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2021年01月

韓国メディア「アメリカ議会から『日韓関係悪化が日米韓協調を損なっている』とのレポートを出した」……報じていない一文があるよね?

カテゴリ:米韓関係 コメント:(68)
米議会調査局「韓日関係の数十年来の最低レベル……日米韓協調弱体化」(聯合ニュース・朝鮮語)
米国議会調査局(CRS)は、日韓関係が数十年ぶりの低水準に悪化して、日米韓3カ国の政策調整が弱体化していると評価した。
CRSは去る2日、日米関係について更新した報告書において韓日関係には日本の過去の植民地支配という敏感な歴史的問題のために、継続的な緊張が存在したとして「2018年以来、二国間関係は数十年ぶりの最低水準を記録した」と述べた。
CRSは「2018〜2019年の貿易、安全保障、歴史関連の議論を含めて、両国政府がとった一連の措置と報復的な対応手段は、両国関係が墜落する状況を招いた」とし「これは日米韓政策調整を弱めた」と述べた。

続いて「ジョー・バイデン政権は、米国の同盟が活性化するようにすると公言した」とし「より効果的な3ヶ国の協力を促進するために、日韓という同盟間の信頼を促進する方法を検討すべき」と述べた。
CRSは「多くの日本人は、北朝鮮が核兵器やミサイルを放棄するという確信を持っていない」とドナルド・トランプ前大統領時代に北朝鮮との外交の試みが日本を不安にさせたと評価した。
また、日本は中国との関係を安定させるために努力して、中国の影響力拡大を警戒して域内の他の国との絆を深めたして、具体例として米国、インド、オーストラリアとの防衛協力を改善するための「クワッド」(Quad)協力擁護を挙げた。
(引用ここまで)


 実際のCRSによるレポートはこちら(PDF注意)。

South Korea: Background and U.S. Relations(Congressional Research Service・英語/PDF)
U.S.-Japan Relations(Congressional Research Service・英語/PDF)

 日韓関係について書かれているのは、どちらも2ページ目の真ん中あたり。
 全部で2ページちょっとのさほど大きくないレポートですが。
 韓国メディアがあえて外している部分がありますね。

 韓国についてのレポートには最後に「オバマ政権時代の高官の中には韓日関係の改善に多大な努力をした者もいる」という一文があるのです。
 慰安婦合意の背後にアメリカがいた、ということを認識しているとも取れる一文です。

 慰安婦合意当時、副大統領であったバイデン大統領本人もそうですし、ブリンケン国務長官はオバマ政権時代に国務副長官としてアメリカの韓国系市民団体に「慰安婦合意の精神に基づいて行動してほしい」とまで発言したことがあります。
 その発言に対して韓国系団体は大きく反発して「罷免しろ!」とか運動を繰り広げて完全に無視されていたのですけどね。
 さらに「かつての敵をあしざまに言うことで国民の歓心を買うことは簡単だが、こうした挑発は機能停止を招くだけで進歩はない」と韓国に向けて言ったと思われるウェンディ・シャーマン国務次官(当時)は、バイデン政権で国務副長官となっています。彼女は東アジアの専門家です。
 そして「アメリカを合意の証人とすべきだ」と進言したのは管官房長官(当時)ともされています。

 そうした人々が政権を担っている中で、すなわち日米韓が一緒になって描いた慰安婦合意を形成してきた人々の中で、その慰安婦合意を丸めて捨てたムン・ジェイン政権は「日本が悪い」と言い続けることができるのか……ということでもあるわけですが。
 まあ、言うことはできてもそれが通用するとはとても思えない、といったところですかね。
 韓国の自由主義陣営からの離脱を促進しそうな感じではあります。

ムン・ジェインの息子はコロナ支援金を満額受け取り、チョ・グクの娘は偽造された感謝状で奨学金を受け取る……これが韓国の「ウリ」の力

【独自】チョ・グクの娘チョ・ミン、偽造表彰状で「人格評価1位」になり奨学金も(朝鮮日報)
【独自】文大統領の息子ジュンヨン氏、わずか4行の記入でコロナ支援金1400万ウォン受け取っていた(朝鮮日報)
2015年の釜山大学医学専門大学院入学時に偽造の経歴証明書を提出していたと裁判所が判断したチョ・グク元法務部長官の娘チョ・ミン氏が、入学時の評価において「人格領域」で1位となり、入学奨学金も受け取っていたことが9日、伝えられた。

 チョ・ミン氏は釜山大学医学専門大学院に志願した際、東洋大学総長表彰状など4つの経歴証明書を提出した。これに対して裁判所は昨年12月、4つのすべてに虚偽または操作された書類だとの判断を下した。裁判所は書類操作を主導したチョ・ミン氏の母親・鄭慶心(チョン・ギョンシム)東洋大学教授に懲役4年を言い渡し、「チョ・ミン氏が東洋大学総長表彰状を(同大学に)提出していなかったら、点数が低くて不合格になっていただろう。チョ・ミン氏の合格でほかの受験者が不合格になるという不公正な結果が生じた」と述べた。 (中略)

釜山大学は当時、自己紹介書の5項目の1つで「総長および長官級以上の受賞・表彰実績」の記載を求めていた。チョ・ミン氏は鄭慶心教授が偽造した東洋大学総長のボランティア活動表彰状を釜山大学に提出した。当時の同大学医学専門大学院の入試審査員たちは検察の事情聴取で「チョ・ミン氏のほかに表彰実績を記載した学生はほとんどなかった」と話したという。このため、チョ・ミン氏は自己紹介書と関連書類をもとに評価する人格領域評価で志願者の中で1位になったとのことだ。チョ・ミン氏はこの時、学部成績や知性領域などの点数は高くなく、合格者15人中9位で合格した。

 また、チョ・ミン氏は2015年に釜山大学医学専門大学院に入学した時、成績優秀奨学金として70万2000ウォン(現在のレートで約6万6000円)を受け取った。
(引用ここまで)

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の息子のジュンヨン氏(38)がソウル市に「コロナ被害緊急芸術支援」を申請する際、被害事実確認書にわずか4行記載しただけで最高限度額の支援対象者に選ばれていたことが9日までに分かった。ジュンヨン氏は2006年、韓国雇用情報院の5級職員として採用される際にも、わずか3行の経歴を記載しただけで動画映像の専門家として抜てきされ、問題になっていた。野党は「大統領の息子による『親のおかげで国のカネ』としか考えられない」と批判している。
(引用ここまで)


 ムン・ジェインの息子は「コロナ被害の支援金」である1400万ウォンをさくっと受け取れる。ちなみに支援金の限度額である1400万ウォンについては芸術家281人が申し込んで、受け取れたのは36人。
 チョ・グクの娘は偽造された感謝状で奨学金を受け取ることができた。

 何度も書いていますが、これこそがウリの力。
 権力者のウリ(「我々」の意。この場合は仲間意識)として認定されれば無理がいくらでも通るのです。
 チョ・グクはまだムン・ジェインの強力なウリであり、復活の目があるからソウル大学は懲戒をしていないのだという話をしたばかりでしたね。

 思えば大統領経験者の中でもクリーンであった金大中も、3人の息子のすべてが収賄等で捕まっています。
 ノ・ムヒョンが亡くなったのも、実兄の収賄からさまざまな疑惑が浮かび上がったのが端緒でした。
 大統領本人がクリーンであっても、その周辺の親族等がウリをかざして不正を行うなんてことが普通にあるのです。
 周囲が忖度している場合もありますし、親族らが要求している場合もある。
 大統領の影響力というものを如実に語っていますね。

 それでもまあ、地裁とはいえ「入学時に提出された感謝状の偽造は明らか」として実刑判決が出るのでまだマシな部分もあるのですけども。
 相対的には。

バイデン政権、「北朝鮮の挑発よりも、同盟国の非協力が問題」と韓国に問題があることを示唆

「北朝鮮の挑発より同盟の非協力が問題」…バイデン政権、韓国に向けた発言か(中央日報)
米国務省のプライス報道官はこの日の定例記者会見で、「北朝鮮への関与が遅れれば、北朝鮮が核実験やミサイル発射など米国の関心を引くための行動をする可能性があるということをバイデン政権は心配しているのか」という質問に対し、「私は我々がパートナーの韓国・日本と緊密に協力しないという展望がさらに心配だと考える」と答えた。バイデン政権は北朝鮮接近法関連の質問が出るたびに「過去の政権の北朝鮮政策全般を検討した後に決める」という立場を繰り返してきたが、この日のプライス報道官の発言は米国や韓国など同盟国間の北朝鮮政策の立場調整を強調した。

プライス報道官は「北朝鮮であれ、イランであれ、そのほかのグローバル挑戦課題であれ、まずは我々が正確に同じ考えを持っていること(on precisely the same page)を確認し、同盟とパートナーに我々が彼らのためにいることを知らせたい」と述べた。続いて「我々が彼らの支持を受けて外交的な努力を共にしているということを確実にすることを願う」と話した。

記者が「米国の同盟の韓国・日本は北朝鮮の核の脅威に対して常に同じ立場を取るわけではない。同盟と接触しながら同じ考えをしていると感じるか」と尋ねると、プライス報道官は即答を避けながら、同盟との調整がさらに必要だという趣旨の発言だけをした。

プライス報道官は「あまりにも速く動き、同盟とパートナーが共に進めないことを危険(risk)だと考える」とし「我々が何らかの接近法を取る前、戦略的な目標が何かを知り、外交的な責務を遂行することが非常に重要だ」と話した。続いて「これに劣らず重要なのはパートナーと同盟が我々の戦略的目標が何かを知っていることだ」と強調した。
(引用ここまで)


 ……まあ、でしょうね。
 韓国側の言い分をまるっきり否定する方向にバイデン政権の対北朝鮮政策はあります。
 先日もチョン・ウィヨン外交部長官候補による「北朝鮮には非核化の意思がある」という発言に対しても即座に「北朝鮮の核拡散指向は国際社会に対する脅威である」と反論する。
 これは同時にムン・ジェイン大統領が新年記者会見で述べていた「キム・ジョンウン委員長には明確な非核化への意思がある」という見解への反論でもあります。

 そもそも、大統領選挙中からトランプ前大統領によるリアリティショウ的な極端なトップダウン方式には反対し続けており、ボトムアップ方式による事務方による折衝からの積み上げで交渉するものと見られています。
 さらにブリンケン国務長官は対北強硬派として知られていた人物。
 事前の予想通りではありますね。
 同盟国を振り回すことなく、その基盤を固めた上で動く。
 対中国でも、対北朝鮮でも、対イランでも同様に動くことでしょう。
 当初は採用していなかった「自由で開かれたインド太平洋」という用語を使うようになったのも、同盟国である日本とのすりあわせを行った結果といえるでしょう。

 オバマ政権時代からのスタッフが多く政権に参加していることからも、「韓国のやっていることをしっかりと認識した上で対応」できているようにいまのところは見えます。
 まだ「日韓関係」そのものについてはアクションを起こしていませんが……まあ、日本を切ったら対中戦略が成り立ちませんからねぇ。