今回の大統領選は巨大談論が消えた選挙といわれる。両党候補は「私がもっと与える」と競争する。公約は良く表現すれば「生活密着型マイクロ政策」であり、選挙運動はインターネットのミームに依存する。脱毛治療の健康保険拡大や「女性家族部廃止」といった7文字の公約からどんな哲学を読めるだろうか。そこに、今の韓国社会に対するどのような診断が含まれているのだろうか。
候補らが自身の口からは言い難い、粗悪な巨大叙事が隠されている。「検察と親日派が大韓民国を支配する」とか「文在寅(ムン・ジェイン)政権と586世代が国を滅ぼした」とか。その叙事から導き出される課題は復しゅうだ。私たちが権力を握って相手側を監獄に送れば韓国社会も良くなるという、明快で無知な話だ。
(引用ここまで)
これは本当にそうで。
イ・ジェミョンにしてもユン・ソンニョル(ソクヨル)にしても、大枠の公約がない。
パク・クネは「経済民主化」を標榜してましたね。国家が主導してきた経済成長を国民の手に渡す、というような主旨でした。
あとは地下経済を表に出す、というような話もしてましたね。
ムン・ジェインも所得主導成長をやってました。まあ、結果はアレでしたが。
イ・ミョンバクは運河構想とかがありましたっけ。
大枠として「韓国をこうする」という構想がそれなりにあり、枝葉はそこから出すという感じがまあ、少なくとも21世紀の大統領選ではあったのですよ。
実際の結果がどうであれ。魚ロボットとか。
でも、今回はそれがなにもないのですよ。
大枠ゼロ。
イ・ジェミョンに至っては自ら「小確幸公約」とか言い出して、マイクロな話をし続けている。
仮想通貨の課税1年猶予にはじまって、かつら・脱毛治療の保険適用、インプラントの保険適用拡大(本数限定)。
最新のものは特許審査を2年から3ヶ月に短縮する、だそうで。
イ・ジェミョン「特許審査期間2年→3ヶ月に短縮する」(マネートゥデイ・朝鮮語)
これが50本目の小確幸公約なんだそうです。
他には「スマホゲームのガチャ確率を公開させる」とか「産婦人科という親日名称を女性健康医学科に変更する」なんてものもありました。
大事かもしれんけどなぁ。
ちなみにイ・ジェミョンに公約を提案できる「イ・ジェミョンプラス」っていうアプリがあって、明日まで小確幸公約の提案ができるそうですよ。
イ・ジェミョン「小確約公約」国民にアイデアを求める(聯合ニュース・朝鮮語)
大統領選挙でそれ必要?
まあ、韓国人の「どちらにも投票したくない」という気分もちょっと理解できなくはないかな。
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