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カテゴリ:北朝鮮関連の記事一覧

元駐北朝鮮英国大使が「バイデン政権は戦略的忍耐で北朝鮮に接するだろう」とのコラム……外交の優先順位が低い、というのもあるかな

【コラム】バイデン氏の「戦略的忍耐」が変わる可能性は低い(中央日報)
バイデン米大統領は北朝鮮にどう対応するのだろうか。バイデン大統領は4日に国務省で演説したが、北朝鮮に言及しなかった。当選直後の昨年10月、韓国聯合ニュースへの寄稿で「私は原則に立脚した外交に臨み、非核化した北朝鮮と統一した朝鮮半島に向かって進み続け、一方では数十年間も愛する人たちと生き別れになった韓国系米国人が北朝鮮にいる家族と再会できるよう努力していく」と主張した。ただ非核化に集中したトランプ政権に比べ、はるかに積極的な目標を目指しているという言葉だった。同時に以前の政府の方式と同じく、目標達成のための「圧力」を加える意志も表した。

北朝鮮政権は核放棄の意思を確実に見せたことがない。むしろ1月にあった第8回党大会で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は超大型水素弾と極超音速滑空飛行戦闘部隊の設立を宣言した。数年にわたる米国の対北朝鮮政策は、北朝鮮政権の核兵器開発意志を挫くことができなかった。

したがってバイデン大統領が政策であれ圧力であれ先に述べた目標を達成できる可能性はほとんどない。(中略)中国の積極的な支持がない限り、米国は十分な圧力を加えることができない。 (中略)

米国は今すぐには中国の外交に影響を及ぼすことができず、バイデン大統領が米中関係の回復を図っても、米国が中朝関係に根本的な変化を起こすほど中国に十分な影響力を行使するまでは相当な時間がかかるだろう。北朝鮮に最も強く圧力を加える要因の一つは北朝鮮の自発的孤立だが、米国はそれを狙って新しく取る手段があまりない。

バイデン大統領はこうした真実を知っているはずだ。本人がオバマ政権の「戦略的忍耐」政策の立案者だった。それは北朝鮮の状況変化を根気強く待つ一方、米国の限界をそれとなく認めるものだった。したがって実際のバイデン政権の動きは、昨年の聯合ニュースへの寄稿で明らかにした内容よりも慎重な形になる可能性がある。米国は北朝鮮が予想を超える交渉の意志を見せた場合に限り対話に動くと予想される。米国が北朝鮮にさらに大きな影響力を持つことは全世界に望ましい。しかしこのような期待は現実的でない。

米国が持たない能力に対する錯覚を捨てて、限界を明確に認識した状態で対北朝鮮政策を進めるのが、現在としては最善の道であるようだ。
(引用ここまで)


 アメリカの対北朝鮮外交は「戦略的忍耐」に回帰する、というコラム。
 読んでいて「まともな論説だなぁ」と思ったので外国人寄稿者だろうと思ったらその通りでした。
 ジョン・エバラード元駐北朝鮮イギリス大使。
 1月にも「北朝鮮の2021年は暗い」とするコラムを中央日報に寄稿しています。

【コラム】暗澹とした2021年の北朝鮮の運命(中央日報)

 戦略的忍耐に回帰する、というか。
 もっと正確にいうのであれば「北朝鮮に対応する根本的な優先度が低い」というのがバイデン政権の実情でしょう。
 カン・ギョンファ前外交部長官(外相に相当)は「バイデン政権は戦略的忍耐には回帰しないだろう」って発言していたのですけどね。
 優先度で言えば──

 対中外交>中東情勢>>ヨーロッパ諸国との連携建て直し>>>>北朝鮮対応

 ってくらいのもの。北朝鮮へのプライオリティが低い。
 もちろん、北朝鮮が挑発をしてくるというのであればまた話は変わってきますが。
 現状、北朝鮮にそこまでの余裕があるかといったら否。
 余裕がないからこそ挑発行動に出る可能性もないわけではないですが。

 そもそもバイデン大統領はトランプ前大統領の行っていた「テレビショー的」な北朝鮮外交に批判的でした。
 トランプ政権としての独自の功績、レガシーを求めていた部分があるにせよ、けっきょくはなにも産まずに終わった。
 敢えて言うなら制裁を強化し、日米だけではなくカナダ、ニュージーランド、イギリス、フランス、オーストラリアという国々が瀬取り監視に参加するようになったことは成果ですかね。北朝鮮だけではなく、対中国を見据えての行動ではありましたが。
 いまにして思えばクアッドの素地はここで形成されていた感じがしますね。イギリス(コモンウェルス)の参加も含めて。

 そして、バイデン政権は韓国に対してその優先度の低い北朝鮮対策にのみ参加させ、クアッド・インド太平洋戦略には参加させないという意向が見えています。
 瀬取り監視にすらろくに参加していない、米韓合同軍事演習もろくにしない、それどころか終戦宣言を強いようとしているような国との信頼度が高いわけもなく。
 まあ、蚊帳の外となるのは当然の帰結といえるのではないでしょうか。

韓国次期外交部長官「北朝鮮は非核化の意思がある」→米国務省「北朝鮮の核拡散指向は国際社会に対する脅威」と反論

「金正恩は非核化の意志持つ」鄭義溶発言の翌日に米国務省反論(朝鮮日報)
【社説】文政権に向かって「北の立場を米国に説こうと思うな」…くぎ刺したバイデン政権(朝鮮日報)
韓国外交部(省に相当)の次期長官に指名されている鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏が国会で行われた人事聴聞会で「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は非核化の意志を持っている」と発言したことについて、米国務省は「北朝鮮による違法な核とミサイル拡散の意志は、国際社会の平和に対して脅威となっている」とコメントした。鄭候補者の発言に正面から反論した形だ。 (中略)

 米国の元官僚らも「金正恩氏に非核化の意志があることを示す証拠はなかった」と主張している。トランプ前政権当時、北朝鮮との交渉に関与したランドル・シュライバー元国務次官補はRFAの取材に「金正恩氏が非核化の約束を守っていることを示す証拠は今も目撃できていない」「関与する政策に先立ち、一定期間は北朝鮮に対して圧力を加える政策を新たに展開することの方が知恵のあるやり方だ」と主張した。 (中略)

ロバート・ガルーチ元国務省北核特使は「韓国の大統領が米国の新しい大統領に『北朝鮮は非核化に真剣に取り組んでいる』と説得するのは良いアイディアではない」と指摘した。
(引用ここまで)

 文大統領は新年の記者会見で「金正恩委員長には非核化に対する明確な意志がある」と主張した。またバイデン大統領の当選を祝うとした上で「トランプ前政権が成し遂げた(対北朝鮮政策の)成果が次の政権にもしっかりと引き継がれるようにしたい」との考えも示した。トランプ政権の政策否定を進めているバイデン大統領に対し、トランプ式の首脳会談に乗り出すよう求めたのだ。 (中略)

 トランプ前大統領と金正恩氏との首脳会談についてバイデン大統領は以前から「無意味なテレビ用のショー」と批判してきた。対北朝鮮政策の全般的な再検討にもすでに着手しており、制裁を主張する人物を中心にチームも立ち上げた。北朝鮮人権特使も4年ぶりに指名される見通しだという。このような動きを示しているバイデン政権の考えを理解しようとせず、トランプ式の平和ショーを訴え続けているようでは、今後韓米関係はどうなってしまうだろうか。「金正恩氏の非核化の意志を保障しようと考えるな」という警告を軽く受け止めてはならない。
(引用ここまで)


 チョン・ウィヨン元国家安保室長が次期外交部長官に指名され、その国会での人事聴聞会で「北朝鮮は非核化の意思をまだ持っている」と発言しました。
 同時にムン・ジェイン大統領も先月行われた新年記者会見の中で「キム・ジョンウン委員長には非核化に対する明確な意思がある」と発言しています。
 ムン・ジェイン政権からはバイデン新政権に向けて「シンガポールでの合意を尊重し、引き継いで欲しい」という意思表明があったともされています。

 いわば、北朝鮮核問題に対する韓国の意識は2019年2月のハノイにおける米朝首脳会談の破綻以前のままである、という表明といえるでしょうね。
 ハノイで決裂したことを見ていない……というか見るつもりがない。
 その後、南北共同連絡事務所が爆破されたことなども記憶にないようです。
 南北融和、統一こそが最大の価値としているムン・ジェイン政権にとっては都合の悪いことはなかったことになっているのです。

 ですが、現実を相手にしなければならないアメリカにとっては「北朝鮮の非核化の意思」なんてものは絵空事そのもの。
 大統領選挙戦での討論会で「私はキム・ジョンウン委員長と仲がいいのだ」と述べたトランプ前大統領に対して、バイデン大統領は「ヒトラーと仲がいいと自慢されても……」というように語っていました。
 「核拡散を目論む危険な国家」として北朝鮮を扱うことがバイデン政権の基本的な方針なのでしょう。
 とはいえ、おそらくは対中外交のサブセット扱いだとは思いますけども。

 「北朝鮮特使であり、その意向を特使としてアメリカに伝えたチョン・ウィヨンが外交部長官に指名されたこと自体がメッセージ」ともされていますが。
 マイク・ポンペオ前国務長官に「あいつは嘘つきだ」と呼ばれたような人物。
 まあ、嘘つきよばわりされたのはチョン・ウィヨンとキム・ジョンウンの両方なのですけどね。

 ちなみに嘘つきよばわりされたのは彼らだけじゃなくて、「キム・ジョンウンはムン・ジェインを嘘つきだと言っていた」とトランプ前大統領がG7の場でぶっちゃけていたなんてエピソードもあります。
 ……まあ、そういうことも含めてなにもかもを見ない振りしたままで南北交渉するんだろうなぁ。

韓国大統領府「北朝鮮で原発建設推進など根拠のない主張だ」……すべての証拠がひとつの方向を向いているんですが、それは

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(40)
韓国政界、北朝鮮原発文書で正面衝突…「利敵行為」vs「北風工作」(中央日報)
野党・国民の力の金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員長はこの日、本人名義の立場表明で「政権と結託した公務員が削除した関連文書は、執権勢力があれほど隠そうとした原発早期閉鎖のすべてのものが入ったブラックボックス」とし、特に「北に極秘に原発を建設しようとしたのは、原発ゲートを越え、政権の運命を揺るがしかねない衝撃的な利敵行為」と主張した。

続いて「一方的に強行した脱原発政策が誰のためのものかを推測できる」とし「想像を超越する利敵行為の実体を明明白白に明らかにすべきだ」と述べた。

これに対し青瓦台の姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官が「金(鍾仁)委員長が『北に極秘に原発を建てようとした』『利敵行為』という表現までしたのは根拠のない主張」とし「いくら選挙を控えているとはいえ、野党代表の口から出た言葉とはとうてい信じることができない、世間を惑わす発言だ」と批判した。

また「北風工作と変わらない無責任な発言であり黙過できない」とし「金委員長は発言に責任を取らなければいけない。政府は法的措置を含めて強く対応する」と述べた。

青瓦台関係者は姜報道官のこうした立場表明について「青瓦台の公式的な立場であり、大統領の意と変わらない」と話した。野党代表に対する姜報道官の異例の直接的な批判は文在寅大統領の意向という説明だ。

しかし青瓦台はこの日、「政府が極秘に原発を建てようとした」という金委員長の発言に対して反論しただけで、産業部のファイル削除など残りの争点への反応は全く出さなかった。
(引用ここまで)


 大統領府から「野党代表による『北に極秘裏に原発を建てようとした』とする言説は根拠のない主張」との反論。
 とはいえ、削除されたファイルは南北首脳会談直前に作成されたもの。
 かつ、ムン・ジェイン大統領がキム・ジョンウン委員長に対して「発電所の問題が……」と話しかけていたことも判明している。読唇術で、ですが。
 そして産業通商資源部の官僚は「北原推」というファイル名をわざわざ選んで削除している。

 さまざまな物証のひとつひとつが、すべてひとつの方向を向いているのですが。
 まあ、北朝鮮に渡ったUSBメモリがどんなものかは明かされることはないでしょうから「根拠のない主張」というのも間違いではない。
 復元されたファイルの中身がさらされることもないんでしょうかね。

 ちなみにパク・ウォンスンが亡くなったことによるソウル市長選挙、およびオ・ゴドンがセクハラで辞任した釜山市長選挙が4月に同時に行われます。
 釜山は歴史的に保守政権の地盤なのですが、2018年の地方統一選は与党の地滑り的大勝でした。
 保守政党側としては、その選挙の争点としても今回の北朝鮮の原発推進疑惑を取り上げたいというのもあるのでしょうが。
 ムン・ジェイン政権としてはそういた選挙の争点として扱われたくないのだろうなぁ。

「韓国政府は北朝鮮に原発建設を推進しようとしている」と去年にもスクープがあった。当時、与党は「小説のような話」と一蹴していたものの、ファイルの存在が露わになって……

朝鮮日報が昨年11月「北朝鮮原発建設ファイル」スクープ、当時青瓦台は沈黙・尹建永議員は「小説みたいな話」(朝鮮日報)
本紙は昨年11月23日付のA1面で、「産業部が削除した文書444件の中に北朝鮮原発建設ファイルが十数件あった」とする記事をスクープした。産業通商資源部(省に相当。産業部)が2018年の第1次、第2次南北首脳会談の間に「北朝鮮原発建設推進」関連文書10件余りを作ったが、監査院の月城原発1号機監査が入るや、2019年12月にこの文書を全て削除した-という内容だった。

 ところがこの報道に対して、青瓦台(韓国大統領府)は沈黙し、2018年当時青瓦台の国政企画状況室長を務めていた尹建永(ユン・ゴンヨン)議員(与党「共に民主党」所属)は「小説みたいな話」と否定した。それから2カ月後の今月23日、大田地検は産業部の公務員3人を監査妨害などの罪で起訴し、起訴状に添付された犯罪一覧表には計17件の北朝鮮原発建設関連文書のタイトルが記されていた。
(引用ここまで)


 韓国政府が北朝鮮において原発建設を推進しようとしていた、という話の続報。
 ほう、去年11月の時点で朝鮮日報は「北朝鮮原発推進ファイル」の存在についてスクープしていたのですね。
 ですが、大統領府側は黙殺し、与党側からは「小説のような話」と一蹴されたと。
 この「小説のような云々」という言いかたは息子の脱走疑惑が報じられた際の、チュ・ミエ前法務部長官も語っていましたね。
 韓国の小説か協会からクレームをつけられてましたけども。
 左派政権でまずい状況になったらこう口走るという決まりでもあるのやら。

 ですが、今回の検察の調査で実際にその文書の存在が確認されている。
 そして南北首脳会談時にムン・ジェイン大統領が「発電所の問題……」と語っていたことが読唇術ですでに判明しています。

文大統領、金正恩氏との人道橋会談で「発電所USB」を渡していた(朝鮮日報)

 さまざまなピースがあわさって、韓国大統領府がやろうとしていたことが判明しつつある……という感じですね。
 やっていることのすべてが浅はかなんだよなぁ。

 なお、どのタイプの原子炉を提供しようとしていたかに注目しています。
 何度か書いていますが、月城原発はCANDU炉というカナダで開発された重水炉で天然ウランを使用することができます。
 天然ウランが豊富なカナダであればこそ開発されたものといえるのですが。
 なぜかそれを韓国が導入しているという不思議。
 ちなみにCANDU炉は効率はよくはありませんが、天然ウランを燃やして原爆の原料となるプルトニウムを生成することも可能。
 「悪の枢軸」に渡すには危険な炉であるといえます。

 ま、実際にはいまのところまでどのようなタイプの原子炉を提供するかまでは分かっていないのですが。
 さすがにCANDU炉を提供するほどバカじゃないだろ……いくらなんでも。
 北朝鮮には天然ウランが豊富にある、という特徴があるのですが。
 いや、いくらムン・ジェイン政権でもそこまでは。
 軽水炉であるとは思います。

脱原発を標榜していた韓国政府、北朝鮮に原発建設を推進しようとしていた……ファイルを削除していた理由はこれか!

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(54)
国内では脱原発、北挑戦には原発建設推進しようとした政府(韓国経済新聞・朝鮮語)
原子力発電の危険性を強調して脱原発を宣言し、国内の原発建設を中断していたムン・ジェイン政府が北朝鮮では原発建設推進をしていたとの状況が出てきた。

SBSは28日の報道で月城原発1号機の経済性評価操作疑惑関連文書を削除するなど、監査院の監査を妨害した疑いで起訴された産業通商資源部の公務員の控訴状を公開した。

公務員によって削除された原発関連資料530件のリストには、大統領府協議・報告文書が多数含まれていることが分かった。月城原発運営主体である韓国水力原子力(韓水原)理事会の原発閉鎖決定前に大統領府と産業部が緊密に連絡を交わした情況も具体的に確認された。

削除されたファイルの中には、原発反対の市民団体の動向を盛り込んだ文書もあったと検察は指摘した。

控訴状に記された北朝鮮関連ファイルの削除は、すべてで17個。同じ名前のファイルを同じものとみても13個だ。復元の結果、これらのファイルはすべて「60 pohjois」という親フォルダの下にあった。「ポヨス(pohjois)」は、フィンランド語で「北」という意味でフィンランドまで使うほど、セキュリティに気を使ったものと推定される。

削除ファイルを詳細に見ると、「北朝鮮原発推進方案」の略と思われる「北原推」フォルダの2つのバージョンの「北朝鮮地域原発建設推進案」ファイルが削除された。別のフォルダでも「北朝鮮の電力インフラ構築のための段階的な協力の課題」、「北朝鮮の電力産業の現況とドイツ統合の事例」ファイルが削除された。

この他、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)経験者名簿とエネルギー分野の南北経済協力の専門家のリスト、いくつかの専門家の履歴書まで作った削除されたものと、タイムリーになった。

注目される部分は、ファイル名に書かれた作成日だ。17個のファイルのうち、作成日が書かれた6つのファイルは2018年5月2〜15日に作成されたが、この時期は2018年1回南北首脳会談と2回南北首脳会談間柄だ。

南北関係の改善状況で作成された単純な検討次元の文書であったとしても、監査院に提出せず、深夜にこっそり削除する必要がなかった理由が何なのかは解明されるべき部分である。これらまたファイルを回復しても内容を知ることができないように「 ㄴ ㅇ ㄹ 」のような文字を書いて入れて修正して保存した後、削除する方法を書いたと検察は明らかにした。

産業通商資源部はデータ削除について謝罪したが、従業員の自らの行動と線を引いた。ファイルを削除当事者は、監査の前日のファイル削除は「偶然」と主張してきた。
(引用ここまで)


 あー、なるほど。
 産業通商資源部では監査のある前夜に職員が庁舎に忍び込んで、月城原発廃炉についてのデータ削除を行った……とされていたのですよ。
 ここに若干の違和感を感じていたのも事実。
 まあ、詳細データが得られると困るというのもあるのでしょうが。
 ムン・ジェイン大統領の発言から経済性がないという数字の捏造まで、月城原発の廃炉に向けて一連の話はすでにおおよそのルートが解明されていたのですね。
 当時の長官(大臣相当)が「月城原発はまだまだ稼働できます」としていた担当者に対して「廃炉前提で報告書を作れ。死にたいのか」なんてことを言っていた、ということまでリークされていましたからね。
 その背後関係を探られたくないのかな、というのはあったのですが。

 なんにせよ「前夜に庁舎に忍び込んでデータ削除」ですからね。
 どうも語られていることと行われていることのレベルに差異が感じられていたのですよ。
 映画とかドラマの世界での出来事みたいじゃないですか。
 「そこまで監査に入られたくなかった理由があるのかな」とも思ったのですが、最終的には「月城原発1号機の廃炉問題はムン・ジェイン大統領の一言からスタートした」ということで累を及ぼさないためかな……という形で納得していたのです。

 そこにこの大きなニュースが入ってきて「ああ」と。
 韓国国内では脱原発を標榜しておきながら、北朝鮮には原発建設を政権単位で推進していたことがばれるわけにはいかない。
 これだったらスパイ映画のようなファイル削除の顛末があってもおかしくはない。
 しかし、「原発は危険な技術」としていたものを北朝鮮に建設しようとするとは。
 ムン・ジェイン政権の二枚舌にはもう感心するレベルですね。

バイデン政権の対北朝鮮外交はどうなる? 「積極関与」か、それとも「優先事項からは外れる」のか

米朝関係はバイデン政権でどう変わるか(時事通信)
トランプ退陣でいよいよ「北朝鮮」がヤバくなる(東洋経済)
第1に、バイデン政権は米朝首脳会談を実現したトランプ政権以上の成果を出す必要があり、北朝鮮を無視するわけにはいかないからだ。すでに、民主党系の外交専門家たちは、「核兵器の即時放棄」よりも、「核兵器管理」を提言し始めている。 (中略)

 「核廃棄」から「管理」への政策転換である。バイデン政権が「先・関与、後・核放棄」案を具体化してもおかしくない。
(引用ここまで)

今後注目されるのはアメリカとの関係である。現時点で、バイデン次期大統領の顧問の間では、北朝鮮との外交再開を支持する声もあるが、トランプ・金会談のような空虚な見世物を繰り返してはいけないと注意を促す声も上がっている。

「近いうちに北朝鮮との再交渉が緊急に必要になるとは思えない」とブルッキングス研究所のポラック氏は言う。「北朝鮮を避けろというわけではないが、われわれにははるかに差し迫った優先事項がある。同盟国から始まって、中国にまで至る優先事項だ」。
(引用ここまで)


 来年に発足するバイデン政権が北朝鮮にどのようにして対応するか、というオピニオンがさまざまな場所で書かれています。
 上記以外にも朝日新聞が連載で韓国の識者を中心にインタビューする「バイデン政権へ どうなる朝鮮半島」という連載をしています。
 こちらも後ほどピックアップしようか考え中。

 で、時事通信に載っている武貞秀士氏の意見は「トランプ政権と異なることを見せるために、北朝鮮に関与していくだろう」「オバマ時代の『戦略的忍耐』は死語となる」というもの。
 その一方でダニエル・スナイダー氏は「トランプ政権が行ったショウマンシップのような交渉は行われないだろう」と観測。
 見方としては真っ二つに分かれてますね。

 楽韓さんもやや後者側の見方をしています。
 バイデン政権にとって対北朝鮮についてはToDoリストのかなり後方にあるのではないかと思われます。
 もちろん、軍事的な挑発があれば別ですが。
 いまの北朝鮮にICBM打ち上げたり、核実験をする根性、余裕はないんじゃないかな。IRBM打ち上げて観測気球代わりにするのが限界ではないかと。
 であれば、ほぼ無視されて終わり。

 バイデン政権にとって対北外交は対中外交のサブセットになるのではないかと感じられます。
 その分、対中圧力を高めるために日韓関係への干渉が増えるのではないか、という感触です。
 ただ、クアッドに対して「よくないアイディアだ」って言い放っていた韓国政府が、日本と足並みを合わせられるかというとかなり疑問……というか無理。
 来年は日米韓関係、かなり面白いことになるんじゃないかという感じがしています。
 どれだけ予測していても韓国の対応は斜め上を行くからなぁ。

韓国国会、北朝鮮から「ビラ散布を禁止する法案を作れ」と言われて素直に作ってしまう……

北向けビラ散布に3年以下の懲役…韓国野党「金与正が下命した法か」(朝鮮日報)
 韓国与党・共に民主党は2日、北朝鮮との境界地域からの北朝鮮に向けたビラ散布や拡声器放送などを禁じることを定めたいわゆる「対北ビラ禁止法」について、これを野党の反対を押し切って国会外交統一委員会で可決し、今年の通常国会でこの法案を強硬採決する考えを明確にした。野党は「表現の自由を侵害している」「金与正(キム・ヨジョン)下命法だ」などと強く反発してきたが、この法案が国会法制司法委員会を経て本会議で可決されれば、今後は境界地域から北朝鮮にビラを散布するとか、あるいは拡声器放送を行った場合は3年以下の懲役あるいは3000万ウォン(約280万円)以下の罰金に処される。野党からは「文在寅(ムン・ジェイン)政権の任期があと1年6カ月しか残っていない今の状況で、与党勢力は『南北関係の行き詰まり打開』を口実に、憲法で保障されている表現の自由の侵害、さらには『対北屈従』との指摘にもかかわらず、無理して法改正をごり押ししている」といった批判の声が上がっている。 (中略)

 民主党が今年の通常国会で野党の反対を押し切り、法案を強硬採決するのは今回が2回目だ。民主党は先日の国会情報委員会で、国家情報院による対共(共産スパイなど)捜査権を警察に移管し、国家情報院の役割を国内における情報収集に限定する「国家情報院法改正案」を単独で可決した。さらに民主党は高位公職者犯罪捜査処長(高捜処長)候補の推薦について、野党の拒否権を無力化する「高捜処法改正案」も近く成立させる方針だ。民主党のある関係者は「民主党が推進している重要法案の採決は今年中に終わらせる」とコメントした。
(引用ここまで)


 韓国の与党である共に民主党は現在の国会で300議席中、174議席を得ています。
 与野党間で争いがある法案については、事前の委員会で6割の賛成が必要となるというルール(国会正常化法)がありまして。
 この委員会には議員比率で委員が出されることになっています。
 というわけで、共に民主党は現在やろうと思えばいくらでも法案を通すことができる状況となっています。

 まず国情院(旧KCIA)の北朝鮮スパイの捜査権を取り上げるという法案を強行採決しています。
 続けて今回の対北朝鮮のビラ散布禁止法案を強行採決で可決。
 あと政府高官専用の捜査機関である公捜処処長の指名において、野党に与えられた拒否権を削除する予定。

 その中でも、さすがに今回のビラ散布禁止法案はきついというか。
 表現の自由を制限している上に、北朝鮮のキム・ヨジョンに「法律でもなんでも作ってビラ散布を規制しろ!」って言われたことに対して土下座するかのようにして作り上げた法案なのです。
 北朝鮮の言うことであればもうなんでも受け入れる。丸呑み状態。

 韓国当局はビラ散布をしていた団体を刑事告発して、さらに法人設立を取り消し
 ビラ散布禁止法案を作ってしまう。
 おまけに国情院から北朝鮮のスパイ捜査の権限を取り上げている……と。
 現在の与党、およびムン・ジェイン政権の方向性というものがダダ漏れになっていますね。もう隠すことなんてないって感じです。
 あるていどはそういう方向性だろうな、ということは事前から分かっていたものの、さすがにここまでとは予想外というべきか。
 残り1年半でどこまで暴走するか見ものですわ、ホント。

韓国情報機関「北朝鮮、新型コロナ防疫で塩作りと漁を禁止している」「アメリカを刺激するな、と在外公館に指示」と暴露

北朝鮮「米刺激するな」在外公館に指示 韓国情報機関(日経新聞)
【萬物相】金正恩委員長「海がコロナで汚染される」(朝鮮日報)
韓国の情報機関「国家情報院」は27日、北朝鮮が最近、在外公館に対し「米国を刺激する対応」を取らないよう指示したと明らかにした。問題が起きれば大使の責任を問う方針も伝えたとされる。

韓国国会に報告した内容を、出席した議員が記者団に公表した。報告によると、北朝鮮は米大統領選の結果に関してバイデン前副大統領の当選が確実となったことで「金正恩(キム・ジョンウン)委員長とトランプ大統領との親しい関係が無用の長物になり、ゼロ状態から再スタートすることへの不安感」を抱いている。 (中略)

北朝鮮内部の状況に関して、砂糖や調味料などの食品価格が4倍に急騰していると報告した。新型コロナウイルス対応で中国との境界や海上を厳しく封鎖しているためで、1月~10月の中朝貿易の規模は5億3千万ドル(約550億円)と前年同期の4分の1に落ち込んだ。

為替レートが急落し、金委員長は10月末に大物両替商を処刑したという。新型コロナの流入を恐れるあまり、海水がウイルスに汚染されないよう漁船の出漁や塩の生産まで禁止したとされる。中国から供与された11万トンのコメは大連港にとどまり、受け取っていない状態だと説明した。
(引用ここまで)

 国情院は27日、国会で「金正恩は海水がコロナに汚染されたのではと考え、漁業や塩の生産を禁止した」「為替レートが悪化し、平壌の大物両替商を銃殺した」と報告した。コロナより恐ろしい金正恩委員長に「海はコロナに汚染されない」と言える党幹部もいないだろう。その結果が、見たことも聞いたこともない非科学的・非理性的コロナ対応だ。

 金正恩委員長のコロナ・フォビア(コロナ恐怖症)は、自分が「基礎疾患持ち」だからなのだろう。36歳なのに、身長170センチあまりで体重140キロというのは正常でない。肥満になればなるほどコロナに弱くなるという研究もある。だから今年の初め、祖父・金日成(キム・イルソン)主席の誕生日の行事にも出席せず隠れていて、政権発足後初めて「テレビ会議」まで主催したのだ。中国が支援するコメ10万トンすら拒否しているという。コロナ汚染を恐れているのだ。死んでいくのは、北朝鮮の住民らだ。
(引用ここまで)


 先日、トップのパク・チウォン院長が訪日していた国情院(国家情報院・旧KCIA)から北朝鮮情報が出てきました。
 新型コロナウイルスの流入を恐れている、とのことで。
 中国からの支援米も拒絶。
 塩作りをやめて、漁もやめる。
 今回の情報ではありませんが、中朝国境には地雷を敷設しているという話もありましたっけ。どれも新型コロナウイルス対策としてです。

 ただ、ムン・ジェイン政権は発足後に国情院に対して対北工作を禁止しています。
 ムン・ジェインにとっては北朝鮮、キム・ジョンウンの機嫌というのはなによりも大事なものでしょうから、諜報活動でなにかあったら大変というところですかね。
 どのていどまでが禁止されているのか、というのは不明なのですが。
 それでも北朝鮮からの情報はあるのでしょう。というか、脱北者や脱北者が持っている情報網をはじめとしたヒューミントだけは確保しているはず。
 ……してるよね?

 GSOMIA破棄宣言の際にも「韓国にあるのはヒューミントのみ。軍事的な偵察活動によって得られている情報はない」「日本の対潜哨戒、短距離弾道ミサイルが日本海側に落ちた際の着水点といった情報が韓国には必要となる」というように分析されていました。
 なので、情報共有のカードとしてもそれらヒューミントは必要になるので、  グローバルホークが導入されたら別なのかな、とも思っていましたがわずか1ヶ月でニコイチ修理状態ですしね。

 でもまあ、とりあえずこういった情報はちょっと面白かったのでピックアップ。
 海がコロナで汚染されている、っていうのはキム・ジョンウンの指令なのか側近の提言なのか。
 塩作り禁止、漁禁止はちょっと草。
 ただコロナ防疫で「国境一帯に地雷敷設」には負けるかなぁ。