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カテゴリ:韓国社会の記事一覧

反旗を翻した地方議員に支持者が「市長に忠誠を誓え!」と暴行……これが韓国の「ウリ」というヤツです

カテゴリ:韓国社会 コメント:(65)
「市長に忠誠を誓え」 市民団体元代表が群山市議に暴行(朝鮮日報)
 警察によると、チョ議員とA元代表は11日午後9時ごろ、群山市内のカフェで会ったという。3年前に同地域の懸案問題をきっかけに始まった対立を解決するための場だった。面談の場を用意した知人2人が外に出て、チョ議員とA元代表だけが残った状況で、ケンカが起こった。

 チョ議員は「議員活動をして群山市の問題点を話したことについて、A元代表が『なぜそれに触れるのか』と突然、拳を振るった。A元代表から『姜任駿(カン・イムジュン)群山市長に忠誠を誓わないなら、困った目に遭うことになるだろう』とも言われた」と主張した。チョ議員は群山近代歴史常設公演事業者選定など、同市が推進する事業に関する問題を取り上げてきた。 (中略)

 一方、A元代表は「個人的な話をしていた最中にもめたのに、チョ議員は政治的な枠組みに追い込んでいる。6歳後輩のチョ議員が先にののしったので、激怒してほおをたたいた。それでケンカになった」と反論した。A元代表は「私も全治2週間のケガをした」として、近く双方暴行で告訴状を提出する予定であることを明らかにした。

 A元代表は、2018年に姜市長が当選すると「姜任駿市長発足準備委員」として活動した。
(引用ここまで)


 なんだろ、ザ・韓国って感じでよいですね。
 安易に暴力沙汰。
 理由は目上の者(市長)に従っていないから。
 あと自分にとっても年下だから。

 熟成されたコクのある韓国らしさというべきか。
 外国人俳優や監督が訪韓した際に、インタビューで必ず聞くことは「何歳ですか」という奇妙な質問。
 アメリカからやってきた助っ人投手は「この国では年齢が上なら殴られようがなんだろうが反抗できない」と暴露
 同学年のふたりが「どちらが先輩か」にこだわって殺人事件に発展

 とまあ、こんな感じで「どちらが年配なのか」は韓国においてもっとも大事な要素のひとつなのです。
 今回の暴力沙汰はそれに加えて「ウリ(我々の意。仲間)であるはずの人物がウリを裏切った」ということが大きい。

 この姜議員は共に民主党所属で、A氏は市民団体の元代表。
 本来であればなあなあの仲の間柄になるはずなのですが、議員側が市長の推進する事業に問題があるとしたために仲違い。
 ウリがウリを裏切ったからには、報復がなされなければならない。
 というわけで今回の事件が起こっているのですね。

 この事件、ぱっと見はただの議員とその元支持者との間の諍いにしか見えないのですが、「韓国の文化」で照らすと違う側面も見えてくるというわけです。
 個人的にはたいへんおいしゅうございました。

韓国の新都市開発の情報を得た公社職員がいち早く該当都市の土地を投機目的で購入 → 職員「うらやましければ転職してきたら?」「地上でやってるデモとか全然聞こえない。うち28階だし」

LH職員「1-2カ月たったら忘れられるだろう」「うらやましいならうちの会社に転職すれば?」(朝鮮日報)
 韓国土地住宅公社(LH)職員による第3期新都市土地投機疑惑が膨らんでいる中、LH職員と推定される人物が「借名で投機しながら定年まで楽に勤めるだろう。うらやましいなら転職すれば?」と書き込み、人々の怒りを買っている。

 会社員向けの匿名コミュニティー・サイト「ブラインド」に9日、LH職員と推定されるA氏が書いた「内部では気にもしていない」というタイトルのスレッドが立った。 (中略)

 A氏は「どうせ1-2カ月たったら、人々の記憶から忘れ去られて、水が流れるように通り過ぎるだろうだと(LH職員たちは)みんな思っている。私も同じ」「調べても、借名でみんな(新都市の土地を購入)しているから、(投機の証拠を)見つけられるだろうか」と書いた。A氏はまた、「(国民たちが)いくら怒っているとしても、一生懸命借名で投機をしながら定年まで楽に勤めるだろう」「これはうちの会社だけのメリットであり、福利厚生だ。うらやましいならうちの会社に転職すれば?」「勉強ができなくて入れなかったくせに、一つ揚げ足を取ったからってさらし者にしている」と書いている。
(引用ここまで)


 いま政治からなにから揺るがしているものに韓国土地住宅公社(以下LH)職員による投機疑惑というものがありまして。
 これが原因でソウル・釜山の同時市長補選で与党が負けるかもしれないという勢いです。
 昨日も書いたように釜山はそもそも保守側の地盤なので難しいところなのですが。
 ムン・ジェイン政権は「複数の不動産を持っている者は不動産投機者と見なす」として、閣僚登用すらできないのにLHの職員は飄々と不動産投機をやっているという。
 そりゃま、持たざる有権者は怒ります罠。

 そもそもの発端は京畿道の光明市、始興市で新都市開発が行われることになったのですが、その情報を受け取ったLH職員が情報解禁前にその土地を購入していたというもの。
 どちらもソウルのベッドタウンで、KTXの光明駅にアクセスできるという土地柄です。
 光明駅はソウルから1駅、22kmほど離れた場所。
 東京駅からだと浦和とか鶴見あたりに相当する場所。
 開発さえされれば住宅地として有望な場所といえるでしょう。

 現在のところ、13人が58億ウォンほど「農地」を購入していたことが判明しています。
 しかも「農業をはじめる」という計画書まで提出して。

「偽農業計画」に58億ローン?... 「貸付金の回収はできない」(マネートゥデイ・朝鮮語)

 記事によると「現行法では土地や差益の没収は難しい」とのこと。

 まあ、これまでも同様のことが行われてきたのでしょうね。新都市開発が行われるという話が出るといち早くアクセスできるのはLHですから。
 LHの職員からしてみれば「なにをいまさら……」という感覚なのだろうなぁ。

 これ、いわゆる「ウリ」なのです。
 もともとウリ(我々の意。仲間意識)というのは、朝令暮改の続くお上に対しての対抗組織的な意味合いが強かったと思われるのですね。
 情報をいち早く受け取り、仲間内だけで共有する。その仲間こそがウリ。
 韓国ではそうしてウリ同士が結束することで互いに利益を得る。その代わり、ウリが不利な状況に追いこまれた際には偽証してまでも守る。
 日本と比べて671倍とか673倍もの偽証数があるのは韓国のこうした風習があるからこそ。

 とても韓国らしい風景だな、と感じます。
 とはいえ、もはや許されるものでもないのだろうなぁ……とも感じますが。

韓国のKTX内でハンバーガーを食べた女性が感染症予防法違反で告発される……一言目に「わたしの父親を誰だと思っている?」って出てくるんだなぁ

カテゴリ:韓国社会 コメント:(120)
列車内でハンバーガー食べた20代女性を立件 注意した乗客に暴言=韓国(聯合ニュース)
 韓国高速鉄道(KTX)の車内でハンバーガーなどを食べ、他の乗客に暴言を吐いた20代の女性が侮辱容疑で立件された。鉄道特別司法警察が5日、明らかにした。

 鉄道警察によると、女性は新型コロナウイルス感染防止のため列車内で禁じられている飲食を他の乗客に注意され、暴言を吐いた。同乗客は処罰を求めて告訴していた。女性は取り調べで自身の過ちを認め深く反省しているという。

 女性は、これと別に鉄道安全法と感染症予防法違反の容疑でも告発された。

 韓国鉄道公社(コレール)によると、女性は先月28日に浦項発ソウル行きのKTXの車内でマスクを着用せずハンバーガーなどを食べ、乗務員がマスク着用など防疫指針の順守を要請したがこれに従わなかった。また飲食をやめさせようとした乗客に暴言を吐いた。
(引用ここまで)


 KTXというか、現在の韓国では電車内での飲食は禁じられています。
 感染症予防法で禁じられているとのことですが、あまり科学的な背景があるものではないですね。食事だけでは飛沫拡散しませんから。
 ま、正直なところどうでもいい話ではあるのですが。

 ただ、この容疑者となってしまった女性の「暴言」がなかなか奮っていまして。
 ハンバーガーを食べていた時に、他の乗客に「それはちょっと……」って止められたのですよ。
 で、それに対して──

「わたしがなにをしようと、なにを食べようと勝手だ!」
「わたしの父を誰だと思っているのか」

 ……といった暴言がすいすいと出てきたそうなのですよ。
 この様子が動画で撮影されてて、「こいつの親は誰だ!」ってネットで犯人捜しがはじまったのですが。
 一般人だったというオチに終わりました。

 韓国人の中では「父親が権力者であることをひけらかせば、無理が通る」という認識があるという部分があるのは間違いないなぁ、と感じられる事件ではありますね。
 チョ・グクを親に持っていれば医大に無理矢理入ることもできる、というのと同じ構図です。

 それにしてもソウル〜釜山間はKTXでだいたい2時間40分。
 空腹だったら食事なしは厳しいなぁ。

韓国で「フェイクニュースを流したメディアに懲罰的賠償金を支払わせる法律」が審議中……あー、またアレだな

カテゴリ:韓国社会 コメント:(87)
【記者手帳】後輩にさるぐつわをはめる記者出身の韓国与党議員(朝鮮日報)
フェイクニュースが2月国会で連日話題となっている。与党共に民主党がメディア・言論共生タスクフォース(メディアTF)を通じ、メディアにも「フェイクニュース」について、被害額の最大3倍の懲罰的損害賠償責任を負わせる法案を今月中に処理すると公言したからだ。李洛淵(イ・ナギョン)民主党代表は「故意によるフェイクニュース、悪意による虚偽情報は被害者と共同体に対する暴力であり、表現の自由で保護される領域ではない」と述べ、盧雄来(ノ・ウンレ)メディアTF団長は「メディアは聖域ではない」と発言した。

 国会には既にメディアに懲罰的損害賠償責任を負わせる法案以外にも規制法案数本が提出されている。国会文化体育観光委員会にも訂正報道をメディアが番組冒頭または新聞の1面で行うよう求める法案が提出されており、科学技術放送情報通信委員会にフェイクニュースの削除要請を受けた場合、ポータルサイトはそれを削除しなければならず、数回違反した場合には営業停止または閉鎖の措置を取る法案が未処理となっている。これら法案はフェイクニュースが拡散し、被害を与えることを防ぎ、それを流すメディアの社会的責任を強化する趣旨から議論が始まった。

 しかし、懸念される点がいくつもある。まず各常任委員会の首席専門委員室が作成した審査報告書の文言に注目する必要がある。「フェイクニュースに対する明確な定義および判断基準が整わなければ、規制の実効性確保は不可能とみられる」「正常なメディア報道まで不法な情報として規制されかねず、過剰規制の側面がある」「言論の自由が損ねられかねない」など法案の副作用を警告する指摘があふれている。

 実際に放送通信委員会の韓相赫(ハン・サンヒョク)委員長は18日、国政広報チャンネルが「月城原発周辺住民の体からトリチウムが毎日1グラム検出された」と主張したことについて、「フェイクニュースかどうか判断が難しい」と述べた。許垠娥(ホ・ウンア)国会議員(国民の力)は「原子力安全委員会から提出を受けた資料を見ると、1日に月城原発から排出されるトリチウムの量は0.4グラムだ。それも(フェイクニュースだと)判断できずに何をフェイクニュースだと判断するのか」と指摘した。フェイクニュースの判断に対する根拠が不十分なのが現状だ。 (中略)

 文化日報記者出身の崔炯斗(チェ・ヒョンドゥ)議員(国民の力)はそうした法案について、メディアにさるぐつわをはめる法案だと批判している。正確に言えば、「後輩ジャーナリストにさるぐつわをはめる法律」だ。
(引用ここまで)


 韓国の国会でメディアに対して「フェイクニュースに対しては算定された被害額の最大3倍の懲罰的賠償金」を支払わせることができるようにする、という法案が審議中。
 ま、174議席という圧倒的な議席数で通ってしまうのは間違いないでしょう。
 ただ、かなり問題のある法案であるのは間違いないところ。

 あくまでもたとえばですが。
 「本当は福島は人も入ることができない放射性物質がまだまだあるのだ」「日本政府はそれを隠蔽している」っていうゴミみたいな主張をしている連中がいたとして。
 んで、記者会見でそれを大々的にアピールしたとしましょうか。
 その連中がたとえば国会議員であったら報じる必要がありますよね。
 ですが、そんな事実はなくフェイクニュースだと言われる。

 じゃあ、この場合にもフェイクニュースを報じたとしてメディアが罰せられるべきなのか。それとも大元の国会議員が裁かれるべきなのかと。
 それ以外にも、たとえばですが「福島原発事故で1368人が死んでいる」ってバカな発言をした大統領がいたとしようじゃないですか。あくまでもたとえですが。
 この大統領を吊し上げるべきなのか、それともメディアを吊し上げるべきなのかという話です。

 さて、シンシアリーさんが日本の名誉毀損と韓国の名誉毀損は、法的なシステムとして大きく異なるという話をされています。

韓国憲法裁判所、「事実摘示名誉毀損(事実を公表しても名誉毀損になる)」に合憲決定・・日本と韓国の法律上の差など(シンシアリーのブログ)

 日本の場合は原則として「真実であると信じるにいたる要素が大きい」のであれば、名誉毀損にはあたらないという判例が多くありますし、告訴は本人以外はできません。親告罪ってヤツですね。
 ですが、韓国の名誉毀損は第三者からの告発が可能。
 産経新聞の加藤達也元ソウル支局長がパク・クネ大統領(当時)への名誉毀損で告発されたのも市民団体からのものでした。
 「名誉毀損」を圧力を加えるツールとして恣意的に使うことができるのですね。

 それと同じような構造を「フェイクニュース」に持たせようとしているというわけです。
 今回はメディアに対する圧力として。
 名誉毀損の恣意的な使いかた、K防疫での社会への抑圧、北朝鮮へのビラ撒き禁止法案とその経緯……等々。
 見れば見るほど自由主義陣営に属しているのが不思議になってくる国なんだよね……。

韓国の歌謡番組で「韓国の魂を見せる」として日本の城が背景に……局は「龍宮をイメージしたもの」と言うものの……

韓国放送局KBS、放送舞台背景の日本風建築物論争に「日本の城ではなく龍宮」(中央日報)
韓国国営放送局のKBS(韓国放送公社)の旧正月(ソル)特集番組『朝鮮ポップアゲイン』で日本風の建築物が舞台背景に使われていたという論争に対し、制作スタッフ側が「龍宮を具現化するためのものだった」と立場を明らかにした。

11日の旧正月特集に放送されたKBS第2テレビ『朝鮮ポップアゲイン』で、バンド「イナルチ(LEENALCHI)」の舞台背景に日本の城である天守閣と類似のイメージが登場した。

『朝鮮ポップアゲイン』制作スタッフは18日、議論になった背景に対して「想像の中の龍宮を表現したイメージ」とし「龍宮を具現化するためにいくつかレファレンスとアニメーションなどを参考にして製作した」と説明した。
(引用ここまで)


 KBS、日本でいうところのNHKにあたる公共放送が「倭色論議」に見舞われています。
 なんでも「韓国の魂を見せる」として放送した歌謡番組で、背景映像が日本の城だったという出来事があったそうで。
 アクシデントというよりはインシデント……という感じかな。

 ちなみに倭色、というのは「日本風の」というような意味。
 悪い意味で使われるものです。「日本の劣勢文化」、といった風な単語です。
 以前にも「直線上に石灯籠を並べるのは倭色」というほとんど言いがかりに近いような話も出ています。

 で、KBS側は「日本の城ではなく龍宮を意識した風景だ」と言い訳したとのこと。
 「日本の城ではなく、龍宮だ」って言い訳も大概ですけどね。

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 龍宮、竜宮城という概念自体が日本のもの。海彦・山彦の神話から描かれている。
 中国にも概念的にはほとんどない。
 どこかでインド、中国の「飛天」から「天女」に移り変わったような変遷を経ているのかもしれませんけどね。

 韓国にはあるのでしょう。龍宮という概念が。
 おそらくは日韓併合時代の記憶として。
 だからコンセプトが「龍宮」と聞いて日本の城を検索して、それを加工して出してきた。

「想像の中の龍宮」と言っていた韓国放送局KBSの嘘…「日本の城」原本を発見(中央日報)

 そういう意味で韓国は「日本文化圏」でもあるのですよ。
 ハンチントンが指摘するように文明圏としては中国側ですが、吸収してきた文化は多くが日本のもの。戦後はそれと意識して吸収してきたかどうかはともかく。
 それを計らずしも証明した出来事だったといえるでしょうね。

韓国メディア「この国の大統領制は『5年ごとに王を選び、処刑する国』のようなものだ」……ああ、そこに気がついちゃったか……

カテゴリ:韓国社会 コメント:(106)
【コラム】5年ごとに王を選んで処刑する国(朝鮮日報)
 現代化された国々における王朝は、近代化の過程で国民によって追い出された。それも断頭台と銃に象徴される悲惨な方法によってのことだ。このように王朝を追い出した国民は、王朝に対する記憶はあっても未練や幻想は持っていない。悲劇の終わりを見たからだ。一方、韓国では王朝は国民ではなく日本帝国という外部要因により、ある日突然「蒸発」した。従って国民の心の中には高宗や明成皇后に対する憧れがあった。腐敗と無能で国民と国家を丸ごと捨て去った旧体制に代わり、悲運のドラマだけが残された。

 このような記憶の空白の中で、1948年に大統領制が導入された。韓国の大統領は、王の「威厳」と行政の「効率」が制度的にも情緒的にも結合された奇妙な産物だ。5年ごとに選挙を通じて選出されるが、われわれの心の中の大統領には王の痕跡が残っている。先日、丁世均(チョン・セギュン)首相がワクチン問題について言及し、大統領を批判した野党議員に対し「国家元首に対する礼儀を守ってほしい」と求めたのも、こうしたことの証拠にすぎない。政府の「能力」について尋ねたところ、突拍子もなく「威厳」で答える。年例行事になった大統領の記者会見のたびに「礼儀がない」という論争が再燃するのもこのためだ。 (中略)

 王は選ばれるのではなく、神によって権威が与えられ、継承される。しかし、韓国は5年ごとに大統領と呼ばれる王を選び出し、祭りを楽しんだ後、処刑する。数十年にわたって「自分を刺した指を切り落としたい」と言っている。それでもまだ指が残っているのが不思議なほどだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は、いずれもそのような過程を通過した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、お祭りの期間が終わろうとしている。来年、いや今年4月から選挙という名の内戦と王位争奪戦が待ち受けている。負ければ処刑され、勝てば祭りが続くのだから、命懸けにならないわけがない。
(引用ここまで・太字引用者)


 楽韓Webでは韓国の政治を語る際に、何度か金枝篇に言及したことがあります。
 最初は「次期戦闘機の選定がF-15SEからF-35Aになったこと、そして韓国にTHAADミサイルが導入されたのはチェ・スンシルが背後にいたからだ」というエントリのコメントに「モックキングだな」というものがついていて膝を打ったのですが。

 古代、王権の譲渡には前王の死が必要だったのです。
 それまでの罪やらなんやかやを引き受ける形で前王が死に、新たな王の統治となることで人心が一新されるという儀式を経ていたのです。
 代を経て、その前王の罪を身代わりに受けて儀式で偽りの王として死ぬというのがモックキング(偽王)。

 当初はチェ・スンシルがなにもかも悪い、ということでモックキングの役割をさせようとしていたのです。
 あとAESAレーダーの選定にまで介入していた、というニュースもありましたね。
 まさにモックキング。
 けっきょくは前王であるパク・クネを「社会的に殺す」ことで決着を見ました。
 その過程を人民が炎に求めたろうそくデモなんてのも、「浄化」を意味していて苦笑する部分ですが。
 思えばイ・ミョンバクがノ・ムヒョンを追いこんで自死に追いこんだことも、その復讐としてムン・ジェインがイ・ミョンバクを執拗に追求しているのも同じ構造としていえるでしょう。

 言ってみれば、韓国の政治は古代の王権として扱われている部分が多々あります。
 いわゆるウリとナム(身内と他人)で扱いに圧倒的に差をつけることも、古代のムラ社会のそれに近しいものがありますね。

 このコラムがいうところの「5年ごとに王を選んで処刑する国」はまさにその古代の王権の構造を書いているもの。
 王権は不可侵なのですよ。太字部分にあるように、ことあるごとに「それが大統領への態度か」みたいな話が出てくる。
 そして、不可侵である王は無謬なのです。
 在任中はなにも間違うことはなく、国民は従い、他国の民はその国に憧れて「ファンクラブ」を作る。
 その代わり、退任時には殺される……というわけです。

 残りの任期が1年3ヶ月ほどになった現在でも支持率が40%前後と、奇跡的な数字を残しているムン・ジェインはもしかしたら影響力を残して院政を敷ける可能性すらあるのですが。
 まあ、それはそれで別の中世的なモチーフの支配権となりそうですけどね。

 それぞれの国の政治形態はそれぞれの国の歴史を背負っているものです。
 日本であれば江戸時代のやりようがまだ色濃く残っている部分がありますし、さらに言うのであれば「十七条の憲法」の精神が残っている部分もある。
 フランスがどこまでも独立独歩を目指し、人権を重要視するのはフランス革命とその失敗に起因していると見ることができます。
 ただ、韓国のそれはややプリミティブであるというか……「原始的エネルギーに溢れている」部分があるのですね。

初版 金枝篇 上 (ちくま学芸文庫)
J.G.フレイザー
筑摩書房
2016-10-21

韓国の国立墓地で「こいつらは親日派だ!」と汚物をふりまくデモ……それでも彼らが捕まらない理由とは?

国立墓地で汚物まいて弔花踏みつけ…親与党系団体が現代版「剖棺斬屍」(朝鮮日報)
「くそでも食らえ」「汚いやつ」「口を開けろ」

 2019年6月6日、顕忠日。国立大田顕忠院の将軍墓域に、民族問題研究所、平和在郷軍人会など親与党系団体のメンバー数十人が集まった。一行は有功者の墳墓や墓碑に、準備してきた家畜の排せつ物をぶちまけた。参加者らは旗を振って歓呼し、手をたたいた。「この×野郎」など悪口を言う人もいた。

 一行は「民族の反逆者の墓を掘り進め!」と記した模型のシャベルを持ち、墳墓を足で踏みつけて「破墓パフォーマンス」を行った。「追い出そう」というスローガンも声の限りに叫んだ。あるプラカードには「歴史のごみを整理しよう」と記されていた。墓の前にある石の置物を踏みつけ、弔花を引き抜いて墳墓に投げ付けたり、墳墓に旭日旗をかぶせたりもした。韓国政府の関係者は「当時、周辺には悪臭が漂い、墓碑を洗うのにかなり手こずった」と語った。参加者らが汚物をまいてパフォーマンスを繰り広げた墓に埋葬されていた人々は、現代史の中で一部日帝に協力したこともあるが、韓国の建国後は6・25などで功績を上げた。論争はあるものの、国立墓地の埋葬条件を満たした人々だ。

 2月5日、大田顕忠院にあるペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板が撤去されるや、「親与党系の諸団体が『親日清算』を主張して国立墓地で行う各種デモは非常識」と指摘する声が上がっている。韓国軍関係者は「亡くなった人々の歴史的功罪を取り上げたり移葬を主張したりするのは、明らかに各自の自由」としつつも「だが墓を踏みにじり、汚物をまいたり悪口を言ったりするのは社会の感情に背くもの」と語った。「現代版『剖棺斬屍(し)』(墓を暴いて遺体の首を斬ること)」というわけだ。 (中略)

 このような非常識なデモを容認する顕忠院の態度も問題だという指摘がなされている。当時、顕忠院は汚物を投げ付けた当事者に対して法的措置を検討したいとしていた。しかし警察は「嫌疑なし」で事件を終結させた。ペク・ソンヨプ将軍の墓の案内板撤去に関する顕忠院の釈明も矛盾だらけだ。顕忠院は「ペク将軍の案内板は臨時に設置していたもので、このところ墓参者が減り、撤去が予定されていた」とした。顕忠院側は、親与党系団体の集会の直後に案内板を撤去したことに関しても「どうしてだか、時期的にそうなった」と説明した。偶然の一致だというのだ。 (中略)

 韓国政府の関係者は「政治的主張を行うことは表現と思想の自由の領域だが、護国の英霊が眠る国立墓地で過度の騒乱を引き起こしたり施設物を損なったりしたのなら法的に厳しく対処する」と語った。
(引用ここまで)

 「やれるものならやってみろ」というのがこのデモを主催した連中の気分でしょうね。
 彼らはムン・ジェインを支持する「親与党系団体」なのですよ。
 とてもじゃないけども罰せられるわけがない。

 ムン・ジェインの主たる支持団体である民主労総という労働組合を束ねるナショナルセンターがあるのですが。
 「世界最悪の労組」とも呼ばれています。
 この連中は労働争議の交渉中、相手企業の役員を文字通り血祭りに上げてもお咎めなし。
 それどころか最高検察庁に相当する大検察庁にピケを張って居座ってもお咎めなし。
 警察官を殴っても「逮捕できるもんならやってみろ!」と罵声を浴びせる。
 まあ、さすがにあまりにも目に余ったらしく、民主労総のキム・ミョンファン委員長を逮捕したなんてこともありましたが。

 というのも、民主労総はろうそくデモを主導してきた主役なのですよ。
 「ろうそくデモの勝者は韓国国民でもなく、ムン・ジェインですらない。民主労総である」と楽韓Webでは何度か書いてきていますね。
 それと同じ構造です。
 ウリ(我々の意。仲間意識のこと)は罰せられない。
 チョ・グクはソウル大学から懲戒されない
 その娘は医大に不正入学したのに医師免許を得られる
 ムン・ジェインの息子なら4行の事情説明で1400万ウォンの支援金を易々とゲットできる。
 まあ、なのでチョ・グクの妻が実刑判決を受けたのはかなり意外だったのですけどね。

 でもま、こうした連中が国立墓地で墓暴きデモをやろうと、汚物をふりまこうと。
 政権の「ウリ」である以上はお咎めなし。
 それが韓国のやりようですし、ムン・ジェインのやりようなのです。

ムン・ジェインの息子はコロナ支援金を満額受け取り、チョ・グクの娘は偽造された感謝状で奨学金を受け取る……これが韓国の「ウリ」の力

【独自】チョ・グクの娘チョ・ミン、偽造表彰状で「人格評価1位」になり奨学金も(朝鮮日報)
【独自】文大統領の息子ジュンヨン氏、わずか4行の記入でコロナ支援金1400万ウォン受け取っていた(朝鮮日報)
2015年の釜山大学医学専門大学院入学時に偽造の経歴証明書を提出していたと裁判所が判断したチョ・グク元法務部長官の娘チョ・ミン氏が、入学時の評価において「人格領域」で1位となり、入学奨学金も受け取っていたことが9日、伝えられた。

 チョ・ミン氏は釜山大学医学専門大学院に志願した際、東洋大学総長表彰状など4つの経歴証明書を提出した。これに対して裁判所は昨年12月、4つのすべてに虚偽または操作された書類だとの判断を下した。裁判所は書類操作を主導したチョ・ミン氏の母親・鄭慶心(チョン・ギョンシム)東洋大学教授に懲役4年を言い渡し、「チョ・ミン氏が東洋大学総長表彰状を(同大学に)提出していなかったら、点数が低くて不合格になっていただろう。チョ・ミン氏の合格でほかの受験者が不合格になるという不公正な結果が生じた」と述べた。 (中略)

釜山大学は当時、自己紹介書の5項目の1つで「総長および長官級以上の受賞・表彰実績」の記載を求めていた。チョ・ミン氏は鄭慶心教授が偽造した東洋大学総長のボランティア活動表彰状を釜山大学に提出した。当時の同大学医学専門大学院の入試審査員たちは検察の事情聴取で「チョ・ミン氏のほかに表彰実績を記載した学生はほとんどなかった」と話したという。このため、チョ・ミン氏は自己紹介書と関連書類をもとに評価する人格領域評価で志願者の中で1位になったとのことだ。チョ・ミン氏はこの時、学部成績や知性領域などの点数は高くなく、合格者15人中9位で合格した。

 また、チョ・ミン氏は2015年に釜山大学医学専門大学院に入学した時、成績優秀奨学金として70万2000ウォン(現在のレートで約6万6000円)を受け取った。
(引用ここまで)

文在寅(ムン・ジェイン)大統領の息子のジュンヨン氏(38)がソウル市に「コロナ被害緊急芸術支援」を申請する際、被害事実確認書にわずか4行記載しただけで最高限度額の支援対象者に選ばれていたことが9日までに分かった。ジュンヨン氏は2006年、韓国雇用情報院の5級職員として採用される際にも、わずか3行の経歴を記載しただけで動画映像の専門家として抜てきされ、問題になっていた。野党は「大統領の息子による『親のおかげで国のカネ』としか考えられない」と批判している。
(引用ここまで)


 ムン・ジェインの息子は「コロナ被害の支援金」である1400万ウォンをさくっと受け取れる。ちなみに支援金の限度額である1400万ウォンについては芸術家281人が申し込んで、受け取れたのは36人。
 チョ・グクの娘は偽造された感謝状で奨学金を受け取ることができた。

 何度も書いていますが、これこそがウリの力。
 権力者のウリ(「我々」の意。この場合は仲間意識)として認定されれば無理がいくらでも通るのです。
 チョ・グクはまだムン・ジェインの強力なウリであり、復活の目があるからソウル大学は懲戒をしていないのだという話をしたばかりでしたね。

 思えば大統領経験者の中でもクリーンであった金大中も、3人の息子のすべてが収賄等で捕まっています。
 ノ・ムヒョンが亡くなったのも、実兄の収賄からさまざまな疑惑が浮かび上がったのが端緒でした。
 大統領本人がクリーンであっても、その周辺の親族等がウリをかざして不正を行うなんてことが普通にあるのです。
 周囲が忖度している場合もありますし、親族らが要求している場合もある。
 大統領の影響力というものを如実に語っていますね。

 それでもまあ、地裁とはいえ「入学時に提出された感謝状の偽造は明らか」として実刑判決が出るのでまだマシな部分もあるのですけども。
 相対的には。