韓国がコロナ19オミクロン変異ウイルスの優勢種化を備え、検査や疫学調査など医療対応体系を修正する。これまで感染の伝播を最大限抑えてきた「K防疫」の戦略を修正するのだ。
8日、中央災害安全対策本部(中対本)によると、政府はコロナ19の診断検査と疫学調査の効率化案を検討中だ。
診断検査と疫学調査に優先順位を置いて危険度の高い対象に集中するという意味だ。
これまで韓国は、確認者が発生したら、疫学調査を通じて接触者を追跡し、隔離と検査を行い、感染遮断を極度に抑制する戦略を使った。
国内で3次流行が発生した2020年12月からは臨時選別検査所を運営し、事実上全国民無料検査を行い、感染早期発見に重点を置いた。
一方、政府は今後、疫学調査は感染と伝播の懸念が高い集団中心に効率化し、診断検査も優先順位を決め、優先順位の低い対象者は迅速抗原検査を先に使用する方案を議論している。
政府がこれまで診断検査に活用したPCR検査より精度が低い迅速抗原検査を補完的に使用し、疫学調査にも優先順位を置くことは、もはや感染抑制戦略を維持するのが難しいと判断したためと解釈される。 (中略)
検査は政府が定める優先順位に該当しない場合、市中薬局で販売する自己検査キットを活用して迅速抗原検査を受け、この検査結果から陽性が出ればPCR検査で確定判定を受ける形態が議論中だ。
(引用ここまで)
韓国がオミクロン変異体に備えてK防疫を変遷させようとしている、とのニュース。
具体的にはこれまでやってきた追跡を最小限に、かつ優先順位の低い接触者については抗原検査をしてからPCR検査を行うというもの。
というかまあ、いま現在も追跡調査は破綻しているのが実際で、有効になっているかっていったらそういうわけでもない。
韓国、疫学調査がほぼストップ…感染経路を追跡する人員がいない(ハンギョレ)
現在の第4波以前はかなりの頻度で疫学調査ができていたようですが、11月頭時点で40%。
12月第3週では24.7%。まあ……しないよりはマシ、かもしれないというレベル。
現状の数字は不明ですがピークアウトしたとはいえども、まだ1日に3〜4000人の新規感染者が出ている状況で以前のような追跡はできないと判断したということですかね。
感染者数が一定数以上になったらK防疫は破綻するというのは以前から指摘された部分でしたが。
まあ、オミクロン変異体が蔓延する前にこうした決定ができるのはまだマシではありますけどね。
K防疫については国内からも非難の声が上がっているとのこと。
「K-防疫最高」クッポンに酔って隠されている真実(メディアトゥデイ・朝鮮語)
韓国ご自慢の無料のPCR検査も感染抑制にはなんら貢献せず、先進各国は日本のやっている重症者中心に治療する方針に収斂するだろう……というような内容の「K防疫はない」という本を書いた著者のひとりにインタビューした記事。
本自体は去年の年末に出たものだそうで。
ま、この記事に対するコメントは相変わらず「日本は検査が有料なんだ!」とか「日本の検査キットはオミクロンを検出できない!」とかいうアレですが。
韓国でもオミクロン変異体が優性になった場合は3月に2万人超えも、との予想が出ています。
韓国、3月には1日の感染者が2万人超えも…「平常時と似た医療システムを」(ハンギョレ)
早いところ、ブースター接種もしたいもんですね。
うちは8ヶ月だと3月。6ヶ月に前倒しなら今月中にも可能か。
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