北朝鮮へのコロナワクチン支援 「状況整うならためらわず」=韓国首相(聯合ニュース)
統一部の李仁栄(イ・インヨン)長官が北朝鮮に対する国連の公共インフラ分野の制裁を解除すべきで、南北の鉄道・道路協力などをその例として挙げた。また、新型コロナウイルス状況が緩和されれば金剛山(クムガンサン)個別訪問から再開できればとの考えを明らかにした。 (中略)
李長官は南北の鉄道・道路協力を例に挙げ、「保健医療協力と民生協力がある程度活性化すれば、いまは国連が制裁を適用している非商業用公共インフラ領域程度は制裁を解除することに国際社会が共感を形成したら良いだろう」とした。
また、金剛山観光問題についても、「団体観光ではなく個別訪問形態ならば人道主義に合致したり、制裁対象とは次元が異なる問題だろう。新型コロナウイルス状況が緩和されれば金剛山に対する個別訪問から再開できることを希望する」と付け加えた。
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韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相は23日公開された英BBCテレビとのインタビューで、北朝鮮に対する新型コロナウイルスワクチン支援の可能性について、「状況が整うならためらう理由がない」としながらも、「保健医療の協力と人道的な支援はいつでも可能だが、現在は対話が進んでおらず、北がどう受け止めるか(わからない)」と述べた。
丁氏は、韓国の善意がまっすぐ受け止められる必要があるとし、「人道面と保健医療の協力、スポーツ交流から始めれば南北問題の解決に役立つ」との考えを示した。
また、北朝鮮が米国と韓国、さらに日本との対話を再開する可能性があると言及した。北朝鮮は2019年にベトナム・ハノイでの米国との首脳会談が合意に至らなかったことを残念がっており、対話を続けるだろうとの見解を述べた。
(引用ここまで)
統一部長官と首相からそれぞれ「南北鉄道接続したい」「新型コロナのワクチンを北に供与したい」「ハノイの決裂を残念がっており、対話を続けるだろう」との発言がありました。
いや……すごい。
ハノイの決裂直後には北朝鮮から「仲介者気取りをやめろ」って言われて。
去年6月には「まだ分からないのか」とばかりに南北連絡事務所を爆破されて。
怒りの表現のために必要以上の爆薬を使われた、なんていう話もありましたね。
ちなみに爆破の前日にはムン・ジェイン大統領から「対話の窓を閉めないでほしい」っていう発言があったのでした。
この2年、米朝間はおろか南北間でもまともに対話なんてありませんでした。
韓国側からはしつこいくらいに対話を求めていたのですけどね。
あったのはキム・ヨジョンからビラ散布禁止法を作るように命じられたことと、カン・ギョンファ外交部長官の更迭命令くらいなもの。
それでも「北朝鮮は対話を続けるだろう」って言い放てて、「ワクチンを差し上げます」って言えるっていう。
去年、製薬企業とまともに契約する以前の状態でも「ワクチンを北朝鮮に献上したい」って言っていたんで、筋金入りですけどね。
ムン・ジェイン政権はまだまだ南北対話、南北協力に希望があるのだなぁ……。
ブリンケン国務長官が対北強硬派である以上、ムン・ジェイン政権が望むような方向になるとは思えないのですけどね。