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カテゴリ:ムン・ジェインの記事一覧

ムン・ジェイン、「検察総長に職務停止」という前代未聞の事態にも完全沈黙……なんのためにいるんだ、この大統領は

原発・新空港・尹錫悦…国に問題が生じれば消える文大統領(中央日報)
秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長懲戒請求と職務停止命令を出した翌日の25日午前、文在寅(ムン・ジェイン)大統領のフェイスブックにはこのようなコメントが載せられた。「女性暴力追放週間の初日だ。女性対象の犯罪に断固対応する」。

史上初の検察総長職務停止事態が生じたが、任命権者の文大統領はこれを無視して別のコメントをしたのだ。野党から「大統領は別の世界に生きている」という反応が出てくる理由だ。

実際、文大統領の「失踪」は今回だけでない。この1カ月間、政局を揺るがす懸案が生じるたびに文大統領は口を閉じた。ほとんどが文大統領および青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)と直結する事案であるにもかかわらずだ。その代わり文大統領はこの期間、国際行事やニューディール行事などを訪れた。公開発言もほとんどが「孔子の言葉」だった。「誠実な大統領」として映ることに集中するだけで、対立の緩和や疑惑の解消など国政の責任者としての姿がないという指摘が出てきた。

10月20日に監査院が「月城(ウォルソン)原発1号機監査結果」を発表した当時が代表的な例だ。「月城1号機の永久稼働中断はいつになるのか」という文大統領の一言で産業部の報告書、原発経済性評価などが改竄されたという趣旨の発表が出てきて「青瓦台介入疑惑」が浮上したが、文大統領は知らないふりをした。発表の当日、文大統領は青瓦台与民館でルクセンブルク・イタリア首相、エジプト大統領との電話会談日程などを消化した。青瓦台関係者は「(監査の結果について)立場を出す必要はないとみられる」と述べた。 (中略)

1カ月以上続く「文大統領の沈黙」について青瓦台の立場を聞くと、青瓦台の核心関係者は尹錫悦総長職務排除についてのみ言及すると言って次のように語った。「大統領が立場を明らかにして(尹錫悦)懲戒手続きに関するガイドラインを出せということか」。
(引用ここまで)


 チュ・ミエ法務部長官がユン・ソンニョル(ユン・ソギョル)検察総長の職務停止命令を出す、という強硬手段に出まして。
 この原因はなにをどうしてもユン検察総長が曲がらず、大統領府に対して膝を屈しないこと。
 ムン・ジェイン大統領によって抜擢された際にも「生きている権力を捜査してほしい」と言われた際にも、「私はただ法だけに従う」と語った硬骨の人物です。
 抜擢された理由はイ・ミョンバク政権、パク・クネ政権での捜査において忖度せず、徹底した捜査を行ったことだったとされています。
 そして、その「法だけに従う」と宣言したやりかたは、そのままムン・ジェイン政権に対しても向けられているのですね。

 いまだにチュ・ミエ長官の息子による軍脱走についても捜査しているようですし、それ以外にもさまざまな大統領府関連の疑惑についての捜査が行われているとのことです。
 特にムン・ジェイン大統領にとって、もっとも厳しい「蔚山市長選介入事件」についても捜査は取り下げられていません。
 それに対してチュ長官は、これまで軍事政権下でも行われることのなかった「検察総長の職務停止命令」を発して、ユン総長に圧力を加え続けているのです。
 このあたりの対立事情については週末あたりに詳細に書けたらいいなぁ……と思っているのですが。
 なかなかどこの時点から解説をはじめればいいのか難しいところ。

 さて、チュ長官による前代未聞の「検察総長職務停止処分」ですが、そこまでの騒ぎになっているにも関わらず、まーたムン・ジェインは無言を貫いています。
 まるで大統領府、閣僚は無風状態であるかのように。
 大統領が出るまでもない。

 ソウル市長のパク・ウォンスンの自死に対してなんのコメントも出さなかったように。
 正義連とユン・ミヒャンの犯罪に対して完全沈黙を保ったように。
 チョ・グク事態に対しても完全沈黙だったように。
 今回の検察総長職務停止についても無視して終わりなのでしょう。国家の一大事だと思うのですけどね。

駐日大使に内定したカン・チャンイル、韓国で必要とされる資質をクリアしてた模様……なんだこれ……

駐日大使内定カン・チャンイルも「利口な一軒」、保有者(韓国経済新聞・朝鮮語)
ムン・ジェイン大統領が駐日大使に指名したカン・チャンイル前加え、民主党議員は、1住宅者であることが分かった。青瓦台が高位公職者の人選で多住宅者を排除する方針を立てたことで知られている中で駐日大使人事でも、このような原則が適用されたものと分析される。

24日、国会の公職者倫理委員会によるとカン前議員は、ソウル江南のマンションを保有している。 (中略)

外交部の内外では、韓国政府を代表する在外公館長に対して多住宅所有かどうかをチェックして任命するのが適切なのかという指摘も出ている。外交部幹部は、今年公館長に任命しようとした人物が2住宅者であることが問題となって放棄したことが分かった。
(引用ここまで)


 カン・チャンイル駐日韓国大使内定者は住宅をひとつしか持っていないことが判明した……ですって。
 最初にチェックするところそこなんだ?
 大使、総領事ですら複数の住宅を所有していると任命放棄、もしくはクビっていう。

 いやぁ、韓国政府の不動産政策における迷走具合はすごいわ。
 一定額以上の不動産購入に際しては一切の不動産ローン禁止
 複数不動産を所有している場合は政府高官を辞職するか、売却するかの二択
 先日は極狭のホテルを買い取って「賃貸物件は十分に供給されている」ってやろうとしてましたね。

 政府高官から大使にまでその範囲が拡がっている。
 すでに京畿道では課長以上の公務員も複数住宅禁止ですから、すべての韓国人が複数不動産所有を禁止されるのも遠い未来ではないですね。
 大使になるにも能力とかはまず関係ない。なによりも複数不動産を所有しているかどうか。
 そこからがスタート。
 なんだろ、社会的に成功してちゃいけないんだな。
 引用外には「複数住宅を所有している現役大使らはひとつを残して住宅を売却している」ってありまして。
 これ、なんの意味があるんでしょうかね。

 まあ、そこまでやってもまだ不動産価格はそんなに下落していないというのですから、韓国人の不動産信仰もすごいよね……。
 韓国政府による不動産政策関連ではもうひとつくらい、エントリを書く予定。

韓国人原発担当者「月城原発、まだまだ稼働できます」→大臣「お前、死にたいのか。閉鎖前提で書類を作ってこい!」

「月城原発はもっと稼働できます」との実務者の言葉に元長官「お前、死にたいのか」(朝鮮日報)
 複数の政府関係者によると、白前長官は18年4月初め、原電産業政策課長ら産業通商資源部の職員から月城原発1号機の早期閉鎖推進案の報告を受けた。職員らは「月城原発1号機は早期閉鎖するが、それに伴う副作用を軽減するため、原子力安全委員会の原発永久停止許可が出るとみられる20年まで2年間は原発を稼働する必要がある」と報告したという。

 すると、白前長官は「原発をそれまで稼働すると青瓦台に報告しろというのか。なぜそんな報告書を作成したのか」「君は死にたいのか」などと激怒し、「即位稼働中断の線で再検討しろ」と指示したという。この報告は青瓦台の文美玉(ムン・ミオク)科学技術補佐官が月城原発1号機を訪問後、「外壁に鉄筋が露出している」という文章を青瓦台のイントラネットに書き込み、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が側近に「(月城原発1号機の)稼働中断をいつ決定するのか」と質問した直後に行われたという。政府関係者は「文大統領の発言を伝え聞いた白前長官が『時限的稼働』という報告を上げた産業通商資源部の職員を叱責したと聞いている」と話した。

 翌日原発担当幹部が「即時稼働中断」を盛り込んだ報告書を作成すると、白前長官は「最初からこうすればいいんだ」と言い、「青瓦台にこのまま報告するように」と指示したという。修正された報告書は青瓦台に報告された。産業通商資源部の職員は監査院の調査に対し、「白前長官の叱責を聞き、侮辱されたと強く感じた」と証言したという。ただ、白前長官は監査院の監査に対し、そんな指示を行ったことはないと否定したとされる。 (中略)

 しかし、政府・与党は検察の月城原発1号機関連捜査を「検察クーデター」「政権を狙った政治捜査」だと攻撃している。現政権の脱原発路線に基づき下された政治的決定に対し、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察」が法を振りかざし、政権に揺さぶりをかけているとの主張だ。白前長官は当時、指示内容を確認するための本紙の電話取材に応じなかった。
(引用ここまで)


 月城原発1号機は安全性や経済性に問題があって廃炉になったのではない。
 ムン・ジェイン政権のレガシーとして廃炉にさせられたのだ、という話は以前から出ています。
 「脱原発」を基本政策のひとつとして掲げているムン・ジェイン大統領の任期中に、少なくともひとつは廃炉を決定しなければならない、というイデオロギーとしての廃炉だったということですね。
 ムン・ジェイン大統領は古里原発1号機の廃炉イベントに出席して満面の笑みを浮かべていたことはあります。
 ですが、古里原発1号機の廃炉はパク・クネ政権時代に決定されたもので、、ムン・ジェインによって決められたものではない。

 そこで目をつけられたのが月城原発1号機だった、というわけですね。
 もう最初から閉鎖の結論ありき、だったのですよ。
 象徴として廃炉が決まっていて、寿命延長措置で7000億ウォンかけて改修されてたとか関係ないのですよ。
 事前から数字を捏造してでも閉鎖する、ということが決まっていたのです。
 あと韓国水力原子力(発電公社)が理事会の議事録を改竄したことも分かっています。

韓水原が「月城1号機閉鎖決定」の理事会議事録を改ざん、市民団体が暴露(東亞日報)

 この閉鎖の茶番に検察からの捜査が入っているのですが、担当者が夜中に自分のデスクに忍び寄って証拠書類をPCから削除したということも分かってます。
 かなりのデータを復元できたようですけどね。
 もうしっちゃかめっちゃかです。
 まあ、日本の立場としては月城原発が閉鎖されることには利しかないのでありがたいのですけどね。

ムン・ジェイン「トランプ政権と韓国が成し遂げた対北政策の成果を継承しなければならない」とバイデン新政権に提唱……なにを成し遂げたって?

文大統領「トランプ政権の対北政策の成果を継いでいこう」(上)(朝鮮日報)
 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、ジョー・バイデン米民主党大統領候補の当選を祝いつつ、対北朝鮮政策については「トランプ政権の成果を継いでいこう」と語った。バイデン氏はこれまで、ドナルド・トランプ大統領の対北朝鮮首脳外交を「無意味なプロジェクト」と批判してきた。トランプ政権との差別化に乗り出すバイデン氏と、「トランプ政権の成果継承」を主張する文大統領との間の調整が課題として残った形だ。

 バイデン氏は先月22日(現地時間)の最後の大統領候補討論会で、「トランプ氏は(米朝首脳会談を通じて)北朝鮮に正当性を与えた」「『核能力を縮小すると同意する条件』でのみ、金正恩(キム・ジョンウン=朝鮮労働党委員長)と会うつもりだ」と述べた。昨年8月にも「放送のための首脳会談を3回(板門店会談を含む)もしながら、依然として北朝鮮の確固たる約束は一つも引き出せていない。核兵器はただの1つも破壊されておらず、たった1人の検証員も現地(北朝鮮)にいない」と批判した。また、「北朝鮮非核化という共通の目標を進展させるため、同盟国はもちろん、中国を含めたほかの国々との持続的で調整された努力を始動させる」と語り、対北朝鮮アプローチにおいて首脳間の「トップダウン」方式に反対する考えと非核化優先の原則を強調した。

 ところが、文大統領は同日の青瓦台首席秘書官・補佐官会議で、「これまでトランプ政権との間で成し遂げてきた貴重な成果が次期政権にうまく引き継がれ、さらに発展していくよう最善を尽くしたい」と述べた。 (中略)

 文大統領は「韓米同盟の強化と韓半島(朝鮮半島)平和プロセスの進展にいかなる空白も生じないようにする」「韓国政府は韓半島平和プロセスを揺らぐことなく推進していくという確固たる意志を持っている」「新政権の準備をするバイデン氏や主な関係者と多方面にわたって意思疎通を図る」「韓米間のしっかりとした共助と共に、南と北が韓半島問題の当事者としてさらに重要な役割を果たしていけるよう願う」とも述べた。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領がバイデン次期大統領に対して「トランプ大統領の対北政策の成果を継承しよう」と述べた……とのこと。
 なんだろう、この違和感。
 まるで「ムン・ジェイン大統領とトランプ大統領が力を合わせて、北朝鮮政策で成果を出してきた」みたいな物語が語られているようなのですが。
 そんな事実ないしな。
 2017年にあった戦争寸前の状況ではなくなったものの、それ以前の戦略的忍耐のフェーズに戻っている。
 というか、制裁はより厳しさを増して北朝鮮には外貨の供給が難しくなっているとの話です。
 昨日にピックアップした牧野愛博氏の記事では10月までに完成予定だった北朝鮮は平壌総合病院の建設を終わらせることすらできなくなっている、とのこと。ホテルとかも。
 あと中朝国境には地雷を敷設しているとのことです。……コロナ対策で。

 「米韓同盟の強化と朝鮮半島平和プロセスの進展にいかなる空白も生じないようにする」のだそうですが。
 去年2月のハノイでの決裂からこちら、なにか進展しているんですかね。
 開城工業団地の南北連絡施設の爆破や、韓国人公務員の射殺だけでなく、北朝鮮からは韓国への嘲笑しか出ていないように感じますが。
 風船によるビラ配りを法律でも作ってやめさせろと北朝鮮に厳命されて、土下座するかのようにしてビラ散布をしていた団体の設立許可を取り消した……とかは南北関係の進展だったかもしれませんが。
 その分として自由主義陣営としての信頼を失っている気がしますけどね。

 まあ、ムン・ジェイン大統領が進展しているというのであれば進展しているのでしょうよ。
 そして、バイデン新政権もその進展を妨げてはならない、というのでしょう。
 ……バイデンは討論会の時に「私はキム・ジョンウンと仲がいい」と言ったトランプに対して「ヒトラーと仲がいいと言われてもね」という返しをしたことがある人物なのですが。
 正直、あまり北朝鮮には興味があるとも思えません。
 スタッフでどれだけ知識がある人間が入るかにもよる、というところかな。トニー・ブリンケン元副国務長官あたりが国務長官になるのであれば、多少は関わりを持つかもしれませんが。
 それ以外だと北朝鮮が祝砲としてICBMでも打てば、というところか。

 残り任期はきっかり1年半。その中で念願の南北交流を成し遂げないといけないのですから、ムン・ジェインにも相当に焦りが見えてきていますね。


ニューズウィーク日本版 11/17号 特集 米大統領選 2020 アメリカの一番長い日
ニューズウィーク日本版編集部
CCCメディアハウス
2020-11-10

ムン・ジェイン「北朝鮮を含めた防疫・保健機構を東北アジアで構築しよう」……出た出た、北朝鮮ストーカー

文大統領 北朝鮮や日本など参加の「防疫協力体制」を再度提案(聯合ニュース)
 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6日、東アジアの平和と繁栄について話し合う「済州フォーラム」の開会式でビデオ演説し、「平和は韓国の長年の宿願」として、「朝鮮半島で戦争を完全に終わらせ、非核化と恒久的な平和を成し遂げるための努力を決して止めない」との姿勢を示した。また、9月の国連総会の一般討論演説で表明した南北と中国、日本、モンゴルが参加する「北東アジア防疫・保健協力体」の設置を改めて提案し、積極的な参加を要請。「協力体が生命と安全を守り、朝鮮半島と北東アジア、ひいては世界の平和に向けた道を切り開くことを確信する」と述べた。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6日、東アジアの平和と繁栄について話し合う「済州フォーラム」の開会式でビデオ演説し、「平和は韓国の長年の宿願」として、「朝鮮半島で戦争を完全に終わらせ、非核化と恒久的な平和を成し遂げるための努力を決して止めない」との姿勢を示した。また、9月の国連総会の一般討論演説で表明した南北と中国、日本、モンゴルが参加する「北東アジア防疫・保健協力体」の設置を改めて提案し、積極的な参加を要請。「協力体が生命と安全を守り、朝鮮半島と北東アジア、ひいては世界の平和に向けた道を切り開くことを確信する」と述べた。

 ただ、朝鮮半島の非核化と平和体制の「入り口」として示してきた朝鮮戦争の終戦宣言については言及しなかった。
(引用ここまで)


 ムン・ジェインはこれまでにも何度か「北東アジア諸国で防疫・保健の共同体を作ろう」みたいな提言をしてきているのですよ。
 曰く「南北朝鮮と中国、日本、モンゴルが参加する防疫体制を作ることが地域国民の生命と安全を守ることになる」とかいうお題目を掲げて。
 まあ、実際にはそれを機会にして北朝鮮との対話の端緒を切り開きたいというだけのお為ごかしなのですけどね。

 これまでも「東京オリンピック・パラリンピックの南北共同参加を」とか「金剛山観光のホテルが老朽化しているというのなら、それについて話し合おう」とか、とにかく対面協議に持ち込みたいのが見え見えの話をしてきたのですよ。
 特にスポーツ外交については平昌冬季オリンピックでの成功体験があるせいか、本当にしつこく言い寄ってきていましたね。
 まあ、北朝鮮もその辺りは分かっているのか、東京オリンピックでの共同チームについても、パラリンピックの共同チームについてもにべなくお断り。
 北朝鮮ホームでのワールカップ予選では韓国代表の直接入国を拒否し、韓国開催のE-1(サッカー東アジア選手権)についても参加辞退
   でもへこたれずに、コロナ禍にあっても「防疫のことで話し合いしませんか」とやっている。
 ……ストーカーじみてますね。

 ムン・ジェインについて「北朝鮮のこと以外、なにも考えていない」と2012年の時点で看破した武藤正敏氏は慧眼であったというしかないわ。

文在寅の謀略
武藤正敏
悟空出版
2020-03-27

ムン・ジェイン政権に黄信号? 「経済担当副首相」が辞意→大統領が慰留→慰留に応じず重ねて辞意の異例さ

韓国副首相が辞表提出も…文大統領は受理せず(中央日報)
激怒した洪楠基副首相、青瓦台の引き留めに応じず辞表を提出(朝鮮日報)
韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官が3日、辞表を提出したが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が受理しなかったことが分かった。

この日の国会企画財政委員会で、洪副首相は鄭日永(チョン・イルヨン)共に民主党議員の関連質問に答える過程で、「2カ月間(大株主の3億ウォンをめぐり)甲論乙駁が続いたことに対して誰かが責任を取る必要があるとみて、私がきょう辞意表明と同時に辞表を提出したことを申し上げる」と述べた。
(引用ここまで)

これに対して青瓦台(韓国大統領府)は「文大統領は辞表をその場で受理せず、洪副首相を改めて信任した」と説明したが、洪副首相は辞任の意向を重ねて伝えた。韓国与党・共に民主党は洪副首相の辞意表明について「無責任だ」と批判しているが、洪副首相は「我慢できない状況だった」と反論した。政策面での対立が原因で経済副首相が辞意を表明したことも、さらに大統領の引き留めに応じないことも異例だ。 (中略)

文大統領は辞表を返す際「本来なら党、政府、青瓦台の間で意見の違いは十分にあり得る。全て調整していくので今後もしっかりやってほしい」と声を掛けた。

しかし洪副首相はこの日午後、国会企画財政委員会で「私は(大株主要件の維持については)望ましくないと反対の意見を提示したが、党、政府、青瓦台の幹部会議で株式譲渡税の大株主要件を10億ウォンに維持することが決まった」「誰かが責任を取る姿勢を示すべきと考え、辞表を提出した」と説明した。「大統領が辞意を受け入れていないことは聞いたのか」との質問には「聞いていない」と答えた。洪副首相はさらに「(大統領が)辞表を受理しなければ、今後も副首相を続けるのか」との質問に「後任が決まるまで最善を尽くすことが公職者だと思う」と答弁した。文大統領の引き留めにもかかわらず、改めて辞任の意向を示したのだ。この結果、年末に予定されている内閣改造の際に洪副首相も交代する可能性が浮上した。
(引用ここまで)


 おや、閣内で不協和音。
 最初に上の「辞意を表明するものの、大統領が慰留」ニュースを見て「はいはい、ムン・ジェイン劇場ね」くらいに思っていたのですよ。
 実際、この「3億ウォン分の株を持っていれば大株主として認定し、売り払うときに税金を大きくかける」という方針、最初から大不評だったのですね。
 ひとつは3億ウォンなんてちょっとした勢いで株価が3倍とか5倍になったらすぐ到達しかねない額だということ。
 そしてもうひとつの理由としてムン・ジェイン政権が推し進めている「投資先の多様性を確保する」という命題に逆らっていること。
 不動産から株・投資信託に金の行き先を持って行きたいのにそれに逆行するとは何事だ、と。
 あと外国人株主は数兆ウォン分の株を持っていても大株主扱いではない、というのも不評な原因のひとつでした。「外国人株主がキャピタルフライトを起こすかも知れないからといって税の不公正を見逃していてもいいものか」と。

 とまあ、さまざまな不満が噴出して沙汰やめ。
 経済副首相兼企画財政部長官が「責任をとる」と辞意を表明して、大統領がそれを慰留してシャンシャンかなと。
 ところがさらにそこから「辞意を引っ込めるつもりはない」と言い出してきたのですね。

 これまでムン・ジェイン政権は閣僚や大統領府高官を好き勝手に扱ってきました。
 最低賃金をアホほど上げて「最下層の人々の所得を底上げする」という所得主導成長政策が失敗したときには企画財政部長官と大統領府の政策室長という経済政策を担当してきたふたりを同時に更迭する、なんてこともやってきました。
 「複数の不動産を所有する閣僚は不動産を処分するか辞めるかだ」なんてこともやってましたね。
 そうして不満を持つ国民に対してガス抜きをしていた、というような側面もあります。

 ですが、今回はちょっと様相が異なっている。
 これが本格的な閣内の瓦解につながるか、というと疑問ですが。
 必ずしも「仲間意識(ウリ意識)で一枚岩」というわけでもないのだな、ということでピックアップしてみました。

韓国与党、「知事、市長が不祥事を起こしたら次の選挙には候補を出さない」という規定をあっさり変更へ。規定を作った当時の党代表だったムン・ジェインは毎度お馴染みの完全沈黙

法相・検察総長対立、公務員射殺…都合が悪くなると口を閉ざす文大統領(朝鮮日報)
 韓国与党・共に民主党は2日に党の規約を改正し、来年4月に予定されているソウル市長と釜山市長の補欠選挙に候補者を出す方針を明確にしたが、これについて文在寅(ムン・ジェイン)大統領が明確な立場を示さないことから、野党各党が「都合が悪くなると大統領は沈黙する」と批判している。これに対して青瓦台(韓国大統領府)のある関係者は「党の代表が方針を明確にし、党員投票まで行われた。これについて大統領に何をコメントしろというのか」「大統領が立場を明確にすること自体が、より大きな誤解を招く恐れがある」と反論した。

 文大統領は、自らが任命した秋美愛(チュ・ミエ)法務部(省に相当)長官と尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の対立が激しくなっている問題についても一切口を閉ざしている。 (中略)

 青瓦台は今年初めに表面化した蔚山市長下命捜査・選挙介入疑惑事件の時も「捜査中の事案についてはコメントできない」としていた。

 文大統領は今年7月、故・朴元淳(パク・ウォンスン)元ソウル市長によるセクハラ問題が発覚したときも、盧英敏(ノ・ヨンミン)秘書室長を通じ「司法研修院の時から本当に長い間因縁を積み重ねてきた。非常に衝撃的だ」と一言コメントしたが、その後は被害者へのメッセージは出していない。「フェミニスト大統領」を自認し、これまでセクハラ関連の事件が起こるたびに強い対応を指示した文大統領だが、この事件に関してだけは今も沈黙を守っている。青瓦台も「真相が解明され、事実関係が明らかになれば、正式な立場を表明するだろう」としかコメントしていない。

 「正義記憶連帯(正義連)・尹美香(ユン・ミヒャン)事態」「北朝鮮軍による韓国政府職員銃殺事件」についても文大統領は未だに何も語らない。文大統領は今年5月、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんが記者会見で尹美香議員と正義連を批判してから32日後、「慰安婦運動の大義を損傷しようとする行動は正しくない」とコメントしただけで、李さんに対する与党勢力による人身攻撃を批判しなかった。青瓦台は1カ月にわたり「尹議員の問題は党が対応しており、正義連の会計問題は所管部処(省庁)において検討している」として明確なコメントを避けている。 />(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領は支持層に対して問題が出そうな場合、なにも語らないという方針を頑なに守っています。
 古くは所得主導成長が成果を見せなかった時も沈黙。政府、大統領府の経済担当者がそれぞれ更迭されただけ。
 あるいはチョ・グクが法相として数々の疑惑にまみれていた時も。

 それ以外にも記事にあるような局面で完全に沈黙。
 正義連とユン・ミヒャンの詐欺事件があっても沈黙。
 司法試験合格の同期であり、左派の盟友であるパク・ウォンスンがセクハラ疑惑で自死を選んでも沈黙。


 「不祥事によって知事が退任した場合、その次の選挙には党からは出馬させない」という共に民主党の規定があったのですが、それを党員投票で覆して来年に予定されているソウル市、釜山市の知事選に立候補者を出すことを決定しました。
 ソウル市長、釜山市長のどちらもがセクハラが原因で退任しており、本来であれば共に民主党からは出馬させることができなかったはずなのですが。韓国で1位、2位を誇る人口の首長に与党から出馬させることができないのはまずいということで規定が変更されました。

 実はこの党規定を決めたのはムン・ジェイン大統領が党代表であった時のこと。
 「我々はキレイナ政党だ」とでも言わんばかりだったのですが、あっさりとその規定を覆したのですね。
 当時の党代表としてなんらかのコメントがあってもいいのではないかとされているのですが、これについても沈黙。
 まあ、これに触れるとなるとその原因となったソウル市長、釜山市長、忠清南道知事と続いたセクハラに言及しなければなりませんしね。

 まあ、なにをやってもなんだかんだで40%の支持率をキープすることはできるのですから、下手に支持層を刺激するようなことを言わずに沈黙しているというのは韓国の大統領としては賢いやりかたなのかもしれませんね。
 新型コロナに言及する度に大型集団感染が明らかになるっていう「持っていなさ」を見ても、舌禍につながりかねないのですから。

ムン・ジェインが「経済が奇跡のような善戦で世界の注目を受けている」と発言……なお、雇用統計は過去最悪の数字

文大統領の「韓国経済善戦」発言も…9月に常用労働者24万人減少(中央日報)
1人以上の事業体の従事者減少傾向が先月、また拡大した。雇用期間が1年以上で比較的安定した常用労働者の打撃が大きかった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は前日(28日)の施政演説で「経済が奇跡のような善戦で世界の注目を受けている」と述べたが、雇用指標は悪化する様相だ。

雇用労働部が29日に発表した「9月の事業体労働力調査」によると、9月の1人以上の事業体の従事者数は1857万6000人と、前年同月比11万2000人減少した。新型コロナの感染拡大で雇用危機が最も深刻化した4月(-36万5000人)が過ぎてからは減少幅が縮小していたが、先月、減少幅がまた拡大したのだ。

安定的な雇用は減り、不安定な雇用ばかり増えている。正規職を含む常用労働者は24万1000人(-1.5%)減少した。一方、臨時・日雇い労働者は18万1000人(10.1%)増加した。新型コロナの影響で3月から6月までは常用職と臨時・日雇いは共に減少していた。しかし7月からは臨時・日雇いは増え、常用職は減少幅を拡大した。

新規採用も似た様相だった。常用職の新規採用は2万5000人(-7.1%)減の32万人にとどまった。しかし臨時・日雇いは8万1000人(18.9%)増の51万1000人だった。公共雇用事業で公共行政・社会保障行政(2万6000人増加)部門の非正規職が増えたからだ。これら職業群は建設業でも4万3000人増えた。

労働者の意思とは関係なく突然失職した非自発的離職も常用職が圧倒的に多かった。先月の非自発的離職者49万7000人のうち常用職は8万2000人で、61.6%(3万1000人)増えた。臨時・日雇いの非自発的離職の増加幅(9.0%)に比べてはるかに大きかった。企業の経営悪化で無給休職などに入るその他の離職も依然として急増(129.4%)している。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン大統領が7月末に続いて、昨日も「奇跡のような善戦で世界から注目を受けている」と妄言を垂れ流したそうですよ。
 間違って昔のニュースを見ているのかと思って日付を再確認してしまったほどです。
 四半期に1度、「これは奇跡だ」っていう発言をしないと死んじゃう病気なのかもしまれせんね。
 ちなみに7月の「奇跡」発言があった際にわかっていた6月の失業率は4.3%で統計開始以来初めての数字でした。
 なもんでネットからは「寝言は寝ていえ」「願望と現実の区別がつかなくなったのか」くらいの扱いを受けてましたね。

 以降、失業率は高止まりで9月の失業率は前年同月比で0.5%ポイント悪化の3.6%。
 短時間就業などを除いた「実際の失業率」とされる雇用補助指標3は13.5%で2.7%ポイント悪化。青年層のそれは25.4%で4.3%ポイント増加。
 公的資金をバッシャバシャに投入して高齢者の雇用を、山の上に山を盛り付けるようなまるでモダンフレンチのような装いでやっておいてこの数字。
 自営業の多い個人経営店にどうにか戻ってきた客足も8月中旬から9月にかけての集団感染で散り散りに。

 「世界に比べていいのだ」って話であったとしても、それ失業者の前で言えるのかって話だからなぁ。
 そもそも「所得主導成長政策」で自営業者をボッコボコに叩いておいて、そこからさらにコロナ禍で大ダメージ。
 それなのに4半期ごとに「韓国経済は奇跡だ」みたいな話をされてもね、と。

 3月には「新型コロナの新規感染者は減っている。撲滅に向かっているのだ」と発言し、その時点で実は大邱で大型集団感染が発生していました。
 5月の就任3周年記念演説では「我々が世界になったのだ」と発言。
 7月には「韓国経済は奇跡のような善戦」で。
 10月になってまた「奇跡のような善戦で世界から注目されている」と発言。

 ははーん、さてはただのお調子者だな、こいつ。