ヌリ号(KSLV-II)が来る15日、宇宙に再び飛び上がる。ヌリ号は国内研究陣と300社余り企業が生み出した合作品だ。宇宙技術独立を起こすというこだわりの結果物でもある。ヌリ号開発には12年間で1兆9572億ウォンという時間と費用が投入された。これまでヌリ号が残した現場の遺産とその裏面に見えなかった韓国の宇宙分野の宿題を見てみる。 (中略)
宇宙コントロールタワー不在は最近、米国と首脳会談を持つ韓日両国の成果物でも差を示した。韓国は米国と「宇宙探査共同研究」協力だけを公式化したが、日本は月探査と月着陸、月軌道有人宇宙ステーション(ゲートウェイ)協力、小惑星標本分析など具体的な空調に乗り出すことにした。日本は首相が宇宙開発を指揮し、日本航空宇宙開発機構(JAXA)などがこれを裏付けている。 (中略)
ある KAIST宇宙分野教授は「現在、宇宙コントロールタワー議論は政治的問題に漂流している」とし「既存の宇宙分野を担当する公務員は循環保全システムで専門性さえ欠けており、国際協力に限界を示している」と指摘した。 。 (中略)
宇宙コントロールタワーが存在しないという指摘が、ユン・ソクヨル政府は米国航空宇宙局(NASA)をモデルに「韓国版NASA」設立を進めている。しかし、国家的な宇宙ビジョンや哲学なしに地域均衡発展の一環として航空宇宙庁の新設が推進され、懸念が高まっている。現在、過期政府省傘下航空宇宙庁新設が検討されているが、公務員数だけ増やす形態という批判もある。
(引用ここまで)
ヌリ号の打ち上げがあたかも成功するという前提で書かれていて笑ってしまったのですが。
当初、15日に発車を予定していたヌリ号の第2回打ち上げは16日に延期され、さらに延期になりました。
韓国初の国産ロケット センサーに異常発生し打ち上げ延期(聯合ニュース)
センサー異常で原因が分からないということで、発射台から降ろして組み立て棟に戻してばらしてから原因究明。
まあ、1日やそこらで組み立てて発射台に持ってって……というのは無理なので期日不明の延期。
前回の衛星の軌道投入が失敗でも、ムン・ジェインは「素晴らしい成果だ」「優れた成果だ」って強弁していましたが、今回はどのくらいの成功なんでしょうかね?
ま、それはともかく。
以前から書いていますが、韓国の宇宙事業がなんのためなのかがまったく不明。
自国で打ち上げ能力を持つことで、他国の影響を受けることなく衛星を打ち上げられるという話をしていたことがあるのですが。
韓国が年間に打ち上げる衛星なんてふたつくらいがいいところで、そんな頻繁に打ち上げる必要があるわけでもない。
韓国版GPS(実際には韓国版みちびき)を……とか言ってるのもありますが、それもまあ3つあれば朝鮮半島全部が範疇に入るはず。
いうほど衛星打ち上げ需要なんてないのですよ。
信頼性ゼロのロケットに国外から打ち上げ依頼があるわけもなく。
「月探査を」とかもやってますが、月探査してどうするのという疑問には答えられない。
変な空回りするローバーとか作っちゃう。
たとえば日本の小惑星探査については「生命の起源を探る」というような大上段に構えたコンセプトがあります。実際にアミノ酸を見つけ出すことができましたね。
まあ、アミノ酸と生命はイコールではないけど。
安くない事業費を必要とするのですから、そうした説明は必要になると思うのですが。
どこかこう「宇宙強国になる」とかいうぬるい目標だけでここまで来てしまっている。
韓国の宇宙開発はどうあるべきなのか。
どうありたいのか。
どういった方向性で進もうとしているのか。
それを示すことがいっさいできないままロケット打ち上げだけしてもなぁ……という感じですかね。
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