「(日本の加害企業の韓国内資産の)『現金化は韓日関係の破綻を意味する』という言説は、被害者を脅してあきらめろと言っているに過ぎない」
日本政府を相手にした戦後補償裁判で被害者側の代理人として長い間活動してきた山本晴太弁護士(69)は、先月26日と28日、二度にわたる本紙との電子メールインタビューで、このように語った。 (中略)
-最高裁判決履行のために加害企業の韓国内資産売却を通じた現金化に対する最終判決を控えている。 日本と韓国政府は「現金化は韓日関係破綻を意味する」という。望ましい解決策は何だろうか。
「『現金化は韓日関係の破綻を意味する』という言説は日本にも韓国にも、そして両国の市民社会にも存在するが、意味がわからない。そもそも『破綻』とは何なのだろうか?ロシアとウクライナのような状態なのか?現金化が実行されたら自衛隊が独島に上陸したり、ソウルをミサイル攻撃する可能性があると本気で思っている人がいるだろうか?逆に、韓国大使が日本の首相に面会もできない現状は友好国の通常の関係から見れば、すでに『破綻』しているとも言える。結局『破綻……』の言説は『これ以上やると大変なことになるぞ』と被害者を脅して、『もういい加減にあきらめろ』と言っているに過ぎない。
日本政府や企業が謝罪も拒否したまま、韓国政府が『破綻を回避するために』という発想で始める『解決策』は必ず失敗する。日本側に謝罪の意思がなく、韓国政府にも被害者中心主義の原則によって解決する意思がないなら、粛々と法的手続(現金化)を進めるしかないのではと思う」
(引用ここまで)
戦後補償裁判を扱ってきた日本の弁護士が「現金化で日韓関係が破綻するなどとする言説は脅しにすぎない」と韓国の左派紙であるハンギョレとのインタビューで発言。
……まあ、そう思うならすべてを放置するよう、韓国政府に提言すればいいんじゃないですかね。
日本側が韓国政府の努力を手伝わないまでも、それなりに日韓外相会談をするなりしているのは「破綻だけは避けたい」と思っているからでしょうよ。
一切、話の通じないムン・ジェイン政権よりは多少なりとも対話が可能だと判断したからこそこうしている。
っていうか、記事中に「韓国大使と日本の首相が面会できない状況は破綻しているも同然」とか言ってますが、すでに外相との面会は行われています。
林外相、韓国大使と初面会(共同通信)
カン・チャンイル前大使とは1年半の任期で1回も外相・首相と面会することはありませんでしたが。
こういう部分でも前政権とはつきあいかたを変えていこうとしているのは確かですね。
先日も書いたように、アメリカ側も主に安保面での日米韓連携をキープせよとの意向があるのは間違いないところ。
米韓外相会談、米韓防衛相会談ともに会談後に「GSOMIA正常化」について言及していた(言及させられていた)のがその傍証ともいえるでしょう。
そういえば、トランプ前大統領が訪韓した時に抱きついたイ・ヨンスさんがペロシ議長の泊まる予定のホテル前で書状を手に待ち構えていたそうですが、裏口から入られて空振りしたそうです。
空港の出迎えもゼロ…ペロシ氏訪問に”塩対応”の韓国政府=ネットには批判続出「外交惨事」(レコードチャイナ)
ペロシ氏はソウル市内のホテルに滞在する。取材陣はホテルの正門前で待機していたが、ペロシ氏一行は裏口から入ったため写真は撮影できず撤収したという。正門前には元慰安婦のイ・ヨンスさんの姿もあった。イさんはペロシ氏に慰安婦問題解決に向けた支援を求める書簡を渡すため待機していたが、会うことはできなかった。
(引用ここまで)
イ氏から「ペロシと面会したい」って言い出したそうですが、ホテルをリークした輩がいるのでしょう。
まあ、これをスルーしたのが日米関係と米韓関係の差ともいえますかね。
個人的には現金化した後の日韓関係を見たくないかと問われれば「とても見たい」と答えざるを得ないのですが。
それは「イ・ジェミョンが大統領になった韓国を見てみたい」のとさほど変わらないんだよなぁ。
見たいけど見たくないというか、現状の東アジア情勢でさらに混沌化する状況を求めていないというか。
頼むからちょっと大人しくしてろ、っていうのが一番近い感情かな。
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