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カテゴリ:日韓関係の記事一覧

半導体材料輸出規制にも動かない韓国大統領府……担当省庁は延々と会議を重ねたものの出てきた対応は「だ……WTOに提訴してやる!」……え、それだけ?

対韓輸出規制:関係悪化招いた韓国大統領府、尻拭いは担当省庁に押し付け(朝鮮日報)
 日本政府が1日、強制徴用に対する賠償問題などを理由に、半導体やディスプレイなどの製造に必要な素材の韓国向け輸出の規制に乗り出した。しかし韓国大統領府はこの日は何もコメントしなかった。

 強制徴用判決を受け、韓日関係の悪化を事実上、放置してきた大統領府と外交部(省に相当、以下同じ)は、「経済問題」との理由で対応を経済関連の部処(省庁)に押し付け沈黙を守っている。大統領府は徴用判決が出た際には「司法の決定なので政府はどうしようもない」などとコメントしていたが、日本が事実上の「経済報復」に乗り出すと「担当部処が対応する」との論理を出し始めた。

 韓国大統領府のある関係者は「産業通商資源部など関係部処が対応するだろう」「特に言うべきことはない」とコメントした。 (中略)

 韓国大統領府はこれまで特定の問題で成果があれば前面に出るが、責任問題や後始末が必要な事案では所管の部処に責任を押し付けるパターンを何度も繰り返してきた。例えば先月16日、リビアで拉致されていた韓国人が315日ぶりに解放された際、外交部がこれを発表する慣例を破って大統領府が直接ブリーフィングを行い「文在寅(ムン・ジェイン)大統領がアラブ首長国連邦(UAE)の皇太子に特別に要請した。UAEの支援が決定的に作用した」などと説明した。(中略)

これとは逆に北朝鮮の木造船が江原道の三陟港に入港し帰順した事件では、大統領府は国防部に対応を一任した。今回、日本による経済報復に対しても同じような対応に出ているのだ。
(引用ここまで)

 面倒毎はすべて省庁に押しつけて、大統領府はおいしい果実だけもらっていっているっていうのは実際でして。
 記事中にある例以外にも山ほどあります。
 たとえば徴用工裁判の対応については省庁に押しつけ先がなかったので、国務総理(首相)であるイ・ナクヨンが押しつけ先でした。
 イ・ナクヨンと識者による会議は延々と行われていて、財団方式とかなんだとかアイディアは出していたようですが、大統領府から「そんなものは受け入れられない」「内政干渉だ」って一刀両断されていたのですよ。
 ですが、6月も半ばになってから唐突に「やっぱりこの財団方式でどうですかと大統領府が言い出してきたのだから大笑いです。
 自分たちではなにも考えてなかったんだなっていう。

 で、今回の半導体材料輸出規制についても同様に産業通商資源部に対応を丸投げ。
 まあ、それを予期してか報道の出た日曜日の午前中から産業通商資源部は会議を重ねていた、ということですけどね。
 まあ……その会議の結果、出てきた具体的な対応は「WTOに提訴するぞ」だけだったのですが。

半導体輸出規制、撤回を=韓国「WTO提訴」と警告(時事通信)

 産業通商資源部長官の談話で「韓国企業の技術力を向上させる」っていう話もしていたようですが、サムスンやらSKの在庫枯渇に間に合うといいですね(はぁと)。

 というわけで今回もムン・ジェインはなにもやる気なし。
 板門店における米朝首脳による面談のお膳立てをしたことでG20の汚名も返上したと考えていることでしょう。むしろ、それ以上の得点をしたと思っているのかな。

韓国をホワイト国リストから削除する件で経済産業省がパブリックコメント募集を開始

輸出貿易管理令の一部を改正する政令案に対する意見募集について(経済産業省)

 韓国のホワイト国認定剥奪についてパブリックコメントがはじまっています。
 その理由がなかなかよろしい。

「国際的な平和及び安全の維持のため、大韓民国を仕向地とする貨物の輸出について仮に陸揚げした貨物に係る輸出の許可の特例を廃止する等の必要があるからである」

 ……ときたもんだ。まあ、この「国際的な平和及び安全の維持を図る」という文言は外為法を施行するためのお題目なので、こう書かれるのは当然なのですが。
 おっと、この文言は「改め文」のPDFファイル2ページ目に掲載されています。

 通常なら30日以上の意見提出期間が用意されているのですが、今回は募集開始が7月1日で締切日は7月24日。
 パブリックコメント募集は国民に対して「この政策に対してなにか言いたいことがあれば書いてください」というものなので、ご自由にどうぞ。
 ま、はっきり言って形式上のものですが。
 もしかして反対意見がとてつもなく大きければ覆るかもしれませんしね?
 とりあえず経産省のアナウンスのお手伝いまでに、ということで。

日本の半導体材料輸出規制に韓国が「対抗措置」を宣言するものの……できることはなにもない?

韓国政府、WTOに日本を提訴しても…「時間が長くかかり勝訴も確実とはいえない」(中央日報)
韓国政府は世界貿易機関(WTO)提訴などの対応措置をすると明らかにした。国立外交院経済通商研究部のイ・ヒョヨン教授は「外交的な理由で輸出を統制する行為はWTO規範上の違反事項である以上、議論になりえる」と話した。

反面、手続き上は問題がないという見解もある。梨花(イファ)女子大学国際大学院の崔炳鎰(チェ・ビョンイル)教授は「これまで韓国政府をホワイト国に指定して提供した恩恵(輸出手続きの簡素化)を今後提供しないという意味なので、韓国を差別待遇するのではなく、手続き上問題はない」と説明した。ホワイト国から除外されれば輸出制限品目を輸入するたびに日本政府の許可と審査を受けなければならない。

このような脈絡でWTOに提訴しても勝訴は難しいこともあるという見解もある。KLパートナースの金範洙(キム・ボムス)弁護士は「これまで(韓国に)恩恵を与え、今回から規制することを違反というには無理があると考える」と話した。

提訴の実効性に対する疑問もある。WTO提訴まで進むことになれば、訴訟手続きにかかる時間や2審まで続く過程までに韓国企業の損失が莫大にならざるをえないからだ。金興鍾氏は「3カ月ほど過ぎると、韓国内の半導体メーカーの部品調達が難しくなるため懐疑的」と明らかにした。

結局、問題を解決する道は絡み合った両国外交を改善していくところから始まるというのが専門家の一貫した言葉だ。崇実(スンシル)大学の温基云(オン・ギウン)教授は「今回の禁輸措置は両国間の外交的摩擦によって、産業や経済的側面で日本が韓国に対して具体的に報復する最初の段階」とし「これまで韓国政府が限度を越えすぎていた以上、政府が積極的にこの問題を解決しなければならない」と強調した。成均館(ソンギュングァン)大学の朴明燮(パク・ミョンソプ)教授は「政務的に解決するべきで、WTOに提訴すれば日本がもっと強く出てくる可能性もあり、関連規制を継続するかもしれない点も考慮しなければならない」として慎重なアプローチを注文した。
(引用ここまで)

 韓国政府が「対抗措置としてWTOへの提訴を考慮している」と表明していましたが。
 まず、そもそも勝てるのかと。
 日本政府のやろうとしていることは、これまでの優遇措置を取り上げているというだけ。
 半導体材料輸出規制についても、ホワイト国からの認定除外も手続きを通常のそれに戻す、というだけの話なのですね。
 軍事転用も可能な物質で本来は厳格な輸出規制の下におくべきものを、友好国であるということから「じゃあ手続きは簡略化しましょう」としていたもの。
 それを「韓国は日本の友好国ではない」と認定して「普通のつきあい」に戻しただけ。
 だから、最初に「これはうまいやりかただ」と書いたのですよ。  読売新聞が書いているように「輸出許可を一切出さない」のかどうか、まだ不明ですしね。輸出許可願いだしてみたら90日後に結果は分かるんじゃないでしょうか。

 ついで昨日も書いたようにWTOに提訴したところで結果が出るまでは数年間かかるわけで。
 WTO提訴が「実効性のある対抗措置」といえるかと問われれば、実質的にはなんの意味もない行為。「やってますよ」というエクスキューズ以外のなにものでもないですね
 じゃあ、韓国政府が実効性を伴っているなにかをできるのかという話なのですが。
 ……。
 …………。
 なにもなさそうかな。

 もちろん、あさっての方向で「日本からの輸入品は全部関税かける」とかもやろうとすればできますが。
 そうしたもう間違いなく報復の応酬で際限がない。
 ま、なにかとてつもない方策を考えているのでしょうね。伝家の宝刀ともいえるようなものを。
 日本のこうした「対抗措置」は去年10月に徴用工裁判の判決が出た直後からあるだろうとされていたもので、そこから丸々8ヶ月間も猶予があったのですから、さしもの韓国政府と言えども「対抗措置への対抗措置」をなにも考えていないわけがないですよね。
 なにも考えてなかったなんてことないですよね?
 ……え、まさか?

韓国メディア「日本企業は『韓国料理店での会食』すら許してくれない。日本政府の報復措置がまだ全面的になっていないだけだ」……とG20の感想を書いていたら、全面展開されてしまった模様。もう手遅れかもしれませんね

カテゴリ:日韓関係 コメント:(186)
【コラム】東京を去りながら(中央日報)
「ひょっとして」という期待は水の泡となった。大阪で開催された主要20カ国・地域(G20)首脳会議での文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍首相の会談は結局、実現しなかった。2泊3日の日程で2人が会ったのは8秒の握手がすべて。現場にいた記者らは「握手して別れるまでにかかった時間は20秒だった」と冷たい雰囲気を伝えた。

歓迎夕食会でも韓国は主賓接待を受けることができなかった。ヘッドテーブルには米国のトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相、インドのモディ首相、カナダのトルドー首相など主要国の首脳が座り、文大統領の席はなかった。文大統領夫妻はヘッドテーブルの右側に別に用意されたテーブルで食事をした。 (中略)

「過去の問題」は政治攻防の領域にとどまらず、「現在の生活」の足かせとなる深刻な状況にまで至った。ある韓国人経営者の体験談だ。東京で複数の韓国料理店を持つこの経営者は最近、いくつかの店を整理しなければいけない危機を迎えている。大企業の団体会食が入ってこないからだ。「法人カードで会食をすれば総務課から『韓国料理店で会食をする必要があるのか』という電話を受けるため最初から来ない」ということだ。中古車ディーラーをする現地韓国人事業家は今年に入って売買件数が大きく減ったという。韓国の運転免許を自動で日本免許に切り替える制度があるが、最近は過去になかったインタビューや追加書類を要求されて時間がかかる。事例は多い。文大統領と大阪の在日韓国人の懇談会で「両国関係の悪化が長引けば在日韓国人の生活に大きな影響が生じる。私たちには死活の問題だ」という声まで出てきた。

生活の現場では、強制徴用被害をめぐる韓国最高裁の判決以降、日本政府が公式化した報復措置はすでに執行段階に入ったと感じている。ただ、まだ全面的な拡張段階ではないだけだ。サムスンやLGのようなグローバル大企業に被害がないからといって「問題はない」とみる政府の安易な認識は、現実を知らないか、または責任回避のために現実を直視しないかの二つのうち一つだ。したがって「日本が報復性の措置を取れば我々も黙っていない」という康京和(カン・ギョンファ)外交部長官の発言がむなしく聞こえるしかない。
(引用ここまで)

 このコラム、なかなかに味わい深い。
 というのは、日本からの半導体材料輸出規制、およびホワイト国認定取り上げが報道される前に発表されたものが「このままでは大変なことになる」と警告しているからですね。
 韓国メディアは朝鮮日報からハンギョレまで左右問わずに「このままの態度を続けるのだったら日本政府は必ず報復に出る」と書き続けてきました。
 取材しての印象がそうだったのでしょうね。

 ところが、韓国政府はなにもしてこなかった。
 「財団を作るという韓国の提案を受けるのなら、外交協議を受け入れてもいい」なんていう噴飯物の回答を出すまで実に8ヶ月。
 最初から無視されることは分かっていた提案でお茶を濁しただけなので、実質的にはいまだになにもやっていないのと同じ。
 そりゃ、日本だって対抗措置に出ますわ。なにもやらないわけがない。
 ただ、あくまでも経産省側は「これは徴用工判決に対する対抗措置ではない」って言っているので、まだまだ「対抗措置」としての本番はこれから出てくるということなのでしょうね。

 それ以外にもいろいろと注目点がありまして。
 本当に大企業の総務課から「韓国料理店で会食する必要があるか」というようなチェックが入っているとしたら、経団連単位で韓国に対抗しようとしているからですよ。
 日本製鉄(旧新日鐵住金)や三菱重工を敵に回している。
 それ以外にも数百社単位で「戦犯企業」として同じ目に遭わされようとしている。
 おまけに韓国大法院からは「どんな理由であっても賠償金は得られる。なぜって日本による植民地支配はすべて違法だから」という判決がその根拠となっている。
 であれば、日本企業は「韓国」と名のつくものすべてに対抗しなければならないという意識が生まれていてもおかしくはない。
 ま、実際のところはどうであるかは分かりませんけども。

 ですが、今回の徴用工裁判は日本人にそういった意識を植えつけたことは間違いありません。
 このコラムも引用部分の後ろに「だがいまや日韓を行き来する観光客は1000万人を超えた」とかあるのですが、そんなものはなんの役にも立たないのは何度か楽韓Webでも語っていますね。
 現状、日韓関係にはなんの希望もないのですよ。
 「パンドラの箱を開けた」とされる徴用工裁判の判決でしたが、中には希望すら残っていなかったのです。
 ボールは延々と去年の10月から韓国側にあるのですが、早くそのことに気がつかないと本当に手の施しようがなくなると思いますよ?
 いや、煽りでもなんでもなく。

韓国政府「日本の半導体材料輸出規制はWTO違反だ! 提訴してやる!」……提訴しても結論出るのは4年後ですが……なお、メーカーの在庫は1~3ヶ月ていどの模様

強制徴用:日本の輸出規制、韓国半導体業界は深刻な打撃を受ける恐れも(朝鮮日報)
政府「日本による半導体部品の輸出規制はWTO協定違反措置」(朝鮮BIZ・朝鮮語)
輸出許可権は日本の経済産業省が握っている。許可にかかる期間は90日間前後だ。韓国の半導体メーカーが確保しているこれらの素材の在庫量は約1カ月分と推定される。日本政府が許可を先送りすれば、最悪の場合、今年8月から半導体や有機ELディスプレイの生産に支障をきたす可能性があるのだ。しかし、日本の素材輸出規制は日本の素材メーカーも打撃を与える。日本経済新聞は「韓国の大手企業を顧客として抱える日本企業も打撃を避けるのは難しいだろう」「今回の措置は自由貿易主義に反するという懸念もある」と報道した。
(引用ここまで)

パク・テソン産業通商資源部貿易投資室長は1日、「2019年6月の輸出入動向」に関連ブリーフィングでこの日午前、日本の半導体部品3種の輸出規制の方針を問う質問に対して、「WTO(国際貿易機関)協定に違反する措置について遺憾に思う」とし「国際法と合致性を綿密に検討しながら、積極的に対応していく」と述べた。パク室長は「不当な国際法に反する措置については断固として対応していく」とも語った。貿易投資実は通商交渉本部傘下けれども、日本政府との通商交渉業務を直接担当しない。しかし、パク室長のこのような発言は、産業省と韓国政府の対応基調を示唆するものである。
(引用ここまで)

 で、こちらは韓国側の対応のお話。
 韓国メーカー側の在庫に関しては朝鮮日報の1ヶ月分というものから、「3ヶ月分はある」というものまでニュースによっていろいろですが。
 ま、メーカーと材料によってそれぞれ在庫が違っていてもなんの不思議もないので、「メーカーによって在庫量は1~3ヶ月分」と見るべきでしょう。
 いますぐに在庫がなくなるというわけでもないけど、メーカーによってはかなり危険水域にあるというところ。
 4日からの措置が読売新聞がいうところの「実質的な禁輸」になるのか、あるいは90日の審査を経ての「輸出管理」になるのかは分かりませんがどちらにしても韓国の半導体・ディスプレイメーカーには危機感が生まれていることでしょう。

 その一方で韓国政府からは「WTO協定に違反する措置だ」との声が挙がっています。
 実行されたらWTOに提訴する、という声も政府高官から出ているとの話。
 ちなみに韓国が行った水産物禁輸措置に対して日本政府がWTOに提訴したのが2015年5月。そして上級審からの審判が出たのが今年の4月。
 丸々4年間かかっているわけです。
 他の提訴もざっくり3年以上はかかっていますね。
 その間、これらのメーカーは呆然と立ち尽くしていればいいんでしょうかね?

 ま、貿易について問題になっているのは韓国のみ。他の国にあるファブから注文すればいいのかもしれません。
 木村幹教授あたりはTwitterで「この措置に実効性なんてない」って言い切っていましたが、メーカー側はそうは感じていないようですね。

半導体工場のすべて
菊地 正典
ダイヤモンド社
2012/8/23

日本の半導体材料輸出規制に韓国の担当省庁が日曜日の午前から対策会議……一方で日本は「許可制だけども一切許可しない方針」だとか?

「韓国への半導体材料輸出規制」……日本による「経済急所」を目指し報復(ソウル経済・朝鮮語)
財界のある役員は「日本が最終的に部品素材カードで、私たちの企業を圧迫して私たちの政府に譲歩を引き出すという方向性に見える」とし「一方では、来る21日に参議院選挙を狙った措置」と解釈した。別の関係者は、「事実上の無対応戦略を堅持してきた韓国政府の敗着」とし「積極的な仲裁に出なければならない」と指摘した。

産業通商資源部もこの日午前から緊急会議を開き、対応策などを議論したことが分かった。政府のある高位関係者は「(報道前から)日本側からの輸入規制を行うことができるという発言が出て警戒していた」とし「しかし、日本側が実際の規制を施行するとの正式通知はまだない」と当惑した。 (中略)

半導体業界のある役員は「報道が事実なら、日本政府が韓日関係を有利に持っていくために、化学物質の輸出許可をテコにするという意図が感じられる」とし「原材料の国産化、輸入先の多様化、在庫などに対処するには、日本への依存度が大きく限界がある」と憂慮した。(中略)

半導体業界のある関係者は、「最終的には爆発することが起こったことになる」としながらも「日本が後頭部を打つような行動に出てくることは予想できなかった」と述べた。
(引用ここまで)

 日本側でも「実効性がある」「いや、ない」と侃々諤々になっていますが。
 韓国の経済産業省にあたる産業通商資源部が昨日の産経新聞の報道を受けて、午前中から対応策を協議していたそうですよ。
 昨日は日曜日で省庁は休み。ですが、朝の報道を見て午前中に会合を持つほどに危機感があるとのことですね。少なくとも韓国側はそれだけ「実効性あり」と考えているというわけです。

 日経、読売も後追いですが報道しています。

韓国に対抗、半導体材料「禁輸」…大きな打撃に(読売新聞)
半導体材料の対韓輸出規制へ 政府、元徴用工巡り対抗(日経新聞)

 どちらも一面トップは米朝首脳の板門店での面談ですが、その脇に載せている形になっています。
 本来であれば一面トップになるような記事なのでしょうね。

 というか、すでに経済産業省にもリリースが出ています。

大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて(経済産業省)

 「大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」というのはなんのことでしょうね。徴用工裁判による差し押さえのことかな。

 一方で読売新聞からは「許可制にした上で、かつ日本政府は輸出の許可をしない方針」という報道が出ています。
 今朝の読売新聞にさらっと1行だけ書いてあって「重大な話のわりに扱いが軽いな」と思ったのですが。

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 許可制になった以上、その運用はいくらでも恣意的にできるわけで。
 最初から一切許可しない方針で行くんでしょうかね。

 なんかで見た感じがするなぁ……と感じていたのですが、これはココム規制の日韓版ですね。
 さて「輸出不可」の判断が出た時に韓国はどうするんでしょうか。

日本政府、ついに韓国への対抗措置を発動。高純度フッ化水素等の輸出を許可制に

半導体材料の対韓輸出を規制 政府 徴用工問題に対抗 来月4日から(産経新聞)
 政府は、韓国への輸出管理の運用を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミドや、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の輸出規制を7月4日から強化する。いわゆる徴用工訴訟をめぐり、韓国側が関係改善に向けた具体的な対応を示さないことへの事実上の対抗措置。発動されれば、韓国経済に悪影響が生じる可能性がある。7月1日に発表する。

 政府は同時に、先端材料などの輸出について、輸出許可の申請が免除されている外為法の優遇制度「ホワイト国」から韓国を除外する。7月1日から約1カ月間、パブリックコメントを実施し、8月1日をめどに運用を始める。除外後は個別の出荷ごとに国の輸出許可の取得を義務づける。ホワイト国は安全保障上日本が友好国と認める米国や英国など計27カ国あり、韓国は平成16年に指定された。

 輸出を規制する3品目は、いずれも軍事転用が容易だが、これまで韓国には手続きの簡略化など優遇措置を取っていた。日本政府はこれを7月4日から契約ごとに輸出許可に切り替える。許可の申請や審査には90日間程度を要することになるという。
(引用ここまで)

 なるほど、これはうまい。
 3品目の軍事転用も可能な輸出品についてはあくまで簡略化していた手続きを本来のものに戻すだけ。
 単純に輸出制限をする場合、日本企業の損失をどうするのかとか、韓国企業が半導体を作れなくなった責任を日本側に押しつけることも考えられたのですが。
 これまでの優遇措置から契約毎に書類をすべて通させる輸出許可制にするという本来の形に戻す。
 次の段階の輸出制限もできるよ、という脅しにもつながる。
 楽韓Webでは以前から「フッ化水素を輸出するな、なんてのは話にならない」ってことを言ってましたが、これはうまいやりかた(二度目)。

 もうひとつのホワイト国からの韓国除外は以前から「日本へのダメージゼロで韓国へのダメージを与えられる」とされていたもので、青山繁晴議員が火器管制レーダー照射事件の頃に提唱していたものですね。
 青山議員が「こうしてください」って外務省の知り合いに言ったら「もう検討してます」って言われたという話が出てくると思います。
 詳細は「青山繁晴 ホワイト国」あたりで検索してくださいな。
 個人的にはホワイト国からの除外は刺激の強さから難しいかなとも思っていたのですが、早々にパブリックコメント実施で8月から運用開始か。
 外務省主導なのか経産省主導なのかが気になるところだなぁ……おそらくは官邸主導だろうとは思いますが。
 まあ、「対抗措置の応酬」になることも計算の上であればやるしかない、のかな。

 対抗姿勢を明白にした、というだけでまだまだこれから先は長いのです。
 「対抗措置があれば黙っていない」としていた韓国側からはどんな行動が見られるのかも楽しみですね。

日本外務省「日韓外相が立ち話をした」と発表 → 韓国外交部「立ち話じゃない、ちゃんと着席して対話した」……こだわるとこ、そこなの?

韓日外相が「立ち話」…韓国外交部「座って20分間対話」(中央日報)
韓国外交部によると、康京和(カン・ギョンファ)外交長官と河野太郎外相はこの日、大阪市内の天王殿という料亭で各国外相の夕食会が終わった後、午後9時から20分間ほど両国の懸案について意見を交わした。 (中略)

しかし公式会談の形態ではない。この日、日本外務省は報道資料で「立ち話」という表現を使った。これに関し韓国外交部の当局者は「立ちながらしたのではなく座って対話した」と伝えた。
(引用ここまで)

 ……いや、 注目点そこ?
 座って話したのか、立って話したのかとかはどうでもいいと思うけど、韓国的には重要なことなんでしょうかね。
 ひとつ前のエントリでリンクした外務省のレポートを見ても「立ち話にしてはちょっと内容多いな」とは思ったのですよ。
 徴用工問題についての懸念を伝える、北朝鮮問題についても確認、今後の意思疎通についても確認。
 河野大臣主催の外相夕食会後にあったということですから、まあ着席していても不思議じゃないですが。
 夕食会後に20分ほどの話をした、ということで非公式外相会談ともいえないものだったのでカテゴライズとしては「立ち話」としたというところじゃないでしょうかね。

 「立ち話ていどの会話があった」という意味でしょう。
 「日米印」だったり「中露」だったりで大国間の陣営をはっきりさせる場になりつつある。G20は参加国が多すぎることから、お祭り騒ぎ的な側面が大きかったりするのですが。
 なんというか今回は米中貿易戦争の余波もあってガチ気味。

 そんな中、韓国は外交的に孤立傾向を強めています。ムン・ジェインは「韓国が米中を選択するような状況にならないようになってほしい」とか「中国、アメリカは貿易相手として1位と2位の国。どちらも重要」とか生温い認識を晒しているとのこと。

韓経:文在寅大統領「米中の中でどちらを選択する状況に達しないように」(中央日報)

 アメリカと中国、どちらかも最大の利益を得ようといまだにじたばたしている。
 どちらとも決められずに、イソップ寓話のコウモリのようにあっちにふらふらこっちにふらふら。
 それによる不利益も覚悟しているというのならともかく、韓国の場合はそういうわけじゃないですからね。
 そんな中、予定されていなかった外相会談が望外にあったことで「立っての話じゃない、着席していた!」とかいう枝葉末節にもこだわらざるを得ないのでしょう。
 少しでも外交得点を稼ぎたいのだろうなぁ……。

カン・ギョンファの能力についてはこの本に書かれていた「英語は堪能だけど……言っていることが分からない」というエピソードが秀逸
ルポ「断絶」の日韓 なぜここまで分かり合えないのか (朝日新書)
牧野 愛博
朝日新聞出版
2019/6/13