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2020年12月

慰安婦賠償判決の後、韓国政府が取り得るシナリオは3つ……最終的には手詰まりか

日本、「慰安婦賠償判決」国際司法裁判所への提訴を検討(ハンギョレ) 日本に「国家賠償」命じた「慰安婦判決」、その後のシナリオは(ハンギョレ)
韓国司法が8日に下した日本軍「慰安婦」被害者への賠償を命じる判決について、日本のメディアは国際司法裁判所(ICJ)への提訴の可能性に言及している。人類に対する「反人道的不法行為」である慰安婦問題をめぐる、30年にわたって繰り返される外交攻防を終えて、判決を履行させるには、韓国においてもこれに応じることを積極的に検討しなければならないと見られる。 (中略)

 韓国政府が日本の提案を拒否すれば、残る代案は3つだ。日本は、同判決に対する控訴などを行わないことを明らかにしているため、一審判決が確定される。この場合、判決をどのように履行させるかが今後の課題として残る。

 まずは、12・28合意に沿って作られた和解・癒し財団に日本が拠出した金額(約108億ウォン)のうち、残る金額(約50億ウォン)でこの判決が履行できるかどうか、外交部が日本政府と協議する可能性だ。 (中略)

 二つ目の代案は判決の強制執行だ。(中略)駐韓日本大使館などの外交資産は、外交関係に関するウィーン条約第22条に則り「強制執行」はできず、他の財産を探し出さねばならない。理性的に考えれば考慮しうる選択肢ではない。

 三つ目の代案は長期対峙だ。判決は確定したものの、執行できないまま長期の課題として残しておくのだ。この場合、8日の判決は、慰安婦問題に対する日本の法的責任を認めた韓国司法の初の判断という「象徴的な判決」として残ることになる。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権ともっとも思想的に近しいハンギョレ新聞も「慰安婦裁判に勝ったものの、これからの韓国は手詰まりだ」という記事。
 日本政府は国際司法裁判所(ICJ)への提訴をほのめかしていますが、何度も書いているように同意がなければ裁判そのものがはじまりません。
 ただし、提訴そのものをすればICJからの出廷の要請が出るので、韓国への圧力になることは間違いないですけどね。
 日本政府の立場としては「日本はICJで決着をつける用意があるのだが、韓国が拒否している」という言いかたができるわけです。

 どちらにしても韓国政府の立場としてはICJには出てこないのではないかと思われます。
 前例では主権免除が認められていますしね。
 で、ICJへの提訴を韓国政府が拒絶した場合は3つの選択肢が考えられる、とのこと。

1)慰安婦合意で残された日本からの供出金(約50億ウォン)を賠償に割り当てる。
2)日本政府の財産を強制執行で差し押さえ、売却する……ただし、理性的には取り得ない手段。
3)なにもせずに判決を「象徴的なもの」とする。

 ……要するに手詰まりだと。
 1の慰安婦合意の供出金を使う、という話はそこそこ取り上げられているのですが。
 本来の使用用途(財団を設立し、元慰安婦らに)と異なっているので、日本政府との協議が必要ともされています。
 でもまあ、やろうと思えばできるんじゃないかという気もしますけどね。勝手にやればいい、と。
 いまさら「慰安婦合意に基づいて〜」とか韓国政府が言い出すのも片腹痛い話。
 3の「判決を象徴的なものにする」というのは、ギリシャがドイツに対してとった手段ですね。

 ボールがどちらにあるかといえば、明白に韓国。
 そしてそのボールを持て余していると。
 ハンギョレが「実質的には手詰まり」って言っているようじゃ、望みはなにもないんじゃないでしょうかね。
 破れかぶれでICJの提訴に同意する……とかもあり得なくはないかなぁ。

いまだに韓国人の中では「兵役忌避者は裏切り者」という認識がある、という話

ユ・スンジュン「一体、私の罪名は何でしょう……魔女狩りされている」と再度呼びかけ(YTN・朝鮮語)
歌手ユ・スンジュン(スティーブ・ユ)が自分は兵役問題と関連し、法を破ってはいないと主張し、国内に入国を許さない政府に謝罪を要求した。 (中略)

彼は先月キム・ビョンジュ共に民主党議員が国籍変更を介して兵役忌避しようとする行為を防ぐ「兵役忌避防止5法」を発議した後から悔しさを訴える映像を相次いで掲載した。

いわゆる「ユ・スンジュン防止法」と呼ばれたこの法案は、兵役義務を履行せず、韓国国籍を放棄した男性の国籍回復を許さず、その男性の入国禁止もできるようにした。

これに対してユ・スンジュンは「私のイシューの本質は、公正性と公平性」として「市民権取得が兵役忌避とみなされ、法の公正な審判や適法手続きを確かめることもないまま19年になっていくよう、政府が一方的に個人の入国を防ぐことが正しくて適法なのか」と反問した。

また「私に本当に違法行為があったのなら、当然罰を受けなければならない。しかし、違法行為がなかったにも関わらず、19年という長い歳月の間、人権を無惨に侵害したことについて、政府は特に法務部は謝罪し責任を負うべきだ」と主張した。

ユ・スンジュンは「私は追放されるべき犯罪を犯した人ではない」と強調した。彼は「韓国政府は、私が不法を行なわなかった、まだ兵役法に違反した怠け者と言う。私はアメリカの市民権取得による兵役免除者で怠け者ではない。一体、私の罪名はなんなのか」と問いただした。
(引用ここまで)


 ユ・スンジュンことスティーブ・ユがYouTuberとして韓国政府を責めている、というニュース。
 以前にちらっとエントリを書きましたが、このスティーブ・ユはかなりたちの悪い兵役忌避を行いました。
 アメリカと韓国の二重国籍者だったのですが、「韓国人として兵役に行くのは当然だ」と宣言。兵役庁もその宣言を受けてさまざまな恩恵を施していたとされています。
   で、兵役直前になってアメリカに渡りそのまま韓国国籍を破棄。
 その後、韓国政府は「スティーブ・ユ」となった彼の入国を認めることなく19年が経過しています。

 ま、実際のところをいえば、外国籍者の入国を認めるかどうかは当該国の判断にすべてが委ねられています。主権国家の権利のひとつ。
 以前、日本も大麻吸引歴のある韓国人芸能人の入国を拒絶したことがありましたが。
 その際に韓国外交部から「なぜ入国を拒絶したのだ」という問い合わせがきましたが、日本からは「個人情報なので明かせません」で終了でした。

 というわけで、スティーブ・ユ氏の入国を認めるかどうかは韓国政府の判断によるのです。
 「兵役忌避した輩はこうして晒し上げ、国外に逃げたら二度と韓国には入国させない」というさらし首のような扱いを受けている……というのも実際ですけどね。

 ただ、面白いのはこのニュースに対して4000以上ものコメントがついていて「私の罪はなんなのだ」という問いに対して「アメリカ国籍を取得したことだろ」「兵役に行かなかったことじゃない?」って連呼されて、コメントランキングでトップになっているっていう。
 いまだに韓国人の中では兵役忌避というのは大きな罪なのだなぁ……と。

イラン政府関係者「韓国を侮辱する必要があった」とタンカー拿捕について語る

イラン強硬派「韓国は侮辱を受ける必要があった」(東亞日報・朝鮮語)
チェ・ジョンゴン外交部第1次官がイラン革命防衛隊に拿捕された韓国船舶と、国内に凍結されたイランの原油輸出代金関連交渉のために10日、イラン首都テヘランに到着した。彼は12日までイランに滞在してカウンターパートであるアッバスアラシャ外交次官などと関係者に会って、この問題を議論する。しかし、10日の英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、イランの強硬派が「韓国は侮辱を受ける必要があった」と述べたと報道して交渉が容易ではないことを予告した。

この関係者は「韓国の船舶拿捕とイランのウラン濃縮限度を20%高めた措置は何の関係もありません、米国に向けた挑発でもない」とし「船舶拿捕は韓国が我々の凍結された資産を解除するようにするための経済的決定」と重ねて強調した。
(引用ここまで)


 英フィナンシャルタイムズに「テヘランの強硬派に近い政権内部関係者」が「タンカーの拿捕は韓国を侮辱する(slap in the face)必要があったために行った」と語っています。

Iran’s $7bn battle: Tanker seizure ‘slap in the face’ to South Korea(フィナンシャルタイムズ・英語)

 記事中で件の関係者は「アメリカに向けた挑発でもない。またウラン濃縮度を上げたことにも関係ない」「我々の凍結された資産を解除するための経済的決定」と述べています。
 タンカーによる海洋汚染どこ行った(笑)。

 以前も書いたようにイランからの視線ではそうなるでしょう。
 70億ドルっつーたら、イランのGDP2%相当ですからね。
 イランは韓国以外にも中国、イラク、インドなどに凍結された1000億ドル以上の資産があり、それらに対しての圧力ではないかともされています。
 中国、インドなどについては相手として大きすぎる。
 隣国であるイラクとは直接対決は避けたい。
 というわけで、やはりこの局面でも「適度な大きさ」である韓国が選ばれた、ということですね。

 アメリカに対する挑発ではない、としていますがその前段で「アメリカは政権交代における混乱で国内が緊張しており、アメリカ人はなにもできないだろう」と言っていたりもするのですが。
 まあ、アメリカに対する報復の部分もありつつの、凍結された資産を返せという韓国へのアピールでもある……というのが実際のところかな。

 とりあえず、この凍結資産をまずワクチン代金として使えることを確約してほしい、そして将来的には資産凍結をやめろ、と。
 一応、がいこうぶの第1次官がイラン現地に飛んで交渉を開始しているとのことですが。
 いろいろとハードルは高そうですね。

韓国大統領府は「慰安婦問題に主権免除を適用しない」との判決に沈黙を続ける……「望んだ判決」ではなかった模様

「100億の合意金は誰が持っていった?」慰安婦訴訟、日本政府への賠償判決に韓国ネット世論が憤る理由(文春オンライン)
 韓国・ソウル中央地裁が1月8日に下した、慰安婦問題をめぐる日本政府を相手にした損害賠償請求訴訟の判決が波紋を広げている。 (中略)

 慰安婦問題の関係者からは「歴史的な勝訴判決」との声が挙がる一方、日本から見ると意外に思われるかも知れないが、大手メディアや韓日外交の専門家、さらにはネット世論では、この判決に対して“冷淡な反応”が続いている。 (中略)

 判決後、直ちに南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を招致して「強い遺憾」を表明した日本政府とは対照的に、韓国の大統領府は一日中、沈黙を通したのだ。

 この日の午後、大統領府の報道官室で行われたバックブリーフィング(公式ブリーフィング後の非公式ブリーフィング)では、今回の判決と、日本政府が「遺憾」を表明したことに対する大統領府の立場を問う記者の質問が続出したが、「外交部が説明するだろう」という言葉だけを繰り返した。 (中略)

 実は今回の判決によって、文在寅政権が苦境に陥ったと分析している韓国人の日韓問題専門家が多い。 (中略)

3大紙の一つ、『朝鮮日報』は、「率直に言って韓日関係は答えが見えない」という政府関係者の言葉を引用し、次のように指摘した。

「外交部は内部的に“訴訟却下”の可能性に重きを置いていたが、予想外の判決に困惑しているという。元慰安婦らに対する国民の声援とは別に、この判決が韓日関係にとって突出した変数になった」(電子版1月9日)
(引用ここまで)


 今回の判決が出た後の韓国側の反応についていろいろと言及している記事。
 ここでもやはり韓国政府はこの判決を望んでいなかった、とされています。

 そういえば木村幹教授も「韓国政府筋が年末までは楽観していたのが、慌てはじめていた」なんてTweetをしていましたね。



 判決からの外交部によるコメントまでの反応の遅さを見ても、韓国政府的には「予想もしていなかった」、そして「期待していなかった」判決が出てしまった、というのは間違いないところ。

 その一方で今回の判決は韓国政府、ひいてはムン・ジェイン大統領が導き出したというのも間違いないところなのですよね。
 政府間の合意である慰安婦合意を「被害者が納得していない」というやりかたで一方的に(実質上)破棄して、政治決着を忌避した。
 さらに徴用工裁判によってパンドラの箱が開かれて「日韓併合時期の出来事はすべて悪」という方向性に定まったのです。
 今回の判決はそうやって敷かれたレールの上に乗った電車が進んでいる一環でしかない。

 これ以降、一方的に電車は進むしかない。もうすでにレールは敷かれてしまっているのですから。
 日本側からは「どんな約束をしたところで覆される可能性があるのだから無意味」と韓国との関係性に虚無感が出てしまっている。
 まあ、それこそがムン・ジェイン政権の望んだものであるのでしょうが。
 自らの行動が行き過ぎていたことに気がついたけども、後戻りはできない状況。
 そしてさらにバイデン政権が発足して圧力が加えられるのも間違いない。
 ムン・ジェイン自ら、取り得る選択肢を狭めてきた結果がこれ、ということですね。


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 んで高円寺に整体に行った帰りにトルカリとエリックサウスで迷ってコイントスでエリックサウス ビリヤニ&カレーセンターに決定。

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 炊き待ちにラムローガンジョシュとロティ。
 そしてフィッシュビリヤニ(鯖)。エリックサウスは間違いないなー。

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