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2020年10月

韓国政府「バイデン次期大統領との電話会談で『インド太平洋』って言葉が出たけど、これはインド太平洋戦略とは関係ない。対中けん制ではない!」と主張するものの……

バイデン氏発言の「インド太平洋」 対中けん制のことではない=韓国大統領府(聯合ニュース)
 韓国青瓦台(大統領府)は12日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領とバイデン米次期大統領の電話会談で、バイデン氏が韓米同盟を「インド太平洋地域の安全保障と繁栄の中心軸」と表現したことを巡り、中国へのけん制を強調するものとの見方が出ていることについて、これを否定した。

 青瓦台の康珉碩(カン・ミンソク)報道官は同日午前に行われた文大統領とバイデン氏による電話会談の内容に関する見解を報道陣に伝える中で、バイデン氏の韓米同盟に関する言及で出た「インド・太平洋」は地理的なことを指すものであり、中国をけん制するトランプ現政権の「インド太平洋戦略」とは関係がないと説明した。

 康氏はまた、「中心軸」という表現は韓米同盟の重要性を示すために長く用いられてきた言葉だとした上で、「それ以外の意味を与えることは適切でない」と指摘した。
(引用ここまで)


 今日、バイデン次期大統領は日本の菅総理、韓国のムン・ジェイン大統領、オーストラリアのスコット・モリソン首相とそれぞれ電話会談を行っています。
 それぞれの会談内容はこんな感じだったとのこと。



 ワシントンポスト紙のジョン・ハドソン氏のTweetでは日韓豪の電話首脳会談すべてで「インド・太平洋」の言葉が入っており、かつ氏は「韓国との会談でこの言葉が入っているのはちょっと面白いね。トランプ時代から対中政策で米韓間で問題があった部分なのに」との感想を述べてます。

 個人的にちょっと気になるのは「安全で繁栄したインド太平洋」という用語になっている部分。トランプ時代の「自由で開かれたインド太平洋」という言葉を使いたくなかったのか。
 それとも用語を入れ替えることで概念にまで影響を及ぼそうとしているのか。

 日本側での発表はこんな感じ。

菅総理大臣とバイデン次期米国大統領との電話会談(外務省)

 日本側からは尖閣諸島への日米安保条約第5条の適用について言及していますが、バイデン側からの発表では「日米安保条約第5条を適用」までになってますね。まあ、そりゃそうだ。別に矛盾がある話ではありません。

 さて、韓国の外交部も同様にリリースを出しているのですが。
 この「インド太平洋地域における安保と繁栄の中心軸」という表現における「インド太平洋」は地域の話であって「インド太平洋戦略」とは関係がないんですって(笑)。

 日本、韓国、オーストラリアに並んで同じ「安全で繁栄したインド太平洋」という表現を使っていて、日本からは「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて」と表現がある。
 これで「バイデン新政権は『インド太平洋戦略』の意味ではこの言葉を使っていない」っていうのは無理筋だわ。
 なんとかして日本、それも安倍前総理の提唱したインド太平洋戦略を葬りたいというのが本音なのでしょうけども。
 さすがになぁ。

 そもそもインド太平洋戦略が採用されはじめたのはオバマ政権で、いわゆるアジアリバランス政策との相性から採用されたという面がある。
 そしてバイデンはその時の副大統領だったわけで。
 オバマ政権の頃の話を忘れすぎでしょ。

おすすめ書籍。「はじめての地政学」って感じの本です。

「韓国の情報機関トップが来日して菅総理・二階幹事長と会談した」という情報、ちょっと見方が間違っている模様

訪日の韓国情報機関トップ「韓中日首脳会談、良い方向に向かう」(聯合ニュース)
 韓国情報機関・国家情報院の朴智元(パク・チウォン)院長は11日、韓国政府がソウルでの年内開催を目指す韓中日首脳会談について、良い方向に向かうだろうと期待を示した。聯合ニュースの取材に対し語った。

 訪日中の朴氏は、前日に菅義偉首相を表敬訪問した際に交わされた韓中日首脳会談に関する双方の発言の詳細については言及を避けた。

 今年は韓国が同首脳会談の議長国を務める。菅首相が出席することになれば、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との首脳会談も実現するとみられる。

 しかし、日本メディアは、徴用賠償問題を巡り受け入れ可能な措置がない限り、菅首相は首脳会談に出席しないとの立場を日本政府が韓国側に伝えたと報じている。

 朴氏は、菅首相との面会の席で1998年に当時の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相が発表した「韓日共同宣言」に続く新たな共同宣言の発表を提案したとする日本メディアの報道について「事実通りに報じている」と述べた。
(引用ここまで)


 多くのメディアで「韓国の情報機関トップが来日」というように書かれています。
 その情報自体は間違いではないのですが。

 訪日中のパク・チウォンは国情院院長。大臣相当の職となります。
 国情院の正式名称は大韓民国国家情報院、古くはKCIAとして知られていた情報機関です。
 この7月にパク・チウォン氏が院長に就任して周辺をざわつかせました。
 筋金入りの親北派で、北朝鮮に5億ドルを受け渡した人物として知られています。
 言ってみれば岡崎トミ子が国家公安委員長になったようなもののさらに悪いバージョン、と楽韓Webでは解説しています。
 ただ、国情院はすでに対北の諜報組織としては体をなしていないとの話もあります。

 ですが、今回の訪日は国情院院長云々を考えると見間違えます。
 ムン・ジェイン政権の中でもっとも日本にコネのある人物を寄こして、それがたまたま現職の国情院院長だったというだけなのですね。
 特に自民党の二階幹事長との個人的面識があり、そこから菅総理との非公式面談に漕ぎ着けることができた……ということでしょうね。
 二階幹事長も韓日議員連盟のトップが来ても「いま来られても困る」くらいの扱いで追い返したほどでしたが、さすがに20年来の知り合いが半ば以上特使的な扱いできたのを追い返すわけにもいかなかった、というわけです。

 で、菅総理との面談時に信書こそ持ってこなかったものの、口頭でムン・ジェイン大統領からのメッセージを伝えた……とされています。
 なんでも「ムン・菅共同文書」を作り、1998年の日韓共同宣言に続く関係を構築したいという話を持ってきたとのこと。

韓国情報院長、新たな共同文書案に言及 菅首相と会談 (日経新聞)

 いや……もうね。
 言ってみれば、20年以上前の日韓関係を前提とした考えかたなのですよ。
 「かつての日韓関係」を知っている人物であり、2002年のワールドカップ以前の日本と韓国の関係性がいまだに通用すると考えているていどの人物なのでしょう。

 まー、多分ですが「私の知己である二階幹事長に頼めばすべて解決する」くらいのことをムン・ジェイン大統領に言ったんだろうなぁ。
 国家情報院院長という立場である人間がわざわざ来日した、というわけではなく「日韓関係に詳しい人物」としてやってきたと見るべきでしょう。

 んで、二階幹事長は菅総理を産んだキングメーカーである、と韓国では認識されていてそこからの攻略を目指した……という感じですね。
 韓国側としては「二階幹事長と菅総理はウリなのだから、願いを聞き入れるに違いない」という動きです。
 ま、官邸からの動きを見ると菅総理は「なんでそんなことしなくちゃいけないんだ」くらいのリアクションだったようですけどね。
 なんでも菅総理からはサイン本もらえたそうですよ。よかったですね。

政治家の覚悟 (文春新書)
菅 義偉
文藝春秋
2020-10-20

韓国外相「バイデン氏の側近とあって北朝鮮問題を語った!」→ 国務長官候補の一人「韓国外相と新型コロナについて話しあった」

[単独]カン・ギョンファと会ったが……バイデン側近クーンズ北朝鮮への言及は`ノー`(毎日経済・朝鮮語)
現在、米国出張中のカン・ギョンファ外交部長官が10日(現地時間)ジョー・バイデン米大統領当選者の側近であるクリス・クーンズ上院議員に会って、北朝鮮の核問題の緊急性を強調した言及したが、肝心のクーンズ議員は、北朝鮮の核問題について何ら言及していていないことが分かった。 (中略)

特派員懇談会で言及内容を見ると、韓半島の平和プロセスの推進に関連して韓国政府の確固たる意志を説明し、そのための外交努力を強調したというのがカン長官の説明である。カン長官は「過去の民主党政権は、韓国政府と韓半島の平和のために緊密に協力して協力してきた経験があるだけにバイデン政権の発足後、速やかに韓米間の呼吸を合わせることができるものと期待している」と説明した。

しかし、姜長官と面談した後クーンズ議員が自身のツイッターに公開した会合の内容を見ると、北朝鮮や北朝鮮の核と関連した直接言及は発見されなかった。クーンズ議員は「私はカン・ギョンファ韓国外交部長官とコロナ19に相互対応するための方案に対して優れた議論をした」と明らかにした。続いて「米国と韓国の同盟は、互いに同じ価値を共有するために根を置いているように強くする」と記した。

姜長官は、北朝鮮の核問題とそれを解決するための外交的アプローチの必要性を喚起するとの説明したのとは異なりクーンズ議員は、両国の同盟関係の重要性を強調するために終わったのだ。 (中略)

北朝鮮に対して一切触れていないクーンズ議員の慎重なツイート反応を見ると、バイデン次期の2000人を超えるものと知られている彼の外交安保諮問グループの関心と優先順位で「北朝鮮との対話の模索」議題がまだ「遠い抜歯」にあることを推測することができる。したがってコロナ19関連の相互協力に積極的に関心を示したクーンズ議員のツイートのようにコロナ19協力という遠い問題からムン・ジェイン政府がバイデン政権を相手にじわじわ協力の勢いを育てる必要があるように見える。
(引用ここまで)


 一時は「民主党側の外交担当者と会えるかどうかは分からない」とまでされていたカン・ギョンファ外交部長官でしたが、なんとバイデン氏の側近であるクリス・クーンツ氏と会談できたそうですよ。
 ポンペオ国務長官とはランチミーティングだったので、どうにか面目が保てたとは言えるかな。

 で、その会談後に特派員との会談で「朝鮮半島平和プロセスについての韓国政府の働きかけについて語った」と鼻高々だった模様。
 まあ、クリス・クーンズ氏といえばトニー・ブリンケン氏やスーザン・ライス氏らとともに国務長官候補とされている人物で、将来のカウンターパートとなり得る人物。
 まあ、「外交担当の重鎮と会談したったわ」くらいの勢いになってもいいんじゃないでしょうかね。

 ただ、クーンズ氏のTwitterを見ると……



 カン・ギョンファ長官との会談で話題にしているのは新型コロナウイルスで共闘しようということと、米韓同盟が共通の価値観に基づいた強力なものであるということだけ。
 「朝鮮半島平和プロセス? なにそれ」くらいの勢い。
 少なくとも韓国政府が主張するところの「朝鮮半島平和プロセス」やら「終戦宣言ガー」という部分にはあまり興味がないのでしょう。
 これが北朝鮮への強硬派として知られているトニー・ブリンケン氏だったりしたらもう目も当てられない話になったでしょうから会談相手としては正解だったとは思いますが。

 これでカン・ギョンファ長官の訪米日程は終了で帰国することになるはずですが……まあ、クーンズ氏と会談できたことは収穫と言っていいんじゃないでしょうか。
 その中身が本当に主張しているようなものであったかどうかはともかくとして。
 日本側ももうちょっとアプローチがあってもいいと思うんだけどな。


韓国の大企業で役員になれる確率、わずかに0.8%という数字から見るヘル朝鮮

大企業で役員になれる確率0.8% 年々「狭き門」に=韓国(聯合ニュース)
 韓国ヘッドハンティング会社のユニコサーチは11日、今年大企業100社を対象に行った調査の結果、社員数の合計は84万7442人で前年比6528人減少し、役員は同77人減の計6578人だったと発表した。 

 役員1人に対して社員が128.8人いる計算となり、約84万人の社員のうち役員の割合は0.77%にとどまった。

 役員1人当たりの社員数は、2011年の105.2人(0.95%)から15年に106.8人(0.94%)、18年に124.5人(0.80%)、昨年は128.3人(0.78%)に増加。社員全体に占める役員の割合は年々低下している。

 ユニコサーチは、今年の役員数の割合は11年以来の低水準だとして、大企業で役員になるのはさらに難しくなっていると説明した。
(引用ここまで)


 韓国のベビーブーム世代は1955-63年であったとされています。現在、57〜65才といったところ。
 つまり、もっとも人口が厚い世代が引退しつつある状況なのですね。
 逆にいうと役員としてもっとも人口の厚い世代が居座り続けている状況、ともいえるわけです。
 韓国の役員定年がどうなっているのか、ちと事情がわからないのですが。
 それでもインタビューで60歳以上の役員が出てきているところを見ても、日本と似たような感じで会社による……というところかなぁと感じます。

 結果、役員になれる確率は0.8%とかつてないほどにきつい状況になっている。
 そして、役員になれなければサオジョンと呼ばれる実質45才定年制度が待っているわけです。
 以前よりもさらにきつい状況となっている、と言えるかな。
 上が詰まりに詰まっている。
 しかも、パラパラとしか辞めていかない。
 韓国で役員になれる、という時点で韓国社会で優秀とされる能力をなんらかの形で持っているはずですからね。

 いい大学に入れるように死ぬほど努力して、かつ大企業に就職するのに争いまくって狭き門を通っても、20年もしないうちに役員になれるかどうかの最終関門を潜れなければ破滅でチキン屋ルート。
 クソゲー過ぎ。
 そりゃ誰も彼も公務員を目指しますわ。

 以前から「ベビーブーマーが引退をはじめる頃になれば、韓国の失業率も改善されるだろう」というような話は出ていたのです。
 日本でも団塊の世代が引退することで失業率が低くなった部分は少なからずありますので。
 ただ、韓国の社会構造はそうではなかった、ということでしょうね。
 なお、10月の雇用統計が発表されていて失業率は3.7%。10月としては20年ぶりの高水準、とのこと。

失業率3.7%に悪化 10月では20年ぶり高水準=韓国(聯合ニュース)

 まあ、どこも景気のいい話はないってことですかね……。