韓国の保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長は、8カ月前まで政界を捜査する側にいた。「自分が正しいと思えば絶対に妥協しない」という信条の検事で、政治に翻弄されながら検察のトップまで上り詰めた。検察改革で文在寅(ムン・ジェイン)政権への抵抗を貫いた姿勢が、低迷する野党の支持層に救世主と映った。
(引用ここまで)
野党第1党であり、保守勢力の「国民の力」(というのが党名)が大統領候補としてユン・ソンニョル前検察総長を選出しました。
日経新聞のこの記事はちょうどそのプロフィールを知るのによい記事、ということでピックアップ。
「人に忠誠は尽くさない。ただ法だけに従う」とする硬骨の士である、と以前に紹介したことがありますが、そのあたりに焦点が当てられた記事となっています。
さて、国民の力での予備選は党員と一般国民の投票を50:50にする、という方式。
党員票はユン氏に多く、一般国民の投票はホン・ジュンピョ議員に多かったという結果になったようです。
党員の投票率が過去1番の高水準になったそうですよ。
でもまぁ、国政経験はおろか政治に携わったことがないユン氏が大統領候補になっているということ自体が、もはや野党の国民の力には人材が残されていないことの証明みたいなもんですね。
対抗候補だったホン・ジュンピョも前回の大統領選挙で敗れた人物ですし。
36歳で党代表になったことで話題になったイ・ジュンソク氏は議員経験もなにもない(国会議員に3回落選)。
というわけで、今回の大統領選挙は国民の力、共に民主党の両方の候補共に国政経験がないという異例のものになったわけです。
ちなみに今日発表になった韓国ギャロップの世論調査では「政権交代を」と求める越が57%になったとのこと。
「政権交代57% - 政権維持33%」……昨年8月以来最大の格差(租税日報)
テジャンドン開発疑惑もあって、与党への信頼度はじり貧となっています。このあたりは今朝にもエントリを書いてますね。
問題は4ヶ月後の3月9日までこの熱を保ち続けることができるか。
韓国人の熱しやすく冷めやすい気分が、テジャンドン開発疑惑について3月まで保つのであればユン氏の勝利。
それができずに、ムン・ジェイン政権から禅譲されるイメージを作り上げることができればイ・ジェミョンの勝利となるでしょう。
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