米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、日本5国が中国の進出が加速化している太平洋島嶼(島嶼)国家との経済・安保協力を強化するための非公式機構である'青い太平陽動天井(Partners in Blue Pacific・PBP)を結成して、今後、韓国の参加が焦点になっている。 (中略)
PBPの結成はクアッドの結成、インド太平洋経済フレームワーク(IPEF)の発足、NATO首脳会議(29∼30日、スペイン・マドリード)に韓国・オーストラリア・ニュージーランド・日本首脳の招請に続き、米国が対中包囲網をさらに密にする行動とみえる。 米国の牽制網を突破するため、太平洋島国との関係強化を模索している中国が反発したこと、米中対立がさらに激化するものとみられる。
韓国とカナダ、ドイツがPBPに追加で参加するだろうという見方も出ている。 米戦略国際問題研究所(CSIS)のチャールス・エーデル(豪州)は、ファイナンシャルタイムズ(FT)とのインタビューで「韓国、カナダ、ドイツを含む他国もPBPに関心を表明した」、「同じ考えを持つパートナーとの協力は、太平洋で中国の行動と影響に対抗することに成功する可能性を高める」と明らかにした。
韓国の外交通商部関係者は26日、これと関連して「PBP参加と関連しては特別な立場がない」、「以前からも(PBPのような非公式機構に)参加するかどうかに対する立場の発表をしたことがなかった」と話した。 韓国政府は米中対立と共に、戦略的価値が高まっている太平洋島国に対する全方位的な外交の強化に乗り出しており、今後、PBP参加を検討するしかないという観測も提起される。
(引用ここまで)
昨日伝えられた太平洋諸島へのサポート枠組みであるPBPについて、詳細が伝えられるにつれて「あれ、これ韓国も入ってなくちゃやばいんじゃないの?」といった感じになってきましたね。
既報のように参加国は日米英豪NZ。
これにフランスとEUがオブザーバー資格で参加。
ソロモン諸島と安保協定を結んだ中国に対抗するための枠組みであることは間違いないところ。
デフォルトしたスリランカに進出しようとしていることに対抗する部分でもあるかな。
ただ、こうした安保がからむ対中国包囲網についてアメリカが韓国の参加を許すかどうかはかなり疑問。
IPEFについて韓国への参加を促したのはサプライチェーンについてのものだったからではないかと感じられます。
クアッド、AUKUS、PBPといった安保にからむ枠組みには韓国の参入を許していない。
フィナンシャルタイムズには「PBPには韓国、カナダ、ドイツも関心を示している。フランスはもう少し詳細を詰める時間があればパートナーの一員になったかもしれない」といった一文が掲載されています。
US and allies launch initiative to help Pacific Island nations(FT.com・英語)
CSISの一員がそう述べている、というだけですが。
ただ、明らかに韓国には声がかけられていない。
記事中にあるように外交部(外務省に相当)も「現状ではPBPに対していかなる立場表明もない」としています。
ユン政権は対中国政策を変更するとさかんに言ってますが、日米を含めて周辺国はその言葉を信じ切れていないのが現状。
文明の衝突でも描かれたように韓国は「中国文明の一員」ですから。
パク・クネが天安門に登り、ムン・ジェインがTHAAD問題で三不の誓いを捧げたことは実に自然な成り行きに見えました。
その方向性を本当に変えることができるのかどうか。
いまのところは信頼に値しない、と考えているのがPBPの参加国になれなかった理由じゃないでしょうかね。
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