韓国政府が中国からの尿素水不足事態に対応するため、今週、オーストラリアから尿素水2万リットルを輸入する。
政府は7日、政府ソウル庁舎でホン・ナムギ(洪楠基)経済副首相兼企画財政部長官主宰により開かれた第2次対外経済安保戦略会議で、こうした内容を盛り込んだ‘産業用要素・要素需給現況および対応策’について議論したと明らかにした。
この日の会議には外交部・産業部長官、国務調整室長、特許庁長、科学技術情報通信部・科学技術革新本部長、環境部次官、国家情報院長、国家安保室2次長、経済首席、経済補佐官らが出席した。
政府は可能な外交チャンネルを総動員し、オーストラリアだけでなく、ベトナムなどの尿素生産国とも年内に数千トンの導入を協議する計画だ。
(引用ここまで)
尿素水(商標としてはアドブルー、AdBlue)を2万リットル、オーストラリアから航空便で緊急輸入。
ふむ。
トラックに搭載されている尿素水のタンク容量はさまざまですが、平均するとざっくり30リットル前後というところっぽいです。少なくとも日本車の場合。
日野のプロフィアで28リットル。
まあ、切りのいいところで30リットルとすると。666台分。
トラックがアドブルー1リットルでどれほど走れるかというと1000km前後といわれています。
タンクを一杯にすれば数ヶ月分は持つ、という感じですかね。
年末の繁忙期ともなればまた事情は異なるでしょう。
1台につき10リットルに制限すれば2000台が1万キロは走れるといった感じか
なお、尿素水を必要とするディーゼルエンジンを搭載した車両は200万台以上あるそうです。
……焼け石に水だなぁ。
っていうか、中国が石炭不足になっていたら当然のようにそこから生成されるアンモニアの生産も滞るし、尿素水の生産も滞るって分かるでしょ。
中国だって昨日や今日、石炭不足になったわけでもあるまいに。
オーストラリアの石炭を禁輸したのが去年で、停電が頻発しているってニュースが出たのは今年の早いうち。
こういった簡単な連想ゲームができる人材すらいないのか。
あるいは具申できる環境にないのか。
どっちにしても国として成り立ちがおかしいんじゃないのっていうことは言えますね。
製造業にとっての動脈であるトラックが動かなくなる事態を招いているんだもんなぁ。
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