アレクセイ・チェクンコフロシア極東北極開発長官はインラ・リアノボスティとのインタビューで「韓国にスプートニクⅤワクチンの効能を知らせ、迅速に承認してもらうよう要請した」と話した。
彼は「それでスプートニクⅤワクチンを接種した人は(入国後十日間の)者が隔離措置を経なくてもよい」と説明した。
続いて「これは両国の人道主義的、経済的絆関係を発展させるのに役立つだろう」と強調した。
チェクンコフ長官は先週の5日間、韓国を実務訪問した。彼は韓国で第3次韓・ロ地域協力フォーラムに参加し、関係者および企業人と数十回の会議を行った。
チェクンコフ長官は韓国訪問で尿素水供給問題も協議したことが分かった。韓国は中国発の要素数品種事態に大規模物流大乱の懸念が高まっている。中国の輸出制限でロシアを代替輸入源の一つにして交渉を進行中だと伝えられた。
スプートニクⅤは、ロシア保健省傘下のガマレヤ国立感染症・微生物学センターがロシア直接投資ファンド(RDIF)の支援を受けて開発した。全世界70カ国以上で使用されているが、まだ世界保健機関(WHO)の緊急使用承認は受けられていない。
(引用ここまで)
ロシアが独自開発した新型コロナウイルス用のワクチン、スプートニクVを韓国で承認するようにロシア高官が述べた、とのニュース。
訪韓していたロシア高官と尿素の入手についても協議があったとのことで、実際にはこれは圧力だろうなぁ。
スプートニクVはアストラゼネカと同じくウイルスベクターワクチンで、世界で最初に開発されたワクチン(ロシア談)なのだそうですが。
どうもこう……治験や論文が体裁をなしていないということで、WHOから緊急使用証人を得られていないものだったりします。
自国政府の信頼性が低すぎて、ロシアのワクチン接種率がいまだに35%台っていうね。
ちなみに韓国国内の製薬会社でスプートニクVの製造は行われています。
ワクチン不足が叫ばれていた際には韓国国内でしようできないかと論争がありましたが、モデルナ、ファイザーのmRNAワクチンとアストラゼネカでなんとかなったこともあって「製造している」ということすらあまり覚えられていないものでもありますね。
さて、韓国での尿素水大乱は中国でも大きく報じられているとのことで。
中国メディアは「サプライチェーンとしての中国の重要性を知らしめる出来事」という形で報じているようです。
中国メディア、韓国の「尿素水大乱」を集中報道……「自給自足できなくて困窮」(イーデイリー・朝鮮語)
当然、中国も韓国に対して資源による圧力を与えてくることでしょう。
ロシアが欧州に対して行っているように、ですね。
今回、韓国で大きくクローズアップされることになりましたが、こうした話はこれから頻発するのではないかと思われます。
まあ……戦略物質でもある尿素、アンモニアを安い中国産に頼りすぎていて自国での生産を中止、かつ中国の状況を知っていたのに尿素不足に思いが至らなかったという政府の情弱さに苦笑すらも出ませんが。
有機リン系の農薬を作っていた旧住友化学が「農薬中毒に対応する薬も我々の手で製造すべき」として、作れば作るほど赤字が嵩むPAMを製造していたことで、地下鉄サリン事件での対応が素早くできた……なんてことがありましたが。
世の中は経済性だけで廻るもんじゃないんだなぁ、ということがよく分かりますね。
ちなみに日本はアンモニアについては自国生産で77%をまかなっているそうです。
日本では自国生産能力の整備を……なぜ韓国政府は中国産の要素に寛大だったのか(デイリーアン・朝鮮語)
戦略物資の中でも自国生産が可能なものについてはそうすべき、ということか。
わざわざ脆弱なチョークポイントを作って、それを晒すなんてことはすべきでないということが分かりますね。
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