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カテゴリ:宇宙開発の記事一覧

韓国メディア「日本は小惑星から、中国は月からサンプルリターン……韓国の宇宙開発はなにをしているのか?」

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(114)
タグ: 宇宙開発 KSLV-2
2018年→2020年→2022年…韓国の宇宙探査は「延期、また延期」(朝鮮日報)
もともとの計画通りなら、今ごろ韓国も月探査機を運用しているはずだった。しかし、宇宙開発は政治的論理に左右され、延期され続けてきた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府は2007年、「月の軌道船を2020年、着陸船は2025年に打ち上げる」という計画を立てた。朴槿恵(パク・クネ)政権は2013年、大統領選挙公約に合わせるとして、「軌道船は2018年まで、着陸船は2020年」と日程を早めた。

 ところが、文在寅(ムン・ジェイン)政権は2017年、軌道船打ち上げを2020年、着陸船は2030年に遅らせた。前政権の事業であるため優先順位が下がった、という話がささやかれた。政府の支援どころか、監督もろくにしてもらえない間に、軌道船打ち上げは再び2022年に延期された。開発主体である航空宇宙研究院では月探査責任者の交代が相次ぎ、院長が酒の席での研究員に暴力を振るって任期を2カ月残して解任される事態も起こった。

 宇宙ロケットも状況はほぼ同じだ。韓国は2010年から1兆9572億ウォン(約1880億円)をかけて3段型で初の国産宇宙ロケット「ヌリ号」を開発している。2009年に打ち上げられた2段型ロケット「羅老号」は中核となる1段をロシアが製作した。当初の計画は、来年2月と10月に試験打ち上げをするというものだったが、燃料タンクなどの部品製作に問題があり、当初予定されていた来年2月から6カ月後に延期される可能性が高くなった。ヌリ号が成功しても、ようやく地球の周りを回る人工衛星を独自で打ち上げるレベルだ。米国やロシア、ヨーロッパ、中国、日本、インドのように月や小惑星に行く探査機を打ち上げるには、より強力なロケットが必要だ。しかし、月を超えて宇宙に行く次世代宇宙ロケットはまだ協議すらまともに行われていない。
(引用ここまで)


 韓国の宇宙開発って「どうなりたいのか」がまるで見えないのです。
 極端に国威発揚だけにリソースが割り振られている。
 ノ・ムヒョンが「ロケットぶち上げたるわ」って言ったんで、技術開発をスキップするしかなかった。
 結果としてロシアからアンガラロケット1段目をまるまる輸入して、運び込んで「韓国独自のロケットだ」とか報じてしまう。

 宇宙飛行士もロシアからソユーズの席を買ってきて「宇宙飛行関係者」になったら、「韓国人宇宙飛行士」のいっちょあがり。
 実際にはJAXAからも「宇宙旅行者」として扱われている。
 ま、旅行者ていどのことしかやっていないのだからしかたない。

 月探査もそこそこ地味なロードマップが敷かれていたものが、パク・クネが大統領選の公約で「2020年には月に太極旗をはためかせる」とか言い出して2017年に月軌道周回探査、2020年月面探査とかいうスケジュールで5年以上繰り上げられたのです。
 その後、ムン・ジェイン政権になって「パク・クネの政策はすべて積弊」となって、宇宙開発もほぼ白紙に。
 あとついでにいうと韓国独自のAI開発も白紙

 世界で一番は無理。どう考えたって。
 アメリカもいるし、中国もいる。最近はかなり衰えたとはいえロシアだっている。
 じゃあ、そんな中でどう存在感を見せるのか、とか。
 独自の打ち上げロケットを所有してどうするのか、とか。
 そういうデザインがミリほども見えてこない。

 「衛星打ち上げが他国のスケジュールに影響されずに可能だ」みたいなことを言うこともあるのですが、現状で衛星打ち上げなんて年2回あるかどうか。
 独自ロケットがあったってそれが3倍とか4倍にはならんでしょ。
 独自のロケットを開発したり、月探査をしてどうなりたいのか。
 そういえば、韓国メディアからは「日本の液酸液水はダメロケット、韓国のケロシンロケットがすべて市場を奪い取るのだ」みたいな記事が出てたことがありましたっけ。
 そのあたりが「目的」なのかもしれませんね。


アメリカを中心に日本やカナダ、UAEまでが月探査に参加するアルテミス計画、韓国が参加できなかったのはなぜか……技術力も資金力もないからじゃない?

【現場から】韓国から衛星技術を学んだUAEも加入した「アルテミス」…韓国はなぜ入れなかったのか(中央日報)
米国航空宇宙局(NASA)は13日、月面基地の平和的な運営と月資源の開発協力などを盛り込んだアルテミス協定の署名を完了したと明らかにした。アルテミス計画は1969~72年の米国有人探査以降、半世紀ぶりに人類が再び月を探査するという計画だ。今回の協定には米国・日本・英国・オーストラリア・カナダ・イタリア・ルクセンブルク・アラブ首長国連邦(UAE)など8カ国が署名した。 (中略)

アルテミス協定に参加した8カ国はこれまで宇宙探査に関連して米国政府・企業と積極的に協力した国々だ。日本の安倍晋三氏は首相だった昨年、「日本の宇宙開発戦略本部はNASAが推進する月回帰事業に参加することに決めた」と明らかにした。カナダ宇宙局は今年6月、アルテミス計画のための次世代ロボットの腕「カナダーム3(Canadarm3)」の開発のために関連企業と契約を交わしたと発表した。 (中略)

これまで韓国が何もせずに見物だけしていたわけではない。2018年末、韓国政府は関連プログラムに参加するという意思を明らかにする書簡をNASAに送った。だが、それだけだった。韓国の無人月探査日程はゴムひものように伸びて延期になるということを繰り返した。第2段階である月着陸計画はますます霧の中だ。「今後の動向を見守って決める」というのが当局の立場だ。

世界主要国はすでに月と宇宙を戦略的資産とみている。好奇心と研究・開発(R&D)の領域を越えて未来の新成長産業を育成する次元に持っていこうとしている。ドナルド・トランプ米国大統領は2017年就任以降、宇宙開発への意志を公然と表明した。トランプ氏は「宇宙開発は国家安全保障の課題であり、他の国が米国より優位を占めることを容認できない」と話した。翌月の米大統領選でどちらの候補が当選しても宇宙開発に対する米国の意志は変わらないだろう。UAEの宇宙開発への意志も米国に負けない。数年後、UAEを含めた8カ国が月に宇宙飛行士を派遣する時、大韓民国は相変らず無人月探査計画だけに鉢巻きをしていなければならないのだろうか。
(引用ここまで)


 月面探査といえばヘリウム3。
 ヘリウム3といえば核融合炉、Iフィールド、ミノフスキー粒子……おっと、そっちじゃない。
 月面探査のひとつの要因として地球上にはほとんどないものの、月面には豊富にあるヘリウム3等の資源探査も大きな理由。UAEが将来技術として見据えているのも間違いないでしょうね。
 ですが、さすがにアポロ計画のような遠大な計画をアメリカだけで賄える時代ではない。
 というわけでアルテミス協定は8カ国によって署名され、半世紀ぶりの有人月面探査計画がスタートしたというわけです。
 まあ、各国の思惑はそれぞれにあるので順風満帆で進むかというとそうでもないのでしょうが。

 で、韓国はなぜ参加していないのか、という話ですが。
 いや、なんででしょうね?
 韓国独自の無人月探査計画がある、というのも原因のひとつでしょうけども。
 以前から語られているように韓国には独自技術による(技術供与元はNASA)月探査計画があります。
 まずは月軌道上からの探査。ついで月面探査をローバーで行うという2段計画になっています。
 当初はパク・クネが「2020年までに、月面に太極旗を翻らせる」と公約してしまったのですね。そのために月軌道からの探査も2018年に前倒しされるなどえらい騒ぎだったのですが。
 月インターネットなるものを世界ではじめて実現させるとか意味不明なことを言ってましたね。
 ですが、パク・クネ政権が弾劾されると同時に月探査計画も元のスケジュール……というか、むしろ「月面探査はパク・クネによる積弊計画」という認定を受けて実現されるかどうか怪しいものとなっています。

 韓国メディア曰く、ルナインパクター計画は韓国の衛星技術に恐れをなしたNASAが技術提携を申し込んできたものらしく?
 いくら検索してもさっぱりルナインパクター計画がどのようなものかの全貌が見えてこなかったのですが。
 NASAが提携を申し込むほどのの技術を持つ韓国をアルテミス計画から外すというのはどういうことなのでしょうか。
 NASAには韓国への愛はないのか。ないな。
 資金も提供できなければ技術も供与できない。そんな国が加わる意味がない、ということでしょう。
 それ以外に理由とか見当たりませんわな。

月はすごい 資源・開発・移住 (中公新書)
佐伯和人
中央公論新社
2020-01-17

韓国の航空宇宙研究院、ロケット部品を古物商に「鉄くず」として売り払っていた……ああ、韓国ではよくあることです

韓国航空宇宙研究院、古物商に売ったロケット部品を10日後に回収(中央日報)
2013年に韓国で打ち上げられたロケット「羅老(ナロ)」の開発に使用された部品の一部が古物商に売られたが、後に回収されていたことが分かった。

韓国航空宇宙研究院(航宇研)によると、全羅南道高興郡(コフングン)の羅老宇宙センターは3月20日、「羅老」の部品10個を700万ウォン(約62万円)で古物商に売ったが、「キックモーター」試験モデルの部品が入っていることが後に確認され、10日後に500万ウォンを支払って「キックモーター」を回収した。航宇研はこの件について内部監査中という。

該当部品はロケットに搭載された衛星を軌道に乗せる役割をするもので、実験室で性能をテストする際に使用する認証(QM)モデルとして製作された。品目は衛星を保護するフェアリング、燃料タンク、酸化剤タンクの模型など。羅老打ち上げ成功後、2016年に宇宙科学館に展示する目的で前任者がコンテナボックスに保管した。しかし科学館でも展示されず、4年間コンテナボックス形態で放置された。

その後、前任者が人事異動し、新入職員が引き継ぐことになった。後任者は発射体本部の意見を求め、廃棄物として処理した。発射体本部もさびついたコンテナボックスの処理を承認した。

航宇研の関係者は「該当物品は資産に該当しない工具類、模型などに該当し、問題の部分については責任を痛感している」とし「大部分の試作品は内部で管理していたが、人事異動があり、引き継ぎ不十分で発生したハプニング」と説明した。
(引用ここまで)


 KSLV-1 羅老の2段目こと、アポジキックモーターの試験モデル等が、古物商に鉄くずとして売られてしまったとのこと。
 このキックモーターは2回に渡って打ち上げ失敗の原因となった部分でもありますね。
 実際にはさびついた鉄製の箱を、中身が空のつもりで売ったということらしいのですが。
 中になにが入っているのかを知らないままで。

 韓国ではよくあること。
 いや普通にあるのですよ。
 その価値がどのようなものであるか知らずにぽいぽい売っちゃう。もしくはどこに行ったか分からなくなる。
 たとえば「規定の耐用年数が終わった」ということで、通信衛星を売ってしまう。まだまだ現行衛星のバックアップとしても使えたし、「静止衛星の場所代」としても安いくらい。
 静止衛星の場所って各国に割り当てられていて、使ってない場所をレンタルするっていう事業があるほどなので。

 なんでこんな事例が起き続けるかというと、多くの人間がそれがなんのために作られたか分からずにやっているから。
 韓国の高速鉄道であるKTXの専用線で、コンクリートの枕木が次々と破裂するという事故がありました。
 あれなんかが典型例で、誰も自分のやっていることをどんなことなのか把握せずにただ作っているだけ。
 吸水性のスポンジをコンクリート内部に設置したら、水が凍ってコンクリートが破裂するということに誰も思い至らない。設計→製造→納品→設置と複数の工程があったはずなのに誰も指摘しないしできない。

 原発のタービン建屋を密封しないで建造していた、なんてこともありましたね。
 その結果、大雨で浸水して運転停止とかいう聞いたことがない事故が起こる。
 誰も自分のやっていることを把握していない。「なにかおかしいな」とすら思わない。
 価値が分からない。

 第1回アジアカップの優勝トロフィーが行方不明となっていて韓国のサッカー協会が10年以上探していたけども、実際には博物館に展示されていた……なんてこともありました。
 目録とか作らない。
 そういう国なのですよ。

KTが韓国政府に黙って香港企業に売却した静止衛星、取り戻せなかった上に賠償金支払いが決定……

KT、「安値売却論議」ムクゲ衛星3号の所有権訴訟終了敗訴(聯合ニュース・朝鮮語)
KTが「安値売却」論議が提起されたムクゲ衛星(KOREASAT)3号の所有権を争う国際訴訟で終え敗訴した。
これにより、KTはムグンファ衛星3号の所有権を取り戻すことができなくなった。
12日KTの監査報告書によると、KT SATは昨年12月にムグンファ衛星3号の所有権と関連して、米国の第2最高裁判所に上告許可を申請したが、先月棄却決定が下されて事件は最終的に終結した。
(引用ここまで)


 あー、懐かしいですねムクゲ3号。
 楽韓Webでは扱っていなかったのですが、韓国のNTTに相当する企業であるKTが使用していた通信放送衛星です。
 後継衛星が打ち上げられ、さらに設計寿命が終了したことから2011年に香港企業のABS社に売却されたのです。売却金額はムクゲ2号とあわせて45億ウォン。
 ちなみに開発費は2機で4500億ウォンだったとのこと。
 まだまだ稼働状態にあり、本来であれば後継衛星になにかあった際のバックアップとして使用する予定だったのですけどね。

 おまけに韓国政府になんら許諾を得ずに45億ウォンという安値での売却を行ったということで関係者は起訴されています。
 その後、韓国政府はKTに対してムクゲ3号の買い戻しを命令したものの、ABSはそれを拒否。
 正確にいえば買い取り価格に衛星を使用することで得られるはずだった利益を上乗せした額を要求したという当然のものだったのですが。
 逆にABSから売買契約違反で賠償金要求の訴訟を起こされ、2018年には国際商業会議所仲裁裁判所でKTが敗訴しています。賠償金額は約100万ドル。この際にABSに所有権があることを認定されています。
 ……まあ、ABS側にしてみればKTが韓国国内の法律に違反しているかどうかなんて知ったこっちゃないですからね。
 この判決の時はまだ衛星の寿命は来ていなかったように記憶しています。

 で、今回その判決を取り消すように求めていた連邦裁判所への訴訟が棄却されて終了。
 かつ東経116度の静止衛星軌道の使用権も売却契約に含んでいるので、寿命が来ても韓国政府はこの衛星軌道に新しい静止衛星を投入することができないそうです。
 詰んでるなぁ……。

韓国人「韓国も日本を見習って独自GPSを打ち上げるべきだ」……うわ、めんどくせ……

【コラム】日中に遅れをとる韓国GPS、安保・生存のため急ぐべき(中央日報)
未来と子孫のために時間を操り上げて準備すべき緊急な課題が宇宙開発だ。北島アジアで空母競争に火がついているように、韓国と地政学的な利害関係がある米国・中国・ロシア・日本はすべて衛星利用測位システム(GPS)を構築している。 (中略)

GPS衛星は軍艦や戦闘機の位置を把握し、発射されるミサイルを正確に誘導する。韓国空軍が誇るドイツ製タウルス空対地ミサイルが有事の際、平壌(ピョンヤン)にある金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の執務室を打撃するには、米GPS衛星の支援がなければいけない。我々の日常生活に欠かせないスマートフォンや自動車のナビゲーションもGPS衛星がなければ使用できない。自動運転車が事故なく走行するには、韓国が7機のGPS衛星を開発して米GPSと連動させ、誤差範囲をセンチメートルに減らす必要がある。

1978年に最初にGPS衛星を打ち上げた米国は計24機の人工衛星で全地球を包括している。ロシアは2018年に24機で独自GPSシステムを構築した。中国も北斗という名称で2018年12月から35機の衛星を運営し、全世界をカバーする。日本は米GPSと協同し、2018年から準天頂衛星システムという独自のGPSサービスを始めた。 (中略)

韓国も独自のGPS構築計画を持つ。2034年が目標だが、2040年ごろ構築されると予想される。韓国はGPS競争で周辺国と比べて最も遅れていて、時間を短縮する必要がある。韓国は米国との同盟であるため7機のGPS衛星で協力すれば国家安全保障や生存にいかなる心配もない。 (中略)

米国は2023年に打ち上げられる日本のGPS衛星に米国防総省が運用する宇宙監視センサーを搭載することで合意した。日米同盟関係が宇宙分野にまで拡大して軍事一体化が進行し、韓米同盟とは次元が異なる軍事同盟で日本の国家安保が構築されている。韓国も独自のGPSがあってこそ少なくとも米国の宇宙連合訓練パートナーとなり、同盟関係が深まる。 (中略)

韓国は2034年までに独自のGPSシステムを構築するという目標を持つ。しかし日本と比べてすでに20年ほどの格差があり、急いでもその差を狭めるのは難しい状況だが、政府当局の無関心で格差がさらに広がらないか懸念される。

韓国は2021年2月と10月に独自のロケットを発射する予定だ。発射が成功しても、韓国と地政学的に関係がある国と比較するとかなり遅れている。これを挽回するには米国・中国など宇宙先進国がそうであったように、大統領が陣頭指揮して時間を操り上げる必要がある。
(引用ここまで)


 韓国で「独自測位衛星を持つべき」という話がまた盛り上がっているとのこと。
 2017年にもこんな話が出てまして。
 そのときにも「独自打ち上げシステムも持っていない国が手を出すことじゃないよな」って書きました。
 んで、その際に調べたのですが韓国はGLONASSかガリレオかに参加しているのですよね。
 ちらっと見てみたら、やっぱり欧州のガリレオには参加してました。
 ただ、Wikipediaの英語版を見るとkoreaの文字はないなぁ。
 まあ、正直なところガリレオがどれだけ存続していられるのかは不明な部分がありますよね。
 GLONASSもですが。

 日本はGPSの補完強化システムとして準天頂衛星のみちびきを4機まで増やしていまして、センチメートル単位の正確さを出しています。
 さらにこれを7機まで増やす予定。
 現在のところ、みちびきは日本だけでの利用が可能となっていますがアジア・オセアニア全域で使用できるはず。
 これが羨ましい……というか、アジアの地域衛星系を日本に握られてしまう、という恐れを抱いているというところかな。

 はっきりいって人口5000万人、国土面積10万平方キロメートル(北海道の1.2倍)の国が独自測位システム持ってどうするのって話ですから。
 日本がイージス艦を持てばイージス艦が欲しいと言い出し、軽空母を持てば空母を作ると言い出し、潜水艦も3000トン級を作ると言い出してきたのと同じことですね。
 安保という面で日本に対抗したい、というのが本音というか動機でしょうね。
 ……ああ、めんどくさい。

遅延していた韓国独自技術の月探査船計画、さらに2年後ろ倒し。というか、そもそも韓国の宇宙開発はすべて泥縄なのでは……

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(99)
月探査事業を2022年まで延長…技術的限界により167億追加で必要(朝鮮日報)
 科学技術情報通信部は10日午前10時、国家宇宙委員会宇宙開発振興実務委員会(以下、宇宙実務委)を開催し、「月探査事業の主要計画変更案」を審議・確定したと発表した。

 宇宙実務委はこの日、月探査事業団と宇宙分野の専門家からなる点検評価団が導き出した診断内容と解決策を、積極的に受け入れた。月軌道船の開発期限を20年12月から22年7月に延長するとともに、ロケットの目標重量を当初の550キログラムから678キログラムへと上方修正した。

 これまで国内の月軌道船、月探査船の開発現場では、事業計画内の条件変更と技術的限界により、目標の重量に合わせるのは困難との声が高かった。わが国の月探査事業計画は、初期に韓国型の発射体を使用し、地球から月の軌道まで行くというものだった。

 しかし、事業の初期に月軌道船に韓国型発射体を利用しないことが決まり、計画は狂い始めた。発射体に搭載する燃料の容量と発射体の重量によって、軌道船と構造物の重量が変化せざるを得ないというのが現実だ。

 この日、宇宙実務委が新たに調整した重量678キロは、搭載体の追加などによって増えることが予想される、燃料、構造物、電力系の部分を考慮したものだ。わが国の月軌道船の発射体は米国の民間宇宙航空企業、スペースXのものを使用する。
(引用ここまで)


 ちらっと月探査船についての経緯も書いておきましょうかね。
 パク・クネが2012年の大統領選挙公約で「2020年には月に太極旗をはためかせる」として月探査船計画がスタートされました。本来は2025年以降にこんなのできたらよいなぁ……くらいの計画だったのですが、大統領公約となったからには強力に進めざるを得なくなったのですね。
 当初は韓国型ロケットとされているKSLV-IIに、韓国の独自技術で開発した月面探査船を搭載して打ち上げる、というような話もあったのですが。
 現実的に考えたらまだスペックが固まってもいないロケットに搭載する計画はどうよということになって、第1弾は他国製ロケットでの打ち上げが予定されることになりました。スペースX社のファルコン9が予定されています。
 月探査船については、当初のスケジュールはこんな感じでした。

・2018年?月 韓国型月探査船打ち上げ(外国製ロケットによる)
・2019年?月 KSLV-2 1号機打ち上げ
・2020年?月 KSLV-2 2号機打ち上げ(韓国型月周回船)
・2020年?月 KSLV-2 3号機打ち上げ(韓国型月探査船)

 すべてがリスケされてますね。
 3段ロケットのKSLV-2の1号機打ち上げは2021年予定。
 月探査船打ち上げは2022年に延期。
 すべてが急ぎすぎのスケジュールだったので、これくらいでちょうどいいという気もします。
 月探査船についてはパク・クネの選挙公約であったことからすべてが積弊清算で吹き飛ばされるかとも思われたのですが、今回の記事で事業として継続されていることが確認された……というところです。

 でもって、打ち上げ時(いわゆるLaunch Mass)の重量が678キロに増やされた、と。
 これまで各国の月周回軌道打ち上げ時の重量は中国の嫦娥1号が2.3トン。日本のかぐやが2.9トン。インドのチャンドラヤーン1号が1.3トン。
 それらに比べるとやや慎ましやかなスペック。
 「現実的」といえるかもしれませんが、それでそのあとどうするのだという将来像が見えてこない。

 宇宙飛行士計画と同じで「韓国人も宇宙に行くのだ」とぶち上げて、ロシアから宇宙旅行枠買い取って終了。
 月探査もパク・クネが「月に太極旗をはためかせる」と公約で述べて、そこには向かっているけどそのあとどうするのかのグランドデザインが不明。
 ついでにいえばKSLV-1、2も同様。
 韓国の国家規模で打ち上げ能力を得たとして、そのあとどうするのか。衛星打ち上げを商業的に成功させるのか、それとも国家事業として継続していくのか。
 韓国国内の衛星打ち上げ需要がそれほどあるわけでもなく、かといって国外から持ってくるほどの競争力があるというわけでもない。
 メディアからはダメな液酸液水エンジンのH-IIロケットから、ケロシンエンジンを搭載した韓国のKSLV-2が市場を奪い取るなんて妄想が書かれていましたが。

 いやホント、どこに向かうつもりなんでしょうね?
 とりあえずこうしてネタにはなるので継続はしてほしいのですが。ちなみに「独自技術で製造」ということになっていますが、2016年にNASAから技術供与してもらえる協定を結んでいます。どれだけの技術がもらえるかは不明なのですけども。

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2014/8/20

韓国が「独自技術で製造」したヌリロケット、今日の午後に初の試験打ち上げ!

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(166)
韓国初の純国産ロケット、28日に試験打ち上げへ(朝鮮日報)
 韓国型ロケット(ヌリ号)の試験ロケットが28日午後4時、歴史的な打ち上げの瞬間を迎える。試験ロケットは、全3段からなるヌリ号の2段目に当たる小型ロケットだ。韓国製の75トン級液体エンジン1基が搭載されている。今回の試験打ち上げは、2021年のヌリ号打ち上げに先立ち、韓国の技術で開発したロケットエンジンの飛行性能を確認するために実施される。

 今回の試験打ち上げはロケットの核心であるエンジンの性能を本番さながらに確認するもので、総額1兆9572億ウォン(約2000億円)に上る韓国型ロケットプロジェクトの成否を占う重要な関門となる見通しだ。

 韓国で宇宙ロケットが打ち上げられるのは、2013年1月に打ち上げに成功した羅老号以来、5年10か月ぶり。羅老号は2度の打ち上げ失敗(2009年、10年)を経て3回目に成功した。しかし、肝心の1段目ロケットのエンジンはロシア製だったため「半分の成功」にとどまった。今回のヌリ号はエンジンを含め全てが韓国で開発された。

 試験打ち上げに至るまでも紆余曲折があった。地上試験で何度もエンジンの欠陥が見つかり、エンジンの設計を20回以上変更した。研究陣は地上でエンジンに点火する燃焼実験を約100回実施し、エンジンの完成度を高めた。韓国航空宇宙研究院のコ・ジョンファン韓国型ロケット開発事業本部長は「今回の試験打ち上げが成功すれば、ヌリ号の成功の可能性も一層高まるだろう」と話した。
(引用ここまで)

 まあ、どこまでが「独自」なのかさっぱり分からない「独自製造」のヌリロケットの試験打ち上げが今日行われるそうです。
 スケジュールとしては打ち上げの可否は午後2時30分までに決定。
 午後4時前後に打ち上げ。
 うーん、速報できるかどうかは難しいところですが、できるだけ情報収集はしたいと思います。

 なにしろ輝かしい韓国の宇宙開発に向けての第一歩ですからね!

 羅老(ナロ)ロケットについても言及がありますが、3号機の打ち上げ成功をまだ「半分の成功」って言えているのはすごいというかなんというか。
 ロシアのアンガラロケットの試験打ち上げを韓国が金を出して行ったという謎の事業が「半分成功」って……。
 まあ、韓国も二段目というかキックモーターのノウハウを収集できたので、まったく成果がゼロだったとは思いませんが。
 自爆装置はロケット全体の爆発の原因になるのでオミットしようとかいう謎の知見も得られてますしね……。
 成功云々というよりは「技術を持ち得なかった国だからこその恥」とか「黒歴史」として語られるべきものだと思いますわ。

ニッポン宇宙開発秘史 元祖鳥人間から民間ロケットへ (NHK出版新書)
的川 泰宣
NHK出版
2017/11/10

速報:設計から製造まで「100%韓国独自の技術」で作られたヌリ号ロケット、試験発射中止。燃料系統のトラブルで年内打ち上げ断念か

カテゴリ:宇宙開発 コメント:(142)
ヌリ号エンジン試験発射体部品以上発見... 「25日の打ち上げ」を延期(聯合ニュース・朝鮮語)
25日に打ち上げられる予定だった韓国型ロケット「ヌリ号」のエンジン試験発射体で異常が発見され打ち上げが延期された。

科学技術情報通信部と韓国航空宇宙研究院は17日、ヌリ号エンジン試験発射体で部品異常が発見され、この日の第2回目の打ち上げ管理委員会を開き、打ち上げ日程延期を決定したと発表した。
エンジン試験発射体開発陣は、前日高興羅老宇宙センターからエンジン試験発射体の飛行モデル(FM)を利用して、燃料供給プロセスをチェックしていた際に推進剤加圧系統の圧力の減少を確認した。
推進剤加圧系統は、燃料(ケロシン)と酸化剤(液体酸素)をタンクからエンジンに入れて与えるための加圧装置で、圧力が減少すると、燃料と酸化剤がエンジンに正しく供給されていない致命的な問題が発生することになる。
研究者は、現在の試験発射体の飛行モデルを発射台から降りて組み立て棟に移し以上の原因を分析している。 (中略)

あるヌリ号の開発関係者は「エンジン試験発射体認証モデル(QM)燃焼試験では全く問題がなかったが、飛行モデル(FM)燃料供給過程のチェックで異常現象が発見された」とし「原因分析と対策作りに必要な時間を考慮すると、打ち上げ日程を1~2ヶ月程度延期するのが避けられないものと見られる」と話した。

エンジンの試験発射は韓国型ロケットである「ヌリ号」に使われる75t液体エンジンの性能を検証するためのもので、総3段で構成されヌリ号の2段目に相当する。試験発射体の長さは25.8m、最大径は2.6m、重さは52.1tである。
(引用ここまで)

 ヌリ号の1段目、2段目に使われる75トンエンジンですが、8月には同モデルの燃焼試験に成功していたそうです。


 で、25日には二段目に相当する75トンエンジン単体での発射試験を行おうとしていたのですが。
 燃料系統になんらかの不具合があって打ち上げ延期が決定。
 1~2ヶ月の延期ということなので、実質的には年内の打ち上げが厳しくなったというところかな。

 羅老号では韓国が製造担当していたキックモーター部分で2回連続の失敗に追い込まれていました。
 それを考えれば今回も失敗の可能性は低くないのですが、こうして事前に異常が探知できるというだけでも進歩といえますよね。
 なにしろ、羅老号の1段目には韓国側研究者は指一本すら触れさせてもらえなかったという話ですから。
 こうして「発射の延期」を決定できるというだけでも長足の進歩ですわ。

 実際に推力がどのくらいなのかとか、エンジンや燃料周りの重量がどうなっているのかという危惧もありますし。
 そもそも韓国国内の衛星打ち上げなんて年間に2回あれば多いくらいなのに、ロケットを自国製造してどうするんだとか根本的な問題もあると思うのですが。
 まあ、KF-Xと同じでとにかく走ってみたら分かることもあるはずですよ。
 走ってみたらいいんじゃないですかね?

このロケット編は熱いわ。
栄光なき天才たち[伊藤智義原作版] 6
伊藤智義 / 森田信吾
秋田書店
2017/1/6