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カテゴリ:北朝鮮関連の記事一覧

韓国人6150人が「北朝鮮観光をさせろ!」と政府に迫る → アメリカ政府「北朝鮮への旅行をしないことを強力に警告する」

韓国統一団体6150人、金剛山訪問を申し込んだら…米国務省「北朝鮮旅行禁止」(中央日報)
大統領特別補佐官、「対話のために」と米が差し押さえた北朝鮮船舶の釈放を主張(東亞日報)
韓国統一関連団体が韓国政府に金剛山(クムガンサン)訪問の申込書を提出した直後、米国政府が「北朝鮮旅行禁止方針には変わりがない」という立場を再確認した。

ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、国務省当局者は15日(現地時間)「8月満了する北朝鮮地域への旅行禁止措置を延長するか」という質問に「国務省は米国市民に北朝鮮を旅行しないことを強力に警告する」とし「旅行警報は維持されている」と答えた。

これより一日前である14日、韓国では統一関連市民団体「キョレハナ(旧ウリキョレハナ運動本部)が統一部に6150人の金剛山訪問の申込書を提出した。6.15南北共同宣言19周年を迎えるからだ。キョレハナ側は「4月27日から6月14日まで全国で金剛山訪問の申込書を受け付けた」として「国民の力で金剛山観光を再開したい」とと明らかにした。キョレハナは記者会見で「南北関係を当事者同士で解決できるように米国が干渉してはならない」とも主張した。

しかし、米国政府が自国民の北朝鮮旅行禁止方針を再確認し、韓国政府の金剛山観光を許容するかどうかをめぐっても否定的な立場を見せる可能性が大きい。米国と国際社会は北朝鮮の度重なる核実験とミサイル発射で北朝鮮に対する貿易や投資、大量の現金(バルクキャッシュ)取り引きを防いでいる。北朝鮮地域への観光は北朝鮮に対する制裁ではないが、韓国で観光のために移動する車両や船舶、経済協力などは制裁の対象なので米国が難色を示す場合、事実上観光が難しい。そのため、統一部は韓米ワーキンググループを通じて開城(ケソン)工業団地と金剛山観光再開に関連した懸案を米国側と協議してきた。
(引用ここまで)

文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官が、非核化対話の再開のために米国が差し押さえた北朝鮮船舶「ワイズアーネスト」号を先に送還する必要があるという立場を明らかにして、議論が起きている。

文特補は14日(現地時間)、米ニューヨークで開かれた民主平和統一諮問会議のニューヨーク協議会での講演で、「どうすれば今の膠着局面を克服できるのかというならば、まず、米国側では(米領)サモアに抑留されている北朝鮮の貨物船ワイズアーネスト号、この問題を解決する必要がある」と話した。さらに、「今のところ対話がないから(貨物船を)釈放することと関連した対話を米朝間で行う必要があるのではないか(と思う)」と明らかにしたと、自由アジア放送(RFA)が15日伝えた。 (中略)

一方、文特補は講演で、金剛山(クムガンサン)観光再開に関連して、「中国人観光客は個人的に金剛山観光に行く。それなら韓国もできない理由がない」とし、「個別に観光し、お金を出すのは、国連安全保障理事会の制裁に反するものではないと受け止めるべきだ」と主張した。
(引用ここまで)

 親北団体で南北統一を推進する団体であるキョレハナ(ギョレハナ)が「北朝鮮の金剛山観光事業を再開させろ」と言い出して、6150人の旅行申請を出したとのこと。
 で、アメリカはそれに呼応するように「北朝鮮への旅行をしないよう、強力に警告する」と宣言。
 キョレハナは釜山の日本総領事館横に設置された慰安婦像を管理している団体でもあります。
 南北統一に際して邪魔な存在となる日韓関係を破壊するために設置しているのではないか、という話がリアリティを持っている理由でもありますね。
 その指向性故に困窮が伝えられる北朝鮮を支援するため、すなわち外貨を供給するためにこうして観光事業を再開させようとしているのであろうとも考えられます。

 さて、先日も書いたように中国からの観光客は妨げられていません。いまでも訪れることはできるのです。
 ただし、観光の目玉となっているマスゲームは中止されていますけども。
 中国から行けるのであれば、なぜ韓国から行けないのだとなるのはある意味自然ななりゆき。
 ムン・ジェインの外交面におけるメンターであるムン・ジョンイン大統領特別補佐官もそのように語っています。

 そもそも、現在の統一部長官であるキム・ヨンチョルは典型的な親北派であって、持論として「アメリカとは関係なく金剛山観光事業や開城工業団地操業の再開は可能である」という発言をしている人物です。
 こんな人物が「統一部長官」となっている以上、ムン・ジェイン政権はこの計画を認めることでしょう。
 ムン・ジョンイン特別補佐官もかつて「キム・ヨンチョルが統一部長官となったらアメリカも止めることができなくなるだろう」と断言していました。

 ただ、問題は渡航手段。
 記事にあるように渡航手段は多くが制裁対象となっているのですね。
 南北首脳会談のためにピョンヤンに向かった韓国の大統領専用機すら制裁対象になって、アメリカを訪問できずにいたほどですから。
 現在のところ、南北鉄道接続はアメリカから拒絶されています。
 となると……中国からの陸路くらいしかないのですが……。
 現状の米中貿易戦争の中、かつ「最強の制裁」を北朝鮮に課している中で6150人という大量渡航をアメリカが許すのか……ということです。

 まあ、それでもムン・ジェインは北朝鮮のためならやってしまうのでしょうけどね。
 なんらかの突拍子もない手段で。
 具体的な手段はちょっと予想しづらいというか……ムン・ジェインってやることがまともな利益や国益に即していないので予想できないのですよ。

 たとえば徴用工裁判だって、日本に対して強硬に出てくることはともかく、ここまで無為無策で半年以上もなにもしてこないとか予想できないでしょ。
 誰がどう考えても「韓国側から多少なりとも動きを見せて妥協していくんだろうなぁ……」くらいに思うじゃないですか。
 ところがまったくもってリアクションゼロ。
 こんなの予想しろったって無理ですわ。
 といった感じで、今回もわけのわからない理由をつけて強行突破すると思われます。
 むしろ、強行突破しないのであればキム・ヨンチョルのような人物を統一部長官にした意味がないですからね。まあ、やるでしょうよ。

ムン・ジェイン「月内に南北首脳会談で成果を出し、3回目の米朝首脳会談につなげる」とやる気満々……まあ、絶対に無理なのですけどね

【社説】米朝首脳会談を急ぐ文大統領、急がないトランプ大統領(朝鮮日報)
 米国のトランプ大統領は昨日「私は時間が過ぎれば北朝鮮と非常にうまくやっていけると思う」とした上で「急ぐ必要はない」という言葉を4回も繰り返した。トランプ大統領は前日にも3回目の米朝首脳会談が開催される可能性について「あるかもしれないが、今度の機会にしたい」と述べた。

 北朝鮮はポンペオ国務長官や国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表など、米国側の実務担当者からの呼び掛けには一切反応せず、ただトランプ大統領との関係だけを重視している。トランプ大統領は政治面での業績が何としても欲しいため、北朝鮮はシンガポールでの米朝首脳会談と同じく、トランプ大統領が自分たちの望む文書にサインすることを期待しているようだ。しかしトランプ大統領も2回の米朝首脳会談を通じて学習し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が語る「非核化の意志」なるものがうそであることを理解した。トランプ大統領は「金正恩氏から温かい手紙を受け取った」と言葉では持ち上げているが、首脳会談については軽々しく応じようとしない。これも北朝鮮に対する制裁が続く限り、時間は米国の味方と信じているからだ。

 しかし韓国政府の考えは米国とは全く違う。北欧を歴訪中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「金正恩国務委員長とトランプ大統領に対し、早い時期に再び会うよう促している」と語ると同時に、今月末に予定されているトランプ大統領来韓前に南北首脳会談を開きたい考えも示している。非核化を促す言葉は一切語らず、ただ「会うこと」だけにこだわっているのだ。今年4月の訪米のときも、文大統領は「近いうちに3回目の米朝首脳会談を開催すべきだ」と訴えたが、トランプ大統領から「急げば良い合意は得られないだろう」と逆に言い返された。北朝鮮は何も変わっていないにもかかわらず、ただ会うだけで問題が解決するのだろうか。要するに文大統領は「もう一度ショーをやりたい」と言っているにすぎないのだ。
(引用ここまで)

 ムン・ジェインが盛んに「今月中に南北首脳会談を行いたい」と発言しています。
 現在、ムン・ジェインは北欧を歴訪中なのですが、その中で行われている講演等でも「トランプ大統領の訪韓前に南北首脳会談を行い、米朝首脳会談につなげたい」と話しています。
 南北首脳会談を行うとすれば4度目。
 そこから3度目の米朝首脳会談を目論んでいる、と。

 いかにもトップダウン方式が大好きなムン・ジェインのやりそうなことですね。
 G20大阪の開催は再来週の週末。ちょうど2週間後。
 ですから、それまでに南北首脳会談を決めて、かつ行わなければならない。
 G20のために訪日するトランプ大統領がその帰りにちらっと1泊2日の予定で訪韓するとのことで、それまでに報告できるものを作りたいというのが目的でしょう。
 そして「キム・ジョンウンはこう言っているので第3回の米朝首脳会談をすべきだ」と促して、仲裁者としての立場を強くしておこうというのが目論見かな。
 以前から「(ハノイでの会談が)決裂したからこそ韓国の役割はより重要になった」みたいなことを言ってましたっけね。

 ま、無理。
 米朝首脳会談というのは「北朝鮮による非核化」という目的があったからこそ開催されたのですよ。
 ですが、ハノイでの決裂で完全に北朝鮮には非核化の意思というものがないことが確定している。
 「寧辺の使わなくなった核施設を廃棄するから、ご褒美ちょうだい」という金正日から受け告げられてきた旧来のやりかたを貫き通すことを北朝鮮は表明したも同然。
 そして、これまで「北朝鮮には確固たる非核化の意思がある」と言い続けてきたムン・ジェインは仲裁者ではなく、共犯者であるという認識に至っているのも間違いない。

 アメリカはただ根気強く制裁を行い続けて、かつ中国への圧力もかけ続けるだけでいい。
 時間はアメリカの味方にしかなりません。
 北朝鮮がじれて中距離以上の弾道ミサイルを発射するか、新たな核実験施設で核実験を行うかすればアメリカは「約束したモラトリアムを破棄した」という大義名分まで得られてしまう。
 その場合、「非核化」の手段はなにも北朝鮮の能動的なものだけではない、ということを世界は知るでしょうね。

韓国統一部長官「アメリカでも北朝鮮の段階的非核化に共感が拡がっている」と激白……で、具体的にはどこで?

「韓米の間で、北朝鮮の先非核化ではなく『同時並行的解決』への共感広がっている」(ハンギョレ)
 キム・ヨンチョル統一部長官は4日、「交渉において最も重要なのは、争点に対する技術的解決策だけでなく、信頼」だとしたうえで、「米国と北朝鮮が、弱体化された信頼を回復するため何をすべきかを模索しなければならない時期」だと述べた。キム長官は同日、ソウル中区(チュング)のプレスセンターで行われたソウル外信記者クラブ(SFCC)招請懇談会で、「現時点で最も重要なのは、朝米交渉ができるだけ早期に再開されること」だとし、このように強調した。

 キム長官は非核化を含む朝鮮半島平和プロセスと関連し、韓米の間で「包括的合意と段階的履行」に向けた共通認識が深まっており、「先非核化ではなく、同時並行的解決」への共感が広がっていると明らかにした。今年2月にハノイで開かれた第2回朝米首脳会談で、事実上「先非核化」を追求した米国側の態度に、“変化”があることを示唆したのだ。

 膠着局面から抜け出す「ワンポイント(単一議題の)南北首脳会談」と関連し、キム長官は「南北首脳会談は(昨年5月26日の板門店統一閣での会談同様)必要に応じて迅速に行われた経験があり、現在もそれを可能にする様々な条件が存在する」とし、その可能性を残した。
(引用ここまで)

 例の「超大物が統一部長官になるぞ!」と書いた後に、キム・ヨンチョル統一部長官からは就任以降これといって面白発言がありませんでした。
 おそらく就任前後でとてつもなく叩かれていたので自重していたのでしょうね。
 かつては「開城工業団地再開にアメリカの同意は必要ない」「開城工業団地は制裁対象ではない」「金剛山で射撃された韓国人観光客の犠牲はしかたがなかった」「天安艦撃沈、ヨンピョンド砲撃は偶発的事件」等々の北朝鮮大好き発言を重ねてきた人物だったので、どれほどの暴言が聞けるのかと楽しみにしていたのですが。
 ようやく本領を発揮しつつあるようです。

 ムン・ジェイン政権が延々と言い続けている「非核化がすべてに優先するのではなく、北朝鮮の段階的な非核化達成に対して恩恵を与える」という解決方法に対して、韓国だけでなくアメリカでも共感が広がっているそうですわ。

「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」(AA略)

 ……としか言いようがない。
 先日の日米首脳会談でも北朝鮮に対しては非核化を求め、制裁を継続するという国連安保理決議の完全な履行を求めることで一致していました。
 フランスをはじめとしたヨーロッパ世界も、ASEANもCVIDを求めている。
 まあ、ムン・ジェイン政権の外交メンターによると「フランス等でムン・ジェインが支持されなかったのは日本のロビー活動のせいだ」とのことでしたけども(笑)。

 アメリカの人口は3億人を超えているから、その中には「段階的非核化でもいいじゃないか」っていう人間も一定数はいるでしょうが。
 この場合、そういう話ではないですからね。少なくともアメリカの政界で北朝鮮に段階的恩恵を与えてもよいと考える官僚なり議員なりが一定数いるっていう話。
 議員であれば上院下院の総数でどのくらいが「段階的非核化」に理解を示しているのか、そのあたりが知りたいですね。
 キム・ヨンチョル長官に数字が出せるのであれば。
 これからも彼の話には要注目、ですよ。

少女ファイト(1) (イブニングコミックス)
日本橋ヨヲコ
講談社
2006/7/21

北朝鮮のお家芸、マスゲームが中止へ……「参加者の飢餓」が原因か

カテゴリ:北朝鮮関連 コメント:(85)
<北朝鮮内部>マスゲーム中断理由は財政難か 動員学生の食事供給できず脱落続出(アジアプレスネットワーク)
咸鏡北道(ハムギョンプクド)に住むアジアプレスの取材協力者は、公演が始まる直前の5月末に、マスゲームに子供を参加させている親と、動員を担当する関係者に会って話を聞いた。協力者の報告は次のようなものだ。

今回のマスゲームに参加する学生などの人員の60%は地方で選抜されたという。内訳は、地方芸術団、人民軍の楽団、芸術学院舞踊課の学生などだ。動員された者は、すべて平壌市内の旅館に分宿しているという。

一番大きな問題になっているのは、参加者への食事が劣悪なことだ。芸術学院舞踊課の学生の親は次のように述べた。

「平壌にいる子供たちが、お腹が空いたと泣きながら電話をしてくるので、親たちは、皆胸を痛めています。一食の供給量は中国米160グラム程度で、おかずは塩漬けの大根と白菜だけだと、子供が電話で伝えてきた」

平壌への動員の責任者や関係者は、不満を訴える親たちに対し、「今は練習中なので食事が不十分だが、本公演が始まれば供給は良くなるはずだ」と説得しているという。 (中略)

マスゲームは10月初旬まで続く予定で、観光ツアーのメニューにも組み込まれている外国人向けの重要観光商品だ。プログラム内容は十分に検討されて、金正恩氏にも報告されていたはずだ。それが、披露の日に金正恩氏が批判したことで開催が中断になった。

異例の公演中断の理由は定かではないが、参加人員の欠員や、空腹で演技に不備があったことを、観覧した金正恩氏が批判した可能性が考えられる。また、長期公演中の食事の安定供給の見通しが立たないため、金正恩氏の批判を口実にして、一時中断することを決めた可能性もあるだろう。
(引用ここまで)

 北朝鮮のお家芸であり、観光品目のひとつとして挙げられるマスゲームが中止。
 3日にはじまったものの、10日からは中止にされると旅行代理店からアナウンスがあったとのことなので、中止は確実なのでしょう。
 で、朝日新聞やロイターは「キム・ジョンウンから創作・創造気風に問題がある」とクレームがついたことを理由としていますが、アジアプレスはそこに「参加者にまともな食事が振る舞われず、耐えられないから」という報告があることを記しています。
 思っているよりも北朝鮮の飢餓状態はひどいという可能性もあるかもしれませんね。
 なにしろ、マスゲームといえば北朝鮮観光の目玉商品。日本から行った金丸幹事長(当時)もマスゲームを歓待で見てやられてしまったなんて話もあるほどで。

 現状でも個人資格であれば行こうと思って行けないこともない国なので、世界からあるていどの観光収入が望めるはずですし、まあそういう「レアな旅行」を好む人は少なからず存在しますしね。
 北朝鮮によって拷問されて殺されたアメリカ人のオットー・ワームビア氏も直接北朝鮮に行ったわけではなく、中国旅行中に北朝鮮へのツアーを見つけて向かったとの話ですし。
 特に中国人観光客は好んでいるとの話です。
 それを止める、というのは相当に大きな出来事ですよ。
 その主たる理由が本当にマスゲーム参加者の飢餓であるのなら、北朝鮮はかなり追い詰められているといっても過言ではありません。
 ムン・ジェインが例の笑みを顔に貼りつけたままで「さらなる人道的支援を!」とか叫びそうですけどね。

日本「韓国が瀬取りの多国籍監視に参加していない」と非難 → 韓国「韓国軍の作戦区域内ではやっている!」と反論するものの……

瀬取り:日本の批判に韓国が反論「韓国軍の作戦区域内では国際協力活動中」(朝鮮日報)
北朝鮮船舶の瀬取り、米国務省が情報提供に500万ドルの報奨金(東亞日報)
 日本政府が、北朝鮮による海上での違法な物資積み替え(瀬取り)を取り締まるための多国籍活動に韓国は参加していない、と明らかにした。日本の外務省は5日(現地時間)、「対北朝鮮海上監視のための多国籍活動に韓国も参加しているか」という米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の質問に、「韓国は参加していない。韓国が監視活動のため航空機や艦船を派遣した記録はない」と答えた。

 同放送は「日本の外務省によると、日本・米国・英国・カナダ・フランス・オーストラリア・ニュージーランドの7カ国は、昨年初めから東シナ海とその近海で北朝鮮の制裁回避行為を取り締まっている。日本は参加国の詳細な作戦規模や期間などを同省のウェブサイト上で公開している」と報道した。韓国は日本の外務省が公開した国際協力リストに含まれておらず、7カ国の統合作戦からも外れている。

 韓国国防部(省に相当)はこれについて、「韓国軍の作戦区域内では北朝鮮による瀬取りの取り締まり支援作戦や国際協力活動を実施している」と反論した。国防部関係者は「外信が報道した7カ国の多国籍作戦区域は東シナ海とその近海で、韓国軍の作戦区域からは離れている」と述べた。韓国軍は主に海軍P-3C海上哨戒機などを使って西海(黄海)地域で収集された北朝鮮による瀬取り関連情報を米軍などに提供してきたと言われている。(中略)

 ある消息筋は「日本政府は北朝鮮による瀬取り取り締まりに消極的な韓国政府・軍に圧力を加えるために、このような見解を明らかにした可能性がある」と話す。
(引用ここまで)
米政府が、石炭や油類の瀬取りなど北朝鮮の制裁違反行為に関する情報提供者に最大500万ドル(約59億ウォン)の報奨金を提供する。

4日、自由アジア放送(RFA)によると、米国務省のホームページ「正義への報酬」に、「北朝鮮のマネーロンダリング、制裁逃れ、サイバー犯罪、大量破壊兵器(WMD)拡散などの活動を助ける人々の金融メカニズムをかく乱させる情報提供者に報奨金を提供することを決めた」と明らかにした。

国務省は1984年からこのプログラムを通じて国際テロリストに懸賞金をかけ、情報提供を呼び掛けている。

国務省は、北朝鮮の石炭輸出や原油製品輸入のための海上での瀬取り行為に関する情報提供に優先順位を置いている。特に、「北朝鮮の不法海上行為を阻止しよう」と題する懸賞金ポスターを英語と中国語で作成し、中国の海洋業従事者の通報を呼びかけている。海上での瀬取りは監視範囲が広いうえ、北朝鮮の制裁逃れの手法が巧妙になり、取り締まりが容易でないためだ。
(引用ここまで)

 なかなかに面白い一連の日米による行動。
 4日には国務省が「瀬取り行為の情報提供に最大で500万ドルの賞金を渡す」と宣言。
 ついで5日には日本政府から「北朝鮮の瀬取り行為を取り締まるための7カ国共同の多国籍作戦に韓国は参加していない」との発言。
 ひとつの指向性が見えますね。
 韓国の孤立化、です。

 ただし、全面的なものではなく北朝鮮の瀬取りに対して取り締まりが消極的であることへの非難として、ですね。
 「瀬取り銀座」とも呼ばれる東シナ海を中心に7カ国が共同で取り締まりを行っています。
 取り締まりを行っている7カ国は日本、アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア。
 韓国は「多国籍作戦」に入っていないわけですよ。
 韓国からは「我々は東シナ海ではなく黄海での取り締まりを行っている」としていますが、成果は上がっていないのでしょう。
 外務省が公表している瀬取り案件は2018年1月から2019年1月までで10件に達しています。

北朝鮮タンカーまた「瀬取り」か 10件目、国連に通報(朝日新聞)

 その後もイギリス海軍と共同で発見したことがありましたね。
 こういった「横付けして物資の行き来をさせている」という決定的な写真を撮影できていない、疑いレベルのものであればその数倍の件数があるともされています。
 韓国からもこういった報告はありますが、だいぶ少なめ。
 韓国籍のタンカーが瀬取りに関与しているとして摘発した例があるくらいかなぁ……。
 明らかに消極的である韓国に対しての圧力をかけよう、という方向性ですね。
 賞金はいい餌になると思いますよ。
 密告通報に対する報奨金制度は韓国に根付いていますからね。最大で5億ドルになるというのであれば、通報も捗るというものでしょうよ。

韓国、先月の北朝鮮による「飛翔体」は「短距離ミサイルである」とようやく結論。ただし、分析結果を公表するかは不明。さらに「弾道ミサイルかどうか」は分析結果外……なにそれ

韓米 北朝鮮の飛翔体は「短距離ミサイル」と結論(聯合ニュース)
韓国と米国の軍と情報当局は北朝鮮が5月4日に発射した飛翔体を「短距離ミサイル」と結論付けた。北朝鮮が4日と9日に発射した短距離ミサイルは同種類だが、「弾道ミサイル」かどうかやロシア製地対地弾道ミサイル「イスカンデル」との類似性などについては引き続き分析を進めることにした。韓国の政府高官が2日、明らかにした。

 両国の情報当局は先週初め、こうした内容を共有したようだ。ただ、公式に発表するかについては合意していないという。 (中略)

 韓国国防部は北朝鮮が5月9日に発射した飛翔体については短距離ミサイルとしながらも、4日に発射したものに関しては「短距離飛翔体」と説明していた。 (中略)

 ただ、短距離ミサイルの高度が低く、射程も弾道ミサイルの「スカッドB」(射程300キロ)や「スカッドC」(同500キロ)より短かったため、弾道ミサイルかどうかについては「分析中」との立場を維持することにしたという。
(引用ここまで)

 韓国国防部が先月4日、および9日の北朝鮮による「飛翔体」発射について、ようやく両方とも短距離ミサイルであると認識。
 アメリカと情報共有したとのこと。
 ですが、いまだに「弾道ミサイル」であったかどうかは保留。まだ分析中とのこと。先月末の時点でも「まだ分析中」としていましたが、いつまで分析しているつもりなのやら。
 弾道ミサイルであるとすると、いろいろと都合が悪いから断言しない……というかできないのでしょう。

 なんだったら「使用されたのはイスカンデルミサイルである」という分析結果は出したとしても、イスカンデルミサイルが弾道ミサイルかどうかについては口にしないなんてことすらあり得ますね。
 いや、これ冗談抜きで。
 これまでいくつか韓国政府……というかムン・ジェイン政権が北朝鮮についてありとあらゆる忖度をしてきたという話をしてきました。
 そのためだったらなんでもするというのが実際のところです。
 北朝鮮に阿るために脱北者に面会しないとか、殉職した兵士の葬儀に行かないとか大統領としてあり得ない行動をやってきたムン・ジェインにとって、このくらいは朝飯前。

 韓国だけが「弾道ミサイルである」という事実を隠蔽し続けてもなんの意味もないと思うのですけどね。
 まあ、表向きの名分さえ立てばあとはどうでもいいという韓国らしい判断ではあるとは思います。

韓国「開城工業団地を再開するのにコメでの支払いはどう?」→北朝鮮「コメよりドルだ!」と拒絶……国民よりも特権階級のためのドルが必要な模様

韓国政府が金剛山と開城工団の代金を「コメで2倍支払う」と提案、北朝鮮は「コメより現金」と拒否(東亞日報)
政府が今年1月、金剛山(クムガンサン)観光および開城(ケソン)工業団地の再開を前提に、代金の支給をドルの代わりにコメを2倍にして支給すると北朝鮮に直接・間接的に提案したが、拒否されたという。北朝鮮が食糧不足よりも制裁によるド統治資金の減少を深刻に考えていることがうかがえる。

複数の政府筋によると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が新年のあいさつで、「条件なく金剛山観光および開城工団を再開する用意がある」と明らかにし、韓国政府はこれと関連した代金として、コメや豆腐、食用油など生活必需品を提供する案を1月に開城南北共同連絡事務所、中国・瀋陽などで数回提案したという。人道的次元の生活必需品は、核、ミサイル開発の用途に転用されにくいため、大量の現金(バルクキャッシュ)の北朝鮮への移転を禁止した国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を迂回するために提案したのだった。しかし、北朝鮮がこれを断り、韓国政府は「コメで(代金の)2倍支給する」と提案したが、北朝鮮は「コメよりも現金(ドル)が必要だ」という立場を固守したという。

北朝鮮事情に詳しいある消息筋は、「現在、北朝鮮では民間の食糧不足より国家資金難が正恩氏に頭の痛い問題」とし、「制裁が長期化し、国家資金の70%程度が消失したとい
(引用ここまで)

 今年1月、キム・ジョンウン委員長が「無条件で金剛山観光事業、開城工業団地操業の再開を用意している」という新年のあいさつをしているのですね。
 それに対して韓国政府が「制裁があるので現金を渡すことはできないが、2倍のコメを支払うことができる」という提案をしたと。
 ですが、北朝鮮側は「コメよりもドルが必要だ」としてそれを拒絶。
 いくつかの点で興味深い話ですね。

 まず、韓国側が対価をコメとしているものの、開城工業団地・金剛山観光事業の再開に具体的な対価を伴った提案をしていたということ。
 本気で開城工業団地の再開を目指していたというわけですね。
 ……まあ、ベトナムでの米朝首脳会談が決裂した直後にもムン・ジェインから「開城工業団地の再開を目指す」という大号令があったことからも本気であるというのは疑いようもない事実ではあったのですが。

 で、北朝鮮側はその提案を蹴って「コメよりもドルが必要だ」と言っていたという部分。
 春窮で農民が飢餓寸前のところまできているとの話もあります。
 昨今では北朝鮮の米価は安定しているとのことですが、これは軍の備蓄米を放出しているからではないかともされています。
 そのような状況でありながら、コメを対価にした開城工業団地の再開を拒絶。

 以前話したように、キム・ジョンウンにとっては赤い貴族である特権階級の需要を満たすことこそがもっとも優先順位の高い物事であるということが見えてきます。
 ムン・ジェインが大統領選挙やろうそくデモを主催した連中=ウリに恩賞人事をしているように、キム・ジョンウンにとってもウリに報いることがもっとも重要なのですね。
 有象無象の国民が飢えるかどうかよりも、明らかに特権階級を満足させるような物品を送るための外貨が必要だということです。
 その外貨も国の外貨準備高を切り崩しているとの話もあって、今年にも枯渇するのではないかとされています。
 外貨が枯渇したそのときに、大きく事態が展開するのかもしれませんね。

毎日新聞「トランプは『北朝鮮のミサイルは脅威にならない』としたのに特別待遇するとは何事だ! あのミサイルは日本に直接の脅威になるぞ!」……いや、イスカンデルミサイルは日本に届かないよ?

米大統領への特別待遇 長期の国益にかなうのか(毎日新聞)
 政策課題で大きな進展がない中、際立ったのは、トランプ氏への異例のもてなしだ。「令和初の国賓」としての接遇にとどまらない。

 5度目のゴルフでは笑顔のツーショットを自撮りした。ソファを升席に並べた大相撲観戦では米大統領杯を新設し優勝力士を表彰する機会を設けた。夕食では炉端焼き店に招き、伝統的な和食をごちそうした。

 日米同盟は日本外交の基軸だ。日本の問題を解決するために米国の力を必要とする場合は確かにある。ときには破格の処遇で歓心を買うことも必要だろう。 (中略)

 会談では、北朝鮮問題も協議した。懸念されるのは、北朝鮮が今月上旬に短距離弾道ミサイルを発射したことについてトランプ氏が問題視しない姿勢を示していることだ。

 決裂した2月のハノイでの首脳会談後、米朝関係は足踏みしている。失敗との批判を招かぬよう対話路線を維持したいのだろう。

 しかし、あらゆる弾道ミサイルの発射を禁止した国連安全保障理事会決議に違反するのは明白だ。なにより、短距離弾道ミサイルは日本にとって大きな脅威である。

 首相は対北朝鮮政策について「日米の立場は完全に一致している」と強調した。日本への直接の脅威をめぐる米国との危機認識の共有はできているのだろうか。
(引用ここまで・太字引用者)

 ん? 日本への直接の脅威?
 ロシアの本家イスカンデルミサイルの射程距離は400kmとされています。ただし、これは公称値であって実際には500kmかそれを超えるかもしれないとの話もあります。
 射程が500kmであればDMZぎりぎりから撃ったとして、DMZからの距離がおおよそ450kmほどの対馬には届くかもしれないというレベル。秘匿性を高めるためにDMZよりもちょっと奥まっただけでもう届かない。
 ちなみにDMZの東端からイスカンデルを撃っても隠岐の島にも届きません。核兵器のような重い弾頭を装備していれば、当然対馬にも届かないでしょうね。
 射程が400kmであればそもそも届きようがない。ちなみにソウルから対馬北端の直線距離がほぼ400kmとなっています。
 北朝鮮が今月発射したイスカンデルミサイルは日本のほとんどにおいて脅威とは言いがたいのは理解してもらえるかと思います。

 北朝鮮がノドンのような中距離弾道ミサイルを撃たなかったのは、なによりアメリカと結んだモラトリアムを遵守するという態度は最低限見せているからですよ。
 今回のイスカンデルミサイルで脅威にさらされるのは韓国だけです。まあ、中国・ロシアも射程距離ではありますが、そちらへの発射は考えられない。

 さらにいうと、今回の4日と9日のミサイル発射の中でもっとも遠くまで届いたものは9日の2発のうちのひとつで、420km。
 日本には到達しません……というか「今回の発射での目標は韓国」という北朝鮮からのメッセージを見るのはそれほど難しいことではないでしょう。
 だからこそ日米は「韓国ならなぁ」というレベルでさほど騒いでいない
 かつ、直接の脅威にさらされることになった韓国はいつまで経っても「分析中!!!」って言い続けているわけです。そうでないと去年9月に結んだ「南北は互いの脅威になるような行為をやめる」という軍事合意違反になってしまうから、ですね。

 っていうか、毎日新聞ってこういう事実関係の確認しないの?
 単純に「短距離弾道ミサイル」であれば射程が800~1000km以下のものとされているので、実際のミサイルの種類を調べず、かつその仕様を見なければこういうミスをすることになるのでしょうけどね。
 まあ、毎日新聞ですからしょうがないのかもしれませんけども。

校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術 (毎日新聞出版)
毎日新聞校閲グループ
PHP研究所
2017/8/30