体が、使い道や投入限度などをガイドラインとして定め、順守する必要がある」と語った。
(引用ここまで)

先月、韓国の外貨準備高が世界金融危機以降、最大幅の減少を記録した。

韓国銀行は3日、先月末現在の外貨準備高が4002億1000万ドル(約43兆2500億円)で、1カ月前より89億6000万ドル減ったと発表した。2008年の金融危機以降、最大幅で減った。

韓銀は「外国為替当局の市場安定化措置、ドル強勢に伴うその他通貨表示外貨資産のドル貨幣換算額の減少が背景」と説明した。
(引用ここまで)


 新型コロナウイルス対策で予算、韓国政府の外貨準備高が足りなくなりつつあるという話。
 台風等の対策費にあてる「災害管理基金」の予算が4月時点で枯渇。
 地方自治体の担当者はもう災害がこないことを祈るしかない、という状況。
 それでなくともムン・ジェインは大統領就任直後から明白に大きな政府を指向してきました。
 基礎年金増額や、公企業における非正規社員を正規雇用にするという宣言、あるいはなんの予算もつけずに無償保育を行うと言い出したこともありましたね。
 その予算は国債発行で賄うとのことで、財政健全性が危ぶまれている状況
 去年の半導体大暴落で税収も下落。
 でも、一度はじめた事業をやめるわけにもいかない。失業率対策(失業者対策ではない)として高齢者の雇用も続けなければいけません。
 なんでこの状況でムン・ジェインが大統領なのかねぇ……とちょっと思ったりもしますね。

 さて、もう1本は韓国の外貨準備高が減った、という記事。
 減ったといっても約90億ドル。
 4000億ドルの準備高から90億ドルが減少、というのはさほどのことではないようですが。
 それでももうひとつ気になる記事がありまして。
 FRBと600億ドルの通貨スワップ協定を結びましたが、そのうちさっそく120億ドルを真水として金融機関に供給しています。

韓米通貨スワップ資金の第1弾、120億ドルを供給へ(東亞日報)

 リーマンショック時の3倍規模で供給が行われる。
 「通貨スワップ協定」というものは、あるというだけで市場の動揺を抑える盾となりえます。
 象徴的なものといえます。
 日本銀行がアメリカをはじめとした先進各国の中央銀行と通貨スワップ協定を結んでいるのは、多分に象徴的なもの。
 でも、韓国はそれをさっそく使ってしまう。それも20%も。

 韓国の外貨準備高の真水分は少ないのではないか、という話はかねてからしてきましたが。
 2012年の日韓通貨スワップ協定の延長が沙汰されていた際には日経新聞からも「韓国の外貨準備高の大半はファニーメイ&フレディマックに投資されてて塩漬けされている」との指摘がありました。
 外貨準備高が90億ドル減った時点で、FRBからのドル供給に頼らなくてはならなくなった……というのは「即座に投入できる真水分が90億ドルまで」ではないかとも受け取れますね。
 いや、実際はどうなのか分かりませんよ?
 ですが、そうとしか受け取りようがないんだよなぁ。タイミング的にも。
 そこまでドル供給に困窮してるんだ、というメッセージにしか受け取れない。
 韓国政府も金融機関も。
 これ、かなり厳しい情勢なのでは?

新型コロナ対策で「ムン・ジェインのカリスマ性」を強調する韓国政府……その目的とは?

【コラム】応答せよ、外交部(朝鮮日報)
 「本当にもどかしいですね。なぜ外交部報道官室はいくら電話をかけても受話器を取らず、やっと電話に出ても答えないんですか?」

 韓国外交部の出入り記者になったばかりの同僚が訴えた。外交部が数日前、韓国製新型コロナウイルス診断キットの米国向け輸出に関して「中途半端な発表」をしたために関連業界が大混乱したのにもかかわらず、何の釈明もしないことから、イライラするということだった。会社からは「外交部の見解を取材しろ」と指示がずっと出ているのに、外交部が知らぬ存ぜぬの姿勢を崩さないから困り切っているのだ。似たような話はあちこちから耳に入ってきた。

 これは、外交部が3月28日の土曜日に予告もせず「新型コロナウイルス診断キットが米食品医薬品局(FDA)の事前承認を受けて輸出可能になった」という報道資料を配布したことに端を発する。ところが、当事者である医療・診断関連企業は「『事前承認』という手続きや単語は聞いたこともないし、関連の通知も来ていない」と言った。このため、「フェイクニュース」疑惑が降ってわいた。 (中略)

 このような状況を招いた外交部の釈明を聞こうと各メディアの取材が相次いだが、答えは返ってこなかった。外交部は週末に1行も追加説明を出さず、日曜日だった29日夜10時を過ぎて「韓国メーカー3社の診断キット製品がFDAの『暫定承認』を受けた」と明らかにした。問題になった「事前承認」という言葉を「暫定承認」という言葉にすり替えただけだ。なぜ単語を変えたのか、事前承認と暫定承認は何が違うのかなど、詳しい説明はなかった。

 外交部担当者の記者会見は月曜日になった30日午前にようやく行われた。長い釈明の前に、少なくとも「混乱を招いてしまい恐縮だ」くらいの一言はあるかと思っていたが、予想は外れた。匿名のこの当局者は「『事前』でも『暫定』でも問題になる必要はない。確かなのは、今回の措置で輸出が行われるということだ」と言い、外交部を批判したメディアに対しては「非常に遺憾だ」と述べた。 (中略)

ややもすれば「積弊」(前政権の弊害)に追い込む政権で、公務員として生き残るのは容易でないだろう。それでも、これだけはお願いしたい。政権のPRもいいが、問題を起こしたなら適時に説明くらいはしてほしい。応答せよ、外交部。
(引用ここまで)


 以前にエントリも書いた「外交部が『韓国企業の検査キットの輸出に際してFDAの事前承認が得られた』と発表した」とのプレスリリースに対して、朝鮮日報の記者が困惑したという一部始終。

 最初に「ムン・ジェイン大統領がトランプ大統領と電話会談を行い、それが検査キット輸出の手助けとなった」というフレームありき、なのですよ。
 大統領府がそのようにアピールすることを決定したのでしょうね。
 ムン・ジェイン大統領の手腕がトランプ大統領を動かし、FDAを動かし、韓国製検査キットの輸出を行えるようになった、という「望ましいストーリー」が先にある。
 現実にはすでに検査キットはいくらか輸出されていたとのことですが「FDAから事前承認された。これは大統領の手腕によるものだ」というフレームを動かせないのでその部分はスルー。
 メディアや該当企業から「事前承認……?」っていう疑問が湧いてもスルー。
 言い訳として「暫定承認だった」と言葉を言い換えて終了。
 アピールなのですから、それに説明を求められても困るということです。

 それと同じことで「教会の取り締まり」というのものありまして。
 現在、ソーシャルディスタンスを守りつつ、礼拝を行っている教会もあります。
 周囲1メートルていどの空間を保ち、くっつかないようにするという指針を守って礼拝を行っています。換気もしているそうですね。
 でも、主としてソウル市によって取り締まりが行われています。
 既報のように自粛に飽きた多くの人々がアミューズメントパークを訪れ、アトラクションは満杯になり、行列を作っています
 危険であるというのなら、こちらのほうがよほど危険ですが。
 でも、取り締まり対象となっているのは教会だけ。

 これ、目的は「教会によって新型コロナウイルスが拡散された」という位置づけをしようということ。
 政府の防疫政策は正しかったのに、跳梁するカルト教団によって邪魔された。
 なので教会は取り締まり対象になったのです。

 ムン・ジェイン政権が「屹立するカリスマ」「コロナウイルス対策を主導するムン・ジェイン」といった演出をしたくてしょうがない、という様子が透けて見えますね。
 もちろん選挙対策というのもひとつの理由なのでしょうが。
 こういった位置づけが大好きなのだろうなぁ……という指向性が見えてきます。
 北の首領様と並び立ち、賞賛されたいのでしょう。