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2021年10月

韓国大統領選挙の保守党からの候補は前検察総長に決定。主力候補どちらにも国政経験がないという異例の大統領選に

抵抗貫き「反文政権」の象徴に 韓国野党の尹錫悦氏(日経新聞)
韓国の保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長は、8カ月前まで政界を捜査する側にいた。「自分が正しいと思えば絶対に妥協しない」という信条の検事で、政治に翻弄されながら検察のトップまで上り詰めた。検察改革で文在寅(ムン・ジェイン)政権への抵抗を貫いた姿勢が、低迷する野党の支持層に救世主と映った。
(引用ここまで)


 野党第1党であり、保守勢力の「国民の力」(というのが党名)が大統領候補としてユン・ソンニョル前検察総長を選出しました。
 日経新聞のこの記事はちょうどそのプロフィールを知るのによい記事、ということでピックアップ。
 「人に忠誠は尽くさない。ただ法だけに従う」とする硬骨の士である、と以前に紹介したことがありますが、そのあたりに焦点が当てられた記事となっています。

 さて、国民の力での予備選は党員と一般国民の投票を50:50にする、という方式。
 党員票はユン氏に多く、一般国民の投票はホン・ジュンピョ議員に多かったという結果になったようです。
 党員の投票率が過去1番の高水準になったそうですよ。

 でもまぁ、国政経験はおろか政治に携わったことがないユン氏が大統領候補になっているということ自体が、もはや野党の国民の力には人材が残されていないことの証明みたいなもんですね。
 対抗候補だったホン・ジュンピョも前回の大統領選挙で敗れた人物ですし。
 36歳で党代表になったことで話題になったイ・ジュンソク氏は議員経験もなにもない(国会議員に3回落選)。

 というわけで、今回の大統領選挙は国民の力、共に民主党の両方の候補共に国政経験がないという異例のものになったわけです。


 ちなみに今日発表になった韓国ギャロップの世論調査では「政権交代を」と求める越が57%になったとのこと。

「政権交代57% - 政権維持33%」……昨年8月以来最大の格差(租税日報)

 テジャンドン開発疑惑もあって、与党への信頼度はじり貧となっています。このあたりは今朝にもエントリを書いてますね。
 問題は4ヶ月後の3月9日までこの熱を保ち続けることができるか。
 韓国人の熱しやすく冷めやすい気分が、テジャンドン開発疑惑について3月まで保つのであればユン氏の勝利。
 それができずに、ムン・ジェイン政権から禅譲されるイメージを作り上げることができればイ・ジェミョンの勝利となるでしょう。

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韓国政府「マスコミは日本との会談が不発だったと言うな」「会おうと思えばすぐに会える」「動線があわなかっただけ」とCOP26会場での日韓首脳らの会談がなかったことを言い訳する……そこまで言い訳するような必要ある?

韓国大統領府、韓日首脳会談不発の理由「時間合わなかった…日本との対話開いている」(中央日報)
COPでの韓日首脳会談は「日程合わず」 韓国大統領府高官(聯合ニュース)
青瓦台高位関係者はこの日、文大統領の欧州歴訪最後の訪問地であるブダペストで取材陣と会い、第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で韓日首脳の対面が実現しなかった理由についてこのように話した。

この関係者は「岸田首相のCOP26出席が最終段階で決定され、グラスゴー滞在時間も非常に短かったものと承知している。100カ国以上の首脳が参加する大規模行事で韓日首脳の動線が重ならなかった」と説明した。
(引用ここまで)

 ラジオのニュース番組に出演した朴氏は、「(文大統領が)会おうとしたのに会えなかったのか」との問いに「そうではない」と答え、まず日本側の事情として、衆議院選挙があったために岸田首相がイタリア・ローマでの主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席できなかったと説明した。岸田首相は直後に英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)首脳級会合に駆け付け、短時間滞在したが、朴氏は「文大統領と日程が合わず、動線も重ならなかった」と説明した。その上で、「(首脳会談)『不発』という表現は正しくない」と述べた。

 さらに、「気候、経済、平和をテーマに開かれた多国間会議では、出席した多数の首脳とともにこれらのテーマに集中することが国益にかなうというものではないか」とし、「韓日関係をどうすべきかにだけ集中するのは望ましくない」と強調した。

 韓日間の今後の首脳外交に対しては「いつかは会うことになり、その道に向かって進んでいる」との認識を示した。
(引用ここまで)


 韓国メディアから連日、「ムン・ジェイン大統領は岸田総理に会えなかった」とする報道があり、それに対応するように大統領府高官から「会えなかったわけではない」「動線が重ならなかっただけ」「今回の状況を『不発』と書くのはおかしい」といった反論が出ています。
 2本目のパク国民疎通首席秘書官はこの前日にも違うラジオ番組に出て「会おうと思えばすぐ会える」「国際会議なので二国間外交を重視していない」って話をしたそうです。

韓国、大統領府首席秘書官が「日韓首脳会談を『不発』と書いたマスコミに遺憾を表明する」・・「いつでも会える。会うときは会う」「多国間会議の本質と違う」など(シンシアリーのブログ)

 で、今日も左派番組として名高いTBS(ソウル市営の交通ラジオ)の「キム・オジュンのニュース工場」に出て同じような釈明をした……と。
 ムン・ジェイン大統領は日本政府による半導体材料輸出管理強化に対して「日本にはもう二度と負けない」と啖呵を切ったことがありまして。
 それもあってG7とかで「席順が日本よりも上だ!」とか大騒ぎしていたのでしょうけども。
 その「負けない相手」に相手にすらされていないという状況が政権支持率的によろしくない、という判断なのかもしれませんね。


 とはいえ、大阪G20で当時の安倍総理に無視された後、ASEAN+3でやったようにだまし討ちで面談するというような手法ももうできない。
 あの時、日本側からは「エチケット違反だ」って指摘されていましたし、日本側も警戒していることでしょう。

 「動線があわなかった」っていうのも「合わせてもらえなかった」可能性も十分にある。
 望まない面談を避けている、という意味で。
 菅総理がG7で面談をしなかったもの同様。
 あれも韓国側は「面談の予定があったのに日本が一方的にキャンセルした」とか言ってきましたが、日本側は出発時に韓国語通訳すら伴っていなかったことが判明しています。
 日本側にはいらない演出をやらせることで韓国側が国内向け、あるいはアメリカ向けに実績を積もうとしてもそうはさせないっていう決意が透けて見えているのですよ。

 岸田総理が慰安婦合意をぶち壊されたことで、韓国(あるいはムン・ジェイン政権)に持っている感情というものも大きく作用しているんじゃないか、と感じはしますけどね。
 というかこっちのほうが比率としては大きいかもしれませんね。

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ムン・ジェイン、イ・ジェミョン、共に民主党への支持率がトリプル安。その理由はもちろんアレ

文在寅大統領・李在明候補・与党の支持率が「トリプル下落」(朝鮮日報)
李在明(イ・ジェミョン)大統領候補、与党「共に民主党」、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率がそろって下がる「トリプル下落」現象が発生した。大庄洞開発事業を巡る疑惑の究明に消極的な与党側に民心が好意的でなく、予備選の後遺症から依然として支持層を固め切れていないことが影響を及ぼしたという分析が出ている。

 調査会社4社(EMBRAIN、Kstat、コリア・リサーチ、韓国リサーチ)が今月1日から3日にかけて実施した世論調査によると、与野党4党の各候補の仮想対決において、与党「共に民主党」の李在明候補は支持率が下落した一方、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)、洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補はいずれも上昇した。まず、李在明(27%)、洪準杓(35%)、および「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス、8%)、正義党のシム・サンジョン(6%)候補の対決では、先週の調査に比べ李候補の支持率が下がり(34%→27%)、逆に洪候補は上昇(29%→35%)してトップが入れ替わった。李在明(30%)、尹錫悦(35%)、安哲秀(7%)、シム・サンジョン(6%)候補の対決でも、李候補は支持率が下落(35%→30%)したのに対して、尹候補は上昇(28→35%)し、誤差の範囲内で李候補を上回った。 (中略)

 政党支持率も前の週の調査に比べ、「共に民主党」は8ポイント下落(35%→27%)したのに対し、「国民の力」は7ポイント上昇(31%→38%)した。 (中略)

イ・サンイルKstatコンサルティング所長は「大庄洞開発事業疑惑が大きくなっているにもかかわらず、韓国政府・与党が疑惑究明に消極的なことが影響を及ぼした」とし「李在明候補が最近課題に掲げた全国民災害支援金、週4日制、飲食店総量制などもあまり高く評価されなかった」と説明した。
(引用ここまで)


 イ・ジェミョン大統領候補への支持が固まらない、という話は何度かしています。
 最大の理由はテジャンドン開発疑惑である、とも。
 しかし、イ・ジェミョンは我関せずとばかりにテジャンドンを視察に行くなど、「疑惑などにはつきあわない」という形で正面突破を図っています。
 その態度が支持率にも表れはじめている、というニュース。

 イ・ジェミョンへの支持率、政党支持率、ムン・ジェインへの政権支持率のトリプル安。
 今日にも野党第1党である国民の力の大統領候補が決定することもあるので、そのご祝儀相場的なものもあるのでしょうが。
 それにしても支持率が伸びません。
 国民の力に比べて1ヶ月近く早くに大統領候補を決めて支持を固め、先行逃げ切りしてしまおうという腹づもりだったのでしょうけども。
 まったくその利点を活かせていない。


 今回の選挙は特に「公正」であることが問われています。
 ムン・ジェイン大統領が非公正であったかというとそういうわけでもないのですが、韓国の格差社会を拡大させたという部分は少なからずあります。
 不動産を持つ者と持たざる者。
 労組に加入して安定している者と、明日をも知れぬ自営業たち。
 親の力を使うチョ・グクやチュ・ミエのような者と、使えない者たち。

 その是正がおおまかに望まれているのに、イ・ジェミョンは格差を是認して疑惑の解明にすら関わろうとしない。
 これで「私は公正だ」って言われてもね……っていう。
 まあ、もうひとつの大統領選のステータスである「貧乏な生まれ」であることを前に出して戦っていくことになるのかな。

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楽韓さん、本日の動向 - いいトラップになったともいえるか

 昨日の塩野義のコロナ治療薬についてのエントリはいい感じでクソコメがあったのでIPブロックと削除がはかどりました。
 別にそれ目当てのエントリではないのですが、削除された人は歓迎されていないよということは言えるでしょう。

 昨日ピックアップした日経の中国のCPTPP加入の是非についての記事後編がアップされているのでこちらもチェック。

加盟交渉を問題点是正の好機に 中国、TPP参加の是非(日経新聞)

 中国がCPTPPへの加入申請をした以上、門前払いではなくかつルールを曲げることなく対応せよ、という話ですね。

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 ちなみにカレーを入れるあの器の名前は知っていました。



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無意識さん、催眠を教えて
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