日本の放流する放射能汚染水、韓国の海にどのような影響?…尹政府は回答なし(ハンギョレ)
東京電力は、浄化できないトリチウムは海水を引き込み濃度を排出基準の40分の1未満になるまで薄めて排出することにした。その場合、海水中に入るトリチウムの総量は変わらない。汚染水中のトリチウムの放射能総量は約860兆Bq(ベクレル)と推定される。
これは韓国の原発全体で年間に排出するトリチウムの約4倍を超える量だ。昨年、月城(ウォルソン)原発で流出の物議を醸したトリチウムは、汚染された水産物を通じて人体に入り、有機結合トリチウムに転換されれば、内部被爆を起こすことが知られている。
このように日本が海に放流する汚染水の中の放射性物質が、隣接する韓国にどのような影響を及ぼすのかという質問に、韓国政府は答えを出せずにいる。
韓国政府は22日に関係省庁会議を開き、「原子力研究院と海洋科学技術院がシミュレーションの正確性向上のために(分析)モデルを高度化中であり、日本との二者疎通・協議チャンネルを通じて、安全性の検討に必要な十分な情報提供と原発汚染水の安全な処理のための責任ある対応を持続的に促す計画」だと付け加えた。
結局、放流状況を仮定し影響を分析する上で必要な情報を日本から提供されずにいるだけでなく、情報が提供されてもまともに分析する放射性物質の海洋拡散シミュレーションモデルも完成していないという話だ。
福島原発汚染水の海洋放出影響分析が遅れていることについて、海洋水産部の関係者は「今でもシミュレーション分析をすることはできるが、モデルの正確度が下がる問題点があるため実施していない」として「分析結果を国際社会に発表しても、論理的に対応可能な水準までモデルの正確性を引き上げて実施しようということ」と話した。科学技術情報通信部の関係者は「モデルの高度化は当初計画した日程どおりに推進されている」として「計画どおり終えられれば、年内に最初の分析結果が出せるだろう」と話した。
(引用ここまで・太字引用者)
ちょっと面白い記事だったのでピックアップ。
まず、最初の太字部分。これいいなぁ。
「韓国の原発全体で年間に排出するトリチウムの約4倍を超える量」ですからね。
その「4倍の量」を30年間かけて放出する、ということを書いていない。
あたかも「日本が一気に汚染水を放出する」かのように書いている。
いやぁ、らしいわ。
ハンギョレは韓国の左派紙、その中でも極左紙といっても過言ではないのですが。
当然のようにアンチ原子力であり、再生可能エネルギー推し。
先日も「再生可能エネルギーは安いのだから原子力など打ち棄てろ」とする社説を書いています。
[社説]日増しに安くなる再生可能エネルギー、原発にこだわっている時ではない(ハンギョレ)
問題はベース電力になるかどうかであって、安いかどうかじゃないって話をいつまで経っても理解しようとしない。
というか、不利な部分を語ろうとしていない。
ま、こういう部分は誰しもある部分ですけどね。こうして素人にも看破されてしまうのだから、やめたほうがいいと思いますよ?
「有機結合トリチウムに転換されれば」っていうのも同様で、どのくらいの頻度でどう転換されて、どのくらいの被害が起きるのかって話なんですよね。
あまりにも濃度の高い、かつ大量のトリチウム水を垂れ流した際に魚介類にそうした反応があった、とはされているのですが。
今回の処理水放出はそうした懸念も考慮した上での濃度の調整を行っている。
IAEAがそうした部分を主導しているってことを完全に無視しているんだよな。
まあ、卑怯な記事であるのは間違いない。
あと韓国政府が「処理水放出がどのように影響するかのモデルを構築しているが、まだ精度が欠けるので実施していない」「国際社会に発表しても論理的に対応できるレベルに引き上げてから実施する」とか言ってますが。
そのレベルで発表したら「なんの、影響も、ありませんでした!」ってやらなくちゃいけない。
処理水放出について
「政府と異なる意見を出したから」という理由で処分された原子力研究院の博士がいましたが。
そのレポートは「韓国への影響は微々たるものだ」「許容される基準の3億分の1で無視できる水準」っていうもので。
まあ、そりゃ韓国でこんなレポートを出しちゃったら懲戒されますわ。
個人的には「処理水放出がどのように影響を及ぼすかの詳細モデル」を韓国政府が発表することを楽しみに待っているのですけどね。
いや、真面目な話。
「科学的な立場」に立つのか、それとも「韓国国民の感情に基づいた立場」になるのか。
すごい楽しみなのですよ。
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