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カテゴリ:米韓関係の記事一覧

ムン・ジェイン、訪米するも米韓首脳会談はなし。韓国政府は「非公式会談はあるかも」というものの……なお、あと10日の任期しかない菅総理はクアッド会談に臨む模様

国連総会きっかけの韓米首脳会談、はじめて不発……遭遇する可能性は排除せず(ヘラルド経済・朝鮮語)
ムン・ジェイン大統領とバイデン大統領との第2次対面首脳会談は不発になった。画像で参加した2020年を除いて、国連総会きっかけ韓米首脳会談が開かれていない以下の文大統領任期中、今回が初めてだ。しかし、両国首脳の「遭遇」の可能性まで排除されたわけではない。

青瓦台の関係者は、ムン大統領訪米前の去る15日春秋館で記者たちと会って、「今回のムン大統領の国連総会に出席きっかけに韓米首脳会談は推進されていない」とし「バイデン大統領は国連総会の基調演説のためにニューヨークを訪問が滞留時間は短いものであり、また、首脳会談はまだ会談を持たない首脳に集中すると知られている」とした。バイデン大統領とムン大統領の首脳会談が実現できなかったのは、防疫状況にも影響を及ぼしたことが分かった。米国は参加国に画像参加を勧めたが、「南北国連同時加入30周年」となる年でムン大統領の参加意志が強かったことが分かった。

この関係者は「韓米首脳間にはさまざまなきっかけを通じて、協議の機会があることを期待している」と述べた。20日、米国に到着したムン大統領は23日までに、国連総会が開かれるニューヨークとハワイで訪米日程を継続する。ムン大統領は22日、ハワイ・ホノルルで開かれる韓国戦争参戦軍韓米有害相互交換式に出席する。

今回の訪米では、韓米両者協議はもちろん、非公式会談も予定されていない。略式会談を英語では「解放側ミーティング(pull-aside meeting)」と呼ばれ、多国間会議中に会談の片隅や会談の外の短い会談を持つものである。略式会談も、両国が時間と議題などを事前に計画して進行する。 (中略)

バイデン大統領と遭遇する可能性までなくなったわけではない。去る6月あった主要7カ国首脳会議で、当初ムン・ジェイン大統領と菅義偉元首相の略式首脳会談が不発されたが、遭遇した際には挨拶を交わした。パク・ギョンミ大統領府報道官は当時、「ムン大統領はG7拡大首脳会議1セッションが開催される前にカービスベイホテルで菅首相と遭遇して、互いに嬉しいと挨拶をした」と書かれたブリーフィングで述べている。
(引用ここまで)


 これまでムン・ジェイン大統領は就任以来、国連総会に必ず出席してトランプ大統領と会談をしてきたのですが。
 今回は米韓首脳会談自体がなし。
 一応、韓国側は「国連総会で首脳同士が偶然会って会談する可能性は捨ててない」としてはいます。
 アメリカ側が残り任期が実質的に半年の大統領に会ってもしょうがない……という判断をしたということなのでしょう。
 ちょっと前に対面会談したことですし、2回目の会談をするくらいなら他の国との会談に回したほうがいいと考えるのも当然かな。

 とはいえ、任期満了寸前の菅総理とはクアッドの関係を見せるためもあって日米豪印での初の対面4者会談を行うことが決定済み。
 同時期に1回目の対面会談をしていて、かつ残り任期が少ない日本と韓国の首脳。
 アメリカの対応は、それぞれの国への信用度を示しているといっても過言ではないでしょうね。
 菅総理の訪米を「卒業旅行」とか揶揄している連中もいますが、任期満了寸前であろうとも日本の首脳との会談は必要であるという存在感がある、ということですから。


 韓国側もこの状況を危惧していないわけではないのですね。
 ちょっと前のニュースですが、このような話も出ています。

日本が効いたインドの太平洋戦略に韓国、国際孤立危機(ニューシス・朝鮮語)
イ・ギテ統一研究院の平和研究室長は最近、国家安全保障戦略研究院発刊「国家安全保障と戦略」夏号に寄稿した「日本とヨーロッパの自由開かれたインドの太平洋安全保障協力」という論文で、「日本は、インド太平洋(Indo-Pacific)という概念を世界で最初の外交政策に反映して、積極的に提唱した国」と説明した。 (中略)

日本のこのような提案に、国際社会の評価は肯定的だった。アメリカをはじめとするヨーロッパ諸国が相次いでインド太平洋戦略に賛成して参加した。 (中略)

日本のこのような勢力拡大は韓国の立場では悩みの種だ。過去の歴史問題などで韓日関係が極度に悪化した状況で、日本が主導する国際戦略に気軽に参加することは困難な側面がある。さらに、インドの太平洋戦略が基本的に中国の牽制という性格を帯びているので、THAAD後遺症を経験した韓国としては、この戦略を収容する際に身長にならざるを得ない。
(引用ここまで)

 クアッドを提唱した日本との関係悪化を放置していてはいけない、とする話をしているのですが……さりとて具体的な対策があるわけでもない。
 クアッドにコミットすることで中国からの制裁も怖い。

 そもそも日本が旗振り役をしているものに請われて入るならともかく、自分から入るのはいやだという感覚が韓国にはありますからね。
 CPTPPもそうですし、クアッドも同様。
 あ、中国とCPTPPの話はこのあとやります(予定)。

 AUKUSもできてなおのこと対中国包囲網は堅くなりつつある。
 まあ、EU対中国という意味じゃどうなのという気もするけども。バイデン政権の「方向性はともかく、そのやりかたはどうなの」っていうパターンは定着しそうですね……。

 ともあれ、対中国で対決姿勢であるというのは西側の総意。濃淡はあれど。
 というか中国が戦狼外交の姿勢を取り続けるのであれば対応せざるを得ない。
 その中で韓国が一定の役割を果たせるのか、というと。
 今回のアメリカの対応が実際のところを示している、という感じではないでしょうかね。

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米下院「ファイブアイズに韓国、日本などを加盟させるべき」→専門家「韓国は情報漏洩の実績があるから無理でしょ」

カテゴリ:米韓関係 コメント:(61)
米国営放送「韓国などの『ファイブ・アイズ』加入は容易でない…秘密漏えい懸念」(朝鮮日報)
米専門家 「ファイブアイズに韓国などを加入させることは容易ではない」(VoA Korea)
米国下院軍事委員会が2日議決した国防権限法案は、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドが属している「ファイブアイズ」に韓国と日本、インド、ドイツを含めることを検討するように要求する条項が盛られている。
国家情報局長は、これらの国を情報同盟に含める場合の利点と限界などの評価報告書を来年5月20日までに議会に提出するよう求められました。 (中略)

ワシントンの民間団体である民主主義守護財団(FDD)のデビッド・マックスウェル先任研究員は3日、VOAとの電話通話で米国がファイブアイズを韓国などに拡大しようとする動きと関連し、中国とロシアに対抗して同盟の重要性を強調しするための意図で見えると語りました。

しかし、マクスウェル先任研究員は、韓国をはじめとする他の国をファイブアイズに追加することは現実的に容易ではないとも語っています。 (中略)

マクスウェル先任研究員はファイブアイズが最も敏感な情報と最高レベルの機密等を共有しているため、すべてのメンバーが情報保護のために、他のメンバーを信頼しなければならならないと、アメリカだけで決定できる事項ではないとも付け加えました。 (中略)

ベネット先任研究員は、数年前に韓米連合軍司令部(CFC)内で連合軍司令部が韓国軍と共有した情報の一部がメディアに流れた事例があったました。

それとともに、米国はそのような情報がマスコミに公開的に流出されることを望まないました。
(引用ここまで)


 先日、アメリカ下院が議決したNDAAにおいて「ファイブアイズに韓国、日本、インド、ドイツを加入させる」ことについて検討を加えることを要求した、というニュースがありました。
 それについて韓国の多くのメディアが「日本よりも先に韓国が記述されている。韓国の重要性を語っているものだ」としていました。
 まあ……そういう考えかたがアレなんだよな、という話を同じエントリでしています。

 で、それについてヴォイスオブアメリカから「専門家からは『ファイブアイズへの新規加入は難しい』との指摘」とする記事が出ている、というのが今回のニュース。
 実際の文章を見てみると「韓国は中国とアメリカの両天秤をかけているので入りたがらない」「韓国が情報漏洩をしたので難しい」との話だけ。
 韓国がダメ、って話じゃないですかね、これ。


 というか、おそらくですが対中戦略については日本を含むファイブアイズ+1、もしくは日印を含んだファイブアイズ+2的な扱いを受けていると思われます。
 そうした情報の行き来がなければ防衛協力なんてできたもんじゃないですからね。
 防衛協力にはどうしたって情報共有と合同演習が必要です。

 インド太平洋戦略にクアッドを組み入れた時点で少なくとも日本とは情報共有が行われていると思われるのです。
 北朝鮮の瀬取り監視という名目で日本近海に来た国々をピックアップすると──

・アメリカ
・イギリス
・カナダ
・オーストラリア
・ニュージーランド
・フランス

 もう、この時点でなにかが見えていなければ嘘でしょう。
 ちなみに韓国はこの取り締まりに参加していないと日本から糾弾されていました。
 ……まあ、そういうことです。

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韓国メディア「アメリカ下院が『ファイブアイズに加わるべき国』として韓国を日本よりも先に書いている!」……その意味、理解してる?

米下院で韓国を「ファイブ・アイズ」に含める動き(朝鮮日報)
反中強化に出たアメリカ、韓国を取り上げて「諜報-機密同盟」合流手招き(東亞日報・朝鮮語)
米国議会下院が5カ国の情報共同体「ファイブ・アイズ」に韓国などを含める法案制定に向け動いている。ファイブ・アイズは米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国からなる情報同盟だ。

 米議会下院の情報・特殊作戦小委員会は先月25日、来年度の国防予算を決める「2022会計年度国防権限法(NDAA)」の改正案に「国家情報局長は国防長官と調整し、韓国、日本、インド、ドイツとの情報共有拡大の機会に関する報告書を来年5月20日までに下院軍事委員会、上院軍事委員会、議会情報委員会などに提出することとする」との文言を含めるよう提案した。米国内では中国やロシアなどに対抗するためファイブ・アイズ加盟国を拡大すべきとの声が強まっているが、その拡大対象に韓国など4カ国を具体的に名指ししたのだ。
(引用ここまで)

日本はこれまで、ファイブアイズ登録のために執拗な水面下の外交戦を繰り広げたことが知られている。特にドナルド・トランプ政権と密着していた時期には、日本を含む6カ国で「シックスアイズ」を作るという構想を公然と言及した。

しかし、米議会は今回の国防授権法案の改正案で日本より韓国を先に取り上げた。韓国が北朝鮮だけでなく、中国と地理的に近い情報アクセスが良く、米軍2万8500人が駐留している点、米国の海外軍事基地には最大規模の平沢ハンフリーズ基地を運用して、様々な対北朝鮮偵察活動をしてきているという点などで情報共有レベルを向上させるに値すると判断したとみられる。

改正案の草案に関連内容が記載されたからといって、韓国がすぐファイブアイスに登録することができるわけではない。この勧告を国防授権法に追加するには、進むべき道は遠い。上院・下院の個別軍事委審査→本会議通過→上下院合同委員会の条文化作業→最終案の下院採決などの手続きが残っている。
(引用ここまで)


 アメリカ下院が来年のNDAAに「ファイブアイズに韓国、日本、インド、ドイツを加える」という文言を追加するように提案した、とのこと。
 ちらと検索したかぎりでは提案書が見つからなかったので実際のところはなんともいえないのですが(あとでチェックはします)。
 韓国メディアからは「ファイブアイズに加えるべき相手として韓国のほうが日本よりも先に記述されている」と盛り上がりを見せています。

 というかまあ、以前から日本は加わりつつあるというのは実際。
 「ファイブアイズに加盟した」という宣言がなくとも、英米をはじめとした国々と対中情報交換をしているのは間違いない。
 楽韓Webでも第二次世界大戦中に「戦後秩序をどうすべきか」という観点から結成された相互情報協定に、日本が加わるのであれば本当の戦後の終焉を迎えることになる……というようなことを以前にちらっと書いています。  戦後が終わりを迎えるということは、つまり新たな戦前になるということでもあるのですけどね。

 んでもってNDAAへの提案書にファイブアイズに加わるべき国々というリストが掲載されたということは、アメリカ下院が認識している「対中包囲網に加わるべき国」のリストということですから。
 ファイブアイズ=アメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアに韓国、日本、インド、ドイツを加えるべきだとしている。
 これらの国々で対中戦線を構築すべきだ、という提案がされているわけです。

 韓国メディアはどうもそれを理解していないというか。
 「日本よりも韓国が先に書かれている」ことですべてが帳消しになるとでも思っているのか。
 「ここに加わるのなら対中包囲網に加わるという意味だぞ?」という部分から目を逸らしているというか。
 アメリカ下院から「いまのような米中の両方に足をかけるような外交政策は許さない」と言われているのですよ。
 これは韓国にかぎらず、日本、インド、ドイツのすべてに対して言っていることでもあるのですが。
 なんというか……楽天的に過ぎないか、という感じです。

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 ルトワックの新著では事あるごとに「韓国を対中包囲網に加えるのは危険だ」という話をしています。
ラストエンペラー習近平 (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2021-07-19


アフガンの混乱に怯える世界、あげつらう中国……バイデン大統領は「アフガンと同盟国は根本的に異なる」とするものの

バイデン大統領「アフガンと韓国は根本的に異なる…攻撃時には対応する」(ハンギョレ)
 米国のジョー・バイデン大統領は、韓国や台湾などの同盟国はアフガニスタンとは根本的に異なるとして、同盟国が侵略された場合は相互防衛条約により対応すると述べた。

 バイデン大統領は18日(現地時間)のABC放送とのインタビューで、司会者が「中国が台湾に『それ見たことか、お前たちは米国を信じられないだろう』と言っている」と振ると「中国は当然そういうだろう」と応じた。

 続いて「(アフガニスタンと)台湾、韓国、NATO(北大西洋条約機構)との間には根本的な違いがある」とし、「私たちは、あの島(台湾)や韓国とは内戦に基づく合意ではなく、悪党が彼らに悪さをできないよう努力する統合政府と合意した状態」だと述べた。内戦状態であるのに加え、タリバンの政権掌握後に大統領が海外で逃亡してしまったアフガニスタンの状況を韓国などの米国の同盟国と比べてはならないという話だ。

 バイデン大統領は、韓国などに対する防衛の約束も再確認した。彼は「我々はすべての約束を守ってきた」とし、「我々は(NATO憲章)第5条で、何者かがNATOの同盟国を侵略したり敵対的な行為を行う場合、対応するという神聖な約束を結んだ」と述べた。さらに「日本も、韓国も、台湾もまったく同じだ。(アフガニスタンの状況とは)比較さえできない」と述べた。NATO憲章第5条は、一国が攻撃される場合、加盟国全体に対する侵略とみなし、自動的に介入し共同防衛するという内容だ。韓米相互防衛条約には第3条にそうした内容が含まれている。
(引用ここまで)


 うん……まあ、方向性については間違っていなくてもやりかたが間違っていたかな。
 バイデン大統領のいうことは正論で。
 台湾、NATO、韓国といった同盟国と、内紛の続くアフガニスタンでは事情が違う。
 これまでアメリカは駐留が望まれていない同盟国からの撤退はあっても、同盟国を見捨てることは基本的にしていない。
 でもまあ、今回はビジュアルが強烈だったからなぁ……。
 スマートフォンで誰もが戦場カメラマンとなってしまうというのはこういうことかと。
 万が一、台湾に中国が侵攻したきた場合にも、ビジュアルという意味で同様のことが起きそうです。

 アフガニスタンについては政府軍があそこまでとは予想できなかった。
 政府軍の強い部分とタリバンの強い部分でそれぞれ当分は統治され、それがどのように統合されていくのか……くらいに思っていたのですが。
 本格的な侵攻開始から3日くらい?
 秀吉軍の朝鮮征伐くらいの気楽さで首都のカブールが陥落しましたからね。
 逆にいえば、あの体たらくであるからこそアメリカは撤退を選択したのだ、ということでもあるのでしょう。

 環球時報とかは「それ見たことか。あれこそが将来の台湾の姿だ」と大騒ぎして、台湾国内でもざわついている。
 でもま、言ってしまえば台湾でこの件を騒いでいるのは国民党を中心とする親中派。
 アフガニスタンからの米軍撤退はインド太平洋戦略にリソースを集中させるためのものであって、本来は台湾が不安になる要素はほぼないのですけどね。

 ただまあ、自助努力がない国はああなるよという教訓を各国に与えたのは確かだと思いますわ。
 対北事情からアメリカに対して生ぬるい対応をしてきた韓国が一番の衝撃を受けたんじゃないかなぁと想像します。
 とはいえ、前回も書いたように日本も他人事ではないのですけどね。

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韓国人がアメリカのアフガン撤退の風景に「このままでは韓国も二の舞だ」と恐れる理由とは?

【社説】アフガン事態が韓米同盟の重要性を見せた(中央日報)
アフガン事態は他人事でない。まず、強い軍隊を維持するのが重要だ。最近、空軍と海軍で相次ぎ起きたセクハラ事件や警戒の失敗、韓米合同演習の縮小などをみると懸念せざるを得ない。軍隊の命とされる軍規が崩れれば、アフガンのようになる。しかも、北朝鮮は核兵器とミサイルを継続して増やしている。韓米同盟がどれくらい重要なのかも米軍が撤収したアフガンの運命から如実にあらわれた。最近、北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が直接在韓米軍の撤収を求めたではないか。韓米同盟は韓半島(朝鮮半島)の安全保障の柱だ。政府と軍はアフガン事態を他山の石にして韓米同盟の強化と強軍維持に全力を尽くしてほしい。国が分裂して安保が崩れれば、何も役に立たない。アフガンに残っている在アフガン韓国人や外交官らの安全な帰国にも全力を注いでほしい。
(引用ここまで)


 これ、割と大事な認識。
 軍事同盟というのは相互に必要とするからこそなり立つのだと。
 キム・ヨジョンに「米韓合同軍事演習をやめろ」と下命されて、唯々諾々と従っているような狗と組もうという国なんてそうはないでしょう。
 純粋に地政学的な問題でアメリカが韓国から撤退することは少なくとも2030年代まではないでしょうけども。

 日本も他人事ではないですからね?
 もはやアメリカには全世界を支える余力はなく、アフガン撤退もインド太平洋戦略に注力しようという方針からのもの。
 現在の日本はインド太平洋戦略のコアとなっている国なので、アメリカも最重要視しているのは間違いないのですが。
 逆にいえばインド太平洋戦略がアメリカにとっての重要性を失った時、アフガンのように撤退される可能性もあるのです。

 まあ、アフガンについていえばボタンのかけ違いがひどすぎて話にもならなかったというのも実際ですけどね。
 アメリカによる統治がもっともうまくいったのが日本。そこで自信を深めてしまったアメリカは世界各地に出ていっては統治失敗を繰り返しているっていう。
 でも、日本は戦前から普通選挙も民主主義が根付いていたし、戦中ですら支持を失った内閣が総辞職をするほどでしたから。
 そんな日本とイラクやらベトナムやらアフガニスタンが比較できるわけがないんだよなぁ……。
 もちろん、これは「民主主義」という視点においての話ではありますが。

 そもそもなんでアフガニスタンに手を出そうとしたのやら。
 ビン・ラディン暗殺で満足しなかったのはなぜなのか、というところから深掘りしないと今回の反省は意味がないでしょうね。

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韓国外交院長、米韓首脳会談前に「海外支援用ワクチンを韓国が欲しがるのは国格にあわない」と発言していた……いや、もらってるがな

韓国外交院長、「米国の海外支援ワクチンを韓国が欲しがるのは国の格に合わない」(ハンギョレ)
 キム院長は同日朝、「CBS」のラジオ番組「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演し、「誤解を解きたいことがある」として、こう述べた。キム院長は「現在(米国が海外に支援する計画というワクチン)8千万人分を韓国に配分するのではという期待もあるかもしれないが、開発途上国や防疫に能力のない国に行くべきものを韓国が持ってくるのは、国の格に合わないと思う」と語った。21日(現地時間)に米ワシントンで開かれる韓米首脳会談で、相手国がワクチンを必要とする時に先に使って後で返済する、いわゆる「ワクチン・スワップ」も議論され、その結果、米国から一部ワクチンの支援を受けられるのではという期待を一蹴したのだ。さらに、具体的な需給を巡る合意よりは、ワクチンをめぐる両国の協力に関する原則やビジョンについて合意がなされるだろうと見通した。

 キム院長はさらに、米国側からワクチン製造技術の移転を受けて韓国にワクチン工場を建てる「グローバル・ワクチン・ハブ」の構想が「より重要」だと強調した。韓国が「製薬生産力においては世界トップクラス」であるため、「(米国が)技術移転を考えるなら、韓国が最初のパートナーになるだろう」としたうえで、「その部分については多分具体的な合意があるだろう」と予想した。
(引用ここまで)


 ちょっと楽韓Web的にたまらない記事を見つけてしまったのでピックアップ。
 これ、5月22日に上げられた記事なのですが。
 原文(タイトル)はちょっと異なります。

キム・ジュンヒョン外交院長「アメリカのワクチンによだれを流すのは国の品格に合わない」(ハンギョレ・韓国語)

 こちらは5月21日に上げられた記事で、この外交院長の発言自体も21日。つまり、米韓首脳会談が行われる前日のものです。
 よだれを流す、というのは欲しがるという言葉の下卑た表現。
 「韓国がアメリカのワクチンによだれを流して欲しがるような真似は国格に合わない」という話をしているのですね。
 ちなみにこの外交院は国立で、外交部の傘下ある「外交についての研究」を行う機関です。
 院長は韓国政府の高官、次官級として扱われます。

 その次官級の人物が「ワクチンをくれるからといって、よだれを流すような真似をするのは韓国には似合わない」と、米韓首脳会談の直前に話していた……ということです。
 んでもって、米韓首脳会談の結果として100万人分のヤンセンのワクチンをもらってきた……と。
 ちなみにこのヤンセンのワクチンですが、キム外交院長がいうところの「8000万人分の国外支援用ワクチン」の一環として渡されたものです。
 もうね。
 面白い。

 さて。
 台湾は日本から、そしてアメリカからワクチンが届いた際にTwitter等のSNSで蔡英文 総統が感謝の言葉を述べていました。
 3回目の譲渡となる今回も「深く感謝」とコメントが出ています。もう若干照れくさい。
 それ以外にも民間からさまざまなお礼があったことは記憶に新しいですね。台北にある交流協会が花とメッセージで包まれたとか、台北101ビルに感謝の言葉が映し出されたなんてこともありました。



 ベトナムでも日本からのワクチンが届いた際に首相と保健相から謝意がありました。
 マレーシアでも国王陛下からの感謝の言葉がFacebookに掲載されています。コメント欄には多くの人が日本に感謝の言葉を書き入れています。

 さて、韓国ですが。
 5月23日にアメリカからワクチン支援の表明がありまして。6月5日にはヤンセンのワクチンが到着しています。
 無償寄贈。
 ですが、韓国政府から感謝の言葉があったという記憶はありません。
 民間から感謝の行動があったかというと……少なくとも調べたかぎりではありません。
 6月13日、コーンウォールG7の場でムン大統領がバイデン大統領に対して「大きな反響があった」と語っただけ。

文大統領、米バイデン大統領に「ヤンセンワクチン、韓国で大きな反響」=韓国報道(Wow! Korea)

 「大きな反響があった」ですってよ。
 「国格にあわない」「受けるべきは途上国や防疫能力がない国」としていたワクチンの供与を受けてしまい、しかも求めていた貸与(ワクチンスワップ)ではなく無償供与。
 で、受け取るだけ受け取って、接種もしているのに感謝の言葉もろくに出てこない。
 こんな国となにができるんでしょうね?

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感謝の習慣が、いい人生をつくる
中井 俊已
PHP研究所
2015-12-04

韓国政府「南北関係を縛りつける米韓ワーキンググループを終了させる」→アメリカ「終了ではなく再調整」……ですよねー

韓国政府「韓米ワーキンググループ、終了検討に合意」 米特別代表「終了ではなく再調整」(中央日報)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、「残り任期の間、南北関係や米朝関係を一定の軌道にのせるために可能な役割を果たしていく」と述べた。文大統領はこの日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)で米国のソン・キム北朝鮮特別代表に会い、「米朝関係改善に成功を収め、韓半島(朝鮮半島)の非核化と平和の定着を成し遂げることができることを願う」と述べたと朴ギョン美(パク・ギョンミ)報道官が伝えた。

文大統領は「南北関係の改善と米朝対話が好循環して発展することができるように協力していくべきだ」と強調した。「韓半島運転者論」に要約される自身の北朝鮮政策を10カ月余り残った任期の最後まで続ける意向を明らかにしたと解釈できる。 (中略)

キム代表は文大統領の面会と前後して、統一部の李仁栄(イ・イニョン)長官と徐薫(ソ・フン)国家安保室長に会った。キム代表はこの日夕方、ソウル中区の在韓米国大使官邸で開かれた外交・安保関係者との懇談会で、解体手順に入った「韓米ワーキンググループ」について「ワーキンググループの終了(termination)ではなく再調整(readjustment)」という表現を使った。これに先立ち、この日外交部は報道資料を出して「韓米がワーキンググループを『終了』という方向で検討することで合意した」と明らかにした。

韓米ワーキンググループはトランプ政府時代の2018年11月に南北経済協力事業が制裁に抵触しないように議論するために組織された。制裁免除まで「ワンストップ」議論が可能だという純粋な機能があったが、南北協力の障害物になるという批判も受けた。キム代表がワーキンググループの「終了」ではなく「再調整」という表現を使ったのは、ワーキンググループという看板は外すものの、今後も局長級協議などを通してワーキンググループで扱った制裁問題などを議論するという趣旨だとみられる。これは北朝鮮の意味ある行動変化の前は制裁を維持するべきだという米国の基本立場とも一致している。

これに先立ちキム代表は21日、韓日米の北核首席代表協議の冒頭発言でも「安保理決議をすべての国連加盟国、特に国連安保理理事国が遵守するよう求める」と述べたことがある。
(引用ここまで)


 昨日、韓国外交部(省に相当)から「北朝鮮制裁問題を協議する米韓ワーキンググループを終了する方向で検討することにした」というニュースが出てきまして。

 この米韓ワーキンググループはトランプ政権時代に韓国側の勝手な動きが目にあまるということで2018年11月に設立されたものです。
 「米韓が互いに(北朝鮮に対して)異なることを言わないようにする」という主旨で設立された……とされてはいますが。
 ま、実際には韓国に首輪をつけたものであることは周知の事実。
 当時、ポンペオ国務長官は「これで韓国が単独行動をしないようにできた」と述べていたとされています。

 当時、ムン・ジェイン政権は南北鉄道接続や開城工業団地、金剛山観光事業の再開といった南北共同事業を続々打ち出していたのですが、アメリカは「国連制裁違反だ」としてほぼすべてをキャンセルさせました。
 「ミニマムな物々交換ならいいでしょ」ってやろうとして「アメリカも共感している」とコメントした30分後に「実はアメリカとは協議していませんでした」なんて事態になったのもおそらくはワーキンググループによるもの。
 北朝鮮側も「いつまでアメリカの飼い犬になっているつもりだ」くらいのコメントを何度か出すなど目の上のコブといった感じのものでした。
 もちろん、アメリカにとっては韓国の暴走を防ぐための防波堤として必要があったから設立したのであって、そう軽々に終了するわけないよなぁ……と思っていたのですが。

 「そんなことできるのかなぁ」と思っていたところ、バイデン政権で北朝鮮関連外交政策のトップであるソン・キム北朝鮮特別代表からは「終了ではなく、再調整だ」との話が出てきて「ですよねー」となっています。

 ちなみに読売新聞は「韓国が『金剛山観光事業について再開したい』と米韓首脳会談に向けての実務者協議で提案したもののアメリカから拒絶された」と報じています。
 読売新聞オンラインの無料で読める範囲では該当記事はないのですが、おそらくこの記事がそれかな。
 韓国メディアが報じているものがあるので、そちらもリンクしておきましょう。

対北協議 日米・韓に溝…「対話再開」違い鮮明(読売新聞)
読売「韓国政府、金剛山観光など北制裁の例外要求したが、アメリカが拒否」(東亞日報・朝鮮語)

 先月の米韓首脳会談に向けての実務者協議ということは1ヶ月前ほどのこと。
 これを受けて「もう米韓ワーキンググループなんて終了だ」と言いだした、ということかな。

 ムン・ジェイン大統領は「残り任期で南北の対話を追求する」みたいなことを幾度も述べています。
 一方でバイデン政権は「対話、圧力の両方向で行くよ」とは言っていますが、外交政策の優先順位として北朝鮮関連は相当に下のほう。
 その間隙を縫ってなんとかしたいという韓国側の願望だけが暴走しているといういつものヤツですね。
 アメリカが対北朝鮮で制裁という手綱を手放すわけがないんだよな。

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「韓国大勝利」の象徴だったヤンセンのワクチン、23日に大半が使用期限切れ

米国が韓国に提供したヤンセン製ワクチンの有効期間、大半は今月23日まで(朝鮮日報)
米国が提供したジョンソン・エンド・ジョンソン社の製薬部門であるヤンセンファーマ製新型コロナウイルス100万人分のほとんどの有効期限が6月23日で、有効期間が近いものであることが8日、分かった。医療関係者らが同日、明らかにしたところによると、「医療機関に送られたヤンセン製ワクチンを確認したところ、ほとんどの有効期限が今月23日であることが分かった」と伝えた。

 米国が韓国に支援したヤンセン製ワクチンは約101万人分だ。このうち約90万人分が10日から20日までの間に予備軍や民防衛隊員などに接種される。一部には「米国が有効期限の差し迫っているワクチンを在庫処分するように提供したものを、韓国政府は外交的成果として過度に装っているのではないか」という声もある。 (中略)

 疾病管理庁担当者は「ヤンセン製ワクチンのほとんどの有効期間が6月末だというのは事実だが、すべてがそういうわけではないと聞いている」と述べた。政府は予約されていないヤンセン製ワクチン10万人分については、2回接種が難しい島しょ地域の住民や、必須業務のため急きょ出国する人に接種する方針だ。
(引用ここまで)


 昼に更新したタイミングでこの記事が出てて加えるかどうか迷ったのですが。
 かつ、かなりかぶっている記事なので単独でピックアップするかどうかも迷ったのですが。
 これを取り上げないとちょっと後悔するかもしれないなぁ、ということでピックアップ。

 米韓首脳会談の結果、韓国の求めていたワクチンスワップは一顧だにされることなく、さらに会談中に韓国側が供与を要請していたファイザー製でもモデルナ製でもなく、ヤンセン製ワクチン100万回分が韓国に供与されました。
 韓国メディア曰く「日本には一切供与されなかった」という韓国大勝利の象徴でした。
 この米韓首脳会談を与党の共に民主党は「建国以来最大の成果」と褒めたたえ、ムン・ジェイン大統領本人も「最高の歴訪、最高の会談だった」と自画自賛。

 で、その「建国以来最大の成果」のお土産としてもらったヤンセンのワクチン100万回分がアメリから5日に到着。
 今月の10日から20日にかけて接種する……という話で、なにをそんなに急いでいるのかと思ったら、大半が23日には期限切れを迎えるものだった、というオチでした。
 なんだろ……すごいな。
 韓国に到着した時点で残り期限が18日しかないっていう。
 そりゃまあ、焦ってワクチンの到着前から予約サイトも作りますわな。

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