岸田文雄首相は28日、「佐渡島の金山」(新潟)の世界文化遺産登録を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦すると表明した。歴史問題を巡る韓国の反発を受け、見送りを検討していたが、地元自治体だけでなく自民党内からも推薦を求める意見が上がり方針転換した。2023年の登録を目指す。
(引用ここまで)
ユネスコの世界文化遺産への登録推薦を見送る、とされていた佐渡金山について推薦を行うことが表明されました。
そういうどっちつかずの態度が信頼されていない理由のひとつなんだけど、理解できてるのかな……。
まあ、「君子豹変す」は悪いことじゃないですけどね。
見送りの理由として「韓国の反対がある」ことが挙げられていましたが。
確かに「国際的に議論のある遺産については、当事国同士で話し合う」というのが、日本が旗振りをして制定されたユネスコの新しいルール。
慰安婦に関する資料について、世界の記憶への登録保留を勝ち取ったのは記憶に新しいところです。
ようやくまともな外交ができるようになった、と楽韓Webでも評価したことがありますね。
日本のやりかたは「枠組みの中」で動きがちなのですが、枠組みを変えることに成功した例でした。
今回はその「論争のあるもの」のカードを韓国が逆手にとって使ってくるのではないか、とされているのですが。
もちろん、それは予測の範囲内。
でも、だからといって推薦をしないということはあり得ないのですよ。
実際、韓国外交部からは「登録阻止に全力を投じる」とのコメントが出ています。
佐渡金山推薦中止を要求 登録阻止に全力―韓国外務省(時事通信)
韓国外務省は28日、報道官声明を出し、日本政府が「佐渡島(さど)の金山」を世界文化遺産候補として推薦する方針を決めたことに対し「強い遺憾」を表明し、「このような試みを中断することを厳重に求める」と強調した。また、崔鍾文外務第2次官が相星孝一駐韓大使を呼び抗議した。
(引用ここまで)
さっそく争う気満々。
「各国に強く働きかける」だそうで。こんな話に乗ってくれるのは中国くらいでしょうけども。
ま、論争するのもありでしょう。
ユネスコの場で論争でもなんでもすればいい。
最悪、登録されない可能性もあるでしょう。
それはそれでOKなのでは?
佐渡市にかぎらず、日本からの韓国への印象はさらに悪くなるでしょうね。
その一方で佐渡金山が登録できれば韓国の言い分が否定される。
結論がどっちでも、日本に損はないのですよ。
実はこれ、韓国が佐渡金山の登録に口を出した時点で負けてるのです。
それに気がつかずに推薦撤回しようとした外交センスのなさよ……。
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