金命洙(キム・ミョンス)大法院長が昨年5月、辞表を出した林成根(イム・ソングン)釜山高裁部長判事に「辞表を受理すれば、国会で弾劾ができなくなる」と語った問題で、金大法院長はそんなことは言っていないと否定していたがうそと判明した。林部長判事が当時の会話記録を公開したことで逃げられなくなった。判事はうそを判断する存在だ。ところが、一般の判事でもない大法院長がうそをつく。海外でも話題にされてしまう出来事だ。うそがばれても恥ずかしがる様子もない。
大法院長が「うそ」をついた事実だけでも驚くべきことだが、そのうその過程には本当にあきれる。政治家や詐欺師が繰り広げる茶番レベルのおとぼけ、もみ消し、前言撤回などを大法院長が見せてくれた。
金大法院長は「弾劾問題で辞表を受理できないという趣旨のことは言った事実はない」としらを切った。2人で会話していたので他に証人はいないと信じ、真っ赤なうそをついたのだ。良心を欠く人物だ。さらに驚くべきことには、そのうそを大法院名義の答弁書に盛り込み、野党議員に送ったことだ。国会で事実上の偽証までした。林部長判事が改めて「大法院長がそういうことを言った」と反論しても、それをもみ消して持ちこたえた。林部長判事が会話記録を公開しなかったとすれば、民主党は林部長判事をうそつきとして追及したはずだ。それでも足りないと思っている人物たちだ。
(引用ここまで)
昨日、ざくっとですがイム判事への弾劾についてまとめてますので、そちらもご覧ください。
ちなみにイム判事はすでに任期満了を迎えていて、国会の弾劾決議案を受け継ぐ形になる憲法裁判所は却下するだろうとみられています。
要するに他の判事への圧力として弾劾された、ということですね。
さて、キム・ミョンス大法院長(日本の最高裁長官に相当)が「きみの辞表は受け取れない。なぜなら与党が弾劾にかけようとしているから」という話を去年の4月にした……という件。
この会話が本当であれば、司法のトップが立法府の行動を横目で見ながら動いていたということで。
三権分立の原則が脅かされる話になるわけです。
この会話をすっぱ抜いたのは朝鮮日報で、それに対してキム大法院長は「そのような会話はない」とあっさりと否定。
この会話はキム大法院長とイム判事のふたりしかいない部屋で行われたものであったとのことで。
いわゆる「言った言わない」になるのかなぁ……と経緯を見ていたのですが。
イム判事はさらに詳しいシチュエーション込みで「こうこうこういった状況下でその言葉を言われた」と解説までしてきたのですよ。
ですが、キム大法院長はさらに否定。
イム判事側は「そこまで否定するなら録音データを出す」として、メディアに公開したという経緯だったのでした。
それが弾劾が審議される当日のことだったのですが、なんと与党は「こんな録音データを出してくるなんて信じらない」として弾劾にかけたのでした。
まあ、最初から弾劾ありきでの話だったので当然ですけども。
で、冒頭に書いたようにこの弾劾騒ぎ自体は茶番でしかない。まず間違いなく憲法裁判所で却下される事例。
ですが、キム・ミョンス大法院長が嘘をついていた、という事実はくっきりと残るわけです。
キム大法院長は弾劾成立後に「9ヶ月前のことで記憶違いだった」と謝罪したのですが。
9ヶ月前のことすら覚えていられない記憶力しかない人間が大法院長をやっていていいのかとなるわけです。
そこらの判事じゃなく、大法院長。つまり、司法府のトップですからね。
ま、実際には大法官(最高裁判所での裁判官)経験なしに地裁所長という立場から、ムン・ジェインによって大法院長に抜擢された人物でしかない。
こうなるべくしてなった……というべきか。
韓国は司法府のトップですらこんなのでしかない、という話としてキープできるかなとは思います。
韓国人と会話する時は録音が必要なのだ、ということかな。
ちなみに慰安婦合意で作られた財団も、元慰安婦らにお金を渡す時は徹底的に録音・録画にこだわったとのこと。
正解、ですね。
ムン・ジェインは慰安婦合意の齟齬を探すために、元慰安婦らと財団との交渉を検証したとのことですが、失敗に終わったのだそうですわ。
そのあたりの話は木村幹教授が書いているこの記事に掲載されてます。