李、尹の両氏はいずれも、日韓関係改善への意欲は示している。未来志向の日韓関係をうたった98年の日韓共同宣言を重視し、そこに盛り込まれた「日本の心からの謝罪と反省」がベースになると主張している点も同じだ。とはいえニュアンスはかなり違う。
李氏は「日本は完全な友邦国家だろうか」などという疑念を口にし、竹島問題や歴史問題で日本を激しく非難する。
それに対して尹氏は「過去は過去として、後世が歴史を正確に記憶するために真相を明確にすべきだが、未来については未来世代のため実用的に協力しなければならない」と語る。 (中略)
日韓フォーラムでは、李氏についても、「大統領になれば現実的な政策を取るのではないか」という参加者がいた。「ポピュリスト」と批判される李氏は、国民生活に直結する看板政策であっても、旗色が悪くなると公約を平気で引っ込める。そうした様子を見る限り、「少なくとも就任当初は現実的な対応を取るだろう」というわけだ。 (中略)
ただ実際には、両国の関係悪化は互いに不利益をもたらすだけであり、機会損失は計り知れない。それぞれの国益や外交的狙いに違いがあるのは当然だが、感情的な対立からは抜け出さなければいけない。そのためには現実を直視して、地道に対応策を取っていく必要がある。
(引用ここまで)
毎日新聞論説委員で、元ソウル特派員の澤田克己氏のコラム。
ユン・ソンニョル(ソクヨル)、イ・ジェミョンのどちらが大統領になろうとも対日外交方針は大きく変わらない。
日本の一部にはユン氏への期待の声が聞かれるが、どちらでも韓国にとっての日本、日本にとっての韓国は存在感が薄くなっているので改善は難しいとの話。
おおよその話については納得できるものの2点ほど「それはどうだろう?」って思うことがありますね。
まず、イ・ジェミョンに対して「意外に現実派なのでは」とする話を紹介していますが。
あくまでもこの記事では「という声がある」という形にしているのがアレだよなぁ。
あとで言質を取られないようにしているのが見え見え。
にしてもさぁ……イ・ジェミョンだよ?
イ・ジェミョンが大統領になって「現実を見据えた政治」ができたら笑うわ。
対日外交でも同様で、まともなことを言い出せるわけがない。
先日、イ・ジェミョン陣営の外交ブレーンは「日本に謝罪、賠償を求めないことが重要だ」って言っていましたが。
これまでの発言からそれが実行できるかどうか。
それを実行した場合、政権をまともに運営できるかどうか。
まあ……ないよなぁ。
「日本に膝をついた」みたいに言われた時点で政治生命終わりますよ。
もう1点は最後にある「関係悪化が(略)機会損失は計り知れない」っていうのは一種のテンプレなんですが。
これについて具体的な話を聞いたことがない。
どういう例があるんだろうなぁ……。
インバウンド消費を頼りにしていたところでは影響があるかも知れませんが。まあ、コロナ禍でうやむやになっちゃったしな。
Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローよろしくお願いします。→Follow @rakukan_vortex