日韓双方の議員連盟の幹部が会談し、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などで悪化した日韓関係の改善に向けて、議員どうしの対話や交流を続けていくことで一致しました。 (中略)
冒頭、日本側の会長を務める額賀元財務大臣が「大局観に立って新しい日韓関係を築いていくよう努力したい」と述べたのに対し、韓国側の会長に新たに就任した、与党の重鎮、キム・ジンピョ(金振杓)元副首相は「過去の歴史問題に端を発した関係の葛藤が表面化し、経済などに飛び火をしている状況は残念だ。多角的な見地で協力を進める役割を議員が務めるべきだ」と応じました。
このあと、出席者が意見を交わし、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題について、キム氏が「両国の指導者が決断しやすいように環境を整備していくことが大事だ」と述べたのに対し、額賀氏は「環境づくりが大事だということは同じ意見だが、約束を守ることは政府の責任だ」と指摘したということです。
(引用ここまで)
日韓・韓日議員連盟の会合があったというニュース。
そんな議員連盟なんていらないなんてことをコメントに書く人もいるのでしょうが、まだまだ必要だわなと個人的には思っています。
ただ、その存在意義がかなり問われているのは確かなのですけどね。
少なくとも「なんの意義があるんだ」と問われて「議員同士での会合がある」という以上の話ができるかというと厳しいと感じます。
ま、本当にいらなくなるのであれば「あいつ日韓議員連盟所属なんだってよ」という理由で選挙で落とされたりするでしょう。
ちょうど社会党が消滅しかかっているように、ですね。
まだ日韓議員連盟はそこまでの状況にはなっていないというのが現実です。
この場で額賀議員から「環境づくりが大事だということは同意するが、約束を守ることは政府の責任だ」という話が出ています。
額賀議員は去年に韓国政府がGSOMIA破棄を決定した際に、イ・ナギョン首相(当時)が「輸出規制をやめればGSOMIA破棄を撤回するけど?」とか生ぬるいことを言ってきた時にも「約束を守れ」という話をしています。
一昨年の訪韓前に受けたインタビューでも同様に述べています。
日韓議連会長の額賀氏、韓国首相の提案を拒否(日経新聞)
[インタビュー]徴用問題で韓国の「適切な措置」期待 日韓議連の額賀会長(聯合ニュース)
コネクションがある人物がこうして言い続けることも大事なのですよ。
韓国側にこうして言い続けていること自体が成果であるともいえるでしょう。
こうして言い続けていることで、どうにか韓国政府側にも日本側の意識が浸透しつつある……というのも間違いないところ。
というか、日本側からは韓国に対して言えることなんてこれ以外になにもないのですけどね。
そこを踏み越えるようであれば、もう国と国との付き合いかたそのものを変えるしかない。