中国外交部報道官がツイッターに上げた1枚の写真で中国とオーストラリアの対立が再び激化している。
中国国営グローバルタイムズが1日に伝えたところによると、中国外交部の趙立堅報道官は前日ツイッターにアフガニスタンに派遣されたオーストラリア軍兵士が現地の子どもを殺害しようとする場面に見える風刺写真を投稿した。この合成写真は、ある軍人が顔を隠した子どもの首に刃物を突き付けており、下に「恐れるな、私たちは君に平和を持ってきたのだ」という文言が入れられた。
この写真を上げた趙報道官はツイッターに「オーストラリア軍兵士がアフガニスタンの民間人と捕虜を殺害したことに衝撃を受けた。われわれはこうした行為を強く非難する」と書き込んだ。
これに対しオーストラリア当局は中国側に該当ツイートをただちに削除し謝罪するよう要求した。オーストラリアのモリソン首相は「この写真はフェイクで、オーストラリア軍に対するひどい誹謗だ。中国は恥を知るべき」と話した。
オーストラリア政府の謝罪要求に中国外交部報道官室の責任者である華春瑩報道官は「恥じるべきは中国でなくオーストラリア」と反論した。華報道官はツイッターを通じ「オーストラリア軍兵士はアフガニスタンで重大な罪を犯した。これはオーストラリアメディアが直接報道した内容だ」と主張した。
続けて「オーストラリア軍人は14歳のアフガニスタンの子ども2人を殺害して川に投げ入れ、新兵に射撃練習をさせた。オーストラリアはこの犯罪と関連し国際社会の強い非難を受けた」とした。
中国グローバルタイムズはこの写真を最初に作った原作者が「モリソン首相の強い反応に驚いた。今月初めにこの事件についての報道を見て非人道的な事件に対する反省を促すため事実に基づいてこの写真を完成させた」と話したと報道した。
これに先立ちオーストラリア軍は先月、報告書を通じアフガニスタンで2009~2013年に39人の民間人と囚人が殺害され、この事件にオーストラリア軍兵士25人が関与していると明らかにした。特に古参兵が新兵らに囚人を撃つよう指示したという容疑が捕捉されオーストラリア司法当局が捜査に入った状況だ。
(引用ここまで)
ちょっと韓国とは遠い話題なのですが、中央日報が報じていることに便乗して書こうかなと。
中国外交部の趙立堅副報道局長が、オーストラリア兵が刃物を持って笑いながらアフガニスタン人の子供につきつけているという写真をTwitterに上げて「オーストラリア兵によるアフガニスタン人の殺害にショックを受けている、このような行動を我々は強く非難し、責任を負うように提唱する」と書いたのです。
Shocked by murder of Afghan civilians & prisoners by Australian soldiers. We strongly condemn such acts, &call for holding them accountable. pic.twitter.com/GYOaucoL5D
— Lijian Zhao 赵立坚 (@zlj517) November 30, 2020
写真は合成されたもの。
これに対してオーストラリア当局が怒り心頭で「非常に攻撃的で、中国政府はこのような投稿を恥じるべきだ」と削除を求めた、と。
それに対して件の副報道局長は当該のツイートを固定ツイートにしているっていう状況。
まあ、中国の言いたいこと、やりたいことは理解できないでもない。
日頃、「ウイグル族の人権が」「香港の民主主義を守れ」だのなんだので欧米からは人権問題でつつかれまくっている。
習近平とEUのミシェル大統領がオンライン会談をした際にも、人権問題・香港問題に対して懸念を伝えたミシェル大統領に対して習近平国家主席は「我々には『人権の教師』など必要ない」と猛反発したなんてこともありました。
そうやって人権問題を振りかざしている西側の一員であるオーストラリアもやっているじゃないか、と。
嬉々として手を叩きながらこの写真をアップしたのでしょうね。
中国ってここまで外交下手になったんだなぁ。
かつての老獪さは微塵ほども感じられなくなり、相手を挑発するだけの強硬姿勢しか取れなくなった。
すべての国に対して自分たちの偉大さがどれほどなのかを語り、中国以外をすべて「小国」として卑下する。
そうして援助国以外からはすべて軽蔑の視線を投げかけられるようになっている。
援助国であってですら「中国を尊敬しているか」と問われたら本音では微妙なところでしょう。
で、韓国に話を戻すと。
そんなことをやっている国に本気で付き従うつもりなのか、ということが問われているのですよ。
実は韓国国民の多数は中国のやりように反感を持っているのです。
それでも中国について回るのか、と。
まあ……三不の誓いを捧げて主権すら放棄している以上、中国に傾倒していくのでしょうけども。
なんというか、不思議なものですね。強圧的なほうにわざわざ向かうのですから。