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2021年01月

アメリカ次期上院外交委員長「ムン・ジェインの『共産党祝賀発言』に失望した。自由・民主主義を標榜する国として立ってもらいたい。こんなことのために我々は朝鮮戦争で血を流したのか?」と発言

「文の中国共産党への祝いに失望……こんなことのために我々が血を流して韓国守ったのか」(朝鮮日報・朝鮮語)
ロバート・メネンデス次期米国上院外交委員長は1日(現地時間)本紙との画像のインタビューでムン・ジェイン大統領が先月26日、習近平中国国家主席との電話通話で「中国共産党創立100周年を心からお祝いする」と述べたことについて「失望(discouraging)し、心配(concerning)でもある」とした。彼は「中国が香港人にしたこと、台湾に加える脅威などは懸念そのものだ。(中国共産党の)そのような歴史に祝いの言葉を述べるとは、なんのためなのか私にはよく分からない」と述べた。

彼はまた、中国が人工知能(AI)と顔認識などの最先端技術を動員した「『デジタル全体主義』を自国だけでなく、世界中の他国でも促進している」とした。続いて「ムン大統領が習近平へのお世辞(flatter)のためにそんなことを言ったかもしれないが、最終的にはそれ(中国共産党の価値)を、我々は世界や韓国と共有する価値がないという点を理解していることを願う」としながら「こんなことのために私たちは一緒に血を流して韓国の防衛と朝鮮半島の非核化のために続けて、リソースを投入したものではない」と述べた。

彼は「米国は韓国が中国に対抗して、必ず米国側につかなければならないとお願いするものではない」とし「破壊的な(6・25)戦争の後、韓国を強い国、信じられない経済的成長を作ったその原則を擁護してもらうこと」とした。また「これは米中対決で韓国が米国側につくといった問題ではなく、我々が共有する民主主義、自由市場、法治、反腐敗、紛争の平和外交的な解決、人権などの価値を守るための問題」とした。彼は「私たちが知っている韓国人は常に民主主義を愛し、人権を遵守し、国際秩序、法治、公平で開かれた取引市場を信じていた」とし、「中国が南シナ海でやっていることを見れば、韓国が歴史のどちらの側に立ちたいと思うべきか分かるでしょう」と述べた。 (中略)

韓国政府が望む北朝鮮制裁緩和・解除の可能性については「北朝鮮がバイデン政権の関与にどのように反応するかにかかっている」とした。「もし北朝鮮が朝鮮半島を非核化し、核プログラムを戻し、国際査察を受けようとする場合、制裁の解除や現在の水準の維持を含め、いくつかの対応をするに値する」とし「これらはキム・ジョンウンの出方次第」とした。
(引用ここまで・太字引用者)


 かなり長めのインタビュー記事で引用部分は1/3どころでなく短くなってます。翻訳サイトを通しても読む価値があるのではないでしょうかね。
 というのも「アメリカ人が期待している韓国の役割」というものが分かるからです。
 特に太字部分。

 自由主義国、民主主義国として中国にやれることをやり、言うべきことを言えという話ですね。
 5年前、当時のオバマ大統領も訪米してきたパク・クネ大統領との米韓首脳会談後に「中国が国際ルールにもとる行動を取った際には、韓国も意見すべきだ」ときっぱり言ったことがありますね。
 アメリカの同盟国として、民主主義国として、自由主義国として言うべきことを言うべきだ、と。
 我々はそのために朝鮮戦争で血を流したのであって、中国におべんちゃらを言わせるためではない……と。

 オバマ政権後期の韓国に対するいらつき具合がよく分かるエピソードではないでしょうか。その2ヶ月後の慰安婦合意につながる部分でもありますね。
 あ、ちなみにブリンケン国務長官ですが、慰安婦合意の成立を受けてアメリカ国内の韓国系団体に向かって「合意の精神に基づいた行動を取ることを望む」と言ったことがあるのですよ。
 当時の国務副長官でしたから、慰安婦合意の成り立ちの経緯もよく知っている……ということでしょう。
 バイデン政権はオバマ政権時代のスタッフを多く採用していることもあって、基本的な政策はオバマ政権後期のそれを引き継いだものとなるでしょう。

 それを考えると、ハーバード大学のラムザイヤー教授の「慰安婦は売春婦であった」との論文がこの時期に雑誌に掲載されるのも一連の流れといえるのかもしれません。
 discourageは「失望」と訳すよりも「落胆」くらいのほうがいいかなー。ため息をついているイメージ。言葉の強さとしてはdisappointよりもやや軽い意味合い。

 これ以外にも北朝鮮問題、北朝鮮へのビラ撒き禁止法等に言及しています。
 韓国に対しての失望感というのがよく伝わってくるインタビューですね。

韓国「まだ最後のチャンスがある」とWTO事務局長戦に一縷の望みをかける……能動的には動けないってだけでしょ

ユ・ミョンヒ「WTO事務総長」終盤の逆転?... 米バイデンの選択は(マネートゥデイ・朝鮮語)
WTO会議に出席したユミョンフイ... 「貿易・環境への取り組みを提案」(SBS Biz・朝鮮語)
次期WTO事務総長に挑戦状を出したユ・ミョンヒ通商交渉本部長の運命がジョー・バイデン米政府の手にかかっている。バイデン政権発足後も米中貿易紛争の解決策が見えないなど、まだ不確実な国際外交環境を考慮すればユ部長にも最後の希望があるという分析も出ている。

29日(現地時間)ロイターは、米国が次期WTO事務総長に誰を選択するか、積極的に検討していると報道した。デビッド・ビスビー在ジュネーブ米国代理大使はこの日、オンラインで行われた非公式WTO閣僚会議で「米国が他の加盟国とWTO改革に建設的に参加する」と明らかにした。彼は「米国はこのすべての困難な問題に関与する準備ができている」とも述べた。 (中略)

ある通常の専門家は「一般的に考えてみると、米国の支持候補の検討の立場を出したのは、既存の支持撤回の意思を意味する」とし「ただ、中国との葛藤が相変わらずであるという点で、ユ本部長が最後のチャンスをキャッチすることもできる」と述べた。
(引用ここまで)


 WTO事務局長戦で、ユ・ミョンヒ候補はまだ下りるつもりがない模様。
 WTOの会議に出席して「貿易と環境への取り組み」について提案するなど、まったく退く様子を見せていません。
 アメリカはバイデン政権になってからWHO脱退を撤回するなど、これまでの「ディール」優先ではなく多国間協議の場に積極的に出るようになっています。
 トランプ政権はWTOに対しても脱退をほのめかしていましたが、バイデン政権ではそのようなこともないでしょう。

 その一方でユ・ミョンヒは「アメリカの支持」という一点だけで生き残っていたものが、アメリカの政権交代ではしごを外された状態になっている。
 その一方でバイデン政権の対中国政策というものは多くがトランプ政権から継承されたものとなっています。アメリカ国民の要請であるから当然ではありますが。
 韓国は「国格を高めるためにWTO事務局長選に出る」としていましたが、もはや自分たちではなにも決められない状況に陥っているわけです。

 その一方で事務方からは「もういい加減にしてくれ」との声が出ています。

WTOトップ、早期選出求める声(共同通信)
 
 韓国としては進むことも退くこともできない。
 なにか理念があって立候補したというのであれば自分の命運を自分で決定することもできたのでしょうが。
 別にそういうわけでもない。
 明白に票では負けているのに中国とアメリカの間にはさまれて二進も三進もいかなくなっているだけ。
 クアッドやCPTPPにおける立場とまるきり一緒ですね。

韓国、「慰安婦は売春婦だ」とする論文に大騒ぎ。「三菱の肩書きがある教授だぞ」「論文が臭い」「この教授は親日派」と感情的な反論ばかり……これはいい展開だ

「慰安婦は売春」と主張の米ハーバード大教授、公式肩書きに「三菱」含む(中央日報)
韓国歌手ハ・リス、「慰安婦売春」米国教授に「表現の自由に対して責任取るべき」(中央日報)
保坂祐二教授、「慰安婦は売春」主張の米国教授に「親日派として知られている」(中央日報)
日本軍慰安婦が売春婦という内容を国際学術論文に書いた米ハーバード大学のジョン・マーク・ラムザイヤー教授の公式の肩書きに「三菱」が含まれていることがわかった。

ハーバード・ロースクールのホームページによると、ラムザイヤー教授の公式肩書は「三菱日本法学教授(Mitsubishi Professor of Japanese Legal Studies)」と書かれている。これは過去に日本企業の三菱がハーバード大学に巨額を寄付してできた肩書きという。

またラムザイヤー教授は幼少期を日本で過ごし、ロースクールに入学する前には日本の歴史を学んだ。2018年には日本政府の勲章である旭日中綬章を受章した。当時日本政府は「日本社会と文化に向けた理解と広報に寄与した」功労を認定し勲章を授与した。
(引用ここまで)

米ハーバード大学のジョン・マーク・ラムザイヤー教授が旧日本軍慰安婦は売春婦だったとの論文を発表し議論を呼ぶ中、世宗(セジョン)大学の保坂祐二教授は「ラムザイヤー教授は親日派として知られている」と話した。

保坂教授は2日にYTNラジオの番組に出演し、「青少年期まで日本で育ったので日本文化の影響を多く受けており日本語も流暢だ。この人がなぜこうした論文を書いたのかすぐにインタビューすべき」としてこのように話した。
(引用ここまで)


 韓国メディアはまずラムザイヤー教授の「慰安婦は売春婦に過ぎなかった」とする論文に対して一斉に「河野談話に反した内容だ」と反論
 ついで、今度は「三菱の名がついた肩書きを持つ教授だ」とのこと。

 で、ハ・リスという性転換を経た女優だか歌手だかの元男性が「この論文は臭い」と言い出し、いちゃもんをつける。
 臭いって(笑)。

 そしてホサカ・ユウキ教授が「この論文を書いたハーバード大学教授は親日派だ!」と糾弾。
 日本で過ごした時期が長く、日本文化の影響を受けた人物だと。
 ……その主張をしている自身が親韓を極めて帰化までしている日系韓国人だという、ジョークのような状況ですけどね。
 こうやって学者として論争をしかけるなら論文として出せばいいと思いますが、まあそれもできないのでしょう。

 誰も中身について反論していないし、できていない。
 まあ、まだ論文が掲載された雑誌が出ていないという面も大きいとは思いますが。
 こうしてレッテルづけではない、学問としての論争に持ちこまれるのは韓国としては望むところではないという自白ですね。
 しかも、日本発ではなくアメリカ発で。
 おまけにハーバード大学教授による論文という形。
 もしこれを主導している日本人がいたとしたらすごい手腕だと思いますが……さすがにそれもなさそう。
 個人的には面白い展開になってきたとは感じます。
 こうした感情的な反論が相次ぐことのほうが、日本にとっては有利な展開ですから。