姿現したKF-X 1号機... 「インドネシアの排除」へ旋回(SBS・朝鮮語)
斜めにそびえる尾翼、戦闘機の目であるAESAレーダーが搭載されるノーズコーンは、レーダー波の反射を最小限に抑えるためステルスデザインの機体、韓国型戦闘機KF-X試作1号機です。
昨年9月に組立を開始して以来、初公開される現在の様子です。
全体的な形状が、世界最高の戦闘機、米国のF-22ラプターに似ています。
キム・デヨウン韓国国家戦略研究院研究委員「機体全体がレーダー波の反射を防ぐ反射角配置形状を持っています。欧州のユーロファイターやラファールよりも少し高いレベルのステルス性能を持つのではないだろうか(と思います)」
(中略)
1号機は4月のロールアウト、すなわち公開イベントを通じてデビューを見せます。
続いて地上試験、そして来年から本格的な飛行試験をした後、2026年までに開発を終える予定です。
私たち独自の技術でステルス戦闘機を保有することになるでしょう。
技術的難関をひとつずつ超えている中で、ビジネスの足かせに浮上したのは20%資本参加している、インドネシアの分担金未納です。
先週の日曜日、ソ・ウク国防長官とカン・ウンホ防衛事業庁長がこの問題を協議したことが確認されたが、1兆5千億ウォンの分担金を政府と開発企業である韓国航空宇宙産業が一定の割合で分けて負担する案を検討したことで知られました。
(引用ここまで)
先日、マクロン大統領が訪印して、インドとフランスが防衛協力を推し進めることについて合意しました。
日米豪印によるクアッドについても言及し、フランスはクアッドの近くにいる、近く軍事演習を行うと述べました。
で、その際にラファールの技術移転を含めた現地生産について100機以上を導入するのであれば70%ていどの技術移転も可能と提案があったというニュースがありました。
それ以下の少数導入でも部品製造をインドに委託することは可能だ、という提案でもあったようですね。
On Rafale and deadly Panther choppers, India gets a huge offer from France(Hindustan Times・英語)
それよりも前に契約が行われた36機のラファールはフランスで製造されており、こちらは今年末までに全機取得予定。
中国に対する抑止力として期待されています。
中国はインド国境近くに虎の子のJ-20を配備しているとのことですが、正直なところ戦闘したくはないでしょうね。現在の中国の技術レベルが知られてしまうので。
その一方でインドネシアはこの技術移転を含めた契約をなんとかインドネシアに持って来れないかと画策しているようです。
先週あたりからスコルペヌ級潜水艦、ラファール等の輸出についてフランスと合意がある、もしくはあった……というニュースがインドネシアメディアからぽつぽつと出ているのですが、インドネシア語なので翻訳サイトを通してもちょっと主旨がわからない。
とりあえずダッソーからはインドネシアに対してなんのリリースも出ていないことは確認しています。
どちらにせよフランスは防衛装備品の輸出をインド、もしくはインドネシアを橋頭堡としてアジア攻略をしたい模様。
うまく競らせているという感じかなー。
より現実的なのはすでにラファールを導入しているインドではないかと思いますが。
インドでの国産戦闘機であるテジャスMk.1Aとのハイローミックスになるようですね。
あ、そうそう。KF-Xの話題もありました。
そういった一連の光景を見た韓国が「インドネシアは離脱する」という前提でKF-Xの開発を進めると決めたのではないか、とのSBSの報道。
まあ、このあたりの話は
何度もしてきているので省略。
そりゃ手に入るのであればいつになるのかも分からないKF-Xよりも、現実に何度も戦闘を経験しているラファールのほうがいいでしょうよ。
一応、この報道が出た翌日には国防部から「韓国政府がインドネシア離脱を想定しているというのは事実無根である」というニュースも出てはいるのですが。
ま、現状だとそう言うしかないですわな。
んで、ピックアップしたSBSのニュースで面白いのは「独自のステルス戦闘機」って言い切ってしまっているところ。
形状がF-22に似ているのでステルス能力がある、とのことですが。
製造元のKAIは一度も「KF-Xにステルス能力がある」とは語っていないのですよね。
防衛事業庁も同様。
韓国の国会議員やメディアからは「韓国独自のステルス戦闘機!!」と噴き上がった話が何度も出てるのですが、KAIからは「RCSは低下させる努力はしていますけど、ごにょごにょ……」「
将来的にはウェポンベイをつけて被発見率を低下させたい」といった感じ。
まあ、カナード翼のあるラファール、ユーロファイタータイフーンよりもRCS高かったら話になりませんけどね。