韓国の憲法裁判所は19日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の罷免の是非を判断する弾劾審判の宣告日を業務時間が終了する午後6時までに発表しなかった。21日に宣告するには19日までに発表する必要があるとされるため、事実上、決定が言い渡されるのは来週以降に持ち越されることになった。
憲法裁の裁判官はこの日も評議を行った。
宣告前後の安全確保のために警察やソウル市、区などと協議する時間が必要なため、宣告の2日前には各方面に通知する必要があるとされ、憲法裁が当日や前日に宣告日を告知する可能性は低いとみられている。 (中略)
決定が遅れている理由については争点の細部に対する検討が終わっていないという見方や、「全員一致」の結論を出すため調整中との見方、決定文の内容を協議中との見方など、評議内容の公開が禁止されているため、憶測だけが飛び交っている。
(引用ここまで)
憲法裁判所によるユン・ソンニョル大統領への弾劾裁判、だいぶ長引いています。
当初は14日前後にも判断が下されるとの見通しでしたが、今日になってもまだ宣告日の告知すらされていません。
警備の都合上等も考慮すると、どんなに早くても宣告日は来週になることが事実上決定しています。
これまでの2回の弾劾審判については60日、90日ていどで判断が行われてきたのですが、今回は100日を超えています。
なぜここまで遅れているのかについて記事では「意見を全員一致にするためにすり合わせが行われている」「決定文の中味を協議中」としています。
ま、想像に過ぎないのですが。
どちらにせよ過去の事例よりははるかに揉めているのは確かですね。
すでに弾劾の賛否について韓国は真っ二つに割れています。
この週末に向けて賛否それぞれで集会が行われています。宣告日が告知されないので先々週の週末あたりからずーっと散発的にやっているんですよね。
左のプラカードを掲げているのが弾劾賛成派、野党・共に民主党支持層。
右の太極旗と星条旗を掲げているのが弾劾反対派。与党・国民の力の支持層です。
今回の戒厳令→弾劾騒ぎでまた国民間の分断が深まってまして。
こんな世論調査の結果が出ています。
弾劾裁判の結論 「受け入れる」54%・「受け入れない」42%(KBS WORLD)
小競り合いも起きているようですが、現在のところは警察が集会周辺で出張っているので事件らしい事件は起きていない模様。
共に民主党の国会議員が「ユンを弾劾せよ!」との記者会見を開いている際に卵が投げられて命中したなんてニュースもあります。
憲法裁の前でユン罷免を促したペク・ヘリョン「卵洗礼」警察「容疑者追跡中」(東亞日報・朝鮮語)
分断先進国として分断が深まると国がどうなるのかって姿を見せてほしいものです。
ここにさらに底なしの不況まで加わっているのですから。
どうなることやら、といったところです。
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