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カテゴリ:KF-X事業の記事一覧

韓国メディア「韓国独自の技術で製造されるKF-XはF-15と同クラス、もしくはそれ以上の戦闘機だ!」……へー

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(136)
タグ: F-15 KF-X 戦闘機
事実上のF-15K級の戦闘機... KFXどこまで進化するのか(マネートゥデイ・朝鮮語)
KFXは当初KF -16を凌駕する第4.5世代戦闘機の開発を目指し始めた。戦闘機の世代分類は登場時期と主要搭載武装、航空電子機器の特性などに区分する。

米国産の戦闘機に限定すると、F-22、F-35などステルス性能を持つ戦闘機が第5世代に分類される。第4世代級で現在韓国空軍の主力戦闘機であるF-15Kが最強に挙げられる。F-15Kを「ハイ級」、KF-16は「ミドル」と第4世代戦闘機で呼ぶ。

軍事専門家は、KFXの性能がF-15K級になると期待する。戦闘機の代表的核心技術であるレーダーと抗戦装置技術が進化しており、国内技術で開発されている、これらの機器に改良された技術が適用されるからである。 (中略)

KFXは初期段階のステルス機能も適用される。第5世代級ではないが、敵のレーダーに実際よりもはるかに小さい形状に取れるものである。

部屋産業界の関係者は「第5世代戦闘機はレーダーに小鳥の形の形状に見える」とし「現在公開されたKFXの機体形状を見ると、敵のレーダー波を相当部分相殺することができる構造であるため、ステルス塗料などの関連技術を追加で適用すると、第5世代以下の戦闘機の中でステルス性能が最も優れている」と述べた。

KFX事業は進化的開発コンセプトであるブロックの概念(BlockⅠ/Ⅱ)を適用する。技術の発展傾向に応じて戦闘機を、より良い性能にアップグレードすることである。機体形状や抗戦機器、ステルス機能が追加されると、北東アジアでステルス機を除けば、クラス最高の戦闘機の地位を享受することができるものと専門家たちは展望する。
(引用ここまで)

 KF-XがF-15と同クラスとかなに言ってんだかな……。
 被撃墜回数ゼロとされる20世紀後半の最強戦闘機。
 おそらく21世紀半ばになってもまだ同系列機が飛んでいるであろう傑作中の傑作機であるF-15と、完成できるかどうかも分からないKF-Xを同列、あるいはそれ以上に評価するとか片腹痛いわ。
 共通点っていったらエンジンを2基積んでいるくらいのものだろうに。

 一応、進捗としては試作機を作り始めたという話は出ています。
 コクピットの下あたりにあるバルクヘッドという部品を削り出したそうで、イベントを開催しています。

韓国型戦闘機の開発「着々」……KF-X試作機初部品加工(聯合ニュース・朝鮮語)
現在KF-Xの開発は、全体の設計図面の約15%が進行され、詳細設計検討(Critical Design Review)が仕上げされている9月以降には80%以上完了すると予想される。

2015年12月システムの開発に着手したKF-Xは2021年4月に試作機を出荷することを目標にしている。
(引用ここまで)

 2021年に完成する試作機は飛ばないモックアップの予定。
 翌年にはエンジンも搭載した飛行可能な試作機が完成予定となっています。一応、2015年に立てられた開発スケジュールに遅れはなし……もっともこれ自体がすでに半年ほど遅延したスケジュールではあるのですが。
 問題になっていたインドネシアの分担金も一応、去年のうちには支払われたとのこと。
 よし、とりあえずは順調だな。
 少なくとも明日やあさってに開発中止となることはなさそうな感じです。

韓国が独自開発する戦闘機KF-X、試作機もできていないのに搭載する長距離巡航ミサイルを開発へ……「国産開発はリスクが高い」という声も無視

国防部「空対地ミサイル独自開発」……KF-X事業遅延の懸念(文化日報・朝鮮語)
韓国型戦闘機(KF-X)が試作機の製作すらしていない状態で空軍が空対地ミサイルの独自開発を推進しており、戦力化の遅れに対する懸念を生んでいる。21日の安全保障の分野の一部ではパワーパック(エンジン+トランスミッション)国産開発に欲を出したために戦力化が遅れたK-2黒豹戦車の二の舞を踏むことはないかという指摘も出ている。

国防部は、国産長距離空対地ミサイル開発のために総額8100億ウォンを投入する計画があるという。先立って去る11日、国防部は国防中期計画の発表で、北朝鮮の核・大量破壊兵器(WMD)の脅威に対応戦力となるトーラス追加導入のほか、KF-Xなどに搭載することを目的とするトーラス級ミサイルを独自開発すると明らかにした。

しかし、世界の防衛産業史上、戦闘機の試作品も備えていない状態で、独自の技術で空対地ミサイル開発をしようとするのは類例がないというのが専門家たちの指摘だ。戦闘機事業に精通した防衛産業関係者は「戦闘機の試作品も出ていない状態で、技術難度が高い長距離空対地武装を開発するのは史上初のことで、米国、欧州などのミサイルの先進国などでも容易ではない」と述べた。この関係者は「過度な開発費はもちろん、輸出市場も確保していない状況で、困難の開発に成功したとしても、開発単価が高くリスクが大きい」と憂慮した。 (中略)

ホン・ソンミン安保政策ネットワーク代表は「国産黒豹戦車開発に着手した後パワーパック(エンジン+トランスミッション)国産化決定で車体と核心部品の国産化を並行しながら、リスクが上昇して戦力化支障がもたらされた戦車の二の舞になりそうだ」とし「KF-Xは、過度なウエポンベイの要求などによって開発リスクが上昇しつつある」と懸念を示した。
(引用ここまで)

 定期的にお送りしているKF-X関連ネタ。
 記事中のトーラスミサイルはドイツとスウェーデンが共同開発した空中発射型の巡航ミサイルです。トーラスは英語読みなので、タウルスと表記したほうがいいんでしょうかね。
 最高速度はマッハ1。発射後は40-50mという低高度を飛び、射程距離は500km以上。
 全長5メートル、直径1メートル。ステルス性を考慮された形状で迎撃しにくい特性があるとされています。
 現在までの採用国はドイツ、スペイン。そして韓国。ドイツはユーロファイター、スペインはF/A-18、韓国はF-15Kに搭載しているとのこと。
 検索するとユーロファイターに搭載されている画像が出てきます。最初見た時は「変な形の増槽だなぁ」と思った覚えが。
 共同開発国のスウェーデンは採用していないのですね。一応、グリペンにも搭載できるそうです。
 ちなみに日本はアメリカ製のJASSM-ERについて導入検討の予算がついてました。こちらは将来的にはF-35にも搭載できるようになるとのこと。

 で、韓国はこのトーラスミサイル相当のスペックを持つミサイルを独自開発し、KF-Xとセットで売り出そうという目論見を持っているそうですよ。
 KF-Xの予定価格はめちゃくちゃな安価で供給できるとされています。
 なんとF404を2基搭載した双発機なのに予定価格は6210万ドル
 その安価な4.5世代戦闘機が安価な巡航ミサイルとセットで販売できるとなったら、スーパーベストセラーとして中進国以下の戦闘機市場を独占してしまうことでしょう。
 ……販売できるようになるかどうかという以前に、本体を完成させることができるかが最大の問題ですけどね。

 空中発射型の巡航ミサイルは西側だけでもアメリカのJASSM-ER、ドイツのタウルスミサイル、イギリスのストームシャドウミサイルと選択肢があって、韓国が割って入る余地はなさそうに見えます。
 ま、KF-Xもこちらもがんばって開発してくださいな。

ミサイルの科学 現代戦に不可欠な誘導弾の秘密に迫る (サイエンス・アイ新書)
かの よしのり
SBクリエイティブ
2016/4/15

韓国型戦闘機KF-Xの共同開発相手となるインドネシア、未納だった分担金をようやく支払う……ただし40%だけ

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(57)
[単独]インドネシア、未納だったKF-X分担金1300億ウォンを年内にも入金(フィナンシャルニュース・朝鮮語)
韓国型戦闘機(KF-X)事業に参加したインドネシアが経済事情などを理由に、これまで出さなかった分担金1300億ウォン程度を年内に納めることになった。
2017年に出さなかった未納金を今年になってようやく一歩遅れて納付することになる。
事業の見直しに座礁直前まで行ったインドネシアとの共同開発が再び生き返る雰囲気だ。
予算不足で分担金の支払いを先送りしてきたインドネシア政府が韓国政府との交渉過程で現金支給を決定し、行われた措置であるがさらに未納となっている2000億ウォンの場合は、まだ原油など現物で置き換えられる可能性が残っている。
また、インドネシア側の人材が来年初め追加で投入されてKF -X事業でインドネシア側に支払う人件費の負担も一緒に増え、収益性の面で問題があるという指摘だ。 (中略)

関係者は、「過去11月頃、2017年の未納分支払いについてインドネシア側から意志表明があった」とし「首脳会談以降、インドネシア側から態度に変化があったためにKF -X事業の不確実段階は過ぎた見ることができる」と説明した。

今回の分担金支払い前のインドネシア側の未納額は3300億ウォンで、支払いによって未納額は2000億ウォン台に減少したが、今年納付する分担金はまだ1ウォンも支払われていない。
さらに、検討段階にある分担金現物納付処理カードも残っている。一部では事業の推進速度が予定通り行われる場合には、2018年未納額を2019年と2020年に分割して納付することもあると見ている。
ただしインドネシア側の人材が設計に加えて、生産部門にも追加され、数十人がさらに増えるためにKAIをはじめとする韓国政府の人件費負担が増える見通しだ。
一方、共同開発でインドネシア側は試作機1台と技術資料を移転される。インドネシア側参加企業協定に基づいて、インドネシア(PT.DI)は、毎年最多で100人の従業員を派遣して、航空機の設計などに参加する。
(引用ここまで)

 インドネシアから「2017年分の分担金は出すけども、それ以降は現物払いな」ということで決まったようです。
 まあ、折衷案ですかね。
 前回の現物払いになるのでは、という報道の際にも「イスラム国家であるインドネシアは複数ラインを常に確保しておきたいのだろう」という話を書きましたが。
 まあ、KF-Xにも幾ばくかの期待をまだしている、ということなのでしょう。
 というか、そうしないと入手できる武装に問題が出てしまう可能性を常に抱えているわけですね。

 ラファールを購入するのではともされていますが、その交渉でも「値引きしないのなら我々はKF-X/IF-Xに全力で取り組むだけ」みたいな材料にできるでしょうし。
 どっちにしてもKF-Xの戦力化は最速でも2026年、おそらく数年から十数年は遅延するでしょうからその間をF-16とSu-30だけっていうのも無理だろうしなぁ。
 ロシア、アメリカ、フランス、韓国と活かせるラインは複数に渡って活かしておかないと、反イスラム的な政権が成立した際に防衛装備がゼロになるという可能性を抱えているということでもあります。
 いまだにイランではF-14が現役であるという話なんかが、そのあたりの傍証となるんじゃないですかね。


インドネシア「韓国との戦闘機共同開発? 分担金支払いは原油等の現物支給でおねしゃす」

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(66)
インドネシア、KF-X分担金現物切り替え要求。防衛事業庁も中間業者を物色へ(フィナンシャルニュース・朝鮮語)
韓国型戦闘機(KF-X)事業開発に参加するインドネシアが未納分担金を原油など現物に転換して支払うという要請を、韓国政府に要請したことが確認された。
これに対して防衛事業庁はインドネシア政府の要請を積極的に取り入れ、現物を取引してくれる国内の民間企業を物色しているが、容易ではないと伝えられた。
約1兆6000億ウォン規模の分担金のうち、2016年から今年末現在まで950億ウォンていどだけが振り込まれており、インドネシア側の現在の未納額は同期間2300億ウォンを超える。
現物交換の範囲が未納額を超え、今後必要とされる分担金に拡大されると代替の規模が数千億ウォンに達する。
これにより、インドネシア側の無理な要求を韓国政府が受け入れる必要はないとの指摘も提起される。

5日、国会産業通商資源中小ベンチャー企業庁と国防委などによると、防衛事業庁国際協力チームは最近、韓国航空宇宙産業(KAI)に、インドネシア資源を輸入してくれることができる業者を探すことを業務指示した。
インドネシア側の相殺取引要求を受け入れるための措置であり、9月に開かれた韓国とインドネシア首脳会談でインドネシア側の既存KF-X事業の見直しの意思を撤回する代わりに財政負担を下げる方策の一環として、現物納付を提案したと言うことである。

先にインドネシア側は1兆2000億ウォン規模のロシアの最新鋭戦闘機スホイ(Su)-35 11台導入の過程で代金の大部分を、コーヒー、パーム油などインドネシア産の原材料で充当することにしている。
(引用ここまで)

 インドネシアは地域大国であるという自覚がある、という話は何度かしていますね。
 その自覚にふさわしい軍備も揃えたいというのが本音なのでしょう。
 ですが、航空機だけ見てもSU-27、SU-30ときてSU-35も導入予定。F-16もあるというわけのわからない状況。
 しかも、どの機種も10機から20機ていど。

 ……まあイスラム国家であるインドネシアはその立場上、いろいろと保険をかけておく必要がある、ということなのでしょうね。
 KF-Xとの共同開発路線もキープしておきたい。
 フランスからラファールの輸入改造路線もキープしておきたい。
 ついでにA/B、C/DとなっているF-16も最新のF-16Vにアップグレードしたい模様。
 でも、海のものとも山のものとも分からないKF-Xについて貴重な外貨を消費するわけにはいかない。
 というわけで、現物支給でどうだってことになったって感じですかね。
 ちょっと前にも「インドネシアがスペインと共同開発した輸送機のバーター契約で頼む」なんてことも言ってましたっけ。

 それにしても哀れなのはKAI(韓国航空宇宙産業)のほうで。
 KF-X / IF-Xをインドネシアと共同開発するという契約しているのはなぜか民間企業であるKAIなのです。
 開発に際してのインドネシアによる分担金割当は20%とされていますが、それを取りっぱぐれるとすべてKAIがその分を拠出しなければならない。
 というわけで、今回もKAIが現物支給されて、かつその現物を売り払う義務があるのです。
 なんつーか……バカみたいですね(直球)。

石油の帝国
スティーブ・コール
ダイヤモンド社
2014/12/18

韓国が独自技術で生産する戦闘機、KF-Xの共同開発からインドネシアが離脱か。ラファールのライ国に走る模様

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(74)
インドネシア、韓国型戦闘機の事実上放棄……防衛事業庁、知っても「隠蔽」(SBS・朝鮮語)
<アンカー> 韓国型戦闘機KF-X事業は、現在主力のF-15を凌駕する中型戦闘機を独自開発しようという史上最大の国産兵器開発事業です。予算は8兆5000億ウォンです。その中の20%、約1兆7000億ウォンをインドネシアが負担し、共同開発を行うはずでした。しかし当社の取材の結果、インドネシアはフランスの戦闘機に向かって実質的にKF-Xに背を向けたことが確認されました。防衛事業庁はこれを隠蔽していたとの指摘が出てきます。

<記者> インドネシアは1次分452億ウォンを出した後、昨年末からの分担金を一銭も出さずにいます。SBSによる取材の結果、フランスダッソーのラファールをベースに、独自の戦闘機開発事業に入ったことが確認された。

航空業界関係者:「ラファールベースでインドネシアが現地で量産するような方式を取ろうとしています。KF-Xはすでに放棄し、ダッソーと協業する以外の解釈はできないでしょう」

双方は昨年11月から本格的に接触をしていると伝えられたが、インドネシアがKF-Xの分担金を一切の説明なしに送金しなくなった時点と一致します。
KF-X開発の主管である防衛事業庁は、このような動きを知っても1年近く隠しています。
匿名を要求した防衛事業庁の関係者は、今年の初めから状況を知っていたが、国防部など上部への報告をしていないと語りました。
(引用ここまで)

 インドネシアがKF-X/IF-Xの共同開発を諦めて、フランスのラファールベースで国内生産を行うように方針転換したのではないかという話。
 これは選択肢として充分にありでしょう。
 現行で双発が必要であってかつ中型のマルチロール戦闘機といえば、ラファールでしょう。
 ロシア、中国から距離を置くのであれば、という前提が必要になってきますが。
 F/A-18E/Fも悪くはないですけどね。
 ユーロファイタータイフーンはあり得ない。いつまで経ってもトランシェ3が上がってこないし。

 さて、インドネシアは東南アジアでは最大の経済規模を誇っており、地域大国としての自負を持っているという話を何度かしています。
 2億5000万人以上の人口を抱え、ドルベースでのGDPランキングでも東南アジアでは1位となる16位。
 地域大国にふさわしいインフラを備えなければならない、と急いでいる部分があるのですね。
 都市間の高速鉄道を妙に急いでいたのもそのあたりが影響しているように感じます。で、その焦りを見透かされて中国に手玉にとられている。
 どうも実力を伴わない、身の丈に合わない開発をしているんじゃないかなぁ……と。

 KF-X/IF-Xへの開発参入も「独自の戦闘機開発」という言葉に囚われていた感があります。
 韓国の「F/A-18E/Fやラファールよりもコストパフォーマンスに優れる」っていうアナウンスにだまされていた部分もあるかな。
 ジョコ政権になったあとはそこそこ現実路線になってきた感じがするので、その揺り戻しの一環ではないでしょうか。

 一応、SBSのこの報道に対して、防衛事業庁は「そのような事実はない」と反論しています。

「韓国型戦闘機の開発、インドネシアの参加放棄疑惑の事実はない」(イーデイリー・朝鮮語)

 でもまぁ……いつになるか分からないようなKF-Xの開発参入よりは、ラファールの輸入→ノックダウン生産→ライセンス生産のほうが現実的ではありますよね。どう考えたって。
 以前も書かれているようにインドネシア側は分担金を支払わなくてもなんらペナルティなしという契約
 連絡なしで終了させたところで、インドネシアは最初の452億ウォンを捨て金と諦めればいいだけの話。
 まあ……だったらラファールなんじゃない?

 しかし、韓国国内ではいつの間にかKF-Xは「F-15を超える戦闘機」になっていたのですね。
 前回は「F-16、F-15を超える」だったのですが。
 まあ、こうしてハードルを高くしていくことはKF-Xの開発にとって悪いことではないかな。
 目指すスペックが高ければ高いほど、最終的には叩きつけられる落差が大きくなるということですからね。

ダッソー ラファール (世界の名機シリーズ)
徳永 克彦 / 青木 謙知
イカロス出版
2018/6/21

「韓国独自技術による戦闘機」、KF-Xが武装のシステム統合ができずに座礁へとまっしぐら

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(111)
「国産戦闘機開発」野心... 相次ぐ悪材料に座礁まっしぐら(世界日報・朝鮮語)
韓国もインドネシアと一緒に2026年までに韓国型戦闘機(KF-X)を共同開発するという目標を立てて研究開発の真っ最中である。しかし、開発費の分担や技術移転の規模をめぐるインドネシアとの再交渉、武装装備準備の遅れなどの悪材料が重なり、当初の開発計画に暗雲が垂れている。

現在、KF-X開発の過程で重要な武装統合といえる。航空武装はほとんど米国やイスラエルのなど海外からの輸入に依存しており、航空機や武装統合に必要な技術情報を外国で獲得することが重要である。

問題は、アメリカ製の武装装備関連技術情報の移転が、3年前から難航したことにある。

国会国防委員会所属の共に民主党チェ・ジェソン議員が9日、防衛事業庁などの提出を受けた資料によると、2015年12月に韓米政府は安保協力委員会(SCC)を開いて、米国製の武装技術情報の輸出問題を議論した。この会議で、米国側は「KF-Xの試作機がない段階でのアメリカ製の武装技術情報の輸出承認の検討は不可能である」という立場を明らかにした。

韓米両国は2016年3月の実務会議を開き、米国側が△大きさや重さなどが含まれている物理的な技術情報△武装-航空機統合関連情報が含まれた機能の技術資料△試験弾と支援機器などを段階的に提供する方案を議論した。韓国政府は、同年7月と2017年1~2月の韓米防衛技術戦略協力会議(DTSCG)とSCCなどを通じてKF-X武装統合に対する米国側の協力を重ね要求は、2016年11月から2017年12月にかけて、米国製武装の物理的な技術情報の米国政府の輸出許可手続きを完了した。

しかし、米国防総省安全保障協力局(DSCA)は、2月韓国側に書簡を送り、「KF-X試作機がない機能技術情報の輸出承認を不可である」とし「ただ、韓国側が(KF-X)詳細設計基準の設定時に提供可能な技術情報の輸出承認を検討することは可能である」という立場を明らかにした。KF-X開発会社である韓国航空宇宙産業(KAI)が詳細設計に入った7月時点では事実上拒否した。 (中略)

結局、8月、韓米政府と防衛産業などが参加した実務会議でKF-X詳細設計に必要な技術情報を選別、米国政府保証による対外軍事販売(FMS)方式の代わりに商業購入で優先推進合意した。

商業購入方式を選んでも、米国政府の承認等に関する手続きが必要に応じて、実際の技術情報獲得には時間がかかる。防衛事業庁はドイツ製IRIS-T短距離空対空ミサイル、イギリス製メテオ中距離空対空ミサイルシステム統合に開発スケジュールを合わせるという立場や、2021年出荷されるKF-X試作1号機のアメリカ製武装統合が完全に可能かは未知数だ。2026年までに多機能位相配列(AESA)レーダーなど国産の電子機器と、米国製、欧州製、国産武装を統合するために与えられた時間は5年。マイナーな欠陥でも発生すると、全体の開発スケジュールに支障が懸念される。

アメリカ製武装統合問題について、米国側の立場は一貫した。KF-X試作機が必要とする技術資料の提供が可能であることだった。防衛事業庁は、この問題を知っていた。しかし、約3年間、米国側との得るところのない交渉にしがみつき、米国製武装を安定的に統合するのに必要な時間を無駄にしたという指摘が出ている。
(引用ここまで)

 2015年の12月頃に、アメリカと「武装統合システム構築用に情報を出してくれ」って交渉して「KF-Xの試作機もないのにそんなことできない」と言われて終了。
 2015年の12月っていったらもうすでにアメリカからはAESAレーダーをはじめとした、いわゆる4大技術の移転を拒絶されたあと
 正確にいえば、技術移転拒絶がスクープされたあとの話ですね。

 そこから2年かけてアメリカと交渉したのだけども、やっぱり最終的には「試作機もないのに技術移転はできない」といわれていまに至ると。
 試作機を完成させた段階でまたこいって話ですね。
 まあ、アメリカ側の言い分も当然でして。
 試作機もない段階で、システムを構築するための情報だけ出してそれが流出したら目も当てられない。
 少なくとも試作機がある上での供与でなければ「戦闘機を作るつもりがあるのか」という本気度が測れない。
 まっとうなお話です。

 っていうか……最初からAESAレーダーやら武装やらを欧州製、アメリカ製、韓国製を統合させるシステムを構築できるのかっていう疑問はあったのですよ。
 どのメーカーだってこれまで例のない情報開示を嫌うに決まっている。
 それを交渉した上で、もしくは現物を解析して統合できるのかっていう。

 たとえば国産でAESAレーダーを作ることができたとしましょう。
 少なくとも韓国では国産であると主張しています。
 で、そのレーダーがレーダー波を出して、そのフィードバックをKF-Xのシステムが受け取って、敵なのか岩なのか建物なのかを判別し、かつ敵と判断したら攻撃態勢に移り、実際に攻撃を行うというようなシステムができるのかということです。
 これまで一切、戦闘機の開発をしてこなかった国がいろいろなステップを飛ばして行うにはかなりハードルが高いんじゃないのか……と思っていたのですが。
 それで開発が頓挫してもなんら不思議ではない、というのが今回の記事ということです。
 個人的にも丸投げ以外じゃ無理なんじゃないかなーとは思っているのですが。さてはて。

モーターファングラフィティ 世界の戦闘機スーパーファイター
三栄書房
三栄書房
1978/1/14

インドネシア、韓国に対して「KFーXの開発分担金を支払って欲しければうちの輸送機をバーターで買ってくれ」と要求。さらに不払いの違約金はない契約だった……なんだそりゃ

インドネシア、KF-Xの分担金は出さない……韓国には「輸送機購入せよ」と要求(JTBC・朝鮮語)
[アンカー] 韓国軍は8兆ウォンを超えるお金を投入して韓国型戦闘機、すなわちKF -X開発事業を進めてています。ところが協力国であるインドネシアが、昨年から3000億ウォン台の分担金を出さずに事業に問題が生じています。JTBCによる取材の結果、インドネシアは分担金を削ってほしいと要求しながら、自国の武器購入まで要求したことが確認されました。 (中略)

分担金を2回出さなければ契約を破棄することができますが、韓国が負担するお金が増えるだけで実益がありません。
インドネシアは、再交渉を要求しました。分担金を削ってほしいとの要求です。
さらに自国の輸送機であるCN-235を購入してほしいと要求しました。
一方的に契約を破り、さらに武器購入まで要求しているにも関わらず、粗末な契約のために、韓国軍と防衛事業庁は抗議すらできずにいます。
(引用ここまで)

 インドネシアがKF-X開発において負担する20%の分担金を支払っていない、というニュースは何度か伝えています。
 契約時に支払いをしなかったときの違約金について取り決めをしていなかったので、なにひとつ要求できないそうですよ。
 2回の支払いの不備で韓国側から契約破棄を言い渡すことができるというだけ。
 そりゃ、インドネシアも積極的に分担金支払いなんてしないわなぁ……。
 さらにいえば既報のようにインドネシアと契約している主体はKAIなので、韓国政府はインドネシア政府に対して違約金を要求する立場にはないわけです。

 で、さらにKF-X開発費用のバーターとしてインドネシアとスペインが共同開発したCN-235輸送機を購入しろと要求しているっていうね。
 韓国はすでに韓国空軍と海洋警察で計24機のCN-235を導入しています。
 まあ、CN-235はすでに200機以上が生産されていて各国に輸出されているので韓国が持っていてもなんら不思議はないのですが。
 海洋警察への導入時はどうやら韓国の練習機であるT-50の販売とのバーターだったと噂されています。
 で、1回目の時はKT-1というターボプロップ機とのバーターでした。
 T-50、KT-1ともに製造はKAI。
 2度あることは3度あるってことですね。

 よりによってインドネシアを開発パートナーとして選んだのが運の尽きというべきか。
 既定路線というべきか。
 似たもの同士でよろしくやってくれって感じですかね。

インドネシアが韓国との戦闘機共同開発で負担軽減を要求 → これが「朗報」でもある理由

カテゴリ:KF-X事業 コメント:(89)
インドネシア、韓国との戦闘機共同開発投資を削減へ(朝鮮日報)
 韓国と次世代戦闘機(KF-X / IF-X)の共同投資・開発事業を進めてきたインドネシアが、新興国の金融不安などによる財政的負担を理由に再交渉に乗り出すことを決めた。インドネシアは韓国型戦闘機(KF-X)開発費8兆5000億ウォン(約8500億円)のうち、20%に当たる1兆7000億ウォン(約1700億円)を負担することになっており、2026年までの開発計画に支障が懸念される。 (中略)

 現地メディアや関連当局が21日に明らかにしたところによると、インドネシアのウィラント政治・治安担当調整相は19日、記者らに対し、インドネシア政府がKF-X / IF-X事業の参加条件を再交渉することにしたと発表したとのことだ。ウィラント調整相は「国の経済状況を考慮して、(ジョコ・ウィドド)大統領が再交渉を決定した。したがって、我々は財政関連事項でインドネシアの負担が減るよう再交渉をする」と述べた。ウィラント調整相はそのために特別チームを別途組織し、直接交渉を陣頭指揮することにしたという。インドネシアは、全開発費の20%を投資して試作機1機と各種技術資料の提供を受けた後、次世代戦闘機50機をインドネシアで現地生産する計画だった。 (中略)

 インドネシア政府はKF-X / IF-X事業を引き続き推進する代わり、再交渉することで自国の事業費負担を軽減し、技術移転項目を増やしたいという考えだ。
(引用ここまで)

 悲報でもあり、朗報でもあるといったところですか。
 韓国の立場から見た時、インドネシアの負担軽減は悲報ではあります。
 ですが、インドネシアが開発そのものから離脱しなかったということは朗報といえるでしょう。
 特に今回はインドネシアが契約変更を求めてきたということで、さらなるぐだぐださが期待できますね。

 以前に韓国の国家情報院(悪名高き旧KCIA)がインドネシア特使の宿泊先に侵入して失敗するなんて事態もありまして。
 あのときはKF-X/IF-XではなくT-50やK-2の輸出に関しての情報を知るためという名目でしたっけね。
 スパイが侵入先で相手と鉢合わせるって……しかも韓国国内のホテルでですよ。どんだけマヌケだ……。
 まあ、こんな感じのぐだぐださが期待できるというわけで、楽韓Webにとっても朗報といえるでしょう。
 K-2にしてもKF-Xにしても事業継続してもらわないことにはネタに困るという部分もありますので(笑)。
 
 そもそも開発費の分担は「韓国政府が60%、KAI(韓国航空宇宙産業)が20%、インドネシアが20%」という比率。
 そして、インドネシアとの契約主体がなぜか私企業であるKAIになっていまして。
 つまり、インドネシアが離脱した場合、その全額をKAIがひっかぶるという契約になっているのです。
 いや、なんでこんな契約になっているのか不明なのですが。
 場合によってはKAIが潰れるという事態にもなりかねなかったのですね。

 そのあたりの契約も見直されることになるのでしょう。さすがに。
 インドネシア的には「一応はIF-Xのラインも残しておこう」という感じですかね。けっきょく、分担金の支払いはまだとのことですし。
 50機のKF-Xだったら同数のF-16の中古で半分はアップグレードキット適用、もしくはグリペンでいいと思うんだけどなぁ……。
 地域大国の意地として「自国生産」にこだわりがあるのでしょうね、おそらくは。

インドネシア イスラーム大国の変貌―躍進がもたらす新たな危機―(新潮選書)
小川忠
新潮社
2016/9/23