国務省はこの日、電話ブリーフィングで「文大統領が米国をはじめとするどの国からも(ボイコット)参加の勧誘を受けたことがないと明らかにした」という質問に対して「私たちは明らかに同盟とパートナーたちに私たちの決定を知らせて協議した」と説明した。
カリナ・ポッター国務省副報道官は「(ボイコット)決定は中国の人権蹂躙と新疆ウィグル自治区で行われている残虐な行為に対するものだ」とし「私たちはこのような決定について同盟とパートナーに知らせた」と話した。米国が北京オリンピックに対する外交的ボイコットを決定する過程で韓国を含む同盟国と協議したのはもちろん、米国の最終ボイコット決定も予め知らせたという話だ。
ポーター副報道官は韓国の北京オリンピックボイコット不参加決定に対しては「韓国自らが下す決定」とした。北京オリンピック参加は「主権的決定」という点を強調しながらも、再度中国人権問題を取り上げ、外交的ボイコットの正当性を強調したのだ。
(引用ここまで)
外交用語的に丸めていますが、「ムン・ジェイン大統領は『外交的ボイコットへの参加勧誘は受けていない』と主張しているが」との質問に対してこうして反論するということは「アメリカは韓国に対して参加してはどうか」と勧誘した事実があるということでしょう。
もちろん、決定をするのは各国の主権問題ですからそこまでは踏み込めないにしても、少なくとも勧誘は行った……と考えられる回答です。
当然、アメリカは同盟各国に同じような話を持ちかけているでしょう。
でなければ、オーストラリア、イギリス、カナダがそれぞれ国内での協議が行えるほどの時間がない中、即座に賛同するわけがないのですから。
これだけの材料で「嘘でした」と断じるのはちょっと難しい感じですが。
……まあ、嘘なんだろうなぁ。
同時期にムン・ジェイン大統領は「終戦宣言について米中韓朝が『原則合意』している」と述べています。
文大統領、朝鮮戦争終戦宣言で「原則合意」 韓国・北朝鮮・アメリカ・中国の4者で(BBC)
原則合意とはなんぞや、と考えてみると。
各論反対ってことですわ。
Yahoo! ニュース個人で同じような話をしている人がいるのでピックアップしておきましょう。
韓国の文在寅大統領が固執する「朝鮮戦争終結宣言」の真実、米中朝は終結宣言に“合意”しているのか?(Yahoo! ニュース)
ムン・ジェイン大統領の発言自体が「アメリカ、中国、韓国、北朝鮮は“原則的に”朝鮮戦争終結宣言に合意していると私は信じている」という曖昧なもの。
自らのレガシーとして任期中に終戦宣言を出すことで、大統領選挙を与党候補にとって有利なものにしようという意向なのでしょうが。
もはや無理筋であるということを理解しているからこその「原則合意していると信じている」発言なのでしょう。
嘘だろうがなんだろうが構わないから言うだけ言ってやるってことか。
それでなにもかもが崩壊したのがハノイでの米朝会談だったのですけどね……。
懲りてないよなぁ。