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韓国政府「名品兵器のK9自走砲のエンジンを国産のものに置き換える!」……K2戦車で大失敗したことに懲りてなかったんだ

カテゴリ:軍事 コメント:(66)
タグ: 軍事 K9自走砲
韓国政府 K9自走砲エンジンの国産化推進(聯合ニュース)
韓国政府はK9自走砲のエンジンの国産化を推進する。事業費として750億ウォン(約67億円)を充てる。K9は韓国企業のハンファディフェンスが1998年に独自開発したが、エンジンはドイツ製を使用している。

防衛事業庁と産業通商資源部が業務提携し、初めての事業としてK9のエンジンの国産化が選ばれたようだ。 (中略)

成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官は「素材・部品・装備(装置や設備)の競争力強化に向けた政府レベルの取り組みが防衛産業分野でも行われている」として、積極的に協力する立場を明らかにした。
(引用ここまで)


 ベストセラーとなっている韓国製の自走砲K9のエンジンを国産化しよう、という方針を出したそうです。
 K-9は自国向け1100両も含めて1600両が生産されているベストセラー。
 というのも、ちょうど自走砲はさまざまな国で開発の空白地帯になっていまして。
 西側だと装輪でなく装軌式で52口径155mm榴弾砲を装備している自走砲って、ドイツ製のPzH2000か韓国のK-9くらいしか選択肢がない。日本の99式もありますがまあ海外セールスするためのものでもなく、かつ高価。というかPzH2000も負けないくらいに高価。
 西側諸国がK-9を買っている理由というのは「NATO準拠のデータリンクに対応していて、かつ安い」という理由が大きいのです。性能云々というよりも選択肢がそれ以外にないっていう。

 現状のエンジンはドイツMTU社製のMT881 Ka500をSTX重工業がライセンス生産しているもの。
 トランスミッションは、K-2戦車のトランスミッションがどうしても作れなかったS&T重工業のX1100-5A3。
 これらがK9、K10(K9専用の弾薬補給車)に用いられているとのこと。
 MT881はPzH2000にも用いられているいわばベストセラー品。これを変更しようという、かなり野心的なプロジェクトなわけですが。

 そもそもK-2戦車の韓国国産パワーパック開発計画が破綻したのも「Kー9自走砲のトランスミッションができるんだったら、戦車のもできるだろ」くらいの安易な考えかたが原因だともされています。
 まあ、最大の原因は設計ミスではないかとされていますけどね。ユーロパワーパックに比べて斗山インフラコア社製のエンジンが重くなってしまったことから、S&T重工業のトランスミッションが支えきれなかったんじゃないかなぁ……とも感じます。

 ムン・ジェイン政権が去年から主導している「材料・部品国産化計画」に則った計画の一環だそうですが。
 まあ、開発に成功すればドイツから「〇〇への輸出は許さない」みたいな横槍も入らずに、輸出もはかどるだろう……という目算なんでしょうね。
 ……成功すれば。

韓国メディア「日本の次期空母は7万トン級に決定! なぜなら日本人がそれを求めているからだ」……はあ、さいですか

日本の次期空母、7万t級の英国空母クイーンエリザベス選定可能性(月刊朝鮮・朝鮮語)
いずもとかがの改造が本格的に進むにつれて、日本国民が正規空母建造について肯定的に考えていることが分かった。軍事ジャーナリストの文谷數重氏は、「軍事研究」誌2020年7月号の寄稿で「日本国民は軽空母ではなく通常の空母を求める」とし「空母は日本の軍事力の象徴であるため、空母を取得すると帝国主義時代のように軍事大国に回帰することができるという心理が日本国民に敷かれている」とした。

いずもの就役まで日本国内の世論は通常の空母保有について「根拠のないもの」、「身の程にに合わない」と批判的であった。いわゆる「普通の国」を追求するとして「核武装論」や「原潜保有論」を掲げるような無責任な空理空論で片付けていた。さらに、軍事的にも南西防衛は航空自衛隊の南西航空方面軍で十分であると判断していた。

しかし、日本の議会内の「防衛族議員」が国会質疑を通じて、正規空母保有が必要である世論を拡散開始した。さらに、2015年のヘリコプター搭載軽空母いずもという「実物」が就役し、全通式デッキ(艦首から艦尾までが一直線である空母形式)にカタパルトも必要ないF-35B垂直離着陸機まで登場し、国内の世論は急速に変化を開始した。

日本の新しい空母計画化前の段階だ。インターネット上に新しい空母の個人スケッチは登場してきたが、日本政府の公式空母モデルは公開されていない状態だ。日本の軍事専門家は「日本が建造する新しい空母の推測は十分に可能だ」と言う。日本政府は、全長300m、飛行甲板の幅70m、排水量6万t級の正規空母を念頭に置いているということだ。その判断の根拠は、中国空母勢力とのバランスをとるためにということである。

日本は対中国空母戦力の競争で完全に劣勢と判断している。中国空母戦力を見ると、最初の空母である遼寧艦が2011年に登場した。ロシアから導入した遼寧は長さ304mの満載排水量は5万9439トンである。J-15戦闘機など30台の各種艦載機を搭載する。中国は最初の国産空母の001A型山東ことを2019年12月実戦に配置した。2017年4月に進水した山東とは長さ312m、幅75mの満載排水量は7万t前後であることが分かった。 (中略)

日本が大型空母建造のための努力は昨今にはじまったものではない。すでに日本は1998年に1万3000t級ヘリコプター搭載輸送艦「おおすみ」を建造したことがある。続いて2008年にSH-60J/K対潜ヘリコプターを積むことができるひゅうが級(16DDH)ヘリコプター搭載護衛艦のひゅうがやいせなど2隻を建造し、2013年艦載機を搭載することができるいづも級(22DDH)軽空母いずもを、 2017年出雲級かがを就役させた。 (中略)

海上自衛隊は、正規空母を何隻建造するだろうか。1隻または2隻を同時に建造する可能性など、いくつかの話が出てくる。今までDDH、DDGという高価な護衛艦は、すべて2隻や4隻単位で建造されてきた。もちろん正規空母2隻を建造するということは現実的に莫大な予算が投入されることなので大変だろうという展望だ。

さらにF-35Bの機数が足りないという問題がある。新型空母を2隻建造すると、搭載すべきF-35Bが不足している状態になってしまう。日本がF-35Bを購入することにした台数は42台。軽空母となる出雲級2隻の搭載数は、30~40機になるだろう。ここで、大規模空母2隻が追加されると、艦載機をも追加で導入しなければならない。ここから見るに、1隻が建造される可能性が高い。 (中略)

当初、日本は正規空母のモデルとしてフランス初の核推進空母シャルル・ド・ゴール(4万2000t級)を念頭においていたという。シャルル・ド・ゴールとは、米国空母のデザインを模倣したいわば縮小版であったので、フランスが好ましいモデルであった。しかし全長260m、幅60mのシャルル・ド・ゴールは、最大40台(ラファール戦闘機)しか艦載機を載せることができない。日本の立場では、艦載機の台数で満足できなかった。

これに比べて、英国空母クイーンエリザベスは、最大60台まで艦載機を積むことができる。結局、日本は十分な内部空間を確保している7万t級のクイーンエリザベスことで心を固めている状況である。クイーンエリザベスの設計にカタパルト方式を追加し、海軍のF-35Cも運用可能な空母である。ちなみに日本がクイーンエリザベス級空母を選択すると、今後艦載機をF-35BからF-35Cに変える公算も大きくなるだろう。
(引用ここまで)


 日本の次期空母は7万トン級のクイーンエリザベスクラスに決定!
 え、どこで。


 日本がいずも型護衛艦を軽空母化させる理由は現状でふたつ。
 まず、アメリカ海兵隊のアメリカ級強襲揚陸艦やイギリスのクイーンエリザベス級とクロスデッキを行えるようになること。
 そして島嶼防衛の起点とできることのふたつ。
 クロスデッキというのはF-35Bを運用する軍同士で空母を共有化できるという考えかた。
 戦時にどちらを使うこともできる。フランスのシャルル・ド・ゴールにF/A-18Eが着艦してたりもしましたね。
 南西諸島をはじめとした離島の島嶼防衛にはF-35Aでは足が届かない。空中給油機使えば別だけども、防衛が必要な際に制空権が取れているかどうかも疑問。
 空母であればあるていどの機動性を持ちつつ、少なくとも「牽制」することが可能。
 あとF-35Bであれば離島の小さな空港でも取り回せる。

 現状、海自が7万トン級、4万トン級の空母を所有しても持て余すことは間違いない。
 ノウハウゼロからやり直しですからね。中国だって山東までは半ば捨てる覚悟でしょ、あれ。

 なんで韓国がそんなことを言い出すかというと、彼らが実際に欲しいのが4万トン級の空母であり、7万トン級の空母だから。
 実際にいずもとかがは空母運用の習熟をするためのテスト艦であるのは間違いなく、この次からがおそらくは本命。


 でもって、海自の輸送艦は就役から約25年で除籍される(退役するかどうかは別)というのがあつみ型、みうら型からのパターン。
 そろそろおおすみ型は後継艦の話が出てきてもいいのですが、延命されるとの話。
 後継艦についてはJMUの提案くらいしかネタがないですね。
 ウェルドックつきの強襲揚陸艦(F-35Bの搭載機能なし)になるのではないか、との話ですが。

 となると、ひゅうが型の後継。つまり、2030年代後半あたり?
 ましゅう型の後継は補給艦でしょうしね。
 いずもとかがを実際に運用してみて、その成果によって……ってことでしょう。
 7万トン級なぁ。

韓国の防衛費、日本のそれを超えるのも近い……その背景には「アメリカを追い出したい」という左派政権の念願が

GSOMIA延長の裏で膨らむ国防費、革新政権の野心(日経新聞)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権下で膨らみ続ける国防予算。2026年に日本の防衛予算を上回るとの予測もある。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の当面継続を決めた裏で、日韓と米韓の「Xデー」に向けた環境整備が静かに進んでいる。

「なぜ文政権は国防費を増やし軍事力を増強するのか」。韓国駐在を終えて帰国後に政府や政党関係者らからよく聞かれる質問だ。北朝鮮との南北融和や朝鮮半島の平和定着をめざす革新政権のイメージに合わず、理解しにくいのだという。

実際、20年度韓国政府予算の国防費総額は前年度比7.4%増の50兆1527億ウォン(約4兆5000億円)と初めて50兆ウォンを突破した。5兆3133億円(前年度当初比1.1%増)の日本の防衛費との差を急速に詰めており、遠からず逆転する見通しだ。

特筆すべきは文政権での急増だ。前年度比の伸び率は18年が7%、19年は8.2%、20年は7.4%と高水準で推移。北朝鮮と激しく対立した保守系の朴槿恵(パク・クネ)前政権でさえ4%前後だったのと比べてもその突出ぶりがわかる。

17年5月の発足後の3年間だけで10兆ウォンも膨らんだのは異例のハイペースだ。経済不振が際だつ韓国にあって国防費の対国内総生産(GDP)比は2.6%まで上昇した。 (中略)

これらは、米軍が握る「朝鮮半島有事の韓国軍指揮権」である戦時作戦統制権の返還を念頭に置いている。文大統領が22年5月までの任期内の実現をめざすうえで、韓国軍の情報収集能力の拡充が返還の条件になっているからだ。とりわけ韓国軍の弱点である海軍力と核・ミサイルへの対処能力の強化によって米軍頼みからの脱却を図る。

日韓GSOMIA終了への布石でもある。韓国軍は自衛隊に比べて敵の潜水艦や水上艦の探知など海上の情報収集・分析能力が大きく劣る。それが韓国海軍が日本とのGSOMIA維持を期待する声につながっている。海軍力や監視・偵察能力を強化することによって日本への情報依存度を下げる効果も見込む。

韓国は社会のエスタブリッシュメント(特権階級)が保守層から革新層に代わり、指導層の間でも同盟や国際協調よりも民族主義を重んじる機運が高まっている。国防中期計画を貫くものは、韓国革新政権の見果てぬ夢である「自主国防」の理念だ。 (中略)

いまの国力では米国に不満があっても盾突くことは難しい。日韓GSOMIA延長の背後にも米国の強い働きかけがあった。韓国革新政権にとって現在は、自前の国防力を整備するまでの「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」の思いなのかもしれない。日韓外交筋は「文政権は従来の常識論では測れず、常に不測の事態が起きる危険をはらんでいる」と今後、韓国政府がGSOMIA破棄に転じる可能性も十分残っていると警告する。
(引用ここまで)


 パク・クネ政権時代の防衛費伸び率は平均4%ていどであったけども、ムン・ジェイン政権のそれは7%台前半で推移している。
 なぜなら左派政権はアメリカからの影響力を小さくするために「自主国防」を念頭に置いているからだ、という話。
 すでに楽韓Webでも何度か書いていますね。

 もちろん、保守派政権でもあるていどは独自の装備等を推進していますが、大元の考えとしては米韓軍事同盟をベースにしたものであって、韓国にできることで補佐をするという考えかたでした。
 ですが、左派の場合は異なっていまして。
 「アメリカを朝鮮半島から追い出す」という根本の考えがあるのですよ。
 アメリカを追い出してもしっかりとした国防能力を保たなければならない、という考えから装備品も独自に開発しなければならない、ということになっているのですね。

 韓国型戦闘機である「KF-X」は金大中政権時代に提唱されたものですし、ノ・ムヒョン政権時代には原潜を開発しようとしていました。
 ウラン濃縮実験も金大中政権時代でしたね。
 この際の濃縮度は77%、おそらく核兵器製造(90%以上)の予備段階の実験であったろうとされています。  なお、この濃縮実験は日本の核技術(公開特許)が流出したものではないか、とIAEA元事務次長が明かしたことがあります。

 ちなみに韓国の防衛費増大についてムン・ジェイン大統領は「日本の防衛費を肩替わりしているようなものだ」と言ったことがありますね。
 さすがに筋が悪いと理解したのか、その後は言うこともなく引っこめたようですが。
 韓国の防衛費を下げるには日本が防衛費を上げる必要がある、と言っているのと同じことですからね。
 まあ、このあたりの発言からしても、基本的に考えなしの人物なのだなぁ……ということがわかるのではないかと思います。

 韓国が先日明らかにした国防中期計画では軽空母、原潜、韓国型アイアンドームといった「自主国防セット」の導入が提言されています。
 正確にいうと発表されたものは「原潜そのもの」ではないのですが、要望しているスペックは原潜でないとできないものですし、キム・ヒョンジョン国家安保室第2次長も「次は原潜だ」とテレビで発言したことがあるので間違いないところ。
 で、それらを実現するために防衛費はGDP比で2.6%を突破しようとしているし、さらに増える傾向にある。
 GDP比だけでなく、早晩に韓国の防衛費は日本のそれを超えることでしょう。
 日本は隣国がそういった指向性を持っているのである、という認識をする必要があると思いますよ。
 少なからず、その矛先は日本なのですから。


韓国「F-35Bを買うから耐熱甲板の技術移転をしろ」……それもできずに軽空母作るとか言ってたのかよ……

韓国軍、F-35Bを購入するオプションで「軽空母甲板技術移転」の推進(JTBC・朝鮮語)
韓国軍はすでに導入したF-35Aに続いてF-35Bを20機購入する予定です。
2033年から実戦に投入する軽空母に搭載するためです。
このため、米国側に軽空母甲板の製造技術を移転依頼を推進中です。
武器を購入する代わりに技術などを移転される、いわゆる「折衷交易」方式です。

空母の甲板は戦闘機のエンジンから出る高温や振動に耐えることができながら、重さも軽くする必要があります。
政府関係者は、「私たちの造船技術は世界最高水準であるが空母関連技術は、ノウハウが不足している」としました。
軽空母の中にF-35B 12機とヘリコプター8機も掲載される予定です。
サイズは3万トン級で艦載機まで合わせると約5兆ウォンにのぼる大型事業です。

チョン・ギョンドゥ国防長官:「(軽空母事業は)30年、50年先まで、将来に備えることができる能力を備えるために、今から始めなければなりません」
(引用ここまで)


 耐熱甲板を作る能力がないのに「軽空母作るぞ!」ってやっちゃえるんだ。
 耐熱甲板はSTOVLを運用しないかぎりは必要のないものではありますが。

 っていうか、F-35Aを購入する時もそんなんやってましたよね。KF-X用にアクティブフェイズドレーダーをはじめとする4点の中核技術移転を望んでいたのだけども、最初からアメリカにはそんな気なんてなかった……っていうことが。
 技術移転なしがいやだったらF-35A売らなくてもいいよ、くらいまでやられてましたね。
 当初からアメリカは技術移転なんかするつもりもなく、韓国側もそれがわかっていて「技術移転するふりをしてくれればいいから」なんてことまでやってました。
 で、けっきょく4つの中核技術をもらうことなく、自国で製造したということになっていましたが。
 最近になってもっとも難関とされていたKF-X用のアクティブフェイズドレーダーを国産技術だけで製造し、イスラエル企業もお墨付きをもらった……という報道がありましたけども。

「韓国型戦闘機」目の前... AESAレーダー独自開発に成功(聯合ニュースTV・朝鮮語)

 だいぶ眉唾で見ています。
 そのちょっと前には「レーダー自体はできたけども、必要なスペックに到達していない」なんて報道もありましたしね。

 ちなみに20機導入とされていた第2次FX事業についてはF-35A、F-35Bの両方を20機ずつ導入という力業に出ました。

「F-35」、40機追加購入……20機の垂直離着陸も導入、軽空母用(中央日報・朝鮮語)
 空軍が運用するとはいえ、F-35Bでは打撃力や航続能力が落ちるという心配があった部分を「どっちも20機導入すりゃいいだろ」っていう力業で解決……解決してるのか、これ。
 ちなみにF-35Bを優先して2020年代半ばから引き渡される予定ということで、軽空母の戦力化10年以上からF-35Bを使うことになるとのことです。
 NLLあたりの島嶼防衛に使う……なんてことは必要ない(F-35Aで充分)し、まあ普通にF-35Aと混成で使うんでしょうね。無駄だなぁ。
 空自のF-35B導入も同じ頃の令和6年前後との話ですが、もうこの頃にはかがのほうは空母としての能力を獲得しているのではないか、とされている時期。
 まあ、先にF-35Bだけ買っておいて、後継政権に軽空母事業を後退させないようにする……っていう保険かもしれませんね。

ツウになる! F-35完全教本
青木謙知
秀和システム
2018-12-18

韓国メディア「軽空母・原潜の導入が韓国軍に必要なのか」「中国・日本が持っているからというだけの理由ではないのか」と韓国軍の国防計画に疑念

韓半島の海で空母が必ず必要か(世界日報・朝鮮語)
韓半島に軽空母・原子力潜水艦が果たして必要なのか(ハンギョレ・朝鮮語)
軍当局が軽空母建造計画を策定して、本格的な手順に着手した。国防部は10日、こうした内容を盛り込んだ「2021~2025国防中期計画」を発表し、軽空母の導入事業を来年から本格的に推進すると発表した。

国防部によると、2030年代初頭に登場する軽空母サイズは3万t級。F-35B垂直離着陸ステルス戦闘機10機を搭載する見込みだ。予備物量まで加わればF-35B導入規模は20機に達している。ここで、海上作戦ヘリコプターや上陸機動ヘリコプターが追加搭載される。「海に浮く空軍基地」が韓半島近海に表示される可能性が高まったわけだ。 (中略)

軽空母はそれ自体では戦闘力を発揮することができない。軍需支援と護衛艦などで構成された戦闘団を作成する。問題は、軽空母戦闘団構成比が軽空母建造費よりも多くのことができるという点である。 (中略)

空母護衛に護衛艦、駆逐艦4隻と補給艦1隻が必要だが、これは海軍の一般的な海上作戦や海外派兵など、かなりの負担になる。整備と教育訓練かかるまで勘案すれば、困難はさらに加重される。護衛艦追加建造が必要となるが、隻1兆ウォン前後に達する建造費の調達が問題だ。 (中略)

空母2隻を確保した中国は、新型空母2隻を追加建造しながら核推進空母を作成構想までしている。日本もF-35Bを運用する空母を離すという計画である。「韓国も軽空母を作成する」という主張が力を得る部分である。
(引用ここまで)

「尾が胴を振ることとなる」イ・ヘジョン中央大教授は懸念した。戦時作戦権返還、米中葛藤などを前面に出して軍備増強を当然として、軽空母、原子力潜水艦などの戦略兵器を持ち込むことに対する指摘だ。これらの武器システムは、韓半島の事情に合わないという指摘が続いてきた。 (中略)

軽空母・原子力潜水艦は、韓国軍が長らく念願していた事業だった。 (中略)

日本は太平洋と直接面しており、海上作戦区域が広い。中国も海岸線が1万㎞に及ぶ。しかし、韓国はこれらの国と比較して空母の導入が不要であるという意見が進歩・保守を選ばず出ている。キム・ドンヨプ慶南大極東問題研究所教授は11日、「ハンギョレ」とした通話で「韓半島と周辺海域を見ると陸上基地が、それ自体で優れたデッキなのに、あえて海に空母を浮かべ理由がない」とし「特に空母に実利は戦闘機F35-Bより作戦半径が300㎞ほど広いF- 35A(最大1100㎞)があるという点でも、軽空母の導入は非効率」と説明した。
(引用ここまで)

 韓国軍が軽空母原潜(明言はしていないものの強く示唆)の導入計画を国防中期計画で明らかにしています。
 それに対して韓国メディアが「スン……」と冷静になって「本当に韓国軍には軽空母が必要なのか」という話をしつつあります。
 先日は朝鮮日報も似たようなコラムを書いていましたね。

 日本は島嶼防衛という確固たる用途があり、F-35Bはそういった場所の短い滑走路でも使うことができるという現実的な活用法があります。
 艦載機として使うこともできるし、短距離滑走路での活用も可能。
 そして軽空母もアメリカやイギリスのF-35Bを着艦させることができるクロスデッキとして活用が可能。

 ところが韓国ではそういった明白な理由が出てこない。
 公開されているスペックだけ見ても、F-35AはF-35Bよりも300kmほど作戦行動半径が長い。最大離陸重量・ペイロードも上なら、兵装の種類も上。であれば、韓国においてはほとんどの場合でF-35Aで済むのではないか……というのも当然の指摘。
 それでもF-35Bと軽空母を導入するというのであれば、どれだけ外洋に出ていくつもりなのか。
 そういった理念の表明なしで「韓国型軽空母導入」「原潜を導入」となし崩しに事業が開始されようとしていることに、ハンギョレあたりは危機感を抱いているようですね。
 政権に近しい立場のハンギョレですが、国防予算の増大には警鐘を鳴らしています。

[コラム]進歩政権の方が国防費が多くなる理由(ハンギョレ)

 左派政権では「自主国防」が安保における最大のお題目となるため、アメリカ軍との共同歩調をより重視し、補完的な立場であろうとする右派政権よりも国防予算が増えるという傾向にあるのですね。
 KF-X計画も金大中政権の際に提唱されていたものです。
 ノ・ムヒョン政権は秘密裏に原潜建造計画を進めていました(そしてそれを察知したアメリカ軍に叩き潰された)。
 あ、原潜についてはもうひとつ別の記事を合わせて明日にでも別のエントリで語ります。

 自主国防はいいにしても、本当に韓国に原潜や軽空母が必要なのか、どのような戦略上の必要性があって導入するのか、という国民的な議論を経てもいいように思います。
 現状だとどう見ても「日本が持っているからほしい」というだけのものにしか見えません。
 まあ、それはそれで韓国国民の同意は得られそうですけどね……。

韓国政府、原潜保有への野望を示唆……4000トン級潜水艦を建造、SLBM、原子炉を搭載か

韓国軍、原子力潜水艦開発を示唆(朝鮮日報)
 韓国軍当局が10日、原子力推進機関搭載の可能性も取り沙汰されている4000トン級潜水艦を建造する計画を明らかにした。韓国首都圏を狙った北朝鮮の長射程砲を防ぐ「韓国型アイアンドーム」開発にも着手することとした。韓国国防部(省に相当)は10日、こうした内容が盛り込まれた「2021-2025年国防中期計画」を発表した。来年から5年間で計300兆7000億ウォン(現在のレートで約26兆8390億円。以下同じ)が投入される予定で、計画通りであれば韓国の国防予算は2024年に60兆ウォン(約5兆3550億円)を超えることになる。

 この日の国防中期計画では、4000トン級潜水艦の建造計画が初めて公開された。現在、3000トン級の韓国型次世代潜水艦事業が進行中だが、これより大きい潜水艦を開発したいという趣旨だ。規模が大きくなるだけに、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)など武装能力も大幅に強化されるものとみられる。この潜水艦には、従来のディーゼルエンジンではなく原子力機関が搭載される可能性が浮上している。これについて国防部関係者は「現段階で(原子力機関搭載について)話すのは不適切」とし、「適切な時期になれば、別途話す機会があるだろう」と発言した。原子力潜水艦開発の可能性を示唆した発言と解釈されている。

 青瓦台(韓国大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は先月、韓米ミサイル指針改正発表の直後、「次世代潜水艦は核燃料を使うエンジンを搭載する潜水艦」だと発言した。また「韓米原子力協定と原子力潜水艦は別個で、全く関連がない」とも語った。原子力潜水艦は文在寅(ムン・ジェイン)大統領の選挙公約でもある。 (中略)

 さらに韓国国防部は今回の中期計画で、3万トン級軽空母事業も公式のものとした。今年末までに概念設計を終え、来年から基本設計に着手した後、2030年初めに戦力化する計画だ。
(引用ここまで)


 米韓原子力協定というものがありまして。
 韓国のウラン濃縮の上限を20%に制限していて、かつ「協定によってアメリカから移転された核物質を核兵器または爆発装置の研究・開発、あらゆる軍事的目的のために利用しない」という一節があるのですね。

 この協定があったにも関わらず、韓国は80年代にプルトニウム分離実験と、ウラン転換を未申告施設で行ったことがあって国際社会から疑念の目で見られています。
 一時期は韓国への経済制裁もあり得るとされていたほど。
 さらに2000年には80年代に行った実験の結果で生じた金属ウランを濃縮していたことが知られています。
 量は微々たるものなのですが、実験の目的が核武装なのではないか ── 濃縮が80%以上を目標にしたと見られるものだったことがわかっています。ちなみに核燃料に必要となる濃縮度は3~5%。
 ついでこのことを暴露しようとしたIAEA事務総長に対して、韓国政府は「暴露するなら三選を阻止する運動を行う」と恫喝したこともあるほどです。

 機会さえあれば核武装をしたいというのは、韓国の本音であることは間違いないですね。
 記事中のSLBM搭載云々も通常弾頭だけではなく、核弾頭のことも考慮しているのは間違いないところ。
 日本のプルトニウム保有に対しても幾度となく不満の声を上げています。「核武装がすぐにできるほどのプルトニウムを日本は持っていて、濃縮も好きなだけできるのになんで韓国はできないんだ」、というような話を何度もしています。

 さて、韓国初の3000トン級潜水艦となるKSS-III、チャンボゴIII級ですが1~3番艦までは214級と同様のAIPを搭載した通常動力であることが決定しています。
 建造予定は9隻で、4番艦以降の動力は「未定」となっているのですね。
 4番艦以降を原子力潜水艦にするのではないか、という話はかなり前からあります。4000トン級云々はこのKSS-IIIを元にした原潜計画ではないかと感じます。
 ……というか、ノ・ムヒョン政権は一時期、秘密裏に原潜計画を推進していたことがありまして。
 アメリカがそれを嗅ぎつけて叩き潰したことがあります。

 なので今回も原潜用の原子炉製造についてアメリカがなにも言わないか……というと、そんなことはないと思います。
 ちなみに原潜用原子炉については旧ソ連崩壊時のごたごたで流出した設計図を入手している、なんなら原子炉現物も入手しているのではないかとされています。
 韓国がこれほどまでに原潜にこだわるのは通常動力の潜水艦では日本にとても敵わないので、原潜を入手してゲームチェンジを行いたい……という話もあるのですが。

 今回の原潜に対する示唆を含めて、中期計画に書かれていることはムン・ジェイン政権、そして多くの韓国左派が標榜している「自主国防」を目指したものとなっています。
 それはほぼイコールでアメリカとの協力の度合いを低くする、という話でもあるのですが。
 現状でそれを行うということは中立ではなく、中国側と見られてしまうということを理解していないんじゃないかなぁ。

韓国識者「日本に対抗して韓国型軽空母を建造するというが、海上自衛隊に30分で撃沈させられるだろう」とシミュレーションの結果を暴露

7兆ウォン韓国型軽空母、ともすれば中国海軍に粉砕される(週刊東亜・朝鮮語)
政府は早いうちにこの空母建造を始め、2029年までに進させ、2032年ごろに実戦配備するという構想を持っていると伝えられた。この事業には、ナビゲーションの開発とシステムの開発、艦建造に2兆ウォン以上、F- 35B戦闘機20機(作戦配置12代+予備8台)と海上作戦ヘリコプター8機を導入する5兆ウォンなど7兆ウォン以上のコストがかかるものと予想される。

政府が空母導入事業に腕をまくり上げて出た理由は、表面的には、北朝鮮と周辺国の脅威面変化である。北朝鮮は、新型弾道ミサイルと大口径放射砲を開発し、実戦に配置しており、中国と日本は空母を2~4隻ずつ導入し、軍事力の増強に拍車をかけている。特に日本の航空母艦導入に積極的に対処しなければならないという大統領の強い意志が空母導入事業に強力な推進力として作用したことが分かった。つまり、この空母は対日用途の性格が濃いということだ。

次に、この空母が北朝鮮と中国、日本の脅威に対応することができますか?結論から言えば「不可能」である。海軍はこの空母を変容する外部セキュリティ上の問題に対応するための手段としているが、これは3万t前後の規模とSTOVL(Short Take Off and Vertical Landing)方式の艦載戦闘機を運用する軽空母の本質と概念を、完全に無理解していることが露わになっている。 (中略)

結局、STOVL方式軽空母に搭載されたF- 35Bができるのは、空対空ミサイル4発をウエポンベイに装着して、最小限の艦隊防空任務のみをサポートするレベルにとどまるしかない。7兆ウォンをかけて、このような戦力を買ってくるのであれば、いっそイージス艦4~5隻を買い増してくるのが、戦力指数がより高い。

北朝鮮に対して完全に無駄であるなら、中国と日本の空母に対応することはできるだろうか? 特に大統領が強く注文したという「日本の航空母艦」に対応する能力はあるのか? これも結論から言えば、不可能である。 (中略)

日本は40機のF-35Bの導入を確定し、さらに航空自衛隊が13台を導入するE-2D早期警報機とリアルタイムデータリンクを介してNIFC-CA(Naval Integrated Fire Control-Counter Air)を実装することにより、圧倒的な遠距離攻撃能力を保有する見通しだ。

韓国型空母が独島で日本の海上自衛隊と戦うという2030年代半ばの状況を想定してみよう。日本はE-2D早期警報機とP-1A海上哨戒機を利用して韓国型空母搭載F-35B戦闘機の哨戒半径外から韓国空母を検出・追跡することができる。日本の空母で発進したF-35Bは、自分のレーダーをオンにする必要もなく、E- 2Dと戦闘艦で送信された韓国F-35Bの位置を確認し、200kmの外ミーティア空対空ミサイルを大量に注ぎ込んで離脱する。

韓国の戦闘機が右往左往する間、日本の別の空母から発進したF- 35Bは、ハードポイントからJSMミサイルをぶらさげて、韓国海軍空母に大量のステルスミサイル攻撃を浴びせることで、戦いは30分で終わるだろう。

中国を相手にした場合も同様である。 (中略)

このような観測が誇張や妄想に聞こえるだろうが、このシナリオでは、2015年に筆者が海軍と一緒に行った空母先行研究である「次世代先端艦艇建造の可能性検討調査」報告書に載っているシミュレーション結果である。 (中略)

北朝鮮を相手に効果的な攻撃能力を発揮できず、中国と日本を相手にしっかりとした戦闘自体が不可能な、このような船を戦力化することは青瓦台の「反日フレーム」を利用した支持底上げ、ここに便乗した海軍の「事業を行なうことさえできればよい」との考えで欲深いからである。このような欲があって船体と艦載機まで合わせ7兆ウォンと推算される莫大な国民の血税が入る大韓民国の最初の空母を平時には「大型行事」のように扱い、戦時には「動く標的」に過ぎない中途半端に作成している。このまま行けば、この空母は政権の「安保業績」ではなく「安保惨事」で歴史に残るだろう。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権が「韓国型軽空母」の建造を前倒ししたことで、関連業界が騒がしいことになっています。
 前回の朝鮮日報の記事では「立ち止まって軽空母がなんのために必要なのか考えるべきではないか」という提言がありました。
 今回の東亞日報(週刊東亜)の記事では「北朝鮮に対しては空母単体で支援活動以外のなにもできず、日本・中国に対しては圧倒されるだろう」とのシミュレーション結果があった、とのこと。

 このシミュレーション結果から筆者は「戦力として用いるのであれば7万トンクラスのカタパルトのある正規空母1隻、ないしは4万トンクラスの中型空母とF-35Cの導入が必要」と提言したものの、海軍はそれを黙殺して軽空母事業を進行させている。
 以前に国会議員から7万トンクラスの空母云々って話が出てきたのはこの提言があったからかもしれませんね。

 それよりも注目したいのは「ムン・ジェイン大統領が『日本の空母に積極的に対応しなければならない』として事業を積極的に進めている」とあるところ。
 以前は「大型輸送艦II事業」とされていた事業名称も、「韓国型軽空母事業」とより勇ましいものになっています。
 「立ち止まって空母の必要性~」の記事でも大統領府から「韓国の空母のほうが日本のそれよりも大きいことを喧伝していかなければ」という声があると報じられていましたが。

・「日本の独島侵略の野望を挫く」という反日での支持率回復。
・窮地の造船企業へ仕事を割り振ることができる。
・「一等国として空母保有の夢を叶えた」というアピールも可能。

 ムン・ジェイン政権にしてみたら一石三鳥くらいは望めるプロジェクト。
 ま、これに乗らないわけがないですね。
 そこに実効力があるかどうかなんてどうでもいいことなのですよ。
 どうせ一隻こっきりの運用でシャルル・ド・ゴール同様、ドッグ入渠時にローテーションができなくてなにもできることがなくなる張りぼてと化すのですから。

韓国メディア「いったいなんのための空母導入なのか、いったん足を止めて考えるべきでは?」→韓国大統領府「日本の空母よりも我々の空母のほうがでかいぞ!」……ダメだこりゃ

カテゴリ:軍事 コメント:(173)
【萬物相】韓国型軽空母?(朝鮮日報・朝鮮語)
太平洋戦争を契機に巨大戦艦の時代は終わり、空母時代が来た。空母は米国はもちろん、強大国が威力を誇示する象徴的存在となった。米国は空母の王国である。旧ソ連は、空母建造競争で米国に追いつくことができなくなると、空母をキャッチするための攻撃用原子力潜水艦と対艦巡航ミサイルを開発した。米国に挑戦している中国も空母電力建設に拍車をかけている。 (中略)

日本は太平洋戦争初期、世界最大の空母国であった。降伏した後、空母を持たなかったが、中国の台頭、トランプ大統領登場を経て軽空母を保有しようとしている。出雲級ヘリ空母2隻を2025年ごろまで軽空母に改造してステルス機のF- 35Bを搭載する計画がある。すると、韓国政府も2030年代初頭の実戦配備を目標に、3万t級軽空母とF- 35Bの導入を推進するという。軽空母の導入は安保に役立つ側面を有する。

しかし軽空母は5兆ウォン以上の膨大な予算がかかる事業である。運用費も少なくない。その効用性をきちんと考えなければならない。空母保有国は、ほとんどの広い海と海外活動領域を持っている。日本の排他的経済水域は韓国の8倍を超えている。専門家は「韓国周辺海域、特に黄海は幅が狭く空母が作戦する非常に脆弱である」とする。中国は空母キラー弾道ミサイルを実戦配備した。中露はマッハ10以上の極超音速ミサイルも配置している。日本も、これらの装備を持とうとしている。

韓国にはこれを防御する手段がない。韓国の軽空母が有事の際には中・日・露にとっては「たやすい高価な標的」になるという意味である。私たちにはF- 35Bよりも武器搭載量が大きいF-35Aが必要である。ところが、F- 35A導入するはずの予算でF-35Bを買うのではないかという懸念が提起される。多くの議論が噴出しているにも関わらず、軽空母の導入を急ぐのはムン・ジェイン大統領のためだという話が続いている。青瓦台からは「日本の軽空母よりも韓国のものがより大きいことを積極的に推進しなければならない」という言葉があったとも聞こえる。冷徹に分析、推進しなければならない戦力増強さえ反日政治論理の影響を受けているのではないかと懸念される。
(引用ここまで)


 朝鮮日報が「韓国も日本に追いつけとばかりに軽空母を建造するというが、本当に韓国に軽空母が必要なのか一度立ち止まって考える必要がないだろうか。F-35Bよりも最大離陸重量も、航続距離も上になるF-35Aのほうが必要なのではないか」との論説。
 正論。
 日本海側はともかく、黄海なんて大陸棚の上にちょっとした海水があるくらいのもの。そんなところに空母を展開するのか、と。
 まあ、こうして議論があるだけ韓国はまだ健全かな、とはいえますか。

 さっくりと固定翼機、いわゆる飛行機を搭載可能な空母を持っている、あるいは最近まで持っていた国をリストアップするとこんな感じ。

・アメリカ
・中国
・ロシア
・イギリス
・フランス
・イタリア
・インド
・ブラジル
・タイ
・日本(予定)
・韓国(予定)

 タイはチャクリ・ナルエベトを明白に持て余しています。
 ブラジルは空母サン・パウロ運用をあきらめてイギリスからヘリ空母(強襲揚陸艦)のオーシャンを購入。アトランティコと命名。一応、VTOL、STOVLの搭載もできるはず。やるかどうかは別として。
 イタリアもカブールに続いて新造空母トリエステを調達したはいいものの、F-35Bは1機が引き渡しされたところで中断。ハリアーIIを使い続ける模様。
 インドは空母を2隻保有してますが、やっぱり艦載機でグダグダめ。
 フランスはシャルル・ド・ゴール単艦運用で無理が出てます。後継艦も延々と「作る」とは宣言しているのですが、最新の情勢では就航予定は30年代後半とのこと。
 イギリスもクイーンエリザベスの運用でいろいろとダメ出し中。
 中国も遼寧、山東はノウハウを積み上げるために使い捨てる感じ。
 ロシアは正直、なにがなにやら……。

 とまあ、空母は金食い虫なのですよ。
 何度か書いているように韓国にとって空母保有は夢のひとつ。「一流国である我々は空母保有をしなければならない」くらいの話で、実際に空母を持ってどのような活動をするのかは二の次三の次。
 東シナ海にすらろくに出たことがない韓国海軍が軽空母ですからね。
 日本の場合、空母なしでもF-35Bは島嶼部の短い滑走路で活用できるという面がありますが、韓国のそれは……えーっと、独島防衛?
 まあ「独島防衛」を言い出せば世論は納得するワイルドカードでしょうけども。
 実際のところは記事の最後にある「日本の軽空母よりも韓国の軽空母のほうがでかい」ってことを言いたいだけなのでしょう。

最強 世界の空母・艦載機図鑑
坂本 明
学研プラス
2017-08-23