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2022年05月

韓国、念願の軽空母建造計画をキャンセルする可能性も……?

カテゴリ:軍事 コメント:(54)
タグ: 軍事 軽空母
韓米会談後、対北朝鮮抑制策の議論に積極的…軽空母のキャンセルも取り上げ(ニューシス・朝鮮語)
韓米首脳会談以後、新たな対北朝鮮抑制策を設けるための議論が活発になっている。拡張抑止を具体化する案が提示される一方、文在寅政権が積極的に推進していた軽空母建造事業を取り消さなければならないという声まで出ている。

イ・ソンフン国家安全保障戦略研究員研究委員は、30日「5月の韓米首脳会談の軍事安全保障含意:実効的連合防衛のための戦略的考慮事項」報告書で「拡張抑制戦略協議体(EDSCG)をNATOの核共有体系のようにもっと精巧に構成する必要がある」と助言した。 (中略)

チョン委員は「例えば、今後10年間で3兆ウォン以上がかかると予想される軽空母の確保予算を韓国型ミサイル防衛体系(Korea Air and Missile Defense:KAMD)早期構築とキルチェーン(Kill-Chain)能力強化事業として転用する方向を考慮しなければならない」とし、「軽空母保有が重要ではないというわけではなく、比較的必要度が小さいものであり、あまり緊急でないため」と話した。

彼はまた「拡張抑制戦略協議体が再稼働しても、抑止力の提供元である米国の意志と理解によって協議体が運用されないように努力しなければならない」とし「同時に抑止力増強のために韓国型原子力潜水艦確保を拡張抑制戦略協議体と韓米統合国防協議体(Korea-US KIDD)を通じて協議することも考慮すべきだ」と助言した。
(引用ここまで)


 ムン・ジェイン政権とユン・ソンニョル政権でもっとも大きく変わるのは対北政策を含めた安保政策となるでしょう。
 以前から楽韓Webでは「安保面で対米関係は大きく改善されることになる」としてきました。
 さっそく、アメリカの空母が参加した共同訓練が行われています。

韓米が「原子力空母」参加の共同訓練 4年7カ月ぶり=北朝鮮けん制(聯合ニュース)

 現在、強襲揚陸艦のアメリカ(整備中)が佐世保、トリポリが横須賀に。
 空母ロナルド・レーガンが硫黄島近辺、空母リンカーンがフィリピンあたりにいます。
 まあ、2017年のニミッツ、セオドア・ルーズベルト、ロナルド・レーガンのそろい踏みよりは穏当かな。
 ムン・ジェイン政権の最後に合同訓練があるのではないかともされていたのですが、最後までなかったですね。
 その代わり、こうして政権交代とほぼ同時に合同軍事演習が行われたと。


 そんな中、ムン・ジェイン政権が強力に推してきた軽空母建造計画についてキャンセルもあり得るとの発言がありました。
 軽空母計画は韓国人の、特に左派にとっての「自主国防の夢」です。
 アメリカを追い出して自分たちの力だけで朝鮮半島防衛を受け持つという遠大な夢の実現に向けての一里塚ともいえると思います。
 ムン・ジェイン政権において強力に推進されてきたのは、そうした側面が大きいのですね。

 ですが、その一方で空母を建造して運用するということは、韓国軍が外洋に出るという意思を見せたということでもあります。
 シーレーン防衛に参加する、という意思表明でもあるのですが。
 ……いや、ムン・ジェインはそんなことを考えていなかったとしても、外からはそう見られるのですよ。

 ただ、軽空母建造計画をキャンセルしようと言い出した、ということは対中戦略には大きく参加しないという話になりえるわけです。
 イ・ジョンソプ国防部長官(大臣に相当)も「軽空母建造計画は優先順位を考える必要がある」と発言してましたね。
 韓国が参加するのは対北戦略までという意思表明でもあるといえる。

 まあ、実際にはどうなるかは不明ですが。
 アメリカが(まずは)対北まででもよいから日米韓連携をしっかりしろ、と言っている可能性もあるかな。
 とりあえず、ユン・ソンニョル政権は安保面においては対米関係を修復しつつある、とは言えると思います。

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チョ・グク「有罪になった妻が勝手に表彰状を偽造しただけ。家族だからといって共犯ではない」と主張……うわ、そうきたか

妻の有罪確定した「チョ・ミン表彰状偽造」…チョ・グク元長官「全く知らなかった」(朝鮮日報)
子の不正入試などで起訴されたチョ・グク元法務部長官は3日、5カ月ぶりに行われた裁判で、弁護人を通じて起訴内容を全面的に否定した。チョ・グク元長官は有罪が確定した東洋大学元教授で妻のチョン・ギョンシム受刑者(収監中)の「娘チョ・ミン氏の東洋大学表彰状偽造およびソウル大学医学専門大学院提出」の件で一部共犯としても起訴されているが、それについては「(偽造は)全く知らなかった事案だった」と主張した。

 チョ・グク元長官の不正入試に関する起訴内容は、妻チョン・ギョンシム受刑者と共謀し、2013年7月に息子のソウル大学公益人権法センターインターン予定証明書を虚偽により発行させた件や、2017年に崔康旭(チェ・ガンウク)現国会議員=共に民主党=の弁護士事務所で息子の虚偽インターン証明書を発行させ、延世大学・高麗大学大学院入試時に提出したというものだ。チョ・グク夫妻が2016年に米ジョージ・ワシントン大学のオンライン試験を息子の代わりに受けた件については業務妨害罪が適用された。

 チョ・グク元長官はまた、娘チョ・ミン氏のために2009年にソウル大学公益人権法センターのインターン確認書を偽造し、同年釜山市内の某ホテルのインターン確認書を虚偽で発行させた件や、妻が偽造した「東洋大学表彰状」を娘のソウル大学医学専門大学院入試に提出したとして起訴された。チョ・ミン氏が釜山大学医学専門大学院から受け取った奨学金600万ウォン(約63万円)については贈収賄罪が適用された。
(引用ここまで)


 うっわ、そうきたか。
 チョ・グクの妻であるチョン・ギョンシム元トンヤン大教授(二審判決後に辞職)はすでに大法院(最高裁に相当)で有罪判決を受けています
 懲役4年の実刑判決。想定されていたよりもだいぶ重い判決でした。
 すでに収監済み。

 で、これら判決の中ですでにチョ・グクの共犯は事実認定されてます。
 さらにチョ・グクの地裁公判では「押収されたPCに証拠能力はない」とされていたのですが。
 チョン・ギョンシムへの大法院判決では「PCに証拠能力を認める」との判断となっています。

 ムン・ジェイン政権下であってですら、大統領の強力なウリ(我々の意。この場合は仲間意識)であったはずのチョ・グクの妻に対してこれほど厳しい判決が出たのですから。
 ユン政権となったいま、ユン大統領と徹底的に対立していたチョ・グクにどれだけの厳しい判決になるのだろうか……場合によっては罪を認めて刑罰の軽減を狙うなんて方向もあるかな、と思っていたのですね。


 ところが出てきた戦略は「徹底抗戦」でした。
 すでに大法院判決で事実認定されている状況から、チョ・グクは完全に詰んでます。
 できるといえば「自分の責任は小さい」っていうくらいのものかなぁ……と思っていたのですけども。
 まあ、完全に詰みだからこそ全面抗争ってことなのかもしれません。

 すでに娘については高麗大学、釜山大学医学専門大学院への入学が取り消されようとしています。一応、裁判所からは執行停止が認められているので作業は止まっているようですが。
 行政訴訟も検討されているようですが、覆すのは相当に難しいでしょうね。

釜山地裁、チョ・ミンの医専院入学取り消し効力を1審まで停止(東亞日報)

 なんとか裁判を遅らせてイ・ジェミョンが大統領になって、政権からの圧力に期待していたという感じなのでしょうが。
 さすがに進退窮まっている感じがあります。  

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韓国の首都圏で不動産価格下落……韓国人「手持ちのすべてを使って不動産投資したのに2億ウォンも下落した……」

「魂を削ってまでマンションを買ったのに2億落ちました」家主の「涙」(韓国経済新聞・朝鮮語)
首都圏外郭地域住宅価格の下落の勢いが尋常でない。 昨年、激しかった上昇傾向が顔負けするほど下落幅が大きくなっている。 交通改善の期待に昨年、住宅価格の過熱の中心地だった京畿道始興市と華城市は6ヵ月連続の下落が続き、取引価格が直前より数億ウォンずつ離れマンションが続出している。 専門家たちは住宅価格の短期急騰による疲労感と「流動性パーティー」終了によって価格の下落傾向が急速に拡散していると指摘した。 (中略)

始興市のマンション価格は昨年、首都圏広域急行鉄道(GTX)-C路線、新安山線の新設期待で37.26%上がり、全国市・郡・区中義王市(38.56%)に次いで2番目に高い上昇率を記録した。不動産業界の関係者は「住宅価格も相対的に安く、20・30代『ヨンクル族』の関心が集中したところ」とした。

しかし今年入ってからというもの、好感度の高かった新築マンションも価格下落傾向がはっきりしている。始興市ベッゴ洞のハンラビバルディキャンパス3次(1304世帯、2018年竣工)専用面積85㎡は先月10日に6億3000万ウォンで取引された。昨年10月に記録した新高値(8億3000万ウォン)より2億ウォン低い金額だ。
(引用ここまで)


 記事タイトルの「魂を削ってまで」というのは韓国で「ヨンクル」と呼ばれる造語。
 身の回りのすべてを集めてまで不動産に投資する、というような意味で使われます。
 ちなみにさらなる語源は貧乳系女子が「すべての脂肪をかき集めて胸を盛る」ところからきているそうです(いつになっても使えない韓国知識)。

 んで、GTX関連不動産が下落を続けている、というお話。
 以前も話しましたが、GTX - Great Train eXpressは首都圏広域急行鉄道という計画がありまして。
 GTX-A、B、Cがあり、ソウルとベッドタウンを直結する予定なのですが。
 去年から人口が減りはじめた韓国にどんなものがどこまで必要か、という話も出てますね。


 で、前回はGTX-Cがくるということで義王市の土地価格が一気に膨れ上がって、そのままの勢いでしぼんでいったとのニュースをお伝えしましたが。
 それ以外の都市でも同様に不動産価格が下落しつつある、と。
 理由はふたつ。

 まず、ムン・ジェイン政権中にソウルの不動産価格が2倍ともいわれる高騰を見せていました。供給を絞り、政策金利は低いままという状況ならそりゃ価格は上昇するわな……としか言いようがないのですが。
 そのソウルでの高騰の余波で、首都圏まで高騰していたのです。
 あまりにも高くなりすぎた反動が来ています。

 ただ、最大の理由は韓国の政策金利が上昇していること。
 1月、4月、5月にそれぞれ0.25%上昇して、1.75%になっています。アメリカの政策金利に追随しないとキャピタルフライトを引き起こすので躍起になっているのですが。
 まあ、ムン・ジェイン政権の間であった不動産価格高騰はバブルといっても過言じゃなかったので、半分になっても不思議ではないと感じています。
 なんで「不動産価格を下げるのに供給を絞るぞ」とか嬉々としてやっていたのかまったく理由が分からないんだよね……「無能だったから」というのが、理由としては一番分かりやすいんだけども。

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