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カテゴリ:ユン・ソクヨルの記事一覧

韓国の大統領候補への疑惑に介入した大統領府直属の捜査機関、普段は政権擁護の左派紙にまで心配されてしまう

超重量級の事件に初めて着手した公捜処、ユン前総長の疑惑に「猛スピード」の理由は(ハンギョレ)
公捜処関係者は「メディアは、捜査情報政策官は検察総長の右腕だと言っていたではないか。ユン前総長も(記者会見に)出てきて、私を捜査しろと言った」と述べた。また、「国民的な疑惑の提起がなされたからには、実体の究明が必要だ。罪があるかないかは、その次のことだ。捜査機関が立ちあがり、事実関係を明らかにするということが、メディアの要求ではないのか」と語ったりもした。「現状では明確な根拠はないが、ひとまず捜査から進め、罪を捜してみる」というニュアンスが読みとれる発言であるため、ユン前総長側と国民の力の激しい反発が予想される。

 今回の捜査は公捜処の第13号事件だ。1月の公捜処発足後、発足の目的に合わない“小さな”事件だけを扱ってきた公捜処が、ライバル機関である検察を追い越し、先に跳びこんだ“超重量級”の事件だ。大統領選を控え、検察総長出身の第1野党の有力大統領候補、現職検事、国会議員などが幅広く関与しており、政治的な揮発性が高いうえ、すでにほとんどの物証は毀損または削除された可能性が高く、捜査の成果を断言するのは難しい状況だ。

 公捜処は「時間が過ぎるほど証拠を失う恐れが強く、他の事件より優先して捜査する必要があると判断した」と説明した。法曹界の内外では、そのような場合であればあるほど、捜査の方向と強度、緩急を調節し捜査を進めていかなければならないという指摘が出ている。特に、捜査対象者がこのような形の捜査に最も精通している専門家だという点を考えればなおさらだ。ソウル地域のある部長検事は「現状では、公捜処の捜査の力量に疑問が残る。もし、公捜処で(性急に捜査に入り)これという成果を出せなかった場合、その後の状況も考慮しなければならない」と述べた。
(引用ここまで)


 左派紙ハンギョレによる、ユン・ソンニョル(ソクヨル)前検察総長への捜査を開始した公捜処(高位公職者犯罪捜査処)の動きの解説。
 いくつか面白いポイントがあるのですが。
 全体的に「公捜処はなにをそんなに焦っているのだろう」というトーンなのが非常に面白い。

 何度も書いていますが、ハンギョレは韓国きっての左派紙。
 政権に近しい立場にあり、去年の年末あたりにチュ・ミエ前法務部長官(大臣に相当)がユン氏と抗争を繰り広げていた際には、かなりの無理筋で政権のやりようを擁護していました。
 後に裁判所に「こんな処分は無効」とされたユン総長(当時)への2ヶ月の停職処分すら擁護していたほどです。

[社説]韓国検察総長の「懲戒議決書」には「停職は重すぎる」という主張の根拠はない(ハンギョレ)

 しかも、社説でですからね。
 ハンギョレという新聞社が全力でムン・ジェイン政権の検察攻撃を是認していたといっても過言ではない。


 今回もハンギョレは「公捜処はやるのだったらしっかりやれ」くらいの社説を出してはいるのですが。

[社説]「告発教唆」疑惑の捜査に着手した公捜処、命運かけて真相究明を(ハンギョレ)

 ハンギョレですら公捜処の疑惑への介入が微妙なところだという認識なのは間違いないかなぁ。
 さらにはユン・ソンニョル側が反転攻勢するきっかけになる可能性があることを認識している……というところですかね。
 まあ、だいぶ面白いことにはなりそうなのでチェックしておいたほうがいい話だとは思います。

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韓国の新捜査機関、大統領候補の前検察総長への疑惑についての捜査をはじめてしまう……なお、証拠はなし。「罪があるかどうかは後の話」……それで捜査できるんだ

韓国公捜処、尹前検察総長を被疑者として電撃立件(中央日報)
韓国の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が「告発教唆疑惑」事件に関連し、野党・国民の力の大統領候補である尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長と、孫準晟(ソン・ジュンソン)大邱(テグ)高検人権保護官(チョン大検察庁捜査情報政策観)を被疑者身分で立件し、正式捜査に入った。尹前総長は、検察在職当時、孫検事が金雄(キム・ウン)国民の力議員に与党側の政治家と言論人に対する告発状を伝えて告発をそそのかしたという疑惑への関与が浮上した。

公捜処によると、捜査3部(チェ・ソクギュ部長検事)が9日、尹前総長らを立件し「13号」の事件番号を付与したと明らかにした。公捜処の関係者は「職権乱用権利行使妨害、公務上秘密漏洩、個人情報保護法違反、公職選挙法違反の4件の容疑を適用した」と述べた。 (中略)

公捜処の家宅捜索は本格的な捜査の開始を意味する。これに先立ち尹前総長らを告発した司法正義を立て直す市民行動のキム・ハンメ代表は8日、公捜処に呼ばれて告発人調査を受けた。当時、公捜処は「基礎調査の延長線であり、捜査の着手や立件ではない」と話していた。しかし家宅捜索と共に本格化した公捜処の捜査の動きは、他の事件処理に比べて異例に速いという評価だ。

この日午後、公捜処の関係者は政府果川(クァチョン)庁舎公捜処記者室で取材陣と家宅捜索の背景などに関する別途のブリーフィングと質疑応答の時間を持った。公捜処の関係者は迅速な家宅捜索の理由について「国民的な関心事ではないのか。迅速に事実を究明する必要がある」とし「これが事実なら極めて重大な犯罪であり、この事件の特性上、証拠の確保が至急だった」と述べた。続いて「時間が経過するほど証拠の隠滅や毀損が懸念される」とし「他の事件より優先(処理)すべきだと判断した」と述べた。続いて「罪があるかどうかはそれからの話だ。すべての混乱と憂慮、疑惑を整理する必要があった」とも話した。

法曹界では、公捜処が今回の事件の主導権を握っていくという意志を表したという解釈が出ている。明確な証拠が出たわけでもない疑惑レベルの事案で野党圏の大統領候補を「選択的立件」したのではという批判も提起される。大統領候補の尹前総長を捜査開始から立件したのは納得しがたいという指摘だ。 (中略)

公捜処の関係者は尹前総長の立件理由について「(事件)当時、検察総長だった。メディアも最高検捜査情報政策官(孫準晟検事)は検察総長の右腕と伝えていたのではないか。尹前総長も(記者会見に)出て私を捜査しろと言っていた」と話した。続いて「罪があるかどうかは後の話」とも語った。 (中略)

匿名を求めた法曹界の関係者も「尹前総長を被疑者として立件しながら韓検事長、権支庁長を抜いたのは納得しがたい」とし「尹前総長に対する標的立件ではないのか」と話した。
(引用ここまで・太字引用者)


 公捜処、高位公職者犯罪捜査処は強すぎる検察の力をそぎ落とすために作られた新たなもうひとつの法機関です。
 公職者(前職等を含む)に対して捜査をする機関で、設立された意味はふたつあります。

 まず、元大統領らに対しての捜査権を検察から取り上げるということ。高位公職者に対しての捜査については公捜処に優先権があり、かつ検察が情報を入手したら公捜処にすべて明け渡さなければならない。
 韓国では辞任したあとの大統領は逮捕されるものとして扱われていますが。
 ムン・ジェイン退任後、逮捕されることを防ぐための機関として使おうという意向です。

 もうひとつは大統領府直属機関として、恣意的な捜査をするため。
 公捜処長官は大統領が任命することになっています。
 つまり、大統領が好き勝手に捜査を行うための法機関として使われるのではないか、と当初から指摘されていたのですね。


 「大統領が意のままに操れる捜査機関になるのではないか」として恐れられていたのですが。
 さっそく、野党の大統領候補として有力視されているユン・ソンニョル(ソクヨル)前検察総長を確たる証拠もなく捜査をはじめた、というわけです。

 大元は「ユン前総長が保守党の議員に『与党側議員を告発してくれ』と告発状まで用意してそそのかした」という疑惑に対する捜査なのですが。
 記事にあるように「疑惑」でしかない。
 であるにも関わらず、家宅捜索まで行ってPC等を押収しているっていう。
 実際、やりすぎ感は否めないところ。

 かつて国民の力の前身にあたる保守政党(ハンナラ党)と、ノ・ムヒョンが袂を分かった新千年民主党がノ・ムヒョンに対して弾劾を起こしたところ、国民から「いや、弾劾まではやりすぎだから」と判断されて総選挙で新たに結党されたウリ党が過半数獲得の大勝利を遂げた……なんてことがありました。
 憲法裁判所は総選挙の結果から「ノ・ムヒョンは信任された」として弾劾を棄却したという結果に終わりました。
 ハンナラ党はどうにか野党第1党になれたのですが、新千年民主党は10議席すら獲得できなかったという惨敗でした。

 今回の公捜処によるユン・ソンニョル氏に対する捜査はあまりにも恣意的。
 これを韓国国民がどう受け取るのか。
 これまでの共に民主党内での予備選挙で圧勝を続けているイ・ジェミョン知事にとっては「おい、よけいなことすんな」くらいのものでしょうけども。

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韓国の現政権が保守派の次期大統領候補ユン・ソクヨル氏を叩けば叩くほど大人物になってしまう模様……なにもかもが逆効果に?

「殴るほど大きくなるのに……」ユン・ソクヨル狙った公捜処、与党には損か得か(ニュース1・朝鮮語)
高位公職者犯罪捜査処(公捜処)がユン・ソクヨル前検事総長に向かって刃を抜いたもの、むしろユン元総長の大統領選挙の歩みに「翼」をつけてるのではにかとの分析が出ている。

12日、政界によると、ゴンスチョは去る4日ユン元総長を職権乱用・権利行使妨害等の容疑で立件し、正式捜査に着手した。
ユン総長の疑いは二つある。ソウル中央地検長在職当時の2019年5月にコンボイ ファンド詐欺事件を不十分に捜査指揮したという疑惑とハン・ミョンスク前首相への偽証教唆の疑いを受ける捜査者に対する捜査を妨害した疑い。

ユン元総長が9日、ソウル中区南山公園で発足を始めて1日で公捜処による捜査が知られて世論が揺れるであった。しかし、ユン元総長に「好材料」として作用する余地が多いと予測される。

野党有力大統領候補が、本格的な「歩み」に出てすぐにパスポートが「集中攻勢」を浴びせる姿が作られ、ムン・ジェイン政権に対抗する「工程」のイメージが、より強調されたという評価だ。
(引用ここまで)


 ユン・ソンニョル(ソクヨル)前検察総長に対して、立候補を示唆した途端に公捜処による捜査を開始したことで、かえってユン氏の株が上がるのではないかとの予測が出ています。
 ムン・ジェイン大統領によって無謀な捜査が行われた「被害者」という図式が描かれるようになって同情票が入るのではないかという話ですね。
 まあ、あり得ます。
 すでに20代、30代の有権者からムン・ジェイン政権は見放されています。
 「ムン・ジェインによって叩かれている人物」という絵を描くことができれば、この世代からの得票が望めるというわけですね。

 激しい抗争を繰り広げたチュ・ミエ前法務部長官(法相に相当)はすでに「あいつが大統領候補なんて民主主義を悪魔に任せるのと同じだ」との発言をしています。

チュ・ミエ「尹大統領?民主主義を悪に投げかけるもの」(聯合ニュース・朝鮮語)

 ラジオに出演して「ユン・ソンニョルが大統領になったら我々の民主主義は40年前に後退する」という旨の発言をしたそうですわ。
 ただ、自分も息子の脱走を手伝った等々の疑惑が「一切嫌疑なし」になった人物ですからね、チュ・ミエ前法相。

 こうして現政権がユン氏を叩けば叩くほどその存在が強くなるのではないかと。
 実際問題、捜査はしても起訴はだいぶ難しいのではないかとされています。

ユン前検察総長の捜査に着手した公捜処…「職権乱用容疑」で起訴の可能性は(ハンギョレ)
 ただ、法曹界では、公捜処がユン前総長の職権乱用容疑を立証するのは困難とみている。検事長出身の弁護士は「オプティマス事件の場合、(ユン総長が)捜査の縮小を指示したという疑惑があるだけで、事実関係は明らかになっていない」とし、「監察まで行ったのに結論が出ないことを見ると、公捜処が告発人調査だけで疑いを立証するのは難しいだろう」と述べた。
(引用ここまで)

 さすがに政権が恣意的な捜査をやらせている、という認識は政権に近しい左派紙のハンギョレですら共有しているようで。
 でもまあ、これでスルーしていたら逆に「なんの嫌疑もなかったのに、疑惑疑惑と言われていたのだ」って話にもできる。
 どっちにしても法務部長官が検察総長に対して抗争をしかけて負けた、という時点でその人物が反政権の大物になっちゃってるんだよな。
 無理矢理に起訴して拘束、裁判にかけて大統領選に出させないまでやるかなぁ。

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ムン・ジェイン政権、保守派の次期大統領有力候補の前検察総長に対して「権力乱用」で捜査を開始……やっぱりやったか

韓国捜査機関 前検事総長への捜査着手=職権乱用などの疑い(聯合ニュース)
韓国の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長を職権乱用権利行使妨害などの疑いで捜査していることが10日、分かった。尹氏は野党陣営の次期大統領候補の一人と目されている。
(引用ここまで)


 つい先日、前検事総長でムン・ジェイン政権とばっちばちにやりあったユン・ソンニョル(ソクヨル)氏が大統領選への出馬について示唆する発言をしまして。

ユン・ソクヨル前検察総長「憤らない国を作る」…韓国大統領選出馬を強く示唆(ハンギョレ)

 ソウルの国立顕忠院 ── これまで韓国に対して功績のある人物を祀る国立墓地に参拝した際に「祖国のために犠牲となった方々が憤らない国を作る」と述べたのだそうですわ。
 独立運動家や朝鮮戦争、ベトナム戦争で殉死した軍人などが埋葬されています。
 ソウル以外にも大田に設置されています。
 左派による墓暴き運動がある場所でもありますね。

 国を作る=大統領選に出馬するという意思表示ではないかとされています。
 ここのところユン・ソンニョル氏は似たような動きをいくつも出していて、正式な表明だけはしていないといった状況になっています。

 で、それに対して韓国政府は今年になってから設置された高位公職者犯罪捜査処を動かして、ユン・ソンニョル氏に「職権乱用」などの容疑で捜査を開始させた……と。
 以前も解説しましたが、高捜処(ゴンスチョ)は検察も警察も手出しができない独自の捜査権、起訴権を持つ独立機関。
 ただし、処長は大統領が指名するので、その意向でどうとでもなるのは当然のこととして受け止められているのですが。

 ユン・ソンニョル氏はここのところの次期大統領候補として誰を支持するかという世論調査ではイ・ジェミョン京畿道知事を大きく引き離してトップに躍り出ています。

大統領選に向け動き始めた尹錫悦前検察総長、支持率35.1%…過去最高(中央日報)

 この調査ではイ・ジェミョン知事は23.1%。
 かなり引き離されました。

 ユン・ソンニョル氏はムン・ジェイン政権と強く対立したことで名前を売ることに成功した人物ですから、まさに左派にとっては目の上のたんこぶ。
 いやぁ、それにしても露骨な手に出てきました。
 まさに高捜処はこういう使いかたをされる機関であろうと想定されてきたものの、本当にやるとはねぇ。
 さすがムン・ジェインといったところです。

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韓国左派メディア「前検察総長の義母が土地投機をやっていたぞ!!!」とソウル市長選挙の投票日の前々日に暴露……まったく影響なしと思われる理由とは?

ユン前検察総長の義母、マンション事業の過程で「農地法違反」にあたる投機の疑い(ハンギョレ)
 ユン・ソクヨル前検察総長の義母C氏(75)とC氏の子らが、京畿道楊平郡(ヤンピョングン)でマンション建設事業を行う過程で、C氏が周辺一帯の農地数百坪を買い入れた事実が確認された。農業を営む農民だけが農地を買えるように定めた農地法に違反した典型的な投機手法という指摘が出ている。特にC氏は、この過程で公示地価が少なくとも2倍以上上がった土地を、買入価格のまま子らが株主となっていた家族会社に売却し、違法贈与の議論も提起されている。

 本紙の取材の結果、C氏は自身が代表である不動産開発会社ESI&Dを通じて、2006年12月6日に京畿道楊平郡楊平邑の林野1万6550平方メートルを購入し、同月、自分の名義で公興里(コンフンリ)259番地などの一帯の農地5筆(2965平方メートル、約900坪)も買い入れた。ESI&Dは、C氏とC氏の子らが株式を100%所有している家族会社だ。営農法人でない不動産開発会社は法律上農地を買うことができないため、比較的緩やかに管理されてきた個人名義での農地取得を選んだという疑惑が起きている。

 専門家らは、C氏が会社設立の翌日から1カ月間、林野数千坪と農地を相次いで購入したことについて、典型的な投機手法だと指摘している。
(引用ここまで・太字引用者)


 ……ハンギョレが必死すぎる件について。
   ユン・ソンニョル(ソクヨル)前検察総長の義母が農地として購入した土地を用途変更し、都市開発が決定してからマンションを造成して100億ウォンも儲けたのだ。土地投機の典型的手法だとしています。
 記事を読むかぎりでは、ユン氏がそれに関わっているかのような話に見えますね。
 そもそもの土地取引自体の真偽は不明ですが左派メディアであるハンギョレが報じ、オーマイニュースなども乗ってきています。京郷新聞は無視している感じですね。

 えっとですね。
 記事にもあるように、その「義母」が土地を購入したのは2006年。
 ユン氏が結婚したのは2012年のことです。
 はい、解散。

 すっかり不動産の不正取得がソウル・釜山の同時市長選挙の争点となってしまっています。キム・サンジョ政策室長が「家賃(チョンセ)上昇率は5%以下にする」という法律施行前に、自分が持つ江南の投資用マンションで14.1%という引き上げをしたことで更迭されたこと、あるいは与党側ソウル市長候補の夫が東京にマンションを持っていることで糾弾され、言い訳を小出しにして支持率を下げていったなんてところ見ても最大の争点はそこ。
 地方自治体の選挙に関係なくないか、とは思うものの。
 韓国人にとって「政治」でもっとも大きいのは不動産がどのように扱われるかですからしかたない。

 というかですね。「取材の結果」ってなってますが。
 検察総長は高位公職者の一員なので、世帯単位での財産内容公開が義務づけられています。
 なので、このことも公知であったはずです。
 だけども、ハンギョレは公開をここまで引っ張ってきた。
 明後日のソウル・釜山同時市長選挙にぶつけてきたのでしょう。
 そして「ほら見ろ、保守派だってこうやってるんだ!」と糾弾し、与党側を有利にしたいという目論見だったのでしょうけども。
 まぁ……弾がしょぼすぎるなぁ。


 ムン・ジェイン政権に向かって4年間、ふつふつとたまってきた鬱憤が噴出しようとしているのですから。
 こんな弾ではどうにもならないと思います。
 投票日に即日開票され、おそらくはムン・ジェイン大統領のレイムダック化が進む結果となることでしょう。


韓国で上司のスマートフォンを取り上げようとして暴行した検事、重罪で起訴されて「あれは暴行ではない」「ただ身体が密着しただけ」とか言い訳をはじめる

韓東勲検事長に飛びかかった検事「暴行ではなく偶然体の上に密着」(朝鮮日報)
 携帯電話押収の過程で韓東勲(ハン・ドンフン)検事長を暴行したとして、特定犯罪加重処罰法違反の罪で起訴された丁珍雄(チョン・ジンウン)光州地検次長検事は20日、ソウル中央地裁で開かれた初公判で「暴行の事実はない」とし、無罪を主張した。

 出廷した丁次長検事は「(検察の)公訴事実はまるで私が故意に韓検事長の体の上に乗ったかのように記されているが、暴行するために押したり、上に乗ったりした事実はない」とした上で、「当時の状況で偶然に私が韓検事長の体の上に密着したのは事実だが、それは携帯電話を確保する過程でバランスを崩したものだ」と述べた。

 丁次長検事はまた、自分には「職権を乱用する意図」がなかった以上、特定犯罪加重処罰法上の「涜職(とくしょく)暴行罪」は成立しないとも主張した。

 涜職暴行は裁判所、検察、警察の公務員が職権を乱用し、他人を逮捕、監禁、暴行した場合に適用される。単純な暴行罪よりも罪が重く、5年以下の懲役と10年以下の資格停止に処される。傷害に及んだ場合には加重処罰規定があり、1年以上の懲役が加わる。
(引用ここまで)


 むー、この記事か。
 ちょっと長くなるけどチャンネルA事件というものを整理するのに書いておくか。
 チャンネルAは東亞日報傘下のケーブルテレビ局。
 そこの記者がシンラジェンという製薬企業にまつわる投資疑惑について取材する際に、「私はハン・ドフン検事長と親交がある」「証言しなければどうなるかな?」といった脅しをシンラジェンの元筆頭株主にかけたのですね。
 その件でこの記者は逮捕されています。

 んで、ムン・ジェイン政権が「ハン・ドフン検事長は実際にこの記者と共謀関係にあった」として、ユン・ソンニョル(ソクヨル)検事総長の懲罰要件のひとつに入れたのですよ。
 「メディアの記者と共謀して恐喝するとは、法曹界の風上にも置けない!」といった具合。
 ところが法務部長官の手下と言っていいレベルの懲罰委員会ですら、「記者と検事長が共謀関係にあったとはいえない」「証拠がなにもない」としてこの件での懲罰はできないとしたのです。
 要するに「記者が知っているだけの検事長の名前を挙げて取材対象に脅しをかけた」というだけの事件だったとの話。
 それを政権側が検事総長バッシングの手段としてしまったために、こんなどうでもいい話が延々と問題になり続けているわけです。

 といった感じで政権に近しい側の検察派閥であるこのチョン・ジンウン次長検事が、上司であるハン・ドフン検事長に対して「記者と癒着があるかどうか確認するためにスマートフォンを寄こせ」と押収を迫ったのですね。
 なんとしてでも記者と検事長の癒着を証明しないと、政権のメンツがたたなくなってしまうので。
 で、ハン・ドフン検事長がスマートフォンに手をかけた瞬間、「証拠隠滅だ!」と叫んでチョン・ジンウン次長検事は飛びかかってマウントポジションを取った……というのがこの暴力事件の全貌です。

 ……くっだらないなぁ。
 事件として成立しようのないものなのに、なんとかして関係性を見つけようとした結果、ですね。
 セウォル号沈没事件について、望む結果が出るまで捜査団を結成し続けるのと同じ構造です。

 当時は凱歌をあげていたチョン・ジンウン次長検事ですが、この暴力事件がただの暴行ではなく重罪の瀆職暴行罪にあたるとして起訴されてさすがに焦っている模様。
 暴行があったとしたら瀆職暴行罪に直結するので「あれは暴行ではない」「ちょっと身体が重なっただけだ」と言い訳しているとのこと。
 いやぁ……くだらない。
 ザ・キングという検察汚職を描いた韓国映画があって、いろいろと「うわ、この光景見たことあるわ」みたいな事件が出てくるのですが。
 現実のほうが映画をはるかに凌駕してしまっているという。
 韓国社会、侮れないわ……。

いつの間にかプライムビデオ対応タイトルになってました。韓国社会の理解に役立つ映画です。
ザ・キング
2018-09-05


検察総長との抗争に負けた「チュ・ミエ法務部長官が辞意を表明した」→フェイクニュースでした……なお、後任者は国会で野党議員にヘッドロックしていた人物

韓国法務長官の辞意ミステリー…自意ではなかった?(中央日報)
青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)が秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の辞意表明発表から20日が過ぎても公式的に受理したかどうかを明らかにせず、疑問が提起されている。政界と法曹界では、青瓦台の発表とは違い、秋長官は実際には辞表を出していないという話が広まっている。

中央日報の取材を総合すると、政界などでは秋長官が昨年12月16日に尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長に対する停職2カ月懲戒処分の裁可を受けるために青瓦台に入り、文在寅(ムン・ジェイン)大統領から辞意表明の勧告を受けたという話が出ている。ある法曹界の関係者は「文大統領が面談を終えて出ていく秋長官に春秋館に寄っていくよう話したと、当時の状況をよく知る人から聞いた。しかし秋長官は面談直後に青瓦台をそのまま出て行ったようだ」と話した。春秋館は青瓦台担当記者が常駐するところだ。すなわち、文大統領が秋長官に辞職を勧告しながら自ら辞意表明をするように話したが、秋長官がこれを拒否したという意味と解釈される。

秋長官が先に辞意を表明したと明らかにしながら「文大統領が秋長官の辞意表明と去就表明を高く評価し、熟考して受け入れるかどうかを判断することになるだろう」と伝えた青瓦台の当日の公式発表とは相当な温度差が感じられる。

実際、秋長官の当日の動きからも辞意表明の雰囲気は全く感知されなかった。秋長官は青瓦台の辞意表明発表の4時間前、公式行事で「検察改革を実現させる」と強調した。このため法曹界では「秋長官が事実上更迭されるのでは」という見方が出ていた。実際、6日まで秋長官の口で辞表を出したという話が出たことはない。秋長官はこの日、あるメディアのインタビューでも「辞職することになった理由」を尋ねられると、「やってみればつまずいたり転んだりする。私ではなくても他の人がすることもある」と答え、妙な余韻を残した。
(引用ここまで)


 個人的にはこちらもかなり面白かった記事なので、ピックアップしておきましょう。
 ユン・ソンニョル検察総長と戦って敗れ、辞意を表明していたとされるチュ・ミエ法務部長官ですが、実際には辞意を表明することはなかったことが判明しています。
 「辞意表明があった」とされる当日もフェイスブックに「検察改革を実現させる」と書きこみし、法務部長官を続ける気満々なところを見せつけていたそうです。
 で、その後にムン・ジェイン大統領から自主的な辞職を促されたものの固持し、やむなくムン大統領から更迭の意思を表明されるにいたってそのまま記者会見等することなく大統領府から帰ってしまったとのこと。
 チュ・ミエ長官的には正義の戦いを繰り広げた、という意識なのでしょう。
 あくまでも正義の側である自分が更迭されるのはおかしい、ユン総長の懲戒が裁判所に否定されて無傷のままであるのならなおのことだ……というつもりかな。

 ちなみに例の大統領府の国民請願掲示板では「チュ・ミエを法務部長官として留任させろ」という書きこみに対して41万もの賛同があったそうですよ。
 ムン・ジェインの支持層からしてみれば、「正義のチュ・ミエ長官を更迭するとはなにごとだ」という認識。
 すべての要求が通るべき、ということなのでしょう。

 さて、更迭されたチュ・ミエ法務部長官の後任ですが。
 これもなかなかの人物です。

「国会でヘッドロック」朴範界議員、法相就任2日後に被告人席に立つ可能性も(朝鮮日報)

 韓国国会ではよくあること。
 ちなみに、以前の国会の議席数変更での暴力騒ぎだそうです。
 「北朝鮮へのビラ散布を禁止する法案」に対してアメリカが文句をいろいろとつけていますが、それに対して韓国側は「議会に乱入を許すような連中が『民主主義』を云々するなんて片腹痛い」と言い出しているそうですが。

韓国国会外交委員長、対北ビラ禁止法関連で『議会乱入の米国が、韓国に民主主義や人権を訓戒できるのか?』(シンシアリーのブログ)

 国会にチェーンソウやら催涙弾を持ちこんでいる連中がそれを言うこと自体がコメディですね。
 おまゆうはKコメディの基本。

ムン・ジェイン政権に叩かれた検察総長、次期大統領候補として支持率1位に……保守派、中道派からの支持を一気に集める

ユン・ソクヨル、次期大統領候補として支持率30%突破……中道・保守からの流入(韓国日報・朝鮮語)
ユン・ソクヨル検察総長が次期大統領候補選好度調査で支持率30%を越えて3強構図を見せたイ・ジェミョン京畿道知事、共に民主党の李洛淵代表を抜いて誤差の範囲外で1位を占めた。

3日YTNがリアルメーターに依頼して、新年初日1日と2日の両日、満18歳以上の男女1000人を対象に実施した世論調査の結果、ユン総長は30.4%の支持率を見せた。支持率30%を超えて誤差範囲を超えて1位を占めたのは今回が初めてだ。

イ知事は20.3%、イ代表は15%で、差の範囲内でそれぞれ2位と3位を記録した。標本誤差は95%信頼水準で± 3.1%ポイントだ。

性向別で見た場合、中道層と保守層がユン総長を好んだ。進歩層では、イ知事が38.1%で最も多くの支持を受け、20.2%を得たイ代表を上回った。
(引用ここまで)


 元日に「与党の国会議員はユン・ソンニョル(ソクヨル)検察総長を弾劾しようとするものの、ムン・ジェイン大統領側は早急に幕引きを図りつつある」という話をしましたね。
 その大きな理由がこれ。
 すでに次期大統領として保守派から大きな支持を得るようになってしまっているのです。
 この1〜2日に行われた世論調査ではついに30%を突破。

 そもそもチュ・ミエ前法務部長官がユン総長に対して懲戒を科そうとしていた理由のひとつに「次期大統領候補として世論調査に掲載されたことを放置していた。政治的中立に反している」というものがあるのですね。
 なに言ってんだって感じではありますが。
 それだけ次期大統領候補として、ユン総長を恐れているということでもあるのでしょう。
 というか、保守派にはまったく人材がいないので、ユン総長さえ潰しておけばなんとかなるということで潰しにかかったのですが。
 逆にそれがユン総長の政治的な地位を高めることになってしまっている。
 ということで、もう幕引きを図りたいというのが本音というわけなのです。

 それ以外にもちょっと興味深い世論調査結果があるので、ちょっとあとで取り上げる予定です。
 4日からは通常更新予定。