韓国政府が推進している段階的日常回復(ウィズコロナ・with covid19・コロナと共存)が過度に防疫基準を低くしたという主張が出ている。韓国の防疫強度が主要20カ国・地域(G20)のうち厳格度指数(Stringency Index)で最下位水準という海外の研究結果が発表されながらだ。
11日(現地時間)、英国オックスフォード大学が発表した新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)厳格度指数をみると、韓国は100点満点中39.35点だ(11月8日集計)。G20のうち韓国より低いのはメキシコ(35.19点)・スロベニア(36.11点)だけだ。 (中略)
厳格度指数は各国の新型コロナ対応水準を分析したものだ。集会人員や大衆利用施設営業など9つの分野の防疫措置を評価している。点数が高いほど防疫度が高いということを意味する。
点数が低いからといって防疫が全面的に失敗したとみることは難しいが、韓国の指数はウィズコロナ施行後8点ほど落ちた。漸進的なウィズコロナを施行中のシンガポール(44.44点)や防疫措置をほぼ解除した英国(41.20点)と比較すると韓国の防疫レベルが一瞬で落ちたという分析だ。
韓国防疫当局は今月1日から首都圏10人、非首都圏12人まで私的な集まりを許容している。レストランやカフェは24時間営業することができる。遊興施設は夜12時まで運営する代わりに防疫パス(接種証明・陰性確認制)を適用中だ。 (中略)
専門家は大規模流行を防ぐためには防疫緩和を徐々に進めなければなければならないと強調する。疾病管理本部長を務めた翰林(ハンリム)大学聖心(ソンシム)病院呼吸器内科の鄭ギ碩(チョン・ギソク)教授は「防疫を緩和すれば感染者が再び増えるのは当然だ」とし「季節的な状況を考慮して徐々に防疫規則を緩和する取り組みが必要だ」と話した。
(引用ここまで)
韓国では防疫措置を11月から一気に緩和しました。
営業時間制限や私的会合もワクチンをしていれば12人まで許可されるなど、それまでに比べると本当に一気に緩和。
一番厳しい時で会食は2人までとされているほどでしたからね。
その結果、G20内で防疫の厳格度が最下位とされるほどに緩和してしまったと。
なぜこれほど「拙速」とされるまでに韓国政府が防疫措置緩和を急いだかというと、韓国の自営業の多さに理由があるのではないかなと思われます。
かつて全就業者中、自営業者の割合は25%ほどであるとされてきました。
2017年の統計でも22%ほど。
それがコロナ禍の2年で20%にまで減っているとされます。
「22人が極端な選択」韓国の自営業者の悲劇…39%は廃業を考慮(中央日報)
崖っぷちに立つ自営業者の苦痛は切々とした数字に現れる。15日に統計庁が発表した「8月の雇用動向」を見ると、先月の自営業者数は昨年より5000人減少した555万人だ。新型コロナウイルス前の2019年と比較すると11万2000人少ない。
全就業者のうち自営業者が占める割合もやはり20.1%で、統計作成以降で最も少なかった。13年前の2008年8月にはこの割合が25.5%に達した。
(引用ここまで)
K防疫はかなりの行動制限を国民に課すものですから、飲食店を中心としたこうした自営業者は追いこまれるしかないのです。
補償もほとんどありませんしね。
もう本当にどうしようもないところまで追いこまれて、緩和せざるを得なかったというのが実情でしょう。
で、その結果がこれ……というわけです。
今日も新規感染者数は4000人に迫る3928人。週末の数字としては絶望的に高い。
韓国の新規コロナ感染者3928人 重症者・死者は最多(聯合ニュース)
新規感染者3928人、重篤・重症者647人、死者56人。
重症者と死者の増加が止まらないのが厳しい。
ちなみに先週の日曜日発表の数字は新規感染者3120人、重篤・重症者517人、死者30人。
1週間で感染者、重症者ともに1.25倍。
入院待機者は1000人を超えたそうです。
ソウルをはじめとした首都圏での感染が77.8%。どう考えても人流の問題だよなぁ……。
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