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韓国政府、感染第3波の中、やったことはまたもや「K防疫の世界への広報」……「海外は社会的抑制がK防疫の正体だとするが、迅速に対応が必要だ」

カテゴリ:伝染病 コメント:(64)
ドキュメンタリー撮るわ広告出すわ…K防疫の宣伝に忙しい文在寅政権(朝鮮日報)
食品医薬品安全処が全部処(省庁)に対し、コロナ診断試薬の輸出成果など「K防疫の優秀性宣伝」に向け協力を要請する文書を送付していたことが15日までに分かった。当時は1日600人前後の感染者数が確認されるなど、コロナの第3次大流行の危機感が高まる時期だった。 (中略)

食薬処は今月4日に全部処や17の広域自治体などに「コロナ診断試薬の輸出成果や感染病診断検査国際標準化のニュースなど、K防疫の優秀性を国民に広く知らせたい」として「使えるメディアを活用し、宣伝のため積極的に協力してほしい」という内容の文書を作成・送付した。また、広報資料もこれに添付されていた。この文書は防疫とはやや距離のある国家情報院、大統領警護処、法制処、防衛事業庁、民主平和統一諮問会議などにも送付された。文書が作成された4日は1日のコロナ感染者数が577人、前日(3日)は628人に達していた。ソウル市の場合、ソーシャル・ディスタンス第2段階を上回る対応に取り組んでいた。 (中略)

食薬処以外の機関もK防疫の宣伝に力を入れた。韓国保健産業振興院は先月30日、「12月8日にK防疫および韓国医療技術の優秀性広報協力事業の広報ドキュメンタリー、広告映像試写会開催」という内容の文書を作成した。この文書には映像制作者が「CJ EMM」と記載されていた。これについて振興院はペク議員に対し「現在、広報映像を修正・制作中のため、試写会は延期された」と説明した。振興院は先日開催された「2020グローバル・コリア博覧会」の「K防疫広報館」運営支援に関する文書も作成した。広報館の運営には1750万ウォン(約166万円)の予算が組み込まれていた。

 個人情報保護委員会は先月11日、「K防疫は成功したが、主要な外信(BBC放送)や国際機関(国連)などが発表した資料では、個人情報保護について誤解が生じる懸念のある内容が一部含まれており、迅速な対応が必要だ」とする文書を17日に広域自治体に送付した。
(引用ここまで)


 承認欲求がすごいことになってますね。
 去年の段階で1200億ウォンを費やして広報していたものに加えて、今年からもさらに広報活動を増やそうという勢いなのだそうですわ。
 ブルームバーグによる「コロナ時代に住みやすい国ランキング」で11月で4位、12月には8位と日本よりも下位に位置づけられていました。
 今月のランキングではさらに下落して12位。日本はひとつ落として8位。

ワクチン接種開始も大変動なし-コロナ時代に最も安全な国ランキング(ブルームバーグ)

 それ以外にもアメリカでは「韓国のような統制をアメリカで導入することは無理だ」と語られていました。
 フランスでは左派からは「韓国を見習って専制的な社会的統制をしろ!」と求められたり、「あれは基本的人権を蔑ろにする対策でフランスには似つかわしくない」「相互監視社会だからこそ成功した」と言われたりもしています。
 どうもそれらの評価が韓国ではいたく気に入らないようなのですよ。

 K防疫は素晴らしいものであり、それを全世界に知らしめなければならないという使命感を持っているっぽいですね。
 ムン・ジェイン大統領も演説で「我々こそが標準であり、世界である」とK防疫の偉大さを語っていましたから。
 まあ、実際には「世界で10位前後のうまく抑えこめている国のひとつ」であって、そこまでの輝かしい成果があるわけでもないのですが。
 そのていどの評価だと気に入らないのでしょう。

 「韓国人は優秀である」という認識からだと、そのていどの評価ではないはずだという気分になるのでしょうね。
 治療薬開発やワクチン開発はおろか、既存薬の応用もできているわけでもなく、医療崩壊も起こしている。社会的統制によってなんとか抑えこんでいるというのが事実……というのは韓国人にとって不都合な真実、ということなのでしょう。

韓国、ようやく新型コロナ用ワクチンのコールドチェーン構築に着手……パナソニックにも保冷ボックスのテストを要請へ

Panasonic enters $22bn vaccine storage race with freezer boxes(Financial Times)
「韓国、パナソニックにワクチン用『コールドチェーン設備』購入について照会」(朝鮮日報)
 新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中、各国がワクチンの確保と普及に死力を尽くしている。このため、ワクチン輸送のためのコールドチェーン(ワクチンを低温で維持する流通網)市場が世界的に活況を帯びている。最近では日本の電機メーカー、パナソニックに対し、韓国をはじめ米国、欧州、中国などの当局から問い合わせが相次いでいる。

 24日(現地時間)付の英紙ファイナンシャルタイムズ(FT)によると、パナソニックは現在、米国、欧州の企業から新型コロナのワクチン輸送のための超低温冷凍ボックスのテストを要請されている。日本政府はコロナワクチンの普及準備を本格化させているものの、実際にワクチンを安全に運ぶコールドチェーン設備は大幅に不足している状況だ。

 パナソニックの小島真弥主幹技師はFTとのインタビューで「ワクチンが世界的に普及され始めたにもかかわらず、保冷ボックスが深刻に不足している」「我々はすでに日本だけでなく米国、シンガポール、フランス、韓国、中国を含む全世界から問い合わせを受けている」と明らかにした。
(引用ここまで)


 コールドチェーン確立のための技術を持っているところはウイルス対応企業のひとつとして狙い目とされていました。
 去年の秋頃から「mRNAを用いたワクチンはマイナス20度(モデルナ)、もしくはマイナス80度(ファイザー)という低温を保つ必要がある」とされていて、コールドチェーンの確立が世界規模で必須になるだろうと。
 シャープも同様にコールドチェーン産業に算入するのではないかといわれています。
 ワクチンの保冷ボックスについては「ドライアイス入れたトロ箱でいい」みたいな話も出てますが、そんなわけもなく。
 特に輸送時には「これだけのドライアイスを入れたらどれだけの温度を、どれだけの時間保てるのか」という性能保証が必要です。
 このあたり、冷蔵庫、冷凍庫の製造等ノウハウを持っている企業が強いのでしょう。

 去年の年末あたりから韓国政府によるワクチン購入準備への遅れが指摘されていましたが、この時点でもまったくコールドチェーン構築に着手していなかったと暴露されていました。
 まあ、いまから構築するというのならパナソニックにもそりゃ声をかけるでしょうね。
 K防疫……なぁ。

 うちの主力商品となりつつある推奨図書。2〜3章でワクチンの話題が出ています。


 上記書籍内で勧められてるジョン・ハンターについての本。いや、ホントにこの人はやばい。

解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯 (河出文庫)
ウェンディ・ムーア
河出書房新社
2018-04-06

ムン・ジェイン「拘置所の集団感染を解決せよ」→それまで集団感染に触れもしなかった法相「国民に心配をかけたことを謝罪する」

「東拘置所の特別点検」ムン大統領、靑会議で数回指示した(韓国日報・朝鮮語)
ムン・ジェイン大統領が新型コロナウイルス感染症(コロナ19)集団感染が発生したソウル東部拘置所に「特別点検をしなさい」という指示を参謀に下したものと3日に確認された。「確かに解決しろ」という注文も数回続いた。野党は「ムン大統領が東拘置所の集団感染を知らない体である」と批判し水位を高めている。

ムン大統領は、いくつかの参謀陣との内部会議で東部拘置所特別点検を強力に注文したという。東部拘置所でコロナ19集団感染が発生した先月中旬、関連記載があったものと思われる。東部拘置所で最初の感染が確認されたのは、11月27日にあるが、集団感染が具体的に確認されたときは、先月15日にある。この時から、法務部は東部拘置所の現場を緊急監査し、従業員および受刑者などを対象とした全数調査を実施した。

ムン大統領は最近も「東拘置所事態を確実に解決せよ」という趣旨の注文を参謀にしたという。先月30日朝にも関連指示があった。この日はムン大統領がキム・ジンウク憲法裁判所選任研究官を招待し、高位公職者の犯罪捜査部長の候補者に指名した日である。もちろん、年末開脚に世間の関心が注がれていた状況でも、東部拘置所の問題の解決に格別の関心を傾けたものと見ることができる。政府が直接管理している施設で、大規模な感染者が発生したことに対する責任を痛感しているという意味でも見ることができる。
(引用ここまで)


 イランによる拿捕関連の話はまた後ほどピックアップ予定。
 韓国の2400人収容可能な拘置所で新型コロナウイルスの集団感染が起き、1000人規模(4日時点で収容者1036人、職員22人)で罹患しているという地獄絵図となっています。
 その原因として収容した容疑者等にマスクも与えなかったこと、集団感染が起きてからも検査すら行わずに感染蔓延を放置したことなどが挙げられています。

 集団感染が判明したのは11月の終わり頃。
 それ以降も12月半ば頃に大騒ぎとなるまでなんの対策もとられていなかったことが分かっています。
 年末になって集団感染を引き起こしたことに対して、ようやくチョン・セギュン総理とチュ・ミエ法務部長官が謝罪しました。
 特にチュ長官はそれまで頑なにコメントすら拒んできましたね。
 で、年末になって謝罪した理由が「ムン大統領が『東部拘置所の集団感染について解決せよ』と指示したから」……なんだそうで。

 ……大統領が解決を支持したら謝罪する。
 そうでなかったら触れもしない。
 歪んでますわ。
 ワクチン確保ができていなかった際に「ムン・ジェイン大統領は幾度となくワクチン確保を支持していた」ってわざわざ大統領府がアナウンスしたことがありましたが。
 それと同じ構造を感じますね。「無謬な大統領」でなければならない、ということなのでしょう。

韓国政府「モデルナから2000万人のワクチンを入手した。供給時期は第2四半期だ」→モデルナ「協議開始を確認した」「供給は2021年第2四半期かもしれない」

青瓦台が「合意」発表した翌日、モデルナ社「韓国政府と協議中」(朝鮮日報)
 米国の製薬会社モデルナ社と2000万人分のコロナ・ワクチン供給で「合意した」とする青瓦台(韓国大統領府)の発表とは異なり、モデルナ側は「韓国政府と協議中」と説明した。そのため「青瓦台はワクチン供給契約についてやや先走ったのではないか」との指摘が出ている。

 モデルナは29日(現地時間)「韓国に4000万回接種分のコロナ・ワクチン供給に向けた韓国政府との協議を確認する」という見出しのプレスリリースを公表した。その中でモデルナは「韓国政府と潜在的に4000万回接種分あるいはそれ以上のモデルナ・ワクチンを供給するため協議中であることを確認する」として「提案された合意内容によると、配布は2021年の第2四半期に始まるかもしれない」と伝えた。

 前日に青瓦台は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領がモデルナのステファン・バンセルCEO(最高経営責任者)と27分間電話会談を行った」「韓国に2000万人分に相当する4000万回接種分のワクチンを供給することで合意した」と発表した。これはモデルナが発表した内容とはかなりの温度差がある。 (中略)

 モデルナが韓国について使用した「協議を確認する」という表現は、通常であれば交渉中であることを正式に認める際に使う言葉のようだ。モデルナは8月24日「欧州に8億回分を供給するため、欧州連合執行機関との協議が進展していることを確認する」と発表した。それから3カ月後の11月25日「欧州連合が早期に8億回分の事前購入契約を承認したことを発表する」と説明した。協議から契約まで3カ月以上の時間を要したのだ。

 青瓦台も今月28日、文大統領とバンセルCEOとの電話会談について発表する際、その時点では最終契約に至っていないことを明確にした。青瓦台の康珉碩(カン・ミンソク)報道官は「合意に基づき、政府とモデルナは(中略)ワクチン供給契約を年内に締結する計画」と説明した。しかし実際は年内の契約が可能かどうかは未知数だ。
(引用ここまで)


 モデルナからワクチンを2000万人分、供給してもらうことに合意した……と韓国大統領府が宣言した……のが28日。
 その際にも「契約ではない」とされていました。
 で、モデルナ社からも「協議を確認した」というプレスリリースが出されただけだった、と。

Moderna Confirms Discussions With the Government of South Korea to Supply South Korea With 40 Million Doses of COVID-19 Vaccine(moderna・英語)

 協議を開始したことを確認した、というもの。
 朝鮮日報の記事に「日本政府は8月末に同様に『協議を確認する』という文言を出し、契約は2ヶ月後の10月末だった」とあります。
 協議開始が4ヶ月遅れなら、契約も4ヶ月遅れの2021年以降ということになるかな。
 であれば、ワクチン供給も4ヶ月遅れとなるんじゃないですかね。
 行列の最後尾に並ぶということですから。

 大統領府が「2000万人分のワクチン供給に合意した」と発表したのは「虚偽」までいかないにしても、「ワクチンの入手遅れ」を糾弾されたことの意趣返しに見られてもしょうがないですかね。
 実際の供給時期が第2四半期のいつ頃になるか、初期供給量がどのていどか。
 それを発表できれば不信感も和らぐのでしょうが。
 契約もできてないのだから発表もできませんわな。

韓国の拘置所、高齢者向け病院で相次ぐ集団感染。「死なないと出られない」「高齢者は切り捨てか」と大騒ぎに

「1部屋に感染者8人、手紙発送も禁止」 紙切れで訴える拘置所収容者たち(朝鮮日報)
【社説】抗議もできず後回しにされた療養病院、「死ねば出られる」反人倫的な現場(朝鮮日報)
新型コロナウイルスの感染者が762人に達し、集団感染が発生しているソウル東部拘置所で29日、拘置所内部の状況を外部に伝える収容者の姿がカメラに捉えられた。

 同日午前9時ごろ、ソウル市松坡区にある東部拘置所の建物で、1人の男性が格子のついた窓から手を振る様子がメディアのカメラに捉えられた。男性は手で「X」の形を作り、頭を窓から出して外の様子を伺った。マスクは着用していないようだった。

 その後男性は、A4サイズの紙に自ら「患者が1部屋に8人ずつ収容」「外部への手紙発送禁止」と書き、格子の隙間から紙を出して見せた。「助けてください」「疾病管理本部指示 感染者8人収容」と書かれた紙も外に向かって見せた。

 法務部(省に相当)矯正本部の関係者は「現在、感染者を複数の部屋に分けて収容しているが、6人部屋もあれば8人部屋、10人部屋もある」として「手紙の外部への発送禁止措置は、新型コロナウイルスの外部への感染拡大を防ぐためであり、防疫当局の指針に従ったものだと聞いている」と話した。

 東部拘置所ではこの日午後の時点で762人の感染者が発生している。全収容者2419人の3割近くが感染したわけだ。今年初めに新型コロナの感染が始まって以降、単一の施設での感染者数としては最大規模となる。
(引用ここまで)

 新型コロナウイルスの新規感染者が連日1000人以上を記録し、患者や医療従事者など職員全体を集団隔離(cohort isolation)する療養病院(日本の介護療養型医療施設のような高齢者向け病院)が増えていることから、適切な治療を受けられずに死亡する事例も急増している。京畿道富川市の療養病院では11日以降、155人の感染者と39人の死亡者が出た。死亡者が急増したのは、患者のほとんどが高齢であり、基礎疾患を抱えている上、重篤者・重症者を専門病院に移送するのが遅れたためだ。「死ななければ出られない」という絶叫が聞こえてくるほどの状況だ。ソウル市九老区の療養病院も累計感染者が190人に達した。このように、最近集団感染が発生し、集団隔離などが行われている療養病院は17カ所になる。21世紀の大韓民国でこのような事態になっているのは衝撃的だ。 (中略)

 当局は今、一般人感染者を療養病院感染者よりも優先順位で上の方になっているという。一般人感染者は外部に抗議するので当局の間違いが明らかになるが、外部と遮断されている上、高齢者だけの療養病院はそうしたことがなく、優先順位の下の方になっているというのだ。新型コロナのハイリスク群である療養病院の患者をこのように放置するのは反人倫的だ。
(引用ここまで)


 うっわ……。
 何度か書いているように韓国の福祉レベルというのはほぼ最低限のもの。
 その分、低負担でもあるのですけどね。
 それと同じ文脈で刑務所も最低限の設備しかないし、収容人数もぎりぎり。なので明らかに量刑が低いなんてことがあります。
 収容しないで済むように執行猶予がつきまくるともされてますね。

 そんな状態の刑務所・拘置所で集団感染が起きたらどうなるか。
 2400人収容の拘置所で800人以上が罹患という地獄の様相を呈しています。
 集団感染が判明してもマスクすらももらえない。
 検査もしてもらえないので感染者と非感染者を隔離することもできない。
 その理由が「予算がないから」……ですって。
 最近になってようやく全員検査をしたそうですが、すでに死者1名。

 そして緩和ケア的な意味合いのある療養病院でも似たような事態。
 韓国でかなり多くの療養病院で集団感染が起きているのですが「一般人感染者よりも優先順位が低い」のだそうで。
 療養病院は以前も書いたように「病院」とされてはいますが、数百人の入院患者に対して数人の医者と看護師が常駐しているだけ。人工呼吸器とかECMOとかあるわけがないような場所です。

 要するに高齢者なので切り捨てですね。現代版高麗葬。
 これで引用外には「医療崩壊寸前だ」ってあるんですが。……寸前とは。
 まあ、「医療崩壊している」とは認められないのでしょう。
 K防疫で抑えこめている、という前提を崩すことはできないのだなぁ。

ムン・ジェイン大統領「ワクチンの確保が十分できていない、という懸念は事実ではない」→担当省庁「流通等で相当の不確実性がある」

文大統領「ワクチン心配しなくてもいい」…疾病管理庁長「不確実性かなりある」(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日、「『韓国は(新型コロナ)ワクチンを十分に確保できていない』『接種が遅れるだろう』という懸念が一部にあるが、事実ではない」と述べた。

 文大統領は同日、今年最後の首席補佐官会議で、「政府は来年2月から医療施設や老人介護施設などの集団収容者・従事者ら優先順位対象者から接種を開始できるものと予想している」「すでに十分な量(のワクチン)を確保しており、突発的な状況に備えた追加ワクチン確保を推進している」と明らかにした。この前日の27日、盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長は「来年2月には接種が開始され、4-6月期には一般国民を対象に(ワクチン接種が)可能だろう」と述べたが、丁世均(チョン・セギュン)首相は「導入時期を断定することはできない」と発言して騒動になった。このため、青瓦台と政府間の足並みの乱れが指摘されるや、大統領が乗り出してきて「2月に接種」とクギを刺したものだ。

 だが、疾病管理庁の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)庁長は28日の記者会見で、「(新型コロナワクチンは)1-3月期から入ってくると予定されているが、(使用承認)許可や供給時期などを引き続き調整しているところだ」「ワクチンの生産量や流通問題など、不確実性がかなりある」と述べた。ただし、ハイリスク群の医療従事者や療養病院・介護施設などの集団施設に居住する高齢者など約100万人から優先接種を始め、来年7-9月期までに集団免疫を形成する水準まで接種するのが目標だとした。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領がベストケースを語り、担当省庁の長は「なんとも分からない」「努力する」と述べる。
 どっちの言っていることが正しいか分からなくて、現場・国民は混乱するしかない。
 指示系統がふたつあって片方は「来年すぐは無理でも2月には接種開始できる」って言い出していて、もう片方は「第1四半期に導入予定だがなんともいえない」「供給時期は調整中」「不確実性が高い」って言い出している。

 一応、モデルナのワクチンとも購入に同意したいうことが発表されました。2000万人分。
 モデルナのワクチンはファイザーのそれに比べてマイナス20度で保存できるということで、コールドチェーンにかかる負担が低いものになっています。

モデルナと2千万人分のワクチン購入で合意 人口上回る計5600万人分確保=韓国(聯合ニュース)

 ただ、合意であって契約はしていないということが明白にされています。
 韓国で入手できているとしているワクチンはざっとこんな感じ。

・ファイザー 1000万人分
・モデルナ 2000万人分
・ヤンセン 600万人分
・アストラゼネカ 1000万人分
・COVAXファシリティ 1000万人分
 計5600万人分。

 ただし、導入時期はこんな感じです。

・ファイザー 7〜9月期
・モデルナ 4〜6月期
・ヤンセン 4〜6月期
・アストラゼネカ 1〜3月期
・COVAXファシリティ 不明

 「1000万人分」「2000万人分」と一口に言いますが、全部がどかっとくるわけでもない。
 現にアストラゼネカのワクチンは1000万人分との契約ですが、当初に持ちこまれるのは2月に75万人であるとされています。
 実際の搬入でもおそらくだいぶ紆余曲折あるでしょうね。
 7〜9月期までに集団免疫を獲得したい、ということは「5200万人の70%」である3500〜3600万人に接種を終えるということ。
 特にファイザー、モデルナのワクチンについてはコールドチェーンの構築が本当にできるのか、という話でもあるんだよなぁ……。
 ワクチン導入についても継続ウォッチということで。

 毎度おなじみのこちらに集団免疫についても書かれています。第2章後半くらいから。

韓国大統領府「集団免疫獲得は諸外国よりも早いだろう」……まだワクチン接種すら開始していないのに?

韓経:接種開始さえしていないのに…韓国大統領府「集団免疫、外国より早いだろう」(韓国経済新聞)
韓国政府が早ければ来年4-6月に一般国民対象新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチンの接種を始めると明らかにした。来年2月ごろに医療スタッフや高齢者など優先接種対象者の接種を始めることを勘案すれば予想よりも早い。そのうえ新型コロナ終息に必須の集団免疫形成時期も外国よりも早いだろうと話した。だが、米国などに比べてワクチン接種が遅れている状況で実現の可能性に対して疑問が提起されている。そのうえ副作用などを理由にワクチン早期導入に慎重だった従来の方針を変えたことから、混乱だけを大きくするのではないかという批判も出ている。

盧英敏(ノ・ヨンミン)大統領秘書室長は27日、国会で開かれた高位党政協議会で「世界各国は来年4-6月に接種を始める」とし「われわれもほぼ同じ時期に一般国民を対象に接種を行うだろう」とした。韓国政府が一般国民接種日程を具体的に明らかにしたのは今回が初めてだ。協議会には盧室長のほかにも、李洛淵(イ・ナギョン)与党「共に民主党」代表、丁世均(チョン・セギュン)首相、金太年(キム・テニョン)共に民主党院内代表らが出席した。

盧室長は「集団免疫を形成する時点も似ているかむしろ早いだろう」としながら「政府はこの時期をさらに操り上げるために総力を挙げていて、成果も出している」とした。

集団免疫が形成されるためには国民の70%以上がワクチン接種などで免疫力を獲得しなければならない。政府が今まで確保したと明らかにしたワクチンは4600万人分だ。アストラゼネカ1000万人分、ファイザー1000万人分、ヤンセン600万人分、モデルナ1000万人分、コバックス・ファシリティ1000万人分などだ。モデルナとはまだ契約もできていない。来年2月に接種が有力なアストラゼネカワクチンも一度に導入しない。政府は分期ごとに順次導入されると説明した。韓国が海外よりも集団免疫を早く獲得するためにはワクチン物量の確保が絶対的だ。政府はこの部分に対しては具体的に明らかにしなかった。

専門家は懐疑的な反応を示した。高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院感染内科の金宇柱(キム・ウジュ)教授は「米国・欧州、中東など40余カ国に比べると、韓国はすでに(接種が)遅れている」とし「どのような根拠で韓国が外国とほぼ同じ時期に集団免疫の獲得が可能なのか分からない」と話した。
(引用ここまで)


 ワクチン確保について官僚がサボタージュせざるを得ない状況に追いこんでいた大統領府が、今度は「集団免疫獲得は海外よりも早いだろう」とか言い出しています。
 どの外国に比べて早いんだか……。
 以前に日本が2位になっていたブルームバーグの「コロナ時代での住みやすい国ランキング」で最新版が公開されていまして。
 日本は2位から7位に下落しています。

日本は順位5つ下げる-コロナ時代に最も安全な国ランキング(ブルームバーグ)

 同様に韓国も4位から8位に下落。
 1位は変わらずニュージーランド、2位が台湾、3位がオーストラリアとなっています。上位は順当かなというところ。

 ここでもタイ(18.7%)、ベトナム(5%)といった上位にある国であっても途上国はワクチン確保に苦しんでいることが分かります。
 そんな中、ひとりあたりのGDPが3万ドルを超えているはずの韓国も70.8%。
 うーん。

 いまのところ、韓国政府が明確に確保しているとされているのはアストラゼネカのワクチン1000万人分のうち、初期に導入される75万人分のみ
 ファイザーからは来年第3四半期に納入されるというものを国家をあげて第2四半期にしようとしているとのこと。
 モデルナはまだ契約すらしていない。

 接種のロードマップが見えていないのですよね。韓国政府が「入手したぞ!」って誇らしげに掲げてるアストラゼネカのワクチンについてはFDAからの承認は当分、出そうにないし。
 その割には「副作用が出るかどうか見据えなければならない」「接種レースで1位にならなくてはならないわけではない」とかも言っている。
 で、今回は「集団免疫獲得は早い」と。
 ……自分のやってることを把握できていない人間が言い訳をしているようにしか見えないなぁ。

新型コロナとワクチンについての理解にはこの本をおすすめします。とりあえず1冊なら絶対これ。

韓国、「MERS、SARSで積極的にワクチン・治療薬確保に動いた官僚が処罰されていた」ので今回は誰も動かなかった模様……これが「一度も経験したことがない国」ってヤツか

「いっそ逆賊になるほうがいい」…ゴールデンタイム逃した韓国ワクチンTFの内部事情(中央日報)
新型インフル時に海外回ってワクチン「もの乞い」…韓国政府、白書出すも「学習していない」(中央日報)
当時TF会議では「いっそ自分がすべての責任を負ってワクチンを導入した後、もしかして何か間違いが起きて後日逆賊扱いされても壮烈に散りたい」という、自嘲混じりの愚痴が続いたという。政府関係者は「公務員には過去に新型インフルエンザ・中東呼吸器症候群(MERS)の時に果敢な行政を進めて次々と重い懲戒を受けた経験がトラウマとして残っている」とし「『上層部』が、開発段階にあったワクチンを確保するための果敢な決断を回避したせいでゴールデンタイムを吹き飛ばしてしまった」と話した。 (中略)

青瓦台核心関係者は「文大統領がワクチン供給状況に支障が生じうるという事実をはっきりと認識した時点は10月以降だと推測する」と話した。あわせてこの関係者は10~11月ごろ、青瓦台非公開会議のときにあったという文大統領の発言内容を伝えた。

それによると、文大統領はワクチン確保状況に対する報告を受けて「無理をしてもワクチンを確保せよ」と強く指示した。するとある参謀が「製薬会社側が高額のお金を要求している」と答えた。これに対して文大統領は再度「財政的なことには気を遣わず、無理をしてもワクチンを確保せよ」と話したという。

実際、姜ミン碩(カン・ミンソク)報道官は22日、文大統領がかなり以前からワクチン物量の確保を強調したとし、関連発言をいくつか紹介した。しかし、結果的に大統領の指示がしっかりと履行されなかったという批判は避けることができないものとみられる。

朴凌厚(パク・ヌンフ)福祉部長官は先月17日、国会保健福祉委員会に出席して「(ファイザーとモデルナが)むしろわれわれに早く契約しようと話している状況」と話した。まるでいつでも物量を確保することができるというようなニュアンスだった。その頃、青瓦台関係者たちも「韓国はコロナに対する統制がしっかり行われいるので、まだ検証されていないワクチンを急いで購入する理由は全くない」という言葉を繰り返した。

これと関連してTF関係者は「一部製薬会社の研究成果が表面化した10月頃が最後にベッティングできた機会だったが、その機会を逃してしまった」と話した。
(引用ここまで)

今回はトラウマ(精神的傷)が公務員の手足を縛っている。新型インフルエンザワクチン2400万人分のうち700万人分(約700億ウォン分)が残った。監査院は翌年スイスのWHOに派遣されていた公務員を呼び戻し、ワクチン物量の推計ミスを問い詰めた。すんでのところで懲戒だったところを全長官がカバーして免れた。疾病庁関係者は「新型コロナワクチンが残っても、足りなくても、高く買っても責任を問われる」と話す。中東呼吸器症候群(MERS)のときは仕事をしなかった公務員は処罰を受けなかったし、反対に仕事をした公務員は懲戒を受けた。鄭ギ碩(チョン・ギソク)教授は「今回、長官や首相が『ワクチン確保過程で責任を負うべきことが起これば私が負う』と言うべきだった。政務職の公務員が本来そのような仕事を引き受ける」としながら「監査を受けて追及された経験だけが間違って蓄積された」と指摘した。
(引用ここまで)


 韓国でワクチン確保が絶望的なまでに遅れている理由がじわりと明らかになってきています。
 いわく、SARS(新型インフルエンザ)の際には果敢にタミフルとワクチンの入手に駆け巡った。しかし、ワクチン700万人分が残って懲戒寸前までいった。
 MERSのときはサボタージュした官僚は処罰を受けずにいた。
 結果、今回も官僚は誰も自ら動こうとはしなかった。

 保健行政に携わる官僚は当然のようにワクチンが社会的免疫獲得のためにどのような役割を果たすかは知っているはずです。
 ですが「下手に動いたら懲戒もの」という恐怖で動けなかった。

 一方で閣僚らも「K防疫は世界標準」とかいうムン・ジェインの妄言に忖度してしまい、ワクチン確保に乗り出すことがなかった。
 おそらく、社会的免疫獲得がどのようなものであるかを理解していなかったのでしょうね。
 本当に必要であると認識していれば「責任は私がとる」くらいのことは言えていたでしょうに。

 結果、「ワクチンを世界最初に打つ必要はない」とか「副作用を見据えるべきだ」とか言いながら、アストラゼネカのワクチンについては世界で最初といってもいい時期に導入しようとする矛盾した行動を取ることになってしまっている。
 おまけに大統領は「私は何度もワクチンを確保しろと言ったのに!」とか言い出すようになってしまった。というか、大統領府は「大統領はワクチンに何度も言及していた」ってそれをわざわざアナウンスしているっていう。
 日本では安倍総理(当時)が春に確保した予備費を積極的に使って、ワクチン入手に奔走していましたし、トランプ大統領、ボリス首相らもワクチン導入時期を争うかのようにアナウンスしていましたね。
 先進各国は3月とか4月の時点でもうすでに交渉に入っていたといいます。まあ、当然。

 ……韓国政府的には「K防疫は完璧」って思っていたんだろうなぁ。
 季節による感染拡大を2週間ほど遅らせることはできましたが、今日発表の数字も1132人と「1000人規模をどうにか保っている」というレベル。
 一方で直近の感染者数を一桁に抑えているシンガポールやニュージーランドも早期にワクチンを入手している。
 シンガポールでは接種がはじまっていますし、ニュージーランドの当初確保量はファイザーのもので75万人分ですが、ニュージーランドの人口は500万人弱。
 どう考えても韓国は失敗しているのですが……まあ、それを認めるようなこともないでしょうね。
 ムン・ジェインですから。