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2021年12月

韓国の造船企業の大型合併にEUが「LNG運搬船が寡占される」と反対を表明、合併は霧散に

EU、現代重グループ・大宇造船買収合併不可… 「LNG船独占」(聯合ニュース・朝鮮語)
造船業界によると、EU執行委員会は13日、韓国朝鮮海洋と大宇造船海洋の企業結合を承認しないと発表した。

2019年12月に企業結合審査を審査を開始して以来2年2ヶ月ぶりに、これで3年間引き継いだ韓国造船海洋と大宇造船海洋のM&Aは最終不発となった。

欧州は不可欠な理由で、両企業の結合はLNG運搬船市場で支配的な位置を形成して競争を阻害するということを聞いた。
(引用ここまで)


 EUが現代重工業と大宇造船海洋の合併に対して認めないとの判断を下しました。
 合併とありますが、実質的には現代重による大宇造船の救済でしたね。
 EUはLNG運搬船の寡占を防ぐために反対に回ったとのことです。

 まあ、なんというか芸術的な間の悪さ……とでも言うべきか。
 ロシアがウクライナ問題でEU向けの天然ガスパイプラインを絞ったことで、ヨーロッパの目がアジアからの運搬に向いたわけですね。
 で、その運搬手段であるLNG運搬船の価格まで高騰したらたまらないという意向が働いたのでしょう。


 ちょっと前には中国は合併を認めていましたが、日本とEUは大宇造船海洋への韓国産業銀行による支援がWTO違反であるとしていました。
 実質的に国策企業となっていたわけで。
 その大宇造船海洋を救済するために合併するのはまかりならん、という判断もまあありでしょうね。

 韓国メディアは日本が合併に反対していることに対して「なにを恐れているのか」みたいな記事を書いていましたね。

何が怖いのか…日本が現代重工業と大宇造船海洋の合併に難癖(朝鮮日報)

 国益に反するのであれば、そりゃ反対するわな。
 日本にしろ、EUにしろ。
 まあ、あとはEUにも「韓国企業が合併したらLNG運搬船を高騰させるだろう」という認識があった……ということなのでしょう。
 ムン・ジェイン大統領の欧州歴訪も韓国に対する理解を推進したかもしれませんね。

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韓国人「分断のはじまりは不動産」と持ち家のない人々が語る……そこでムン・ジェイン政権の果たした役割とは?

韓国で「不公平な社会の始まりは不動産」持ち家のない人々の絶望(ハンギョレ)
 文在寅(ムン・ジェイン)政権で住宅価格高騰の最大の被害者は、持ち家のない人たちだ。2020年の住宅所有統計によると、全2092万世帯のうち非住宅所有世帯は43.9%(919万世帯)。(中略)本紙が深層インタビューした持ち家のない有権者23人は、大半が公共住宅の拡大を要求したが、大統領選で不動産問題が解決するという期待は大きくなかった。 (中略)

「事前請約で初めて当たった瞬間、妻に言いました。これから数年間、記念日や誕生日にお金を使えないねって。マイホームを持てたのか、自分ではよく分かりません…」

 カン・ギウンさん(34)は昨年11月、京畿道議旺市(ウィワンシ)の月岩(ウォルアム)地区「新婚希望タウン」の事前請約(分譲マンション購入申込の1~2年前に事前に契約申込をする制度)に当選した。喜ぶべきその瞬間、心配が押し寄せてきた。両親に頼ることのできないカンさん夫婦の資産は全部で2千万ウォン(約194万円)。専用面積55平米の分譲マンションの価格4億1千万ウォン(約3970万円)のうち、3億9千万ウォン(約3780万円)を用意しなければならない。新婚希望タウン専用の長期住宅担保ローンで住宅価格の70%(2億8700万ウォン)まで融資を受けても、あと1億ウォンが必要だ。

 看護師の妻は昨年8月に双子を出産した後、仕事を辞めた。カンさんの月収は約300万ウォン(約29万円)。入居までのあと4~5年で毎月150万ウォンずつ貯金しても、貯められるお金は7200万~9千万ウォン程度だ。問題は、分譲価格がさらに値上がりする可能性もあるという点だ。「事前請約当選者のカカオトークのグループチャットで、相場が上がり続ければ本契約の分譲価格が4億5千万ウォンになる可能性があるという話が出ています。貯金のある人たちはいいけれど、半分ぐらいは不安そうです」

 多くの人にとって新婚「希望」タウンが新婚「絶望」タウンになることもある。「子どもたちに使うお金を減らすわけにはいかないし、 僕と妻の分を減らしていかないと」

 カンさんは「複数の住宅所有者も自分の能力で買った」という周りの人たちを理解できないと言う。「その能力を誰が作ったのか、と。人生を三塁から始めた人たちは安打を打てば本塁打になるけど、私は1塁に出ることすら難しいです」 (中略)

 「相場に比べて安い」という公共分譲住宅の供給があるというが、文在寅政権になって2倍ほど急騰した相場が反映された分譲価格は、平凡な30代の共働き夫婦の所得と資産に比べてあまりにも高い。「京畿道河南市校山(ハナムシ・キョサン)は5億ウォン、楊州市檜泉(ヤンジュシ・フェチョン)は3億ウォン近い価格です。通勤4時間ほどかかっても檜泉に行こうかとも思ったけど、ローンの負担が大きい。果川(クァチョン)には8億ウォン台の公共分譲も出ていて…。これが本当に公共住宅なんでしょうか」
(引用ここまで)


 楽韓Webでは韓国を理解するキーワードとして「分断」を挙げています。
 その中でも最大のもののひとつとして「不動産を持つものと持たざるもの」があると思われます。
 韓国人の持つ資産の9割が不動産であるとも言われ、「不動産不敗神話」「太陽が西から昇っても江南の不動産価格は下落しない」などと「確実な資産」としされてきました。

 ただ、正確にいうとこの分断は「持っている」「持っていない」というだけではなく「買おうと思えば(無理すれば)買えたのに、ムン・ジェインが『不動産価格は下落するから待て』と言っていたので買わなかった」という層が存在するのです。
 ムン・ジェインは自信満々で「韓国の不動産価格も日本のバブル崩壊のように下落する」と述べていたとされます。
 ま、実際にはソウルのマンション価格は4年で2倍になったとされているのですけどね。
 逆に地方では下がったとの話もありますし、去年の年末辺りからソウルの不動産価格がじわりと下がりはじめた、ともされてはいるのですが。


 不動産を購入するというのは、韓国においては一種「あがり」ともいえる象徴です。
 それがムン・ジェインによって阻止された。
 価格が高くなっているというだけならまだしも「不動産価格を下げる」といったのに実現できていない。
 民間供給だけでなく公共住宅すら高騰させている。
 そりゃま、恨み骨髄に徹すでしょうね。分断具合がひどくなって当然というべきか。

 というか、最初の例に出ている人たち引っ越し時に資産ゼロで不動産価格の70%までローン組んで不動産購入してどうにかなるんですかね。
 これまでのような価格高騰具合は人口動態を考えても考えにくいし、これまでのように経済成長をすることもないだろうからローンの残額が自動的に減っていく割合も小さくなる。
 ちょっと入り用になっても生活そのものが破綻しそうな感じですが。
 まあ、他人のポートフォリオなんて考えてもしょうがないのですけどね。
 ムン・ジェイン当選直前に「これで韓国はすべてがよくなる」って言っていた若者3人に「ねえ、いまどんな気持ち?」って聞いてみたいわ。

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韓国政府は「雇用市場は回復した」とするものの、その9割が政府による高齢者の低賃金雇用だった……

昨年37万人増えた韓国の就業者、33万人は60歳以上だった(朝鮮日報)
昨年の自営業者は551万3000人で、前年より1万8000人減った。韓国統計庁が12日、明らかにした。これは2018年から4年連続の減少で、この4年間の減少幅は16万9000人に達する。一方、雇用者のいない自営業者である「一人社長」は昨年4万7000人増えた。これは3年連続の増加だ。新型コロナウイルス感染症の流行で「自営業寒波」が長引いていることが分かる。

 統計庁は「昨年の年間就業者数は2727万3000人で、1年前より36万9000人増加した」と発表した。前年の2020年は新型コロナの影響で21万8000人減ったが、昨年は増加に転じたものだ。政府は「この7年間で最大の増加幅だ」としている。

 企画財政部は同日、「就業者数は新型コロナ流行前の2020年2月に比べ100.2%を記録、流行前の水準を回復した」と明らかにした。だが、就業者に関する数値が回復したのにもかかわらず、時間別・年齢別の就業者に見られる雇用の質は改善されていない。就業時間が週に36時間未満の就業者が75万人増えており、短期雇用を中心に就業者数が増加したことが分かる。また、60歳以上の雇用が33万件増え、昨年1年間に増加した雇用の大部分を占めていた。つまり、かなりの部分において政府が税金を使って創出した雇用を通じた回復だという意味だ。 (中略)

 洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相は同日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「フェイスブック」に「雇用関連10大ファクトチェック」という文章を掲載し、「雇用市場は回復している」と述べた。「政府雇用事業を中心に就業者数が増えている」という指摘に対しては、「昨年12月の就業者増加77万3000人のうち、政府雇用事業と関連性の高い公共行政保健福祉部門の就業者増加は11万8000人で、寄与度は15.3%だ」と反論した。12月の1カ月間の統計だけを挙げて、民間による雇用回復だと強調したものだ。しかし、年間で見ると、公共行政保健福祉部門の就業者は22万9000人増えており、年間就業者増加幅の62%に達している。
(引用ここまで)


 一昨年に比べて去年の就業者数は増加したので雇用市場が回復している……という数字に見えなくもない、というニュース。
 ま、実際にはいつものように高齢者を月30万ウォンくらいで雇って「雇用者」扱いしているってアレなのですが。
 去年増えた37万人中33万人が高齢者だったというオチ。新規雇用の約90%が高齢者かぁ。

 コロナ禍前からそうでしたし、コロナ禍後も同様でした。
 で、なにをやらせているかというと庁舎の掃除や、公園の掃除、交通案内といったところ。
 まあ、ケインズ的に考えるのであれば、穴を掘って埋めさせるだけでも給料を出せば経済は廻るのでこれもひとつの手段ではあるのですが。

 韓国政府の場合、なんだったら雇用しているように見せておいて、休職させているまでありますからね。
 休職であれば失業ではないので失業率を増やすこともなく、かつ政府からの限りある予算を使わないでも済むという一石二鳥。
 ただ、この事業をやめると失業率がどっと増えてしまうのでやめるわけにもいかない賽の河原の石積み。まあ、どうせ月に30万ウォンとかだからやめないか。


 で、去年の数字も同様に高齢者を政府の金で雇って失業率をごまかしていたのですが、12月だけはその寄与率がやや低めだったそうですよ。
 それを持って「寄与率は15.3%だ」と企画財政部長官(大臣に相当)が言い出しちゃうっていうね。

 先日もホン・ナムギ企画財政部長官は「ムン・ジェイン政権では経済分野で36もの成果を遂げたのだ」みたいな文章を自分のFacebookに上げてメディアから嗤われたなんてことがありました。

【社説】韓国経済副首相の「経済36大成果」自慢、選挙用「惑世誣民」ではないのか(中央日報)
 キム・ドンヨン元企画財政部長官は「不動産の譲渡差額に100%課税をしよう」と言い出した大統領府の高官と言い争いになったというエピソードを明かしているそうですが。
 ……まあ、やりそうだよなぁ。

 キム・ドンヨン氏はムン・ジェイン政権で最初の企画財政部長官だったのですが、もともと官僚出身だったこともあって大統領府の出す政策を押しとどめる役目をしていたようですね。
 最終的には2018年11月に所得主導成長政策をごり押ししていたチャン・ハソン大統領府政策室長と同時に更迭されたのでしたが。
 確かにあのあたりからムン・ジェイン政権の無茶苦茶な不動産政策が、堤防なしで押し寄せるように連発されていた感じです。

 「経済36大成果」、ね。
 次の政権になれば易姓革命で前政権の内情がすべてばらされることになるでしょうから、楽しみにしておきましょう。

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