韓国与党・共に民主党の議員らは最近、ソーシャルメディア(SNS)を通じ、同党の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補の宣伝に全力投球している。「機敏に動こう」「我々がメディアになろう」と責めたて、李候補の支持者として知られる金容民(キム・ヨンミン)氏が「SNS活動が低調な議員下位80人のリストを公開する」と表明するなど、党所属議員にオンライン活動を要求する党内圧力が高まっているからだ。
宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は19日、フェイスブックに「李在明を学んでほしい」として、李在明候補の自叙伝「李在明はやります」などを読んでいる姿を投稿した。宋代表は「愛すれば分かり、分かれば見えてくる」とし、「家族のように暮らしてきた一人の男を我々は見つめている」と書いた。また、別の投稿には蔚山行きの列車内で李候補関連の本5冊を積み上げて読んでいる写真を載せ、「列車の中でも李在明学習を続ける」「こういう姿勢で真心を尽くして李在明を広報し(周囲を)説得しよう」と呼び掛けた。
民主党議員の間では宋代表のように李候補関連の本を読み、ソーシャルメディアに感想文を残すことが流行のように広がっている。許栄(ホ・ヨン)議員は李候補の出生から現在に至る個人史をまとめた本「人間李在明」を読み、フェイスブックに「戦争のような人生の中で培われた忍耐強さと可能性に対する信念、意志が読み取れる」と書いた。国会図書館が所蔵している李候補関連の本の相当数は与党議員に「貸し出し中」だという。ある初当選議員は「民主党議員が李候補をよく知らない」と言って、「地方で李在明セールスを行う前に自分自身がまず理解し、『一体化』を図る過程が必要だ」と話した。
(引用ここまで)
イ・ジェミョン候補は党内主流派ではない、という話は予備選の頃からしていましたね。
ですが、ムン・ジェイン直系の後継者とされていたチョ・グク元法務部長官は裁判中。
最側近とされていたキム・ギョンス前慶尚南道知事もドルイド事件で懲役2年の実刑が確定して出所してからも5年間は公民権停止。
主流派であった親ムン派からはろくな候補を出すことができず、イ・ジェミョンになったというオチなのでした。
というわけで予備選で共に民主党の候補になった後も盛り上がりを見せることができなかったのです。
ユン・ソンニョル(ソクヨル)候補は野党の国民の力からの代表候補となった後に、支持率が増えたのですが……。
どうも共に民主党の支持者もイ・ジェミョン候補を一致団結してサポートしよう、という雰囲気にはなっていないのですね。
で、国会議員側からそうした緩みを粛清しようと、「SNS活動が低調な議員下位80名をリストにして公開する」と党側が言い出した……と。
とても韓国らしい話。
密告制度が韓国社会には根付いている、というニュースを何度もお伝えしていますが。
最近の4年間で交通違反の通報が2倍になったというニュースもありましたっけ。
「相互監視社会」?…市民による交通法規違反の通報「4年間で2倍に急増」=韓国(Wow! Korea)
アプリで手軽に通報でき、かつその通報活動がボランティアを行った時間扱いになるので、受験生にとってはいわゆる「スペック」として計上できるものになるのですね。
交通違反通報に対する報奨金はあまりにも数が多くなってしまい、全国規模のものは取りやめになって久しいのですが。
今回の「イ・ジェミョンの周知活動が芳しくない下位80人の議員はリストにして公開する」っていうのもこれに通ずるものがありますね。
ちなみに共に民主党の所属議員は166人。不動産疑惑などで除名されてちょっと減りました。
だいたい半分は晒し上げられるって感じです。
いやぁ、韓国らしいなぁ。
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