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2020年09月

韓国陸軍、汎用ヘリとして定評のあるUH-60 ブラックホークを退役させて、国産ヘリを導入へ……なお、スペックはおおよそ8掛け

高性能なブラックホークを差し置いて、数兆ウォン余計にかかるスリオンを配備(朝鮮日報)
 韓国国防部(省に相当。以下同じ)が、性能改良事業を通して運用を継続しようとしていたブラックホーク・ヘリ(UH60)103機を退役させ、その代わりとしてさらに数兆ウォン(1兆ウォン=現在のレートで約910億円。以下同じ)を追加投入して韓国航空宇宙産業(KAI)のスリオン・ヘリを配備しようとしていることが5日までに分かった。韓国軍がブラックホークを配備したのは25年前のことだ。しかし、韓国国内で最近開発したスリオン・ヘリより優れた性能を持っているという。

 国防部と防衛事業庁(防事庁)が保守系最大野党「国民の力」所属の韓起鎬(ハン・ギホ)議員に提出した資料によると、国防部と防事庁は、2013年から進めてきたブラックホーク性能改良事業を最近ひっくり返した。韓議員側は「19年5月に防事庁が突如として事業調整案を提示し、その後、スリオン配備を考慮するような方向で事業が進められた」と明かした。

 ところが、ブラックホークの性能を改良する方が、スリオンを新規配備するよりも性能面やコスト面で効率的だという指摘がなされた。スリオンの飛行可能時間はブラックホークの84%、飛行距離は83%という水準だ。搭乗兵力もブラックホークは11人、スリオンは9人だ。このため、ブラックホークの性能を改良する代わりにスリオンを新規配備するとしたら、従来より31機多い134機が必要になる。韓国国防研究院は事業妥当性調査で、スリオンを新規配備する場合には事業費が1兆ウォンから3兆ウォン(約2700億円)増えると指摘した。

 しかしその後、国防部は産業通商資源部を通して「国内産業波及効果」に関する項目を追加、新たに外部の機関への調査委託を行い、「産業波及効果はスリオン配備の方がブラックホーク性能改良よりも高い」という結論を出したという。韓議員は「8年間正常に進めてきた事業を、特定企業のヘリ配備のために軍がひっくり返そうとしている」と批判した。
(引用ここまで)


 UH-60 ブラックホークは軍用の汎用ヘリとしてはベストセラーもいいところで、Wikipedia(英語版)によると様々なバージョンで4000機以上が生産されているそうです。
 近代化改修を経てまだこれからも現役で使用されることが間違いないもの。
 日本でも救難用ヘリとして航空自衛隊と海上自衛隊が、海上自衛隊が哨戒ヘリとして、多用途ヘリとして陸上自衛隊がそれぞれ導入しています。
 日本だけでも100機以上が導入されています。

 ベストセラーであるからには当然、それなりに理由がありまして。
 中型ヘリとして人員をそこそこ積める上にベトナム戦争を教訓として生存性が高められている。
 航続距離も長く、さらに近代化改修によってデジタルディスプレイが導入されるなど使い勝手も向上している。なにより汎用ヘリとしてバランスが取れているのが大きい。
 場合によっては大量に武装させて小さなガンシップみたいな使い方も可能です。
 韓国軍も103機という大量導入を行っています。
 そのブラックホークをすべて退役させて、韓国で製造されているスリオンを導入しようとしているとのこと。

 ……まあ、性能が同等であれば「導入時により経済効果の高い国産品を」という考えかたはありなのですが。
 スリオンはUH-60よりも航続距離が短く、搭乗できる兵数も少ない。
 かつライセンス生産できるはずだった動力伝達装置は全量ユーロコプターからの輸入に頼ることになっている。

 汎用ヘリになにを求めるか……ということではあるのですが。
 ちなみにフィリピンでは汎用ヘリ導入時にスリオンとUH-60がコンペにかけられて、UH-60が選定されています
 韓国で作られているのだから、韓国向けなのかもしれませんね。

日本が提唱するインド太平洋戦略に世界各国が集う……ただし、韓国は除く

「ポンペオ訪韓中止」で露呈した米韓同盟の空洞化(JBPress)
まず、韓国は同盟国である米国の東アジア政策に対して、あいまいな態度をとり続けて来た。

 例えば康京和外相は、9月25日に開催された米国の非営利団体「アジア・ソサエティ」主催テレビ会議に出席した際、司会者が「韓国はクアッド・プラスに参加する意向はあるのか」と尋ねたところ、「他国の利益を自動的に排除するいかなることも、良いアイデアではないと考える」と述べた。10月初めにポンペオ国務長官の訪韓が予定されていた時期での発言である。その発言の意図はどこにあるのか、外交・安全保障関係者の注目を大いに集めた。

 さらに康長官はこの時、「韓国はクアッド・プラスに招待されていない」とも述べたのだが、これは嘘だった。この会議に先立ち、米国は複数のルートを通じ、クアッドをはじめとする対中政策について説明しながら、事実上の支持と協力を求めていた。康長官はそれを知りつつ、「クアッドへの正式の招待はなかった」と逃げ口上を述べたのだった。
(引用ここまで)


 武藤正敏元駐韓大使のコラム。
 すごい勢いでいろいろなところに寄稿されていますね。

 アメリカで様々な意見調査を行っているピューリサーチセンターが先日、ちょっと興味深い調査結果を公表しました。

Unfavorable Views of China Reach Historic Highs in Many Countries(Pew Research Center)

 中国に対する意識を14ヵ国に問うた定期的な調査ですが、今年になってから中国への「Very Unfavorable」「Somewhat Unfavorable」 ── とても好意的ではない、いくらか好意的ではないという見方が大半を占めるようになっています。

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 調査対象はアメリカ、カナダ、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、スウェーデン、イギリス、オーストラリア、日本、韓国の14ヵ国(継続的調査が行われているのはベルギー、デンマークを除く12ヵ国)。
 好意的ではないという見方が70%を越えていないのはスペイン、イタリアの2ヵ国だけ。
 その2ヵ国すら63%、62%っていう高さ。
 一覧も書いておきましょうか。自分用のメモでもある。

      非好意的 好意的
アメリカ   73   22
カナダ    73   23
ベルギー   71   24
デンマーク  75   22
フランス   70   26
ドイツ    71   25
イタリア   62   38
オランダ   73   25
スペイン   63   36
スウェーデン 85   14
イギリス   74   22
豪州     81   15
日本     86    9
韓国     75   24

 前年から悪化していない国はありませんね。
 各国がこぞってインド太平洋戦略にコミットしつつあるのは、この民意を受けてのことと言えるでしょう。
 民主主義国家はこの圧倒的な民意を無視することはできません。

 あと茂木外相は今週、モンゴルを訪問するのですがそこでもインド太平洋戦略について話し合われるとのこと。



 内陸からも援護してもらう、という戦略ですね。これよいなー。
 インド太平洋戦略は中国が広めようとしている一帯一路の対抗概念となってますね。
 先日の日米豪印4ヵ国外相会談でも「多くの国に連携を広げていく方針」が確認されています。

4か国外相会合 中国念頭に4か国結束 連携広げていく方針確認(NHK)

 インド太平洋戦略については日米豪印だけでなく、フランス、ドイツも同様に賛同を示し、おそらくASEANの沿岸諸国も同様。中国の傲慢さに対して世界が対抗しようとしているわけです。
 であるにも関わらず、韓国はいまだに中立を保とうとしている。

 韓国でも中国に対する非好意的な見方は広がっています。
 上記のピューリサーチセンターの統計でも75%が非好意的。
 ですが、その民意は韓国政府に拾われない。THAADミサイルへの圧迫くらいから中国への非好意的な見方が増えてきていますが、むしろ韓国政府は恐怖にひざまずくように三不の誓いを中国に捧げています。

 常に中国から圧迫を受けてきた歴史的経緯……かなぁ。
 アメリカと中国の間でうまく振る舞えるつもりでいるようですが、自分たちの外交手腕を見誤っているようにしか思えませんね。