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カテゴリ:北朝鮮関連の記事一覧

韓国政府「北朝鮮の韓国人射殺は反人道的行為だ」……別に昨日や今日、反人道的な国になったわけでもあるまいに

韓国統一部、「北朝鮮の韓国国民殺害、正当化できない反人道的行為」(中央日報)
21日、西海(ソヘ)で勤務中に行方不明になった韓国海洋水産部所属の漁業指導船員を北朝鮮軍が射殺して遺体を焼いた事件について、韓国統一部は24日、「いかなる理由でも正当化できない反人道的行為」と糾弾した。

呂尚基(ヨ・サンギ)統一部報道官はこの日、「9月21日、延坪(ヨンピョン)島付近の海上で行方不明になった韓国の漁業指導員が北朝鮮軍によって殺害されたことについて深い哀悼の意を表する」と述べた。

呂報道官は「北朝鮮軍が武装していない韓国国民に銃撃を加え、遺体を焼いた行為はいかなる理由でも正当化できない反人道的行為であり、強く糾弾する」とし「北朝鮮軍のこのような行為は、南北間の和解と平和のための我々の一貫性のある忍耐と努力に水を差すものであり、韓半島(朝鮮半島)の平和のための我が国民の熱望に正面から反するもので、厳重に抗議する」と強調した。
(引用ここまで)


 行方不明になっていた韓国人が北朝鮮によって射殺され、かつ遺体を焼かれて遺棄されたという事件があったそうで。
 それを韓国の統一部が「反人道的行為だ」と糾弾している、という話。

 ……え、いまさら?
 これまで、北朝鮮をあたかも「普通の国」であるかのようにして扱ってきたのは韓国でしょ?
 普通の国どころか「平和を愛する同胞だ」くらいの扱いだったろうに。

 北朝鮮の本質はなにも変わっていない。
 ラングーンで韓国首脳にテロを仕掛け、大韓航空機を爆破し、天安艦を沈め、ヨンピョン島を砲撃する。
 国家元首は実の兄を暗殺し、叔父を処刑する。
 核をはじめとした大量破壊兵器を所有し、世界に対して「火の海にする」と脅し続けている。

 そんな国に対して課されている制裁を「まずはこの制裁を解除することが先決だ」とヨーロッパをはじめとした世界中に働きかけてきたのは韓国でしょうが。
 周辺国すべてに反対されながらも「南北協力を推し進めるのだ」とか言っていたのですから。
 自国民の犠牲のひとつやふたつ、なんだっていうんでしょうね?
 韓国の施設をなんの躊躇もなく予告通りに爆破したのですから、韓国人の命だって同様だろうってことくらい容易に想像できるでしょうよ。

 これまでの姿勢を貫くのであれば自国民の命なんざいくらでも捧げて、なにをされても従順なまま腹を見せて媚び続けるのが筋ってものでしょう。
 世界に対してそうしろと言い続けてきたのですから。
 日本を含めてそんな目には逢いたくないから北朝鮮に対して国連史上最大規模の制裁を課し続けているわけです。

 大韓航空機爆破事件や天安艦撃沈のように「あれは北朝鮮による犯行ではない」とか言い続ければいいんじゃないですか?
 なんだったら野党の国民の力によるでっち上げくらいに言っておけばいいと思いますよ。
 いやぁ、いまさらだよなぁ。
 「反人道的行為」だってさ(笑)。

ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日
ジョン・ボルトン
朝日新聞出版
2020-10-07

韓国メディア「ボルトンは日本と結託して北朝鮮の非核化の意思を蔑ろにしたのだ!」……いや、そもそも非核化なんてするつもりなかったよね?

ボルトン-谷内の合意、核交渉を破局に追い込む(ハンギョレ)
 堅苦しく事務的な雰囲気で終わったと思われるチョン・ウィヨン-ボルトン会談とは異なり、ボルトン-谷内会談では、その後の朝米核交渉の方向性を事実上決定する「驚くべき化学作用」が発生した。谷内氏はボルトン氏に「核を持つという北朝鮮の決心は確定したものなので、この問題を平和的に解決しうる最後の機会に近づいている」とし、日本はブッシュ政権が2000年代半ばの6カ国協議で試みた「行動対行動」の解決策を望んでいないと述べた。「行動対行動」原則は一見合理的に見えるが、北朝鮮が意味ある措置を取る前に経済的利益を得ることを認めているため、肝心の非核化を「永遠に遅らせる」との理由からだった。谷内氏はさらに「トランプ政権下で直ちに(北朝鮮の核の)解体を開始し、(非核化に)2年以上かからないことを望んでいる」と述べた。するとボルトン氏は、自らが主導した2004~5年のリビアの非核化に言及し「6~9カ月あれば十分」と答えた。ボルトン氏は谷内氏が「返事の代わりに妙な笑みを残した」と書いている。ボルトン氏はこの会談について「東京の予測は韓国の予測と180度違い、簡単に言えば私と非常に似ている」と評した。ボルトン氏はトランプ大統領の深い信頼を得ている「安倍の日本」という友軍に出会ったのだ。

 1週間後には安倍首相が直接乗り出してきた。安倍首相は4月17~18日、フロリダ州にあるトランプ大統領の別荘「マール・ア・ラーゴ」で「北朝鮮と合意を結ぶには、本当に実効性のある合意を結ばなければならない」と要求した。さらに北朝鮮に核だけでなく、あらゆる生物・化学兵器も放棄させねばならず、米国を攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)はもちろん、日本を脅かす中・短距離弾道ミサイルも放棄させるべきだと強調した。北朝鮮が事実上受け入れがたい「最大値の要求」をしたのだ。 (中略)

ボルトン氏の「強硬論」はその後、北朝鮮と直接交渉する国務省の「現実論」と対立し、浮き沈みすることになるが、結局ハノイでの2回目の首脳会談まで生き残り、核交渉を破局へと追い込むことになる。
(引用ここまで)


 ジョン・ボルトン前大統領特別補佐官の回顧録をハンギョレの記者が解体している、というような感じのコラム。
 あたかも日本とボルトンが結託して、アメリカ・韓国・北朝鮮を欺いたのだ……というような話になっているのですが。
 最大の問題は北朝鮮に非核化の意向があったかどうか、という話であるべきなのですけどね。

 韓国と日本・アメリカでは対北朝鮮交渉の目的が異なっていたのですよ。
 日本、アメリカはあくまでも非核化が優先……というより、目的そのもの。
 韓国にとってはは北朝鮮との交流が目的であって、非核化は手段ですらない。あってもなくてもいいという認識。
 ただ、アメリカが非核化を求めているから、そうしているかのように装う必要があるという認識はあったようですが。

 もちろん、アメリカの方針も個人個人で色々と意向はあったでしょうけども。
 トランプ大統領の基本的な意向としては「オバマのできなかった非核化」を達成することでレガシーを残す、というもの。
 であれば、韓国の意向は無視される以外ない。
 実際には「日本とボルトンが結託した」ではなく、韓国の意向が問題外だっていうだけの話だったということですよ。

 ま、ムン・ジェイン政権に近しくかつ統一を至上命題としているハンギョレ的には許しがたい話なのでしょうけども。
 そんなもん日本からしてみたら知ったこっちゃないわな。

ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日
ジョン・ボルトン
朝日新聞出版
2020-10-07

韓国政府「南北協力の邪魔だ」とばかりに国連軍司令部を解体しようと目論む

【時視各角】国連軍司令部の解体、安全保障を崩す=韓国(中央日報)
米ウエストポイント(陸軍士官学校)史上初の黒人生徒隊長だったヴィンセント・ブルックス元韓米連合司令官。2度の韓国勤務に愛国歌を4節まで歌うほど認められた知韓派だ。語調を強めることがほとんどない彼が先月29日、「ぞっとする」という表現まで使って韓国与党側の発言に激しい反応を見せた。「族譜のない国連軍司令部が南北関係に干渉できないよう統制すべきだ」という宋永吉(ソン・ヨンギル)国会外交統一委員長の最近の発言に対する質問を受けた時だ。ブルックス元司令官は「国連が創設した組織を否定すること自体がぞっとする発言」とし、韓国国内で最近表れている国連軍司令部解体の動きに厳しい忠告を与えた。

新型コロナ事態のため目立っていないが、最近、現政権の核心部では韓国の安全保障の軸である国連軍司令部をなくそうという作業が執拗に進められている。昨年末から安保側の実力者らが国連軍司令部の解体を話してきた。宋永吉委員長だけではない。昨年9月には文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特別補佐官が「南北関係の最も大きな障害は国連軍司令部」と述べ、今年5月には任鍾ソク(イム・ジョンソク)元大統領秘書室長が「(国連軍司令部が)話にならない越権を行使する」と批判した。6月には趙世暎(チョ・セヨン)外交部次官までが「停戦協定の終息を通じた国連軍司令部の役割の変化」に言及した。

国連軍司令部の解体は在韓米軍の撤収、韓米連合訓練の中断と共に北朝鮮が以前から要求してきたことだ。北朝鮮は国連軍司令部について、昨年の国連総会では「幽霊組織」と、一昨年には「怪物のような組織」と非難した。宋委員長が述べた「族譜のない組織」と似た言葉として聞こえる。

このように集中砲火を浴びる国連軍司令部だが、その実体は滑稽なほど小さい。司令官を含めて職員は30人ほどだ。それでも北朝鮮がなくせずに苦労している理由は何か。何ものにも代えがたい国連軍司令部の重大な役割のためだ。

(中略)

百歩譲って一部の進歩派が主張したように国連軍司令部が南北交流に支障を与えることがあるとしよう。それでも国連軍司令部を説得し、許可手続きを簡素化したり補完したりするのが正しい。これを問題にして韓国の安全保障の大黒柱のような国連軍司令部をなくそうというのは、角を矯めて牛を殺すような格好だ。
(引用ここまで)


 うっわ、国連軍司令部の解体をしようとしていた……というか、「している」んだ。
 アメリカが戦時統制権を韓国に引き渡した後も、米軍の指揮権が韓国軍の下にこないように国連軍を活用しようとしていることは既報でした。
 まず、ムン・ジェイン政権としてはこれが気に入らない。
 戦時統制権が返還されれば「世界最強のアメリカ軍」が韓国軍の指揮下に入るという形になっていたはずなのに、その上に国連軍司令部がかぶさる形になるのであれば元の木阿弥であると。

 それ以外にもアメリカは国連軍の名の下に南北交流に反対しています。
 例えば南北鉄道接続について「国連軍司令部が反対している」という形でアメリカが拒んだことがあります。
 アメリカが直接関与できる部分でなくても、軍事境界線をまたぐことについては「国連軍司令部」であればコントロール下に置けている。
 これらの行為が韓国から見れば「話にならない越権行為を行使する」ことになるのでしょう。
 南北協力事業を推し進めたいムン・ジェイン政権にとっては、国連軍司令部はまさに目の上のコブ、といったところなのです。


 というわけで、国連軍司令部を換骨奪胎させてしまいたい、というのがムン・ジェイン政権の意向だと。
 「族譜がない組織」っていうのもすごい表現ですね。
 これは「後ろ盾のない」、あるいは「根拠のない」というような慣用句表現。
 逆に「族譜のあるもの」というのは「根拠がある」「大義がある」というような意味で使われます。
 ムン・ジェイン大統領がいつぞや「所得主導成長政策は族譜のある話だ」というように使っていました。

 しかしまあ、そこまでして急速に自由主義陣営から孤立したいんでしょうかね。
 北朝鮮との協力を急ぐ、北朝鮮に向けて利益供与を行いたいというのは、非核化を優先する側から離脱するという意味なんですが……。

明白に巻き戻る米朝関係、アメリカが「ならず者国家」と「CVID」という敵対用語を復活させる意味とは?

米国務副長官が北朝鮮外務次官を批判した翌日…米国「北はならず者国家」「CVID」言及(中央日報)
7-9日に訪韓したビーガン米国務副長官兼対朝鮮政策特別代表の最後に公開された声は米朝対話再開要求だった。しかし北朝鮮の「事前拒否」にビーガン副長官も古い交渉方式はしないと一線を画しただけに、11月の米大統領選挙前の実務交渉再開は不透明だ。 (中略)

ワシントンでも米国の強硬な立場が示された。米国防総省は7日(現地時間)に行われた日本・豪州との3カ国国防トップ画像会談の結果を発表し、「北朝鮮は国連安全保障理事会の決議で禁止した大量破壊兵器(WMD)およびあらゆる種類の弾道ミサイルプログラムを完全かつ検証可能で、不可逆的な解体(CVID)をするための明確な措置を取るべきだ」と明らかにした。

CVIDという概念が米政府の公式声明に登場したのはおよそ2年ぶり。CVIDはジョージ・W・ブッシュ政権当時に初めて出てきた概念だが、北朝鮮はこれを対米白旗投降と見なして強い拒否感を表してきた。ところが北朝鮮の挑発抑止の責任を担う米国防総省の公式立場でCVIDが復活したのだ。

エスパー国防長官はこの日、国家国防戦略(NDS)目標を説明するため軍に送った映像メッセージで、北朝鮮をイランと共に「ならず者国家(rogue states)」と表現した。
(引用ここまで)


 北朝鮮に対して「ならず者国家」呼びが復活し、CVID ── 完全かつ検証可能で不可逆な解体 ──がアメリカから再度使われるようになった。
 象徴的ですね。

 トランプ大統領がイラン・北朝鮮を「ならず者国家」と指名したのは2017年9月の国連総会の場でのこと。
 9月3日に北朝鮮が過去最大規模の地下核実験を行い、それに対してトランプ大統領が国連総会で「北朝鮮はならず者国家だ」と切り捨てたのでしたね。
 マクマスター元大統領特別補佐官は「いつ開戦してもおかしくなかった」と当時を振り返っていましたし、河野前統幕長も「アメリカの軍事オプションはあり得た」と証言しています。
 この国連総会の後、10月にはニミッツ、レーガン、ルーズベルトの正規空母3隻を中心とした打撃群が第7管区に集結しました。
 あの時に巻き戻りつつある、というわけです。

 で、その一方で北朝鮮があれだけ「米朝交渉ではCVIDという言葉を使うな」としていたので、その代わりとしてアメリカはFFDVという言葉を使い始めました。
 これがシンガポールでの米朝会談前後からのことです。
 まあ、ヨーロッパでは関係なくCVIDを使い続けていたのですけどね。
 これはアメリカがシンガポール会談を否定しはじめた、と受け取ることが可能です。
 事態が変遷しつつある、ということだなー。

 なお、もちろんのことですが韓国は蚊帳の外です。
 ちなみにビーガン国務副長官は訪韓後の一連の会談で「拡大G7についても話し合いがあった」とメディアからは語られていますが具体的な話はなにも出てきていません。
 「ゲスト招待」で決まりかな、これは。

韓国人「キム・ジョンウンに朝鮮戦争で強制労働させられた件の損害賠償を請求するぞ!」→勝訴で非常に面白いことに……

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(103)
「金正恩敗訴」で韓国の損害賠償攻勢が始まる?(ニューズウィーク)
韓国のソウル中央地方裁判所は7月7日、朝鮮戦争時代に捕虜となった元韓国軍兵士に強制労働をさせたとして、金正恩に対する賠償責任を認める判決を初めて下した。原告団は元韓国軍兵士の2人で、裁判所は北朝鮮に1人当たり2100万ウォン(約190万円)の支払いを命じた。

朝鮮半島情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授は、この判決を「歴史的」だと言う。「金正恩政権に対する裁判の管轄権が韓国国内にあることが示されたことに加え、金正恩に対して初めて民事責任を問うたことになる」

今回の判決を皮切りに、韓国で北朝鮮に損害賠償を求める訴訟が増えると李はみる。その候補は、2010年に46人が犠牲になった韓国海軍哨戒艦「天安」の撃沈事件だ。韓国の軍民合同調査団は撃沈の原因を「北朝鮮の魚雷によるもの」と結論付けた。そのほかにも、韓国軍元捕虜が約8万人、拉致被害者は約10万人いると韓国メディアは報じており、彼らが裁判に訴えることになれば膨大な数の訴訟が起こされる可能性がある。 (中略)

もっとも、北朝鮮が今回の判決を認めて賠償金を支払う可能性はほぼない。そのため、韓国政府が北朝鮮に支払うことになっている、金正恩の動静や北朝鮮の情勢などを伝える映像の使用料や著作権料などを凍結・差し押さえることで、賠償金の支払いに充てる可能性が高いとみられている。

一方で、南北融和政策を進める文在寅政権への影響はどうなるのか。李は「かなりの打撃になる」と指摘する。「ただ、まだ一審の判決のため予断は許さない。最高裁判長は文が任命し、文と思想が近い人物だ。一審の判決がひっくり返される可能性はある」
(引用ここまで)


 この「北朝鮮に対して、韓国人から民事訴訟が起こされる」という事態、かなり面白い。
 今回は朝鮮戦争で捕虜になった元韓国人兵士に対する強制労働への損害賠償請求。
 これが通ったのであれば、北朝鮮によって行われてきた被害に対して賠償を請求できるはず。
 ぱっと思いつくだけ書いてみても、天安撃沈事件、延坪島砲撃事件、第1延坪海戦、第2延坪海戦、江陵浸透事件等々。
 こうした北朝鮮を相手にした戦闘で犠牲になった人々から損害賠償請求が次々と起こされる可能性が出てきた、というわけです。
 となると大韓航空機爆破事件、ラングーン事件等も訴訟可能か。

 そして、ムン・ジェイン政権は日本に対して「行政、立法は司法に対して介入することはできない」とかいう三権分立を誤解した解釈を披露しています。
 なので、判決さえ出てしまえば、差し押さえを止められない。
 例えば開城工業団地の操業や金剛山観光事業を再開したとして、韓国から北朝鮮にはお金が行かない。
 ね、なかなか面白いでしょ?

 まあ、そういった判決を阻止するために司法へ介入してくるかもしれませんが。
 それはそれでいずれ暴露があるでしょうから、面白いことになるでしょうけど。
 これは大法院判決が楽しみですわ。ムン・ジェイン政権の間に大法院(最高裁)判決が出るかどうかは微妙なところですけどね。

北朝鮮「ムン・ジェインはまだ仲裁者の立場に未練が強烈なのか」「耳が遠いのか、気ままにしゃべるだけなのか」と強烈に「米朝首脳会談を主導」発言に反発

ビーガン氏あす訪韓するのに、北朝鮮外務次官「米国と対座する必要ない」(中央日報)
ビーガン副長官訪韓の日、北朝鮮外務省「われわれは米国人と対座する考えがない」(中央日報)
北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官が4日、「朝米対話を自分らの政治的危機を処理するための道具としか見なさない米国とは対座する必要がない」と話した。米国務省のビーガン副長官兼北朝鮮政策特別代表の7~9日の訪韓を控え米朝対話の意思がないとテーブルを蹴飛ばしたのだ。

米国の独立記念日に出された談話で崔次官は「われわれと枠組みを新しくつくる勇断を下す意志もない米国がどんな小細工を持ってわれわれに接近するかということは、あえて会わなくても明白である」とし、「米国が、いまも協商などを持ってわれわれを揺り動かすことができると思うなら誤算である」と話した。その上で「朝米対話を自分らの政治的危機を処理するための道具としか見なさない米国とは対座する必要がない」とした。
(引用ここまで)

 今日、スティーブン・ビーガン国務副長官(北朝鮮担当特別代表)が訪韓します。
 2泊3日で韓国政府と協議後、日本に向かうとのこと。
 もちろん、議題は北朝鮮の核問題。

 さて、ムン・ジェイン大統領は「11月のアメリカ大統領選挙前に米朝首脳会談を行いたいので、そのように両国に働きかける」と宣言しました。
 要はトランプ大統領に「大統領選挙前に『北朝鮮と和解する』という歴史的なレガシーを残せば選挙戦を有利に戦えませんかねぇ?」という実に下卑た働きかけなのですが。
 もっとも、その直後にすでにアメリカ当局者から「なに言ってんの」くらいの扱いを受けていますが。
 まあ、それでもそのあたりの話も出るのでしょう。
 なにしろ「外交王ムン・ジェイン」のお言葉ですから。あまりの外交手腕にホワイトハウス内部にファンクラブが結成されているとの話ですしね。

 ですが、ビーガン副長官のカウンターパートにあたる北朝鮮のチェ・ソンヒ第1外務次官から4日に「我々はアメリカと対座するつもりはない」との発言がありまして。
 さらに今日も同様に北朝鮮外務省のウォン・ジョングンアメリカ担当局長から「チェ次官の言うように我々はアメリカと対話するつもりはない」と重ねて談話発表。
 この物言いがすごくてですね──。
クォン局長はまた、韓国政府の「仲裁者役」の再推進もまた非難し、仲裁拒否の意思を明確にした。彼は「(崔第1次官の)談話では、時もわきまえずまたもや、朝米首脳会談の仲裁意思を明らかにした差し出がましい人についても言及した。にもかかわらず、耳が遠いのかそれとも気のままにしゃべるのに慣れているのか、今も南側の近所からは朝米首脳会談を仲裁するための自分らの努力には変わりがないという途方もない声が引き続き出ている」と指摘した。

続けて「自分のことも処理できずに他人のことを心配しているのだから、実に見ものだというべきであろう。そのように、しきりにひょいと時もわきまえず寝言のようなことを言っているのだから、北南関係だけがよりいっそう悪くなるだけだ」と批判した。

その上で「実に、見るのも気の毒だが、『仲裁者』になろうとする未練がそんなにも強烈で、最後まで努力してみるのが本当に願いなら、やってみろということである。その努力の結果を見ることになるか、それとも元も子もなく嘲笑だけを買うようになるかは時間が経つにつれて分かることになるであろう」と付け加えた。
(引用ここまで)

 ザ・北朝鮮って感じですかね。
 というか、まあ正論。「自分の頭の上のハエを追えよ」って話。
 「もうおまえは仲裁者として破滅したのだから、大人しくしておけ」って談話。
 これだけ言われてまだ目があるって思えているのだろうなぁ……。

 その一方で韓国大統領府はこれらの談話に完全に沈黙中。

青瓦台「崔善姫談話」に沈黙・困惑…宋永吉議員「北の反発は対北制裁のせい」(朝鮮日報)

 そして統一部長官候補は「ワーキンググループと我々がやることは区分しよう」と提案。

韓国統一長官候補「韓米ワーキンググループと我々がすることを区分」…南北協力を独自で?(中央日報)

 このワーキンググループに対しては昨日も北朝鮮側から「完全解体しろ」と談話が出ています。
北朝鮮メディア、ビーガン副長官の訪韓前日に「韓米作業部会の完全解体を」(ハンギョレ)

 国連安保理による経済制裁を韓国が独自に破って援助を行うのか。
 そもそもこの米韓ワーキンググループはそういった韓国の暴走を防ぐために立ち上げられたものなのですが。
 ムン・ジェインの任期は残り1年10ヶ月。ちょっと焦りはじめてきたかな、というところ。
 2019年2月末までムン・ジェインは順風満帆だったのですけどね。
 ま、実際にはボルトン氏の回顧録を読んでも順風満帆のように見えていただけだったのですが。
 この半年くらいで大きく情勢が変化するのかもしれないなぁ……という感触です。


北朝鮮が韓国に強硬に出る理由……それは2年前のムン・ジェインの南北首脳会談での助言が原因だった

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北朝鮮が恨む文氏の助言 2年前の会談に緊張の伏線(日経新聞)
北朝鮮と韓国の緊張関係が続いている。北朝鮮は南北共同連絡事務所の爆破に続き文在寅(ムン・ジェイン)政権を口汚く罵るなど、憤りを隠さない。原因をたどると、2年前の南北首脳会談で文氏が金正恩(キム・ジョンウン)委員長に伝えた助言に行き着く。 (中略)

共同宣言に「寧辺核施設の永久的な廃棄」と明記した。同行した文氏の外交ブレーン、文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官は「寧辺廃棄は文氏が強く主張した」と証言する。トランプ氏を米朝再会談に引き込もうと、文氏が金正恩氏に助言した秘策だった。

北朝鮮情勢に詳しい関係者によると、ハノイ会談の直前、朝鮮労働党統一戦線部は金正恩氏に、米国が寧辺廃棄との取引に応じると報告した。韓国当局からの情報を通じ、楽観的な見方に傾いた可能性がある。一方、日本政府は米国が北朝鮮との会談に厳しい姿勢で臨むことを把握していた。
(引用ここまで)


 日経のコラムにこれまで楽韓Webでも書いてきた「仲裁者のつもりで米韓首脳会談を主導し、破滅に至らせたムン・ジェイン」の話が出ているのでピックアップ。
 有料記事ですが、IDを無料登録すれば月に10本だったか見れるはず。
 まあ、そんなわけで引用は最低限にしておきます。

 ハノイでオールマイティとして使えると思っていた寧辺の核施設廃棄を進言したのはムン・ジェイン。
 そして、キム・ジョンウンはそれを信じてこのカードだけを持ってハノイに向かったものの、米国はそれ以外の核施設もすでに把握しており、最初から寧辺だけでは交渉に応じるつもりはなかった。
 ムン・ジェインがアメリカの動きを読み間違っており、寧辺の破棄だけでアメリカを動かせると信じこんでいた。
 北朝鮮はそれに乗っかったものの、実際の会談時にはアメリカから「で、それ以外の核施設はどうするつもりなんだ?」と問われてキム・ジョンウン本人がしどろもどろになった、というレポートもありましたね。

 当時、ムン・ジェインは翌日の3・1節で「新しい南北時代の到来」を華々しく語るつもりでした。
 なにしろ、「(会談の)翌日には朝鮮半島の新たなレジームを発表する」と事前にムン・ジェインが発言していたほどでしたから。
 事前に大きく「制裁解除後」の南北関係を語っていたのですよ。
 決裂の10分前にも大統領府報道官が「今日から南北関係は盛んになるのだ」と語っていたほどですからね。
 その時、交渉のテーブルは空っぽになっていたのですが。
 韓国メディアもそれに乗っかって、楽観論しか出ていませんでした。

 ですが、日本はアメリカから事前に交渉決裂が充分にあり得ることを知らされていました。
 というか、実務者による事前交渉がうまくいかず、会談前から「形式的なものになりそうだ」という話はアメリカ政府からのものを中心にずいぶんと出ていたのです。
 楽韓Webでも「韓国が異常に前のめりなんだけど……」というような話をしていました。

 シンガポール、ハノイの会談を演出したのは韓国、ムン・ジェインであることに間違いはないでしょう。
 逆にいえば、それらの会談を主導・演出したのがムン・ジェインであるからこそ、米朝会談は破綻に至ったわけです。
 その後、去年10月に行われたスウェーデンでの実務者交渉も決裂しましたが、両者の思惑が一致していた唯一の点は「もう韓国は関わるな」というものでしたから。
 まあ、韓国は二度と米朝関係に入りこむことはできないのでしょう。
 少なくともムン・ジェインは。

ムン・ジェイン「アメリカの大統領選挙前に米朝首脳会談を行えるよう努力する」→アメリカ「まあ、難しいでしょ」

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文大統領「米国大統領選挙の前に米朝対話に全力を尽くしたい」(中央日報)
文大統領の米朝会談カードに米官界「可能性低い」(朝鮮日報)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「米国が大統領選挙の前に米朝間の対話努力がもう一度推進される必要があると考える」と述べたと青瓦台(チョンワデ、大統領府)高官が1日、明らかにした。前日、欧州連合(EU)のシャルル・ミシェル首脳会議常任議長、ウルズラ・フォンデアライエン執行委員長とテレビ会議方式で行われた首脳会談でだ。

文大統領は「(米朝対話の推進に)EUが大きい役割を果たすことができると考える。韓国も米国大統領選挙の前に米朝間に再び向かい合って座って対話を交わすことができるように全力を尽くす計画」と話した。また「その間かろうじて成し遂げられた南北関係の進展と成果を再び後退させるわけにはいかないというのが私の確固たる意志だ。私は忍耐心を持って韓国・北朝鮮・米国間の対話モメンタムの維持のために努力するだろう」と話したという。これについて、青瓦台高官は「米朝首脳会談に関連して米国や北朝鮮と水面下で調整したことがあるか」という記者の質問に「開城(ケソン)南北共同連絡事務所の爆破以降青瓦台とホワイトハウスが緊密に疎通している」として「文大統領のこのような考えは米国側に伝えられたし、米国側も共感して努力していると承知している」とした。

だが、スティーブン・ビーガン米国務省副長官は先月29日(現地時間)「米朝間の対話は確かに可能で、私たちはそのようにする準備ができている」としつつも「米朝両首脳間会談は今から大統領選挙までは難しいだろう」と話した。彼は差し迫ってきた時間と新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)をその理由に挙げた。
(引用ここまで)

 ホワイトハウスと国務省は今月1日(現地時間)、文大統領の提案に関する本紙の質問に何も回答しなかった。韓半島(朝鮮半島)事情に詳しいトランプ政権関係者は「8月は(大統領候補公式選出のための)共和党全国大会がある。11月の大統領選挙を目前にしているトランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン=朝鮮労働党委員長)に会う可能性はほとんどないだろう」と語った。そして、「北朝鮮が米国の独立記念日(7月4日)にどのような『プレゼント(挑発行動)』をしようとしているのか注視している」とも言った。首脳会談に対する期待ではなく、北朝鮮の挑発行動の方を懸念しているということだ。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領がEUの首脳と電話首脳会談を行いまして。
 さすがに前回のように「まずは北朝鮮への制裁を解除すべきだ」とか「彼らの非核化の意思は本気なのだ」というような主張はしなかったようですが。
 「これまで成し遂げられた南北関係の進展と成果を再び後退させるわけには行かないというのが私の確固たる意思だ」……ですって。
 どう見たって1年半以上なにもできていなくて、かつこないだの南北共同連絡事務所の爆破で後退しただろうに。ムン・ジェインの脳内での現状把握はいったいどうなっているのやら。
 んでもって、さらにアメリカの大統領選よりも前に米朝首脳会談を行いたいとか発言したとのことですが。
 まあ、後半の記事にあるように無理。

 というか、ムン・ジェインが働きかけてなにができるのかって話。
 ジョン・ボルトン氏の回顧録でも分かったように、ムン・ジェインはアメリカ・北朝鮮の両方に事実とは異なる甘言を垂れ流してとにかく首脳会談をやらせてしまった。
 米朝関係は「south korea's creation」(≒韓国の創造物)であり、それがハノイで完膚なきまでに壊れてしまった以上、元には戻りようがない。
 一応、板門店でトランプ-キム・ジョンウンの面談はあったものの、それ以上はなにもなし。
 去年10月にはストックホルムで実務者会談がありましたが、やはり決裂。
 まあ、水面下ではなんらかの交渉があったとしてもおかしくはありませんが、そこにムン・ジェインが関わることのできる余地はないでしょうね。