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カテゴリ:労働争議の記事一覧

ヒュンダイ自動車労組「半導体不足で工場停止? おまえらの責任だから賃金は満額払え」とヒュンダイ自動車に要求

「賃金損失は耐えられない」…工場ずっと回せとヒュンダイ自動車労組(韓国経済新聞・朝鮮語)
ヒュンダイ自動車牙山工場の休業を巡って労使対立が激化している。車載用半導体供給不足によりやむなく工場を休まなければならない状況でも、労組が「賃金の損失は受け入れることができない」と激しく抗議した。

7日、業界によると現代車牙山工場は自動車用半導体の供給不足によって一時休業する案を検討している。車両電装システム全体を制御する「パワーコントロールユニット(PCU)」需給に問題が生じたものと伝えられた。

不足量は7000台分ほどと推算される。牙山工場は当初三日は休業して、四日は半分だけ稼動する方案を用意した。5000台を休業で、2000台は50%減産によって対応するということだった。

しかし、労組の反発がふくらんだ。労組は「休業は絶対に受け入れることができない」と使用者側に反対の意思を通知した。休業と減産に伴う賃金の損失が避けられないと予想されるからである。

同社は新たな提案を出した。5日間休業するが、平均賃金の70%を支給というものだった。5日間の仕事をしていなくても、5日分の賃金の70%は与えるというものである。労組はこれさえも拒否した。とにかく賃金の損失は受け入れることができないというものである。 (中略)

労組としては車両用半導体を適時調達できない会社に責任があるのに、なぜ私たちに責任を押し付けるのかという主張だ。
(引用ここまで)


 ヒュンダイ自動車労組がまたしても難癖をつけてきました。
 車載用のパワー半導体の供給不足によってヒュンダイ自動車も休業を余儀なくされているのですが、その休業を認めないとの方針。
 その理由が「企業側が半導体調達に失敗したのに、我々が損を被る必要はない」のだそうで。

 個人的には就業時間中に工場内のWi-Fiを切るなとの要求に次ぐ面白さ、就業中にワールドカップを見させろ(ただし賃金はそのまま)というものよりも上かな。
 韓国では「企業と労働者は敵同士」なのです。
 損害を分かち合おうとかそういった気分なし。
 まあ、彼らはムン・ジェイン政権下でもっとも利益を得た民主労総傘下にあり、かつ発言力の強い労組ですからね。
 もう怖いものなんてなにもない。

 あ、以前に「給料はヒュンダイの半分だけども正社員として雇用する」としてはじまった光州型雇用の光州グローバルモーターズは工場を稼働させて試験生産にこぎ着けたそうです。
 正式稼働は9月からだったかな?
 この工場にもヒュンダイ自動車労組は反対していましたが、さて。

GM「もう……韓国での事業は無理かもね」と韓国GMの完全撤退を示唆……それでも労組はストを決行

カテゴリ:労働争議 コメント:(81)
GM本社「韓国から撤退も」…賃金交渉めぐり労働組合に警告(中央日報)
韓国GM協力会社社長100人「ストのため電気代も払えず…助けて」(中央日報)
韓国GMの使用者側と賃金・団体協約交渉で対立する韓国GM労働組合に対し、GM本社が「韓国から撤退することもある」と警告した。

18日のロイター通信によると、スティーブ・キーファー米GM上級副社長兼海外事業部門代表は「労働組合のストライキで約1万7000台の自動車生産に支障が生じていて、今週末までに2万台に達する」とし「新型コロナウイルスの感染拡大で年初に失われた6万台まで考慮すると、韓国GMは今年利益を出すことができない」と述べた。

キーファー副社長は「韓国GM労働組合は生産台数を人質にして財政的に打撃を与えているため、今後の韓国GMへの投資を難しくさせる」とし「こうした労働組合の態度は韓国を競争力がない国にしている」と強く批判した。続いて「数週以内にこの問題が解決しなければ長期的な影響があるだろう」と話した。

これに先立ち全国金属労働組合韓国GM支部は16日の中央争議対策委員会で、17日から20日まで部分ストをすると明らかにした。韓国GMの前半組と後半組の勤労者はこの期間に4時間ずつストをし、先月23日に始めた残業・特別勤務拒否も続ける方針だ。労働組合の幹部は部分ストの最終日の20日から徹夜の座り込みに入る計画だ。韓国GM労働組合が先月30日から始めた部分ストは今回の中央争議対策委員会の決定で計12日に延長された。
(引用ここまで)


 すでに先月から下請け会社から「いや、もうこれ以上は無理だから」っていう話が出ていました。

韓国GM協力企業「どうか助けて」…労組の残業拒否撤回を要求(中央日報)

 先月から「賃上げしろ!」と残業拒否状態でした。
 下請けはもう耐えられませんと白旗状態で、GM本社からは「撤退もあり得る」と宣告。

 韓国GMは新型コロナ禍で受注そのものも減っているし、そもそも韓国GM自体の生産数が激減しているといった状況です。
 2017年には約52万台だった生産数は2019年には約41万台。
 約21%減少。ひっど。
 で、今年の上半期はさらに前年同期比で約30%の減少。今年全体で30万台生産できるかどうかというレベルになっています。

 2018年に群山工場を閉鎖したといっても、これは2000人規模の小さな工場でした。全体の生産台数に及ぼす影響は10%以下。
 ちなみにそんな小さい工場でしたが、周辺地域への影響は大きく出生率が大きく下落したほどだったといいます。ま、これは造船所の閉鎖もあったからですけども。
 製造業誘致での恩恵の高さというのが分かる話ですね。

 ま、そんなこんなで去年まで6年連続で営業赤字。今年も赤字で7年連続は間違いなし。
 だけども賃上げを求めてストライキ。
 それでなくとも低い生産力がさらに地を這う低さに。
 さらに韓国政府は「群山工場で契約社員だった人々を正規雇用せよ」と言い出していまして。
 まるで人質をとるかのように社長は出国禁止処分に。
 ……うん、撤退がいいかな。
 というかGMもよくこんなんで事業続けてますよね。

GM「韓国に行ったらそれだけで前科者にされる」……このままの状態が続けば工場閉鎖も?

カテゴリ:労働争議 コメント:(84)
【社説】「韓国でCEOになれば前科者になる」(朝鮮日報)
韓経:「韓国GMで労使対立続けば米本社は富平工場閉鎖へ」(中央日報)
「現在の労使対立が続けばGM本社は韓国工場を閉鎖するだろう」。

韓国GMのカハー・カゼム社長は最近、「労働組合はGMが韓国にずっと留まると確信しているが、それは正常な労使関係が前提である場合に可能な話」とし、このように述べたと、業界関係者が伝えた。

カゼム社長は「米国本社の立場では、韓国GMの現状況は憂慮のレベルを通り過ぎてあり得ないという考え」とも話した。韓国GMは最近、労働組合に対し、仁川(インチョン)富平(プピョン)第2工場に新車を配分する計画がないことを改めて伝えた。早ければ2022年にも富平第2工場が閉鎖される可能性があるということだ。

カゼム社長が最も心配しているのは労使対立だ。カゼム社長は「GMが2028年まで韓国GMの資産または株式を売却しないと約束し、慶尚南道昌原(チャンウォン)工場に計8300億ウォン(約750億円)を投資すると発表したが、労働組合はこれを武器にしている」と語ったという。労働組合はGM本社がすでに大規模な資金を投資しただけに韓国から撤収するのは難しいと予断し、無理な要求を続けているという指摘だ。 (中略)

労働組合が会社の増産計画に反発して工場を停止するという事態も発生した。富平第2工場で生産する車両(トラックス)が米国で人気を呼ぶと、会社側は生産を1時間あたり28台から32台に増やすことにしたが、第2工場の労働組合は「業務量が過重になる」という理由でこれを拒否し、ラインを停止させた。このため富平第2工場のライン稼働は2日間中断した。 (中略)

カゼム社長は「海外では派遣勤労など勤務方式を規制する事例がほとんどないが、韓国では不法になる」とし「GM本社は私に何の問題があったのかと何度も問うほどこの懸案に疑問を抱いている」と伝えた。また「韓国は本当にビジネスをするのが難しい国」と声を高めた。

カゼム社長は2017年から24の協力会社から勤労者1719人の派遣を不法に受けたという疑いを受けている。会社関係者は「過去の雇用労働部のガイドラインを遵守し、組み立て作業の一部を下請け会社に任せたが、法は全く変わっていないのに裁判所の判断が変わった」とし「後になって社長を起訴して出国禁止にするのは納得できない」と批判した。
(引用ここまで)


 韓国GMで人気の出た車種の生産数を増やそうとしたところ「業務過重」と言い出して工場のラインを停止。
 もうね……。
 以前もヒュンダイ自動車でライトSUVのラインを増やそうとしたところ「労使協定違反だ」としてストライキに入りましたね
 ラインを入れ替える場合は労組側に許可が必要になるのだそうですよ。
 キア自動車の労組がトヨタの工場に見学に来たことがあるのですが「殺人的な労働強度だ」とか言ってましたっけ。
 働いたら死んじゃうんじゃしょうがないな。

 韓国GMは一昨年の群山工場閉鎖後に韓国産業銀行から「10年間は事業を継続する」という確約の下、8000億ウォンの融資を受けているのですが。
 それをいいことに労組が無理な要求をしているっていう状況。
 ただ、「事業は畳まない」としているものの、工場を閉鎖しないとも言っていないわけで。

 労働者は6年連続の赤字なのに昇給とボーナスを要求してストライキ準備中。
 法令遵守だったはずの派遣労働者が「違法」とされる。
 閉鎖したはずの工場の非正規労働者を「改めて正規労働者として雇え」と強要される。
 CEOは出国禁止処分。
 GM本社からは「韓国に行けば捕まって前科者にされるぞ」と忌避される。

 これで撤退するなとか、工場閉鎖するなって言うほうが無理でしょ。
 まあ、韓国の労組はやりたい放題やりまくって、どこも双竜自動車のようになればよいと思いますわ。がんばれ。

韓国で医師のストライキがさらに拡大……救急診療が受けられずに死者も……

<韓国医師スト>韓国政府「行政命令に応じない専攻医10人告発」保留から一日で強硬対応に(中央日報)
韓国政府が業務開始命令を履行していない専攻医10人を告発し、首都圏の専攻医と専門医に下した業務開始命令を全国に拡大することにした。

保健福祉部と法務部、警察庁は28日午前10時、政府ソウル庁舎本館で医師団体集団行動関連の関係部署合同会見を開き、このように発表した。福祉部はこの日午前10時を皮切りに専攻医と専門医を対象とした業務開始命令を全国的に拡大し、即時患者診療業務に復帰することを命じた。 (中略)

福祉部は26日午前8時、首都圏の修練病院を対象に業務開始命令を発令し、すぐに該当病院の救急センターと集中治療室を中心に現場調査を行った。その後、専攻医のうち休診者358人に業務開始命令を発行し、同日に再訪問して復帰していない人員を告発することにした。 (中略)

一日で政府が再び強硬対応に転じ、医療界との葛藤がより激化するものとみられる。大韓専攻医協議会は、前日専攻医から辞表を受ける形の団体行動に突入した。27日基準で新村(シンチョン)セブランス病院応急医学専攻の29人全員を含め、専攻医1万6000人のうち70%が辞表を出した。
(引用ここまで)


 一昨日、新規感染者が441人を記録した以降は、371人、323人と減少傾向というよりは300人台半ばで安定している状況。
 ですが、医師協会はストライキを強行。
 政府は一時期、ストに対して態度保留にしていたのですが、ムン・ジェイン大統領が「法執行せよ。協力に対処すべき」と言い出して一転、職務再開しない医師を告発するという状況になっています。
 んでもって、当然といえば当然ですが医師側も態度を硬化させて、1万人が退職届を出しているとの話。

韓国医師スト2日目…退職届を出すという若手医師たち(中央日報)

 さらに「無限ストライキだ」と鼻息も荒くなっている模様。
 そこまで態度を硬化させる意味が分からんのですけどね。
 ま、退職したとしても医師免許はあるので転職先はいくらでもあるでしょうけども。
 すでに何人かが亡くなっているとの話も出ています。

集団休診中の病院で緊急治療室たずねて三千里... 40代、最終的に死亡(聯合ニュース・朝鮮語)
懸念が現実に... 専攻医受けられなかった心停止30代の死亡(ノーカットニュース・朝鮮語)

 韓国政府としては、新型コロナウイルス対策を充分にしたい……ということもあって業務再開命令を連発しているようですが。
 医師協会からしてみたら、そういう目論見があるのが分かっているからこそストライキが効きやすくなるという部分もあるわけで。
 まあ、どっちにしても韓国の闇よなぁ……。

韓国で医師のストライキが拡大→大病院「もう新規外来も救急受付も新型コロナの検査も無理!」と医療空白が広がる

大病院での診療への支障が現実に…がん患者「なぜ命を人質に」(ハンギョレ)
 23日、医学部定員拡大などに反発する専攻医の集団休診が3日目となり、大病院の診療の空白に対する懸念が徐々に現実化している。ソウルの5大病院の一つである延世大学セブランス病院は、人手不足などを理由として、救急室経由の重症患者は受け入れない予定だ。他の大病院でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)検査業務の一部が止まったり、手術、外来、検診の日程などに支障が生じたりしており、患者たちの不安も高まっている。続いて専任医、勤務医、開業医まで集団休診に順次加勢して行けば、3~4日後からは医療空白問題がより顕著となり得る。

 今月21日のインターンとレジデント4年目、22日のレジデント3年目に続き、23日には1~2年目のレジデントも集団休診に突入した。これに先立ち、大韓医師協会(医協)は「団体行動はするにしても、不可欠な人材は残す」としていたが、一部の病院では救急室や集中治療室で働く人材も残さず、専攻医全員が診療現場から出て行った。このためセブランス病院は「救急室を経由した重症患者は当分のあいだ受け入れない」と内部に告知した。セブランス病院の関係者は「あらかじめ計画されていた集中治療室の設備の定期点検に、専攻医のストまで重なったため」と説明した。ソウル聖母病院は21日から、人手不足で新型コロナ検査の単純希望者に対しては検査業務を行っていない。

 外来、検診、手術の日程などにも支障が生じている。がん患者のコミュニティでは「すぐには医療の大混乱は起きないというが、誰かが死んではじめて大混乱というつもりなのか」「なぜ罪のない患者の命を利用するのか」という声が高まっている。 (中略)

 24日から専任医の集団休診が順次拡大することに加え、開業医を含む全国の医師も今月7日に続いて26~28日に再び全員の休診を予告していることから、診療の空白は26~28日に最も大きくなりそうだ。ソウルのある上級総合病院の関係者は「先行する専攻医の集団休診時には空白を埋めた専任医(フェロー)にまで休診されると、新規患者をまったく受け入れられない可能性がある」と話している。医協は23日、「2回目の全面ストライキの後にも政府の態度に変化がなければ、3回目の全国の医師の全面ストライキを決行する」と明らかにした。
(引用ここまで)


 先日、ちらっと報じた医療関係者のストライキが広がりを見せています。
 医療って労働集約型産業の側面がけっこうあるので、人手がなくなるとあっという間にできることが少なくなるのですよね。
 新型コロナでも院内感染で人手が足りなくなって、現状維持以外のなにもできなくなったなんて話もよく聞きます。
 すでに新規外来や新型コロナウイルスの検査を断っている大学病院も増えている、とのことです。
 ここ何日かはインターンとレジデントだけがストライキの対象でしたが、明日からは開業医もストライキを予定。
 さらに「政府が医大定員の拡大をやめなければさらに3回目の全面ストライキも行う」とコメント。

 「なぜ罪のない患者の命を利用するのか」ってのはまあ正論ですが。
 医者側からしてみたらチップはそれしかないってだけの話ですね。
 その是非はまた別に問うてくれ、と。

 とはいえ今日の新型コロナの新規感染者数も280人と高止まり。
 このままピークアウトすればよいのですが、まあそういうわけにもいかないんでしょうね。
 さらに明日以降には台風の到達もあって、想定外の被害も考えられるという状況。

 先日、基本的人権の制限を示唆したムン・ジェイン大統領も「医療従事者の集団実力行使には断固たる対応を」と述べたとのこと。

【速報】ドア大統領 "休診など違法な集団の実力行使に断固として対応」... 医療向け「警告」(ハンギョレ・朝鮮語)

 じわじわとNAVERニュースのコメントも医者に対して辛辣なものが増えつつある、という感じ。
 まあ、これも韓国を象徴する分断のひとつの形……ということかな。

韓国の新型コロナ感染者数、300人を突破! → 医師会「ストライキだ!」……ストライキの理由がこれかよ

確定者300人超えの日... 医師はストライキを強行した(韓国経済新聞・朝鮮語)
21日、ソウル盤浦洞ソウル聖母病院内新型コロナウイルス感染症(コロナ19)選別診療所には、「ストライキによる医療関係者不足にコロナ検査を実施していません」と書かれた看板が立てられた。入院患者と外来患者のコロナ19疑いだけが検査を施行し選別診療所を訪れた一般市民は近隣保健所に足を向けるしかなかった。

政府の医療政策に反対する専攻医のストライキが始まり、医療空白事態が現実化した。この日インターンとレジデント4年目を皮切りに、22日には3年目、23日には1・2年目に無期限ストライキに突入する。専門医も来週、業務の中断参加を予告しながら、緊張感は徐々に高まっている。政府は、医療界が撤回を要求する医大増員などの政策を推進していく方針で、葛藤が簡単に収まらない見通しだ。

専攻の集団ストライキ初日のこの日は大型病院などの医療現場に大きな混乱はなかった。数日前からゼネストが予告されただけに、病院があらかじめ診療と手術スケジュールを調整したためである。 (中略)

専攻医がストライキに参加予定となる24日からは外来診療まで支障をきたす可能性が大きい。専門の資格を取った後、正式教授になる前の臨床講師などが専攻医だ。教授のように患者の診療をする。専門医は7日と14日に行われた専攻のストライキの時、彼らの業務を代わりにした。専攻医がストライキに入ると、通常の診療に困難を経験することはもちろん、専攻の業務まで麻痺される。専門医協議会は声明を出し、「24日から順次団体行動を始め、26日には、全国すべての病院で専任のストライキに突入する計画だ」とした。
(引用ここまで)


 昨日今日と韓国での新規感染者は300人を超えています。
 今日は332人の感染が判明。
 日本と人口あたりで比べるために2.5をかけると830。日本の新規感染者数は1033人で、ほぼ同じ状況。
 韓国が急激に追いついてきましたね。
 同じく「防疫の優等生」とされてきたベトナム、台湾がいまだに封じ込めに成功しているのに比べると、ずいぶんと一気に感染を許容してしまったなぁ……という印象です。

 で、そんな中、韓国の医師会はストライキを決定。
 今月7日に様子見的なストライキを行って、昨日の21日からは3日間のインターンとレジデントがストライキ。
 医師協会は26〜28日までストライキを予定。

 ストライキの理由は、ムン・ジェイン政権の「医師数を増やす(医大定員を10年で4000人増やす)」との意向に対して異を唱えてのもの。
 韓国の医師数は多いほうではありません。
 OECDのHealth Staticsをチェックすると、人口1000人あたりの医師数は2.3人と下から2番目。最下位はトルコ。
 ついでに言うと日本は2.4人で下から3番目タイ。
 韓国はここに美容整形関連が多いという独自の事情を絡めると、さらに医師数は少ないと見るべきでしょう。

 でもまあ、「医者」という特権階級の数を増やしたくはないのだろうなぁ。
 ソウル大学の化学生物工学部よりも1枚、2枚下の大学の医学部のほうがよい、という世界ですから。
 まだ「報酬を増やせ」とか「新型コロナで危険な前線にいるのだからボーナスを出せ」という形で労働争議を起こすのなら理解もできるのですが。
 医大の定員を増やすことに反対してストライキ、しかも新型コロナウイルスの患者が急増しているこの状況で……なぁ。
 ……実に韓国的ですね。

なんとあのヒュンダイ自動車労組が「賃金凍結してもいいから雇用を守ってほしい」と言いだした……一応、危機感は持ってたんだ?

危機感じた現代車労組「賃金凍結するから雇用保障してくれ」(韓国経済新聞・朝鮮語)
現代自動車労働組合が今年の賃金を凍結する代わりに雇用を確保するための方策を検討することを提案した。新型コロナウイルス感染症(コロナ19)拡散に韓国自動車産業の未来が不透明な状況で、無理に賃金を上げてもらう出ることができないという趣旨だ。

産業界では、剛性労組の代名詞であった現代車労組が変わったという評価と、全国民主労働組合総連盟(民主労総)の全国民解雇禁止要求を支援射撃したという分析が同時に出てくる。一部では、労働界が経済体質改善のための限界企業の整理など、産業構造の調整まで妨害することができるという憂慮が提起される。

現代車労組は17日に発刊したニュースレターを介して「コロナ19の世界の労働市場は大きな衝撃を受け、現代車も輸出市場の崩壊に苦しんでいる」とし「賃金を凍結する代わりに雇用を確保するため、ドイツ労使の危機協約に注目しなければならない」と述べた。続いて「これを韓国にそのまま適用することはできませんが、この解決策をモデルにしなければならない」とし「韓国政労使は『雇用守る』ためにすべての髪を突き合わせなければならない」と促した。

自動車業界では、現代自動車労組が迂回的に今年の賃金を凍結したり、引き上げ幅を最小限に抑えるという意味を明らかにしたという解釈が出ている。会社側は労組の公式提案が来なかったと言葉を慎んだ。

現代車労組が先制的に賃金を上げやめよう提案したことは今までに一度もない。賃金が凍結されたのは世界的な金融危機直後の2009年が最後である。専門家は、韓国自動車産業がそのより困難な状況に処したと診断されている。今年第1四半期(1~3月)の国内自動車生産台数は80万9975台で、前年同期(95万7402台)に比べ15.4%減少した。第2四半期以降は状況がさらに悪化する見通しだ。米国や欧州などの主要市場が麻痺され輸出の道が詰まったからだ。 (中略)

一度現代車の一部では、今年1月に就任したイ・サンス委員長が変化しようとしているという分析が出ている。実用主義性向が強いという評価を受けるこの委員長は就任直後、「無分別なストライキを止揚しなければならない」と指摘した。先月には、労働組合も、生産性を高めるために努力しなければならないと主張した。また、過去16日に工場間の物量切り替えとしたラインで複数の車種を同時に生産する「混流生産」も検討すると述べた。彼はいつも「労組が慣性的な闘争方式を変えなければ、国民に背を向け受けるしかない」という意見を明らかにしてきたと伝えられた。
(引用ここまで)


 なんとあのヒュンダイ自動車労組が「賃金を凍結してもいいから、雇用を守ってくれ」みたいなことを言い出した、というニュース。
 さて、どうなりますかね?
 ヒュンダイ自動車としては千載一遇のチャンスなのですよ。

 生産性が世界最悪のレベルとされ、賃金と生産力をかけあわせると中国工場の従業員と比べた時に1/10にしかならないなんて計算ができるほどの輩でしかない。
 韓国国内で最新の自動車工場は1996年に建てられた群山工場。すでに稼働率が低すぎて閉鎖されているアレ
 以降、どのメーカーも韓国国内に工場を建設するつもりはない。
 なにしろヒュンダイ自動車の工場労働者は年俸9000万ウォン以上の超高給取り。1億ウォンに届く労働者もいるほど。
 あまりにもおいしすぎる地位なので、子々孫々にまで世襲させようとしているほどですよ。

 その他、ライン転換は労組の許可なくしては許さない、海外工場からの逆輸入も許さない、就業時間中にワールドカップを見せろ。ただし給料は支払えWi-Fiは就業中も使い放題にしてYouTube見せろといった要求を続けてきた連中です。
 悪名高きヒュンダイ自動車労組、一般の韓国人からは「貴族労組」として嫌われている連中が「賃金は凍結してもいい」と言い出すほどに危機感を持っている。
 ここで国内工場のリストラをすることができれば、ヒュンダイ自動車は一気にスリムな組織となり得るのですが……。
 ま、無理でしょうね。
 韓国の労組は企業側が気に入らないことをしてきたら最悪、工場破壊までやりかねません。
 実際、ヒュンダイ自動車労組の上位組織である金属労組、民主労総は双竜自動車が交渉を打ち切った際に工場を破壊しています。
 あれのさらに大きなバージョンとなるでしょうね。
 ヒュンダイ自動車にはそれを想定して動くほどの胆力はないだろうなぁ……。

韓国政府「マスク製造企業のみ労働時間延長を認めます」→韓国労組「週52時間労働制を破るとは許せん!」と宣言、労使闘争へ……

【社説】マスクメーカーの「週52時間労働」を妨害する労組たち(朝鮮日報)
 武漢肺炎の影響でマスクが品薄状態になると、韓国政府がマスクメーカー1社に週52時間労働の例外を認めた。韓国保健福祉部(省に相当)疾病管理本部と複数の病院、メーカーなどを含む九つの事業場も労働時間の特別延長を申請した。すると全国民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)が「特別延長勤務の拡大は労働時間の延長に悪用される」として訴訟などの反対闘争を共同で行うとの方針を示した。国民の健康や国の経済よりも労組の既得権の方が重要というわけだ。

 韓国政府は企業の意見を無視したまま、世界で最も硬直した週52時間労働制度を強く押し進めた。その影響で問題が深刻になると、弥縫(びほう)策として施行規則を改正し、特別延長労働の条件を拡大した。一分一秒が惜しい企業としては、何か必要なことがあるたびに政府の許可を受けねばならなくなったのだが、それでも週52時間労働に風穴を開けたと歓迎した。ところが上記の二大労組はこれさえも阻止するという。二大労組は「マスク製造に反対するわけではない」としているが、特別延長労働が拡大しなければ、注文が激増するマスクを作ることはできない。中国の工場が稼働していないため、国内で労働時間の延長が避けられないメーカーとしてもこれでは対策の施しようがない。国民が危険にさらされようがどうなろうが、経済がどうなろうが関係ないという話だ。

 現在、二大労組は無労組経営が崩壊したサムスングループ系列企業に、誰が先に旗を挿して、組合員をより多く確保するかを巡って競争を繰り広げている。政府による労働組合寄りの政策によって最大労組となった民主労総と、地位奪還を目指す韓国労総間の勢力拡大競争が非常に激しくなっているのだ。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権が最低賃金と同様に強力に推し進めていた週52時間労働制。去年から施行されて、今年からは中小への猶予期間も終了して本格導入されることになりました。
 ですが、マスク製造会社に対していきなり例外を認定。
 まあ、しょうがないところですかね。中国から100万枚とか2億枚とかいう単位で注文が来ているそうですから。
 しかも現金払いで。
 会社のほうもここぞとばかりにフル生産……しようとしたところ、労組から待ったがかかるという。

 その理由も「52時間労働制が有名無実になるから」ということで。
 労働組合側からしてみたらせっかく得た権利がこうして本格導入からたったの1ヶ月で有耶無耶になってはかなわんという部分もあるのでしょうが。
 まあ、最後にあるようにどれだけ組合員を勧誘できるかというアピールでしょうね。
 特にムン・ジェイン政権と近い「世界最悪の労組」として知られている暴力志向性の高い民主労総はここのところ絶好調。我が世の春を謳歌しています。
 まさに労組にあらずんば人にあらずといった状態。
 その一方で観光労組も巻き返しに必死なのでこちらも反対と。
 民主労総、韓国労総共に労組をまとめるナショナルセンターなので正確には「労組」ではないのですが。

 どっちにしてもこれをやられたら企業は身動きできません。
 労組側の意向を無視したら工場破壊すら躊躇なくやってくれる連中ですからね。この双竜自動車の工場を破壊したのは民主労総。
 交渉企業の役員をフルボッコで血祭りに上げても無罪放免で釈放される。ムン・ジェイン政権に近しいので。
 まあ、韓国でのマスク増産はあきらめたほうがいいかもなぁ……。