韓国で来年3月に実施される大統領選の革新系与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事は25日、ソウル外信記者クラブ主催の討論会に出席し、日本企業に強制徴用被害者への賠償を命じた判決について、「加害企業と被害を受けた民間人の間で行われた判決を執行しないよう求めることは事実上不可能」として、「これを認める前提の上で問題解決(方法)を見つけなければならない」との認識を示した。
また、「客観的な状況が異なることを認め、真摯(しんし)に謝罪すれば、最後に残る賠償問題は十分現実的な方策をいくらでも見つけられる」と述べた。
両国の関係改善策としては、「歴史、領土問題と社会、経済、交流問題は分離し、できることはやっていく『ツートラック』でアプローチすることが良いと思う」とし、「こうした立場を貫くことができれば、双方が十分に合意、同意できる道を見つけられる」との考えを明らかにした。 (中略)
李氏は「過ちは認め、それに見合う補償をすることが今後、より良い関係のため望ましい」とし、「戦後、ドイツが欧州諸国に取った態度を日本は少し見習う必要がある」と述べた。
(引用ここまで)
いやぁ……ちょっと笑いが出るくらいにテンプレートなイ・ジェミョン発言で笑ってしまう。
・徴用工問題は日本の謝罪を前提として問題解決を図る。
・真摯な謝罪があれば問題は現実的な方策を見つけられる。
・日本とはツートラックでアプローチする。
・過ちは認め、それに見合う保証をしろ。
・日本はドイツを見習え。
以前から「イ・ジェミョンが大統領になったら日韓関係は破綻する」って言い続けてきましたが、それがリアルに感じられるようになってきたのではないでしょうか。
今回は外国メディア向けの会見ということで、いくつか対米・対北朝鮮等々の外交方針が出されました。
対日の話もそのひとつ。
会見の中で「私が対日強硬派だというのは片側からだけの視点での話」というような話もしているのですが。
まあ、ムン・ジェイン2.0であるのは間違いないところ。
とはいえ、この対日外交方針を話したところで支持率になんらかの変化があるかと言ったらそんなことはありません。
大統領、国家元首に求められるのは経済をどうするか、という話ですから。まずは。
1に経済、2に経済。3、4がなくて5が高齢者福祉ってところでしょうか。現状の韓国では。
あとはムン・ジェイン政権が失敗した社会に根付く不公正さをどうするのかとか。
世界のトップランナーとして他の国を5、6周は周回遅れにしている少子高齢化をどうするか……でしょうね。これも福祉の問題だし。
外交、国防なんてのはその次の次くらいの問題です。
韓国でのジェンダー問題は割と優先度高かったりするんで、外交と同じくらいかもしれない。
あ、そうそう。
他のメディアは書いていないのですが、日テレNEWS24がちょっと面白い部分をピックアップしてました。
李在明氏「反省と謝罪守るなら未来志向に」(日テレNEWS24)
日本との関係について、成長した韓国の地位に合うよう再構築するとした上で、次のように述べました。
(引用ここまで・太字引用者)
これ、要するに「日韓基本条約なんて認めねえ」って宣言ですから。
いやぁ……ムン・ジェインはノ・ムヒョン2.0であるといえましたが、イ・ジェミョンはそれをさらに突き進めるつもりですよ。
現状、多くの世論調査でユン・ソンニョル候補が5%ポイント以上のリードを保っていますが、イ・ジェミョン政権が誕生する韓国というものを見たいものですわ。
なかなか「政権交代で時代を一新しよう」という空気を覆すのは難しいかな。
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