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カテゴリ:北朝鮮関連の記事一覧

1年前にDMZを抜けてきた脱北者、今度は悠々と北朝鮮に帰る……韓国メディア「DMZを自分の庭のように歩かせるとは!」

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(38)
監視カメラに5回も映った越北者を見逃し、脱北者と間違えた韓国軍(ハンギョレ)
1年前に脱北した人物が同じルートで越北、今回もしてやられた韓国軍(朝鮮日報)
 合同参謀本部が明らかにした「第22師団越北」の中間調査結果によると、陸軍第22師団の一般監視所(GOP)の監視カメラ(CCTV)に越北者がGOPの鉄条網を越えた場面が5回も映ったにもかかわらず、監視兵がこれを見逃したことが確認された。特に、越北者が午後6時36分頃に鉄条網を越える際、鉄条網のセンサーに圧力がかかり、警告灯がついて警報音が鳴ったことを受け、小隊長ら兵力6人が出動したが、これといった特異事項は発見できなかったことが確認された。鉄条網周辺の雪に越北者の足跡があり、鉄条網上段の鉄条網に越北者のコートが破れて出てきたと思われる白い羽毛が付いていたが、いずれも発見できなかった。
(引用ここまで)

今月1日、東部戦線に位置する韓国陸軍第22師団の最前方フェンスを越えて北朝鮮入りした人物は、およそ1年前に同部隊のフェンスを越えて韓国に亡命した、いわゆる「ジャンプ帰順」の脱北者と同じ人物であることが明らかになった。同一人物が同じルートで脱北・越北するというのは前例がない。脱北者がまるで自宅へ出入りするかのように非武装地帯(DMZ)を行き来するほど、韓国軍当局の警戒態勢はおろそかで、韓国警察の脱北者管理にも盲点があった、という批判が持ち上がっている。 (中略)

 韓国国防部(省に相当)の関係者は3日、「民間人統制線一帯の監視カメラを確認し、人相・着衣を識別した結果、2020年11月に江原道の高城地域で脱北帰順した人物と同一だと判断した」と明かした。脱北者のキム氏(30)は2020年11月上旬、第22師団の最前方フェンスを越えて韓国に亡命した。キム氏は亡命後、韓国情報当局の調査で「器械体操」の経歴があると供述しており、小柄な体で高さ3メートルほどのフェンスを比較的容易に乗り越えることができたものと推定された。
(引用ここまで)


 軍事境界線を越えて北朝鮮に向かうことを越北というのですが。
 基本的に韓国から北朝鮮に向かうことは違法です。
 北朝鮮に情報をもたらすことになりますから。

 その一方で北朝鮮側から侵入されるのも大事です。
 侵入を見逃すということはスパイが韓国に入ったかもしれないというわけで。
 北朝鮮から入られることも、向かうこともしっかりと監視が必要になるのですね。

 ですが、1年前には悠々と北朝鮮からの侵入を許し、監視小屋に「脱北希望なんだけど」って来させてしまうという体たらく。
 そして今回はその脱北してきた同一人物に越北を許してしまう。
 ……だらけまくってますね。


 まあ、実際問題として監視のあるDMZ付近からの攻撃はないでしょうし、万が一朝鮮戦争が再開したとしても即座に南進があるかといったら微妙なところ。
 そりゃまあ、緩みもしますわな。

 そもそも、軍のトップでもある国家元首が北朝鮮大好きで、北朝鮮が極超音速滑空ミサイルを試射しても「だからこそ対話をするべきだ」とかいうアレなのですから。

北朝鮮がミサイル発射した日…文大統領、南北鉄道訪れ「50分あれば金剛山に行ける」(中央日報)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が5日、東海(トンヘ)線の江陵(カンヌン)-猪津(チェジン)鉄道建設事業着工現場を訪れ、韓半島(朝鮮半島)の平和と繁栄に対する意志を確認した。この日の北朝鮮の短距離発射体の発射については「このような状況を根源的に克服するために対話の手綱を放してはいけない」と話した。

文大統領はこの日、韓国最北端の駅である猪津駅で開かれた行事で「江陵-猪津区間の鉄道建設着工を心より祝う」とし「東海岸鉄道網を完成させて韓半島を南北につなぐ東海北部線の復元で、江原道は新たな姿へと飛躍し、南北経済協力の基盤も備えることになるだろう」と述べた。
(引用ここまで)

 頭の中は北朝鮮のことしかない、というのは元駐韓大使であった武藤正敏氏の言葉ですが。
 最後の最後までそのままでしたね。

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韓国左派の持つ「在韓米軍がすべての悪」「北朝鮮は本来なら統一に乗り気」という気分は韓国をどこへと持っていくのか

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(112)
【独自】韓国政府傘下機関主催の講演で「在韓米軍の存在、話にならない」(朝鮮日報)
 野党・国民の力の趙太庸(チョ・テヨン)議員室が17日に明らかにしたところによると、統一部の全羅南道統一敎育センターが主管した「平和統一リーダーシップ・アカデミー」で、円光大学名誉教授のA氏が今年6月10日に講演者として登壇した際、質疑応答で「北朝鮮の国内総生産(GDP)は韓国の国防費にもならない。そのような北朝鮮を相手に、米軍がいなければならないなんて、話になるものか」と述べた。さらに、「米国が平和協定を結ばないのは中国のせいだ。在韓米軍が残るには、北朝鮮の脅威をあおらなければならない。これが戦争を終わらせない背景だ。北朝鮮の核兵器のせいで戦争が終わらないというのは話にならない」とも語ったという。

 A氏は、2014年の統合進歩党・李石基(イ・ソッキ)元議員による「内乱陰謀事件」控訴審の第8回公判に証人として出廷し、「(韓国海軍哨戒艦)天安(爆破・沈没)事件は韓国と米国が大規模な軍事合同演習を北朝鮮の目と鼻の先で行おうとして、北朝鮮を刺激して起こった。延坪島(砲撃)事件も同じだ」と主張した人物だ。
(引用ここまで)


 韓国政府の統一部傘下にある機関による講演で──

「米軍は中国牽制を狙いとして駐留している」
「北朝鮮の核兵器が問題で終戦宣言が出せないのは建前だ」
「北朝鮮は脅威ではない」

 ──と語ったとの話。
 まあ、韓国左派が共通して持っている感情でしょうね。
 特に「在韓米軍があるからこそ北朝鮮が韓国に対してちょっかいを出している」というのは、「北朝鮮が無謬である」とする彼らにとっての大きな論拠になっています。

 引用後半部分の「天安艦撃沈事件、延坪島砲撃事件は米韓合同軍事演習があったから北朝鮮の機嫌を損ねた結果として生じたもの」というのも同様。
 他の左派と異なって「北朝鮮の仕業ではない」とまでは言っていないので、これでもまだ穏当な意見だったりするのです。
 ちなみにイ・ソッキというのは北朝鮮侵攻を手伝い、テロを行おうと共謀していたことで内乱陰謀罪、国家保安法違反等で逮捕、起訴されて懲役9年の判決が確定している元国会議員。所属していた政党は違憲政党として解散させられました。


 これらの意見は現在の韓国左派を牛耳る「運動圏」── 学生運動出身の人々が持つ根本的な話といえると思います。
 北朝鮮は在韓米軍さえいなければ統一に乗り気になるはずで、平和な相手となってくれる。しかし、米軍が駐留しているから対立しなければならないのだ、という。
 要するに「自分たちはなにも悪くない」「北朝鮮も悪ではない」という話ですね。
 すべての悪は在韓米軍、アメリカが原因となっているという思想です。

 大統領候補のイ・ジェミョンは運動圏の出身ではないのですが、逆にそれがコンプレックスとなっていてより過激な言動に走っているのでないかと推測できる部分があります。
 「侵略国家である日本こそが分断されるべきだったのに、韓国と北朝鮮が犠牲になった」なんてのも同様。
 より過激な言説で、より韓国の正統性というものを際立たせていくしかないのです。
 「自分の正統性」というものがないですからね。
 建国における正統性がないとして、北朝鮮にコンプレックスを持つ運動圏。
 その運動圏にコンプレックスを持つイ・ジェミョン。なかなか構造が複雑ですね。

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韓国政府、キム・ヨジョンの「南北首脳会談をしてもいい」という言葉に尻尾をぶんぶん振りまくる……ちょろいなぁ

北朝鮮の金与正氏、「終戦宣言・連絡事務所、建設的議論可能」(中央日報)
金副部長は25日、「昨日と今日、われわれの鮮明な見解と当然な要求がこもった談話が発表された以降の南朝鮮(韓国)政治圏の動きを注意深く見た。私は、梗塞した北南関係を一日も早く回復し、平和的安定を成し遂げようとする南朝鮮の各界の雰囲気は阻むことのできないほど強烈であるという感じを受けた」とこの日談話を出した背景を説明した。

金副部長は関係回復と平和定着と関連し、「われわれもやはり、そのような願いは同じである」とした。その上で、「今、北と南が互いにけちをつけ、舌戦をし、時間を費やす必要がないと思う。南朝鮮が北南関係の回復と健全な発展を真に願うなら、一言を言っても全ての事に熟考し、正しい選択をすべきである」とした。

金副部長はこのために南北間の軍事的バランスと公正性などを条件に掲げた。

金副部長は、「現存の朝鮮半島地域の軍事的環境と可能な軍事的脅威に対応するためのわれわれの自衛権次元の行動は全て威嚇的な『挑発』と罵倒され、自分らの軍備増強活動は『対北抑止力の確保』と美化する米国、南朝鮮式対朝鮮二重基準は非論理的で幼稚な主張であり、朝鮮民主主義人民共和国の自主権に対する露骨な無視、挑戦である」と規定した。

続けて「南朝鮮は、米国をまねてこのような非論理的で幼稚な強弁を張り、朝鮮半島地域で軍事力のバランスを破壊しようとしてはならない。公正性を失った二重基準と対朝鮮敵視政策、あらゆる偏見と信頼を破壊する敵対的言動のような全ての火種を取り除くための南朝鮮当局の動きが目に見える実践に現れることを望むだけである」とした。

南北共同連絡事務所と南北首脳会談成功の可能性に対しても金副部長は建設的な議論を経てなされることができると明らかにした。金副部長は「公正性と互いに対する尊重の姿勢が維持されてこそはじめて北南間の円滑な疎通が成されるであろうし、ひいては意義ある終戦が時を失わずに宣言されるのはもちろん、北南共同連絡事務所の再設置、北南首脳の対面のような関係改善の諸問題も建設的な論議を経て早いうちに一つ一つ有意義に、見事に解決されることができると思う」と明らかにした。
(引用ここまで)


 ……ちょっろいわぁ。
 キム・ヨジョンが一昨日、ムン・ジェイン大統領の「終戦宣言を出すべきだ」との演説に対して「よい発想だ」と談話を出したのに続いて、昨日には「南北共同連絡事務所の再開、南北首脳会談についても議論できる」とする論評を出しました。
 韓国政府はいてもたってもいられないとばかりに尻尾を振りまくっています。さっそく、「対話を通じた懸案解決を期待する」とかいうリリースを出しています。

韓国政府 金与正氏談話を評価=「対話通じた懸案解決期待」(聯合ニュース)

 同様にアメリカも対話を支持する、というコメントを出したとのこと。
 ただ、これは国務省が主体的に出したのではなく、聯合ニュースからの質問に回答したものだとのこと。ま、ただの原則論ですね。

米国務省「南北対話を支持」 金与正氏の首脳会談言及に(聯合ニュース)

 そりゃまあ、「対話を支持」くらいのことは言うでしょうよ。

 ただし、これらすべての前提は韓国が北朝鮮のいうことを聞くのであれば、です。
 聞くのであれば、じゃないか。「聞き入れるのであれば」だな。


 7月終わりに北朝鮮は「南北の軍事ホットラインを復旧させる」と宣言したことがありましたね。
 実際、一度は復旧したのですが。
 当時、米韓合同軍事演習が迫っていて、キム・ヨジョンはこの演習中止を要求していました
 アメリカとの間にはさまれた韓国は「じゃ、じゃあ演習を縮小する方向で」という最悪の選択肢を選んで終了。
 ホットラインは断絶しました。
 ついでにアメリカ側には「演習を縮小するとは」という悪印象を残したというオチ。

 今回も同じことなんですよ。どう考えたって。
 こんなんで嬉々として南北共同連絡事務所を再設置でもしようものなら、3日と経たずに「南は約束を違えた」っつーて、前と同じように爆破しますわ。
 ちなみにこの爆破については「アメリカのせいだ」と書かれた教材が出版されてたりもします。  ま、今回も同じように「南北関係がうまくいかなかったのはアメリカのせいだ」とか言っておけばいいんじゃないでしょうかね。

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北朝鮮からの指令で韓国空軍へのF-35導入に反対していた市民団体、がっつり与党に食いこんでいた……ムン・ジェイン政権が諜報機関を軽視したツケか

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(93)
「ステルス機導入に反対する文大統領特別補佐団、北2万ドル受けて与党重鎮議員に会った」(中央日報・朝鮮語)
国家情報院と警察が米国の先端ステルス戦闘機F-35Aの韓国空軍への導入反対運動を行った疑いで拘束した被疑者に対し、中国で北朝鮮工作員に会って「地下組織の結成」指令と一緒に工作金2万ドルを受領した疑いをあることが分かった。去る2日清州地裁で開かれた令状実施審査では、これらのうち二人が中国現地スターバックス屋外テラスなどで北朝鮮工作員3人に会っている写真まで提示したという。

これら北側指令に含まれている対北朝鮮「統一クリ苗木100万本を送る運動」を実行に移すために与党の重鎮議員たちと会っていたことも分かった。 (中略)

捜査機関は、これらの後に国内で重点的に行ったF-35Aの導入反対運動だけでなく、統一クリ苗木100万本を送る運動、キム・ジョンウン北朝鮮国務委員長の答礼韓国訪問推進活動、DMZ人間鎖運動、21代総選挙への参加などがすべて北朝鮮の具体的な指令に関連する活動に見ている。
(引用ここまで)


 先日、「韓国空軍へのF-35A導入反対運動をしていた市民団体が北朝鮮のスパイだった」というニュースをお伝えしましたが。
 事態はもうちょっと深刻だという感じになってきました。
 4人が拘束されているのですが、2017年の大統領選挙でムン・ジェイン陣営に参加して手伝いをしていたとのこと。
 選挙時に「特別補佐団」なる団体に属していたそうですよ。
 選挙に対してどのていどの関与具合であったかは不明なのですが。

 与党議員が北朝鮮関連事業について面会をしていた、とのことで。
 共に民主党所属議員にそれなりに顔が利くくらいの人々なのだろうなぁ……といったところ。
 面会した与党議員は複数回当選の重鎮とのことで。

 ムン・ジェイン政権は当選後に北朝鮮に対する警戒を緩ませてきました。それも徹底的に。
 国情院(旧KCIA)は対共捜査権を2024年には召し上げられ、対北朝鮮の情報収集ができなくなります。
 軍の諜報機関である機務司令部(キムサ)もろうそくデモに対して戒厳令を出す用意をしていたということで弱体化させられています。

 結果、こうして北朝鮮からの指令を受けた連中が以前にも増して跳梁跋扈するようになったというわけです。
 これ、まだまだ幕開けにしか過ぎないと思うんだよなぁ。

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北朝鮮のキム・ヨジョンから韓国に「米韓合同軍事演習を中止せよ」と命令……ムン大統領はどのような決定を出すのか

韓米軍事演習は「南北関係の将来曇らす」 金与正氏が談話(聯合ニュース)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は1日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、「現在のような重要な時期に行われる軍事演習は北南(南北)関係の将来をさらに曇らす可能性がある」とした上で、8月に予定された韓米合同軍事演習に関する韓国側の決定を鋭意注視すると警告した。

 金与正氏は「数日間、南朝鮮(韓国)軍と米軍の合同軍事演習が予定通り強行される可能性があるという、気分を害する知らせを聞き続けている」とし、「われわれは合同軍事演習の規模や形式について論じたことがない」と指摘した。その上で「わが政府と軍隊は南朝鮮側が8月に再び敵対的な戦争演習を繰り広げるのか、または大きな勇断を下すのかを鋭意注視する」と警告した。
(引用ここまで)


 キム・ヨジョン党副部長から「米韓軍事演習は南北関係の将来を曇らせる」との談話。
 要するに「米韓合同軍事演習をやめろ」という命令ですね。
 いまのところ、韓国政府やムン・ジェイン大統領からの反応はありませんが。
 アメリカからは「どのような決定であろうとも(韓国とアメリカの)両国の合意で」とのコメントが国務省報道官から出ています。

米 韓米演習けん制の金与正氏談話に「いかなる決定も両国合意で」(聯合ニュース)

 絶妙なタイミングで北朝鮮による演習中止命令が出てきましたね。
 先月末に南北の軍事ホットラインが相互合意で復旧したというニュースがありまして。
 2019年のハノイでの米朝首脳会談破談からこっち、まったくもって韓国との対話に興味を持ってこなかった北朝鮮が韓国との対話に応じたわけです。
 韓国ではこの軍事ホットラインの復旧をあたかも瑞兆であるかのように報道されていたのですね。

南北対話「最後の機会」つかんだ文政権…「飛び石を置いて暗礁を克服」(中央日報)

 ですが、北朝鮮がそんなに甘いわけもなく。
 この「演習を中止せよ」という韓国への命令を下すための伏線だったということです。
 2017年にアメリカの空母が西太平洋に集合したタイミングで開戦すらありえたことを思い起こせば、北朝鮮にとっては演習が行われるかどうかは国家の生命線に関わる事項。
 このキム・ヨジョンからの命令にムン・ジェイン政権がどう出るか。
 2年半、完全に無視されてきたところからようやく軍事ホットラインの復旧で対話の芽が見えてきた……というところで、演習を行って北朝鮮からの不興を買うことができるのか。
 ……まあ、無理だろうなぁ。
 そんな胆力があれば対日外交ももうちょっとどうにかなってますよ。

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北朝鮮「ビラ散布をこのまま看過したりはしない」「ゴミどものうごめきは我々に対する挑発。相当する行動を検討する」と報復を示唆……ただ手持ちカードが少なすぎる模様

金与正氏が批判ビラ散布に反発 「相応の行動検討」(聯合ニュース)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は2日に談話を出し、韓国の脱北者団体が北朝鮮の体制を批判するビラを北朝鮮に向けて飛ばしたことに反発し、韓国政府が責任を取ることになると警告した。朝鮮中央通信が報じた。

 金与正氏は談話で「われわれもこのまま見過ごすわけにはいかない」とし「南側で起きているごみどものうごめきをわが国家に対する深刻な挑発と見なし、それに相応する行動を検討する」と明らかにした。韓国当局が脱北者の無分別な妄動を再び放置し、阻止しなかったとした上で「われわれがいかなる決心と行動をしようとも、その結果に対する責任は、汚いごみどもをきちんと統制しなかった南朝鮮(韓国)当局が負うことになるだろう」と強調した。

 また、「既にわれわれはごみのような者たちの妄動を黙認した南朝鮮当局の間違った対応が北南関係に及ぼす結果について厳重に警告した」と述べた。

 ビラ散布については「非常に不快な行為」「容認できない挑発」「脱北者どもの無分別な妄動」などと表現し、強い不満をあらわにした。

 金与正氏の談話は、脱北者団体によるビラ散布再開に対し強力な対応措置に乗り出す可能性があることを示唆している。 (中略)

 北朝鮮に向けた体制批判のビラ散布を禁じる改正南北関係発展法が3月末に施行されてからビラを飛ばしたことを発表した団体は初めて。改正法は、南北軍事境界線一帯でのビラ散布行為などに対し3年以下の懲役または3000万ウォン(約290万円)以下の罰金を科すことを盛り込んでいる。
(引用ここまで)


 韓国から北朝鮮体制を批判するビラがまかれていることに対して、北朝鮮のキム・ヨジョン党副部長が「このまま看過したりはしない」との談話を出しました。
 「ごみを統制できなかった南朝鮮当局は責任を負うことになるだろう」等のかなりきつい言いかたですね。
 軍事的な報復も示唆しています。

 今回のビラ散布は3月末に韓国で施行されたビラ散布禁止法に対して、脱北者団体が抗議するために行ったものです。
 現状、この法律に対して国際社会からは「人権侵害なのでは?」との疑念の目が向けられています。
 アメリカ下院の人権委で公聴会が開かれるほどで、韓国政府に対して圧力が加えられている状態。
 ビラ散布をするから取り締まりをやってみせろよ、という韓国政府への挑発行為でもあるわけです。

 その一方で北朝鮮にしてみたら政権打倒の行為に他ならない。
 「ビラを見て脱北を決めた」と話している脱北者もいるほどなので、効いているのは間違いない。
 何度か語っているように、キム一族が望んでいるのは経済成長等ではなく王朝の存続でしかないわけで。
 王朝の存続になるものは徹底的に排除するというのが、北朝鮮の原則です。
 ビラ散布に「法律でもなんでも作って規制しろ」と文句をつけたというのもその一環。
 北朝鮮としたら退くことができないラインなのです。

 とはいえ、開城にあった南北共同連絡事務所を爆破してしまったので、北朝鮮が取れる手段はかなり少ない。
 ほとんどカードがない状況。
 やれるとしたら、以前からキム・ジョンウンが「撤去すべきだ」くらいに言っていた金剛山観光事業用に建設されたホテルをどうにかする……くらいですかね。
 それ以外に韓国に対して軍事的な行動を取ることができるのか、というとかなりの困難を伴うと思います。
 天安艦を攻撃したような行為をまたできるのかというと、かなり難しいのではないかと。
 ですが、ここまで言及した以上はなんらかの行動に出なければメンツが持たない。
 んー、ホテル爆破……かなぁ。

韓国メディア「アメリカは北朝鮮との対話路線をとっている。巡航ミサイルを制裁違反ではないと言った!」……いや、巡航ミサイルは安保理決議違反じゃないんだが

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(39)
北朝鮮の飛翔体めぐる韓日の微妙な情報分析の違い(ハンギョレ)
韓国軍、日本より4時間遅れで「弾道ミサイル」と発表…制裁違反かとの問いに「答えられない」(朝鮮日報)
 韓日軍当局による同日の資料には微妙な違いがある。韓国側は公式資料で「弾道ミサイル」の代わりに「未詳の飛翔体」「短距離ミサイル」などの用語を使った一方、日本側は速報で「弾道ミサイルの可能性があるもの」としたものの、続報では「弾道ミサイル」と断定した。また、日本が韓国より打ち上げ時間をそれぞれ2分早く特定したことも注目される。CNNなど米国メディアは米国当局者の話として、「北朝鮮が弾道ミサイルを発射した」と報道している。

 同じ飛翔体をめぐり、韓日の情報分析に微妙な違いが見られるのは、朝鮮半島情勢を見る両国の立場が異なるためだ。韓国は北朝鮮が無駄な挑発を止め、一日も早く朝米対話に復帰し「朝鮮半島平和プロセス」が再開されることを望んでいる。米国も同じだ。米国のジョー・バイデン大統領は21日の巡航ミサイル発射について「挑発ではない」と述べており、米ホワイトハウス高官は23日の記者会見で「国連安全保障理事会の制裁違反ではない」としたうえで、「我々は(米国が)対話の可能性を残していないと(北朝鮮が)認識する状況を望んでいない」とまで述べた。

 現在、国連安保理は北朝鮮のあらゆる種類の弾道ミサイル発射を禁止しているため、北朝鮮が本当にこのミサイルを発射したとすれば安保理決議違反になる。また、北朝鮮が対話再開を望む米国の"誠意"を無視した格好になる。朝鮮半島情勢は多方面にわたって複雑にならざるを得ない。
(引用ここまで)

25日に徐薫(ソ・フン)青瓦台国家安保室長が緊急招集した国家安全保障会議(NSC)常任委員会の緊急会議の結果に関する報道資料には「弾道ミサイル」ではなく「短距離発射体」という表現が用いられた。合参の関係者は「弾道ミサイルの可能性に重きを置いた」としつつも、安保理制裁違反と見なすかという質問には「答弁できない」とした。
(引用ここまで)


 ハンギョレは本当に軍事関連ダメだなぁ。
 確かにアメリカは21日に発射された巡航ミサイルについて、バイデン大統領が「挑発だとは思わない」とコメントしています。

北朝鮮、短距離ミサイルを発射 米政府は「挑発ではない」(BBC)

 ホワイトハウスからは国連安保理の制裁対象でない、ごく普通の軍事行動であるとコメントも出ています。
 これは別に「北朝鮮との関係を慮った」わけではないのですよ。

 単純に巡航ミサイルは弾道ミサイルではないから、というだけ。

 国連安保理が制裁対象としているのは弾道ミサイルをはじめとする大量破壊兵器について。
 巡航ミサイルはその範疇にない。核弾頭を搭載していれば別ですが、北朝鮮は小型化に成功していません(後述)。
 日本のメディアからも、この巡航ミサイル発射についてアメリカが「見逃している」ことに対して同じように語られていることがありますが。
 「巡航ミサイルは弾道ミサイルではない」というだけ。
 安保理が決議で敷いたルールに反していないのだから、抗議も制裁もする必要はない。

 まあ、ハンギョレとしては「バイデン政権は北朝鮮と対話路線なのだ」ということにしたいのでしょうけどね。
 そのあたりはまだ分からない……というか北朝鮮関連の優先順位はかなり低い。
 昨日になってようやく「北朝鮮政策の検討は最終段階」ってアナウンスがあったというレベル。外交方針のひとつとして政権発足前に検討される対象ですらない。

米ホワイトハウス「北朝鮮政策の検討は最終段階」(中央日報)

 で、25日に発射された短距離弾道ミサイルについては即座に反応して「国連安保理決議違反だ」と表明しています。

バイデン氏、北朝鮮の弾道ミサイル「国連決議違反」(日経新聞)

 トランプ政権では短距離弾道ミサイル(SRBM)については無視を決めこんでいたので、そのあたりを試した……という部分もあると思われます。
 でもま、2.5トンの弾頭を搭載できるとしている新開発の短距離弾道ミサイルを、北朝鮮当局が試射したかったというのが実際かな。

 北朝鮮は核弾頭の小型化(700キロていど)に成功していない、というのはこの短距離弾道ミサイルの試射を急いだことでも分かります。
 まあ、本当は小型化ができているのかもしれない……と考えて行動する必要もあるとは思いますけどね。
 北朝鮮が核兵器を対韓国(の駐韓米軍基地)向けの兵器だと認識していると見て間違いないでしょう。
 今回の短距離弾道ミサイルについて北朝鮮は射程を600kmていどとしています。
 これは「北朝鮮のどこからTELで撃っても、ソウルを火の海にできる」という意味ですね。一部では「38度線近辺からなら日本にも届く」とするニュースもありますが、わざわざ弾道ミサイルを軍事境界線付近から発射する意味はありません。

 日本にとっては安堵できる材料のひとつではありますが。
 北朝鮮宥和政策を掲げるムン・ジェイン政権にとっては頭の痛い事柄。
 そりゃまあ「安保理制裁違反かどうかは答えられない」っていうのが精一杯でしょうね。

 

キム・ヨジョン「あれほど言ったのに米韓軍事演習をやったな!」と韓国にお叱りの言葉……「もう3年前には戻ると思うな」と絶縁を表明

北朝鮮の金与正氏 韓米合同演習を非難=「3年前の春は戻らない」(聯合ニュース)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は16日、朝鮮中央放送を通じ、韓米合同軍事演習について、「南朝鮮(韓国)当局が8日からわが共和国を狙った侵略的な戦争演習を強行したという話を聞いた」として、「南当局は再び『暖かい3月』ではなく『戦争の3月』『危機の3月』を選んだ」と非難する談話を出した。

また、「3年前の春は再び戻らない」と述べた。3年前の2018年は2月に韓国で開催された平昌冬季五輪を機に南北融和が進み、4月と5月には南北首脳会談が開かれた。

 金氏は今回の韓米軍事演習の規模が縮小されたことに関しては、「われわれはこれまで同族を狙った演習自体に反対し、演習の規模や形式について論じたことは一度もない」とし、「50人が参加しようと100人が参加しようと、そしてその形式が変わっても同族を狙った侵略戦争演習という本質と性格は変わらない」と指摘した。
(引用ここまで)


 北朝鮮のキム・ヨジョン党副部長からまたもや「米韓演習をやったな!」と韓国に向けてお叱りの言葉。
 まあ、当初から予想されていたことではあるのですが。
 米韓合同軍事演習が規模を縮小しようと、たとえコンピュータシミュレーションになろうと、北朝鮮の立場は変化しないと。

 北朝鮮が韓国に求めているのはアメリカの軛から抜け出して、北朝鮮の意のままに動くことだけであって「南北融和」とか「統一」とかじゃないんですよね。
 以前から北朝鮮の目的は政権……というかキム王朝の存続であり、特権階級への利益供与ができるていどの外貨がほしいというだけだという話をしていますが。
 急激な経済成長をしたいわけでもなければ、国民を富ませたいというわけでもない。
 むしろ、扉を閉ざしたままでそれなりにお金が入ってくるくらいがちょうどいい。
 金剛山観光事業や開城工業地区くらいが、キム王朝存続にちょうどよかったのですよ。

 国連制裁で苦しくなってきたから米朝交渉やら南北対話を行ったのだけども、それだけのこと。
 ハノイでの決裂を見ても核を捨てる気などさらさらない。
 自分たちの言い分だけを通したい、というだけの話。

 で、意に沿わない動きを韓国がすればこうして叱りつける。
 その結果、外相すら罷免することができるのですから。
 韓国の操縦方法というものを、もっともよく理解しているのは中国と北朝鮮であるということが分かりますね。