相互RSS募集中です

カテゴリ:軍事の記事一覧

「韓国型軽空母」導入にメディアは「7兆ウォンの標的艦になる」「打撃群を構成すればいい」と賛否両論、そこにKF-X艦載型を主張する一派も出てきて混沌化に……

カテゴリ:軍事 コメント:(125)
韓国型空母、このままでは「7兆ウォンの標的艦」(新東亜・朝鮮語)
海軍軽航空母艦果たして「5兆ウォンの標的」なのか(ソウル新聞・朝鮮語)
軍が明らかにした韓国型軽空母は排水量3万t級のデッキの長さが最小260mを超えることが分かった。日本や欧州の軽空母がスキージャンプ台が設置された形状であるのとは異なり、全体の形状は米国のアメリカ級強襲揚陸艦のようにフラットデッキ型で作成されたという報道が相次いでいる。 (中略)

全体事業費は、少なくとも7兆ウォン以上投入される見通しだ。空母そのものを建造する場合で、少なくとも1兆8000億ウォンがかかるだろうという報道が出てくる。船体と機能、形状のすべての面で最も類似している米国のアメリカ級が1隻に34億ドル(4兆ウォン)だ。2015年、海軍の「次世代先端艦艇建造の可能性の検討」報告書で推定した価格は3兆1500億ウォン水準だった。軍からリークされたものとみられる建造コスト1兆8000億ウォンは、過度に低く専門家を当惑させている。

船体獲得に約2兆ウォンの費用がかかり、艦載機の導入には少なくとも5兆ウォン以上がかかる。海軍が艦載戦闘機の候補としたF-35Bは、F-35系列機種のうち取得費はもちろん、運用維持費が最も高い。20機を導入するには、機体と武装、スペアパーツなどをすべて含むプログラムコストベースで少なくとも4兆ウォンはかかるだろう。さらに8機の海上作戦ヘリコプターを購入するために少なくとも1兆ウォンが必要である。空母運用のための兵力の確保と諸支援施設の設置費用を考慮すると、全体的なコストは7兆ウォンを軽く超えていく。 (中略)

北朝鮮の脅威に備えて周辺国の空母戦力増強に対抗する軍の空母導入名分は軽空母の導入には、成立することができない。問題は、軍当局が2015年の研究報告書で軽空母の費用対効果が非常に低くし、生存性作戦能力が著しく低下するという研究結果を既に報告受けても軽空母を推進しているというものである。
(引用ここまで)

2033年に戦力化を目指している海軍の軽空母は独自に動くのではなく、次世代イージス駆逐艦とKDDXのようなさまざまな最先端の護衛戦力と一緒に航空母艦戦闘団を構成して運用される。艦載戦闘機に加えて海軍の軽空母は独自の防御兵器として超音速対艦ミサイル迎撃に焦点を当てた30mmガトリングガンとの移動レーダーを搭載した近接防御兵器システム-Ⅱ、そして艦対空ミサイルが装着される予定である。また、KDDXに装着されている国産多機能レーダーと戦闘システムが海軍の軽空母に活用される予定である。したがって海軍の軽空母に「5兆ウォンの標的」という表現は、過度の論理の飛躍だと見ることができるだろう。
(引用ここまで)


 韓国で2030年代に戦力化が見据えられている軽空母建造計画。
 予算は要求額の99%削減とがっつりと削られましたが、韓国軍は建造へと舵を切っています。

 それでもメディアではまだまだ賛否両論。
 賛成する側は「将来的に空母打撃群が形成されるので、5兆ウォンのターゲットというのはおかしい」といった形で擁護。
 疑問視する側は「F-35Bをあわせれば7兆ウォンかそれ以上の予算を投入することになる。費用対効果を考えると軽空母導入に意味がない」という根本的な存在理由を問うているのが特徴。
 まあ……冷静になれば韓国に軽空母いらないですからね。

 日本であれば島嶼防衛という根本的な問題があり、その対策としての導入という側面が大きい。F-35Bの導入も滑走路の短いそうした島の空港に対応できるという意味で最適解。
 で、そういう面で韓国の防衛を見てみると、島嶼防衛の必要性なんかろくにない。
 最大の脅威である北朝鮮に対してだったら、韓国からF-35Aが飛び立って作戦行動してから帰投することが十分にできる。
 なんで空母かといったら「日本が作るから」以上の理由はないように見えます。

 で、擁護派はそういった部分を見ずに「空母ができても充分な運用が可能。イージス艦やKDDXを伴うことで防御もできる」という話をしている。
 見事なくらいに噛みあってない。

 さらにそこにいまだに「艦載機はKF-Xにしよう」とい一派がいて苦笑。

軽空母に垂直離着陸機搭載... F-35Bの代わりにKF-X開発か(ニュース1・朝鮮語)

 F-35Bは搭載兵器も少ないし、作戦行動半径も狭い。そもそものコストが高すぎるのでKF-X艦載型にすべきだ、という話。以前にもKF-Xネイビーなる白日夢が語られてましたね。
 ……F-35Bはレーダーをはじめとしたセンサー類の充実具合、そこからデータ解析を単機で行うことができ、かつ複数機でデータを共有できるというおそろしい機能こそが最大の利点であって、攻撃力そのものは空母打撃群が受け持つというやりようがあるのですが。
 というか、日本の場合は「軽空母(実質的には強襲揚陸艦)導入」となったのはF-35Bがあるからこそ、というべきで。

 日本からしてみたら「KF-Xネイビーを搭載」は願ったり叶ったり。
 空母を持つ意味がほぼゼロになってくれるので。
 まあ、韓国さんもいろいろがんばってくださいな。

日米豪印のクアッド+カナダ、合同で対潜哨戒訓練を行う。しかし、韓国は参加せず。中国・北朝鮮の顔色を伺っている模様

北の原潜脅威にもコロナ言い訳に潜水艦訓練不参加なんて(朝鮮日報・朝鮮語)
「韓国を除いて」米主導のQuad合同演習…中国の核潜水艦への対抗=韓国メディア(Wow! Korea)
北朝鮮が14日、夜間の閲兵式で、新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星-5」を公開した。昨年10月に示した「北極星-4」よりも長くなったし弾頭部の直径も大きくなった。多弾頭と交差点増大のためのものである。キム・ジョンウンは労働党大会でSLBMと核推進潜水艦の建造を強調した。北は2015年の最初のSLBM発射に成功した。「原潜設計が終わった」とも述べた。北が作ると公言した核戦力は、時間がかかっても、最終的に目の前に登場した。原潜とSLBMもその可能性が大きい。北が原潜にSLBMを搭載すれば、それこそ「ゲームチェンジャー」となる。 (中略)

韓国軍は13日、米軍主導でグアムの近くで始まった多国籍対潜訓練に参加しなかった。2019年まで参観だけして、昨年に初めて海上哨戒機を送ったが、また落ちたのだ。米・日・オーストラリアなど友好国と敵潜水艦を追跡し対潜作戦能力を高めることができる機会を自ら放棄したのだ。 (中略)

ムン・ジェイン政府は昨年8月に韓・米・日の国防相会談に参加する時もコロナのせいにした。潜水艦訓練不参加の本当の理由は、北が怒らないかと顔色を伺っているという事実を知らないものはいないだろう。
(引用ここまで)

今日(16日)米軍第7艦隊司令部によると、米国・日本・オーストラリア・インドのクアッド4か国とカナダ軍は、去る12日(現地時間)からグアム近くの海上で多国籍の対潜水艦作戦演習「シードラゴン(sea dragon)」を実施中である。

「シードラゴン」の演習は、発足段階から中国を狙った性格が色濃いものとされている。

インド・太平洋地域で中国の影響力拡大をけん制しようという目的で集まったクアッド4か国は、ドナルド・トランプ政権発足以降 対中国圧力のレベルを引き上げている。特に 沖縄・インド洋一帯の海上で 艦艇を動員した合同演習を幾度も実施し、中国を刺激している。昨年一年間 日・米・豪は、新型コロナ状況の中でも合同演習を6回以上実施している。

韓国国立外交院 外交安保研究所のキム・ヒョヌク教授は「米韓同盟への米国の圧力は、トランプ大統領と同様 ジョー・バイデン氏においても強いものと予想される」とし「“経済は中国、安保は米国”とよく言われるが、これからは このような二分法的公式がこれ以上 通じなくなるだろう」と指摘した。
(引用ここまで)


 去年11月、インドのマラバールで日米豪印合同による共同軍事訓練が行われ、自衛隊からはおおなみ、むらさめがそれぞれ派遣されました。
 記念すべきクアッドによる合同訓練でした。
 これまでの日米印での演習においては中国は近隣海域に艦船を派遣するなどしていましたが、今回は中国政府からのコメントは見たかぎりではありませんでした。
 人民日報がちらっと報じたくらいでしたかね。
 様子を見守っているといっても過言ではなかったでしょう。

 大言壮語することで戦狼外交の深みにはまらないようにした……というところでしょうかね。意外と自重が効くんだと感心したものでしたが。
 あそこでなにか敵対的なコメントを出せば「効いている効いてる」と周辺国にも分かってしまうからでしょう。
 まあ、中国がどんなリアクションをしようとも日米豪印はクアッドとして進む以外に道はないのでそのままでしょうけども。
 中国が「クアッドは砂上の楼閣」というようにそれぞれの国にそれぞれの事情はあるでしょうが、対中国という意味では大同小異。

 でもって今回は各国が対潜哨戒の腕を競うシードラゴンへの参加で、P-1哨戒機が派遣されているとのこと。
 前回はニュージーランドがチャンピオンとなっていましたが、今回は不参加。
 同様に前回は参加していた韓国も不参加を表明しています。
 その理由は「コロナ禍で……」とのことですが。
 日米韓の防衛相会議への参加を断った理由も新型コロナ。
 でも同じ時期に中国の外交トップは韓国に招いていましたっけ。

 対潜哨戒は日米が中国を圧倒的に引き離している部分。
 幾度も自衛隊は中国の潜水艦を追い回しています。
 韓国海軍としてもノウハウを入手する絶好の機会だと思うのですが。
 今後に導入する予定があるP-8 ポセイドンの主たる運用国である米豪印が揃っているのですからね。

 まあ、中国・北朝鮮の逆鱗に触れたくはない……というのがムン・ジェインの処世術でもあるのでしかたないところ。
 特に日本のからんだ合同訓練をやった覚えがほとんどないですね。多国籍となるリムパックくらい?

韓国メディアが「軽空母って本当に必要?」とムン・ジェインの国防政策に疑問を投げかける……そりゃある意味必要でしょ

【コラム】高宗の虚勢を想起させる文大統領の6兆ウォン軽空母ショー(朝鮮日報)
 高宗が1903年に3400トン級の軍艦を海外から購入したという意外な事実を、本紙の朴鍾仁(パク・チョンイン)記者の記事で読んだ。その軍艦は80ミリ砲4門で武装していた。今の韓国海軍の次期護衛艦が2800トン級で全長122メートルに達するので、3400トン級といえばかなりの規模の軍艦だ。当時、朝鮮は世界の最貧国だった。国とはいうが、既に崩壊した状態だった。海軍はもちろん、陸軍すら有名無実だった。そんなありさまでなぜ、どういう資金で運用するつもりで3400トン級の軍艦を購入したのか。答えは、当時の国防長官の上疏(じょうそ、事情を書いた書状を上にたてまつること)にある。

 国防長官は高宗に「大韓帝国は3面が海なのに1隻の軍艦もなく、隣国に対し恥ずかしい」と訴えた。軍の作戦上の必要に対する言及はなく、「恥ずかしいから」軍艦を買おう、と言った。 (中略)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、艦載機十数機の軽空母を配備するという。専門家らの反対でもたついているようだが、最終的に軽空母事業を強引に軍の中期計画に含ませた。韓国国民の税金6兆ウォン(現在のレートで約5700億円。以下同じ)台が投じられる事業だ。実際には10兆ウォン(約9500億円)を超えるだろう。このニュースを聞いて高宗の揚武号が思い浮かんだのは、この軽空母を巡る韓国軍の作戦上の所要が何なのか分からないからだ。 (中略)

 韓国政府は、軽空母で東南アジア方面の海上交通路を保護するという。 (中略)

 韓国政府は、北朝鮮のミサイルが韓国空軍の基地を破壊した場合に備えるという。韓国の空軍力の95%が陸上にある。十数機の戦闘機を載せる軽空母の戦力は5%にもならない。軽空母に使う6兆ウォンがあれば、戦力のほとんど全てがある空軍基地の防御力を画期的に高めることができる。 (中略)

 軽空母配備の発表は、日本がヘリコプター搭載護衛艦をF35B搭載軽空母に改造すると公表した後に出てきた。非専門的かつ幼稚な競争心理だと思う。高宗時代になぞらえるなら、「日本に比べて格好がつかない」というものではないか。実質的な作戦用なのか、虚勢用なのか。
(引用ここまで)


 韓国型軽空母についての記事。
 ムン・ジェイン政権を批判することが多い保守紙の朝鮮日報が報じている、という部分を差し引いたとしても韓国で軽空母を保有することについて賛否が分かれているのは実際のところ。
 朝鮮日報以外のメディアも疑問視している記事を書いています。

 現在の韓国の地政学的な位置は微妙で、東西南の三方を海に囲まれつつ北は陸地が封鎖されているというもの。
 海洋国として成り立ってもおかしくはない情勢。
 とはいえ、朝鮮半島の国家がこれまで海洋国であった経験はありません。さらにこれまでは対北朝鮮で陸軍偏重だったこともあって韓国海軍の練度は今ひとつ。
 日米韓でそれぞれ監視していた北朝鮮の「衛星打ち上げ」を韓国のイージス艦だけが見失ったなんてのも記憶に新しいところですかね。

 これまでの韓国海軍の役目というのは基本的に北朝鮮の潜水艦・潜水艇に対しての沿岸警備のレベルでした。
 ところがムン・ジェイン政権になってからは対北朝鮮の軍備・諜報に関しては極端に軽んじられるようになってきました。
 あの旧KCIAこと国情院すら北朝鮮への工作を一切禁じられ、かつ国内で北朝鮮のスパイを捜査することすらできなくなっている始末。
 まあ……国情院のトップがかつて北朝鮮に4億5000万ドル(5億ドルとも)を送金したパク・チウォンなのでなにを言わんかやってとこですが。

 その分、空軍と海軍の増強に努めてきています。ま、これはムン・ジェイン政権になってからだけではなく、パク・クネ政権、イ・ミョンバク政権の頃からあった傾向ではあるのですけどね。
 で、その集大成が今回の軽空母事業というわけです。
 これからの韓国は対北朝鮮だけではなく、外洋への展開も見据えるぞという意思表明でもあるのです。
 ただ、アメリカあたりから「そうかそうか、ようやくやってくれる気になったか」と受け止められる可能性もありますけどね。
 東南アジアに軽空母を展開するということは、対中国路線に切り替えるということですから。
 あと日本に対抗するというシンボルとしても必要でしょ。

 とはいえ、今年の予算は要求から99%カットされて1億ウォンと会議代くらいしか認められていない。
 戦力化は2030年代半ばくらい。設計自体はおそらく堅実なものになるでしょうからなんとかなるにしても、まだまだ紆余曲折あるでしょう。
 KF-Xとともに楽しみにできるお話がひとつ増えた、という認識でいいのではないでしょうか。

いまだに韓国人の中では「兵役忌避者は裏切り者」という認識がある、という話

ユ・スンジュン「一体、私の罪名は何でしょう……魔女狩りされている」と再度呼びかけ(YTN・朝鮮語)
歌手ユ・スンジュン(スティーブ・ユ)が自分は兵役問題と関連し、法を破ってはいないと主張し、国内に入国を許さない政府に謝罪を要求した。 (中略)

彼は先月キム・ビョンジュ共に民主党議員が国籍変更を介して兵役忌避しようとする行為を防ぐ「兵役忌避防止5法」を発議した後から悔しさを訴える映像を相次いで掲載した。

いわゆる「ユ・スンジュン防止法」と呼ばれたこの法案は、兵役義務を履行せず、韓国国籍を放棄した男性の国籍回復を許さず、その男性の入国禁止もできるようにした。

これに対してユ・スンジュンは「私のイシューの本質は、公正性と公平性」として「市民権取得が兵役忌避とみなされ、法の公正な審判や適法手続きを確かめることもないまま19年になっていくよう、政府が一方的に個人の入国を防ぐことが正しくて適法なのか」と反問した。

また「私に本当に違法行為があったのなら、当然罰を受けなければならない。しかし、違法行為がなかったにも関わらず、19年という長い歳月の間、人権を無惨に侵害したことについて、政府は特に法務部は謝罪し責任を負うべきだ」と主張した。

ユ・スンジュンは「私は追放されるべき犯罪を犯した人ではない」と強調した。彼は「韓国政府は、私が不法を行なわなかった、まだ兵役法に違反した怠け者と言う。私はアメリカの市民権取得による兵役免除者で怠け者ではない。一体、私の罪名はなんなのか」と問いただした。
(引用ここまで)


 ユ・スンジュンことスティーブ・ユがYouTuberとして韓国政府を責めている、というニュース。
 以前にちらっとエントリを書きましたが、このスティーブ・ユはかなりたちの悪い兵役忌避を行いました。
 アメリカと韓国の二重国籍者だったのですが、「韓国人として兵役に行くのは当然だ」と宣言。兵役庁もその宣言を受けてさまざまな恩恵を施していたとされています。
   で、兵役直前になってアメリカに渡りそのまま韓国国籍を破棄。
 その後、韓国政府は「スティーブ・ユ」となった彼の入国を認めることなく19年が経過しています。

 ま、実際のところをいえば、外国籍者の入国を認めるかどうかは当該国の判断にすべてが委ねられています。主権国家の権利のひとつ。
 以前、日本も大麻吸引歴のある韓国人芸能人の入国を拒絶したことがありましたが。
 その際に韓国外交部から「なぜ入国を拒絶したのだ」という問い合わせがきましたが、日本からは「個人情報なので明かせません」で終了でした。

 というわけで、スティーブ・ユ氏の入国を認めるかどうかは韓国政府の判断によるのです。
 「兵役忌避した輩はこうして晒し上げ、国外に逃げたら二度と韓国には入国させない」というさらし首のような扱いを受けている……というのも実際ですけどね。

 ただ、面白いのはこのニュースに対して4000以上ものコメントがついていて「私の罪はなんなのだ」という問いに対して「アメリカ国籍を取得したことだろ」「兵役に行かなかったことじゃない?」って連呼されて、コメントランキングでトップになっているっていう。
 いまだに韓国人の中では兵役忌避というのは大きな罪なのだなぁ……と。

「韓国型軽空母」予算の99%カットは「計画の必要性を国民に示せ」という要求だった

カテゴリ:軍事 コメント:(103)
韓国「軽空母」予算を全額削減…研究用に950万円のみ割り当てた内部事情とは(ハンギョレ)
 海軍の軽空母導入事業の来年度の予算が、事実上、1ウォンも策定されなかった。今後の軽空母事業にどのような影響を及ぼすのか注目される。

 国会は2日に本会議を開き、前年比5.4%増の52兆8401億ウォン(約5兆300億円)の来年度の国防予算案を議決したが、軽空母関連の予算は研究用とシンポジウム開催のための1億ウォン(約950万円)以外には配分されなかった。

 当初、防衛事業庁は来年度の予算で、軽空母の基本設計費として101億ウォン(約9億6000万円)を要請したが、企画財政部で「事業の妥当性の調査などの手続きを踏まなかった」などの理由で全額が削除された。研究用とシンポジウム費用の1億ウォンは、国会国防委員会で軽空母の必要性をめぐり与野党間で議論が起きると、世論のとりまとめと国民的なコンセンサスの形成が必要だという趣旨で策定されたものだ。

 軍当局は当初、今年末までに事業推進の基本戦略を樹立し、来年基本設計に入り、2030年代中盤までに3万トン級の軽空母を確保するという計画だった。しかし、今回の予算には反映されず、軽空母事業は第一歩からつまずくことになった。
(引用ここまで)


 昨日にエントリを書いた韓国型軽空母関連予算が99%オフになった話題の続報です。
 設計費用として要求した101億ウォンのうち、1億ウォン≒950万円を残したのは研究用としてとのこと。
 もう一度、計画の妥当性を国民に説明してみるべきということでしょう。

 「空母保有」には象徴性という部分もありまして。
 タイ、ブラジルといった中進国も所有していますし(ブラジルのサン・パウロは退役済でイギリスから強襲揚陸艦を取得)、ロシアもひどい経済危機を経ても1隻は所有し続けています。
 ロシアの場合は失われたが最後、運用を継続できなくなるだろうという危惧が大きいのでしょう。
 タイの場合はタイランド湾を縦横無尽に行き来できる大型船が必要という面もあると思われます。
 ブラジルは……空母や強襲揚陸艦にこだわるのはなんででしょうね。南アメリカの地域大国である、という自負からかなぁ。
 イギリス、フランスに関しては海外領土の存在も大きいところ。

 ま、こんな感じで実際の需要と象徴性の両方が空母にはあるのです。
 日本の場合は満を持してようやく取得、という感じですね。
 F-35Bを先行取得してその後にいずも型を軽空母に転換というのは島嶼防衛を考えても最適解。
 どうにかこうにか時代がそれを許容する場面になってきたというべきか。

 翻ってみて韓国の場合、空母を持っている意味がない。少なくとも戦略的にはない。
 島嶼防衛をするわけでもないし、海外領土があるわけでもない。
 敢えていうなら独島云々という言いかたはできるかもしれませんが、朝鮮半島から竹島まではたかだか130km。航空基地からだともうちょっと遠くなるのでしょうが、それにしてもF-35A、F-15Kの戦闘行動半径は1000km以上ある。空中給油機KC330もある。
 ……空母の必要性とは?

 ま、そんな感じで設計費用はゼロになり、研究用予算だけが認められたというとこでしょう。
 意外と現実的な話になっているなぁ。「日本が持つから欲しいんだ」で通るものだとばっかり思っていましたが。

韓国型軽空母、来年から設計開始予定のはずが予算は要求の1%しか通らなかった……どうするの、これ……

カテゴリ:軍事 コメント:(112)
101億ウォン要求して100億ウォン削減された韓国型軽空母予算(朝鮮日報)
 韓国の新年度予算が2日に確定した。ところが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の公約である軽空母配備のための事業予算は1億ウォンしか反映されなかったことが3日までに判明した。防衛事業庁(防事庁)が事業妥当性の研究もきちんと行っていない状態で無理に100億ウォン(約9億5000万円)台の予算を編成しようとして、予算編成当局から削られたのだ。韓国軍からは、十分に議論してもいない軽空母事業を無理に掲げてきたのではないか、という指摘が出た。

 韓国政府の関係者は「防事庁が軽空母建造のため来年度予算で101億ウォン(約9億6300万円)を要求したが、企画財政部(省に相当)における審議の過程で全額削減された」とし「軽空母が韓国の実情に合っているかどうかなどについての妥当性研究が完了していないから」と語った。韓国国会は、軽空母配備の研究委託費という名目で1億ウォン(約950万円)だけを来年度予算に反映した。韓国軍関係者は「青瓦台(韓国大統領府)などでは、政府の力点事業の予算がほとんど削減されて1億ウォンしか反映されず当惑したようだ」としつつ「国会の審査の過程で予算をよみがえらせようという意見もあったが、結局無理だと判断したらしい」と語った。
(引用ここまで)


 101億ウォンの予算を要求して、100億ウォン削減。
 1億ウォンでもう一度、計画の妥当性を討議しなさいっていうことですかね。
 少なくとも軽空母であれば、建造そのものはそれほど難しい話でもありません。
 すでに独島級強襲揚陸艦があって、そのスケールアップで済むことですから。
 カタパルトを新設するわけでもないし、スキージャンプがあるわけでもない。
 とち狂って7万トン級中型空母+艦載型のKF-Xネイビーにするとかいうのでもないかぎり、艦船建造としては保守的と言ってもいいくらいのもの。
 チャレンジングな要素は最小限。

 問題はその「軽空母」をどのように運用するのかという話で。
 島嶼防衛をするわけでもない。
 北朝鮮に対して空爆するのであればF-35Aの作戦行動半径でも十分。
 そのあたりの妥当性が問われている、ということでしょう。

 それにしても残った予算が1億ウォン。今日のレートで958万円。
 会議の時のお茶とお茶菓子代は出してあげる……って感じですね。
 当初は来年から基本設計に取り組むという話でしたが、これは設計とかスペック討議とかそういう感じじゃないなぁ。
 2021−25年の国防中期計画で採用するはずだったのですが。さてはて。

図解でわかる!空母のすべて
おちあい 熊一
学研プラス
2018-09-20

韓国メディア「日本は『軍隊を持たない』はずではなかったのか? 中国の脅威を隠れ蓑にして軍備を強化しているぞ!」……いや、中国のやっていること見えてる?

カテゴリ:軍事 コメント:(127)
軍隊ない日本の「あやしい崛起」…豪州と軍事同盟、米国と宇宙同盟(中央日報)
日本は中国と対立するオーストラリアと最近、急速に蜜月関係を築いている。17日、スコット・モリソン豪首相を東京に招請し、「共同訓練円滑化協定(RAA)」を締結することで大筋合意した。

この協定は、自衛隊とオーストラリア軍が共同訓練や災害救助をする場合に出入国手続きを簡素化し、課税や処罰などの規則を事前に決めることを骨子とする。事実上オーストラリアを米国に続く軍事同盟国と見なすという趣旨だ。

日本国内だけに適用される米軍との関係規定である日米地位協定とは違い、この協定は同じ形で両国に適用される。日本メディアはこうした協定を「戦後初めて」と強調した。

菅義偉首相はこの日、「両国は自由や民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有している特別な戦略的パートナーであり、自由で開かれたインド太平洋の実現に共に取り組んでいく」と述べた。「自由で開かれたインド太平洋」は東シナ海と南シナ海で中国を牽制する時に米国がよく使う表現だ。オーストラリアと共に中国の脅威に対応するというのがこの協定の目標ということだ。

しかし菅政権が中国の脅威を口実にして自衛隊の正式軍隊化を進めているという見方が少なくない。日本の平和憲法上、自衛隊は厳密にいえば軍隊でない。

にもかかわらずオーストラリア軍と同じ地位で対等な協定を結んだのには、そのような意図が隠れているということだ。平和憲法に自衛隊の存在の根拠を明記しようとする菅政権の立場では、自衛隊を正式軍隊に格上げできる一つの根拠が用意されたのだ。
(引用ここまで)


 「中国の脅威を口実にして自衛隊の正式軍隊化を進めているという見方が少なくない」……か。
 韓国メディアの認識はまだそんなところなんだなぁ。
 はっきり言って、年内に台湾侵攻をはじめたってなんの不思議もないところにきてます。
 最近、中国はだいぶアメリカを矮小化して見ています。
 先日も香港問題に懸念を表明してくるファイブアイズの5カ国に対して「目をくり抜かれないように気をつけろ」と外交部報道官が述べています。

中国、香港懸念の5カ国に「失明に気をつけよ」と警告(BBCニュース)
中国外務省の趙立堅報道官は19日、「(5カ国は)気をつけないと、目玉を引き抜かれるだろう」と述べ、中国の内政問題に口出ししないよう警告した。

「中国人は決してトラブルは起こさないし、決して恐れることもない」、「たとえ目が5個あろうが、10個あろうが関係ない」と、趙報道官は記者団に述べた。
(引用ここまで)

 どことなく北朝鮮の「煮た牛の頭も笑い出す」みたいな言いかたと類似しつつある感じがしますね。
 本気でJ-20でF-35を圧倒できるくらいに思っているのではないかと感じることもあります。
 そもそも習近平が終生独裁官となったのは「台湾との統一をするためには規定の10年では足りない」としたから。
 そもそもが台湾との統一は共産党にとって退くことのできない絶対防衛線。
 ただ、アメリカ+日本の戦力評価をまともにしているのであれば、まだ手を出さない部分でもある。
 これまでは

 それがここ1年ほどで中国はえらく増長してきました。
 日米同盟だかなんだか知らんが全員まとめてかかってこい、くらいの物言いをするようになっています。
 中国はカナダ、オーストラリア、インド、欧州、アメリカといった全方面にケンカを売りつつあり、それに対応してドイツすらインド太平洋戦略にコミットしつつある。
 日本も中国に対抗するためにインド太平洋戦略を提唱し、CPTPPの旗振り役となり、ファイブアイズに加盟するなんて話すら出てきている。

 自衛隊の各国との連携強化もそうした世界情勢の変化を受けてのもの。
 敗戦国だった日本が軍事強化することへの許容度が上がっている。
 それに反対するのは南北朝鮮と中国くらいなものでしょ。
 この記事で書かれていることを本気で考えているなら、ホントに呑気ですわ。目も当てられないレベルです。

韓国「日本が次期戦闘機にF-22の技術を入手したら東アジアの戦略均衡が崩壊する」……いまさらF-22でもないだろうに

カテゴリ:軍事 コメント:(73)
タグ: F-22 F-3 軍事
現存最強の戦闘機F-22、日本が導入すれば北東アジアの戦略均衡崩れる」(中央日報)
自主国防ネットワークのシン・インギュン代表が4日、『週刊東亜』を通じて「日本がF-22またはその技術が適用された次世代戦闘機を導入する場合、北東アジア地域の戦略均衡自体が崩れる」と懸念を表した。

シン代表は「現在、世界は戦闘機春秋戦国時代」と表現し、「各国が最先端航空宇宙技術が集約された戦闘機を開発しているが、米空軍が運用するF-22Aラプターが絶対強者」と評価した。

続いて「日本が開発しようとするF-3は第6世代戦闘機を標ぼうしているが、コスト削減と信頼性向上レベルF-22の技術と部品を多くを転用する可能性も排除できず、日米関係を考慮すると今年末に決まる日本次世代戦闘機開発事業の海外パートナー企業にロッキードマーチンが選ばれる可能性が高いため、日本の次世代戦闘機にはF-22の技術が含まれると予想される」と指摘し、「この場合、中国とロシアも強力な第6世代戦闘機の開発と配備を急ぐはず」という見方を示した。
(引用ここまで)


 韓国のシンクタンクが「日本の次期戦闘機にF-22の要素が含まれると東アジアの戦力バランスが崩れる」と懸念している、というニュース。
 イスラエルがUAEへのF-35A売却の代償としてアメリカ政府にF-22の販売を求めた、というのはちょっと前に報じられたニュースですが。
 ただ、ニュースソースは中東の新聞。ちょっと信じがたい。
 あとオーストラリアも何度かF-22を買いたいとしています。
 製造ラインを復活させるにあたって日本、イスラエルにも導入させればいいだろう、みたいな話で。

 F-22にだいぶ幻想が抱かれているんだよなぁ……。
 その辺りの話も書かれている大元の「日本が導入した瞬間に北東アジアのバランスが崩れる」とした記事はこちら。

現存最強の戦闘機F-22、日導入の瞬間北東アジア戦略バランス崩れる(週刊東亜・朝鮮語)

 まあ、F-22が最強のステルス戦闘機であるという事実は変わらないし、近代化改修でアップデートされることになるのでしょうが。
 アビオニクスの古さは如何ともしがたい。
 両方に搭乗したパイロットが「F-35はそれ以前の戦闘機とはまったく異なる。ほとんどを機械任せにできる」と語っていました。バイザーへの投影による全周囲視界もありますしね。
 かつてはパイロットがすべてを計器から読み取って判断していたことの大半を機体に任せることができるそうですわ。たとえばF-35Bの垂直着陸はフルオートとのこと。
 F1に乗りながらゲームをプレイするようなものだったのが、ゲームプレイに専念できるというようなことかなぁ……と想像しています。

 いま、F-22の要素を導入するってどれでしょうかねぇ……。
 というかロッキード・マーティンが海外協力企業になるのかどうかも分からんのに。
 個人的には事業が危ぶまれているボーイングになりそうな気がしてますけどね。