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2022年07月

韓国、去年の合計特殊出生率は0.81とまた世界最悪を更新、さらに今年は0.8すらも割りこむ模様……そこに見えてくる理由とは?

カテゴリ:少子高齢化 コメント:(84)
出生児数10年で新しい23万人減った… 昨年の出産率0.8人も「危うい」(ニューシス・朝鮮語)
韓国の出生児数が昨年26万人台まで落ちた。前年度より減少幅はやや鈍化したが、持続的な下落傾向に反騰はなかった。

10年の間、なんと23万人近く減ったことで、合計出産率も0.8人台(0.81人)を近くに維持したが、歴代最低値を1年ぶりにまた変えた。経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均である1.59人の半分水準に過ぎない圧倒的な最下位だ。 (中略)

1970年100万人(100万7000人)を超えた年間出生児数は、登落を重ねながらも継続的に下落し、2001年には50万人(56万人)台に減った。

以後、2002年から2016年までの15年間で40万人台を維持したが、2017年に30万人台に落ちた後、わずか3年ぶりの2020年には20万人台に落ち着いた。今のような下落傾向であれば、2~3年内に20万人台すら維持できない可能性が高い。
(引用ここまで)


 楽韓Webで何度か書いていますが、人口動態というのは未来予測の中でもっとも確度の高いものとして知られています。
 誕生と死亡、そして移民の流入・流出と扱うべきパラメーターが少ないからなのですが。
 韓国はそうした「確度の高い未来予測」ですらぶち破るほどに出産数が落ちています。

 日本は1970年に高齢化社会、1994年に高齢社会になり、2007年には超高齢社会になりました。
 高齢化社会、高齢社会と超高齢社会はそれぞれ65歳以上の高齢者割合が7パーセント、14パーセント、21パーセントを超えた場合に呼ばれるようになります。
 当時、日本は「高齢化社会から超高齢社会までを36年で駆け抜けた」として話題になったのですが。
 韓国はわずか24年で駆け抜けようとしています。

「超高齢社会」25年に到来 最速ペースで、経済の土台揺らぐ(NNA)

 2025年には人口の21%が65歳以上になろうとしているのですね。
 要するに「高齢者はなかなか死なず、新生児は生まれない」という構造が固定したことによって一気に駆け抜けたと。


 先進国では合計特殊出生率は1.3〜1.6くらいになることが普通です。
 あれだけ移民の多いアメリカですら下落傾向で、去年は1.66とどうにか微増したていど。
 OECDの平均は1.59。

 ところが韓国の合計特殊出生率は0.81で今年、0.8すら割りこむのではないかとされています。
 というかすでに今年の第2四半期は0.75でした。
 韓国の出生数の傾向は年末に行くにしたがって低くなるのでまず間違いなく0.8を割ってくるでしょうね。

 ちなみになぜ年末が低いかというと、学年の区切りが1月だから。
 子供に勉強や体育で少しでも有利にさせてやりたいという気分から1月生まれが多くなるのだそうですよ。

 OECDの平均とここまで乖離している理由は経済問題がきついから、でしょうね。
 引用外ですが特にソウルが低く(0.63)、全体を押し下げていることが分かります。ついで大邱、仁川、釜山も低いそうです。
 つまり、仕事が多いはずの都市部では子育ては無理だと韓国人の多くが判断しているのでしょうね。
 ちなみにもっとも合計特殊出生率が高いのは世宗市の1.28人。
 世宗市は公務員が多いことから経済的に安定しているため……という理由が見えてきます。

 なんというか……きつい社会だわ。
 本当に「韓国人に生まれなくてよかった」ってヤツですね。

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大統領室移転で空き家になった旧大統領府でグラビア撮影→左派「とんでもない! ユン政権は威厳をどう考えている!」と炎上させようとするものの……

韓国旧大統領府で横たわるハン・ヘジンの破格グラビアに…文化財庁「慎重期する」(中央日報)
国民に開放された青瓦台(チョンワデ、旧大統領府)で最近あるファッショングラビアの撮影が行われ議論が起きたこと受け、文化財庁は23日に今後は撮影場所に対する許可基準を厳格に適用すると釈明した。

前日に青瓦台で行われたヴォーグ・コリア9月号のグラビア撮影ではモデルのハン・ヘジン、キム・ウォンギョン、キム・ソンヒらが韓服をはじめとしたさまざまな衣装を着て青瓦台本館、迎賓館、常春斎などで撮影した。当時ハン・ヘジンは派手なピンクのドレスを着ていすの上で横たわるポーズを取った。

一部では青瓦台をファッショングラビア撮影地とし使うこと冷たい視線を送った。海外の大統領や首相など国賓が訪問した際に公演と晩餐など公式行事を行った迎賓館で横になって撮影された写真などが問題になったのだ。卓賢民(タク・ヒョンミン)元青瓦台儀典秘書官は22日にフェイスブックで「国の品格が落ちた」として猛批判した。
(引用ここまで)


 ユン・ソンニョル大統領は青瓦台を使わず、龍山にある国防部に大統領室を移転させたのですね。
 野党側は「安全や機密をどう考えているのだ」等々、非難囂々だったのですが。
 (ムン・ジェインも同じことを公約として掲げてたものの実現できなかったこともあって)

 あっさりと実行してしまい、青瓦台は空っぽになってしまいまして。
 「国民にお返しする」として韓国国民が自由に入れる場所になったのですね。
 で、VOGUE KOREAが「青瓦台を舞台に撮影をしたい」と申請して許可され、グラビア撮影がされたのでそうですよ。



 ぱっと見、それほど悪いグラビアでもないと思いますが。
 左派からは「威厳というものをどう思っている」といった感じでぼっこぼこに殴られています。
 上のYouTube動画のコメントでもけっこうな殴られ具合。


 まあ、ニュースとか見てもいうほどコメント数自体ついていないのですが。
 それでも文化財庁は「これからは自重する」とコメント。
 韓国文化的にはちょっとやりすぎたかな、とも感じられるのでこれで収束するかな……と思ったのですが。

 前政権の大統領府儀典秘書官だった人物が「このファッショングラビアに採用されている服には日本人デザイナーのものがある!」と燃料投下。

タク・ヒョンミン「靑韓服グラビアに日本のデザイナー作品も含む」(YTN・朝鮮語)

 ちなみにこの燃料投下をしたのは「日本の検査キットはデルタ変異体を検出できないから、見た目の感染者が減っている」とか言っていたキム・オジュンのニュース工場というラジオ番組でのこと。
 この番組自体が左派のたまり場になっているので、そういう話が出ても当然。

 ま、日本でも同様ですが左派は保守のやることがひとつ残らず気に入らない。
 ちょっとでも隙があれば殴りつける、というのが韓国社会の基本になっているということが分かると思います。
 分断社会っすな。

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ユン・ソンニョル政権、前政権のワクチン導入の遅れや脱原発運動について監査を行うと発表……ちょっと面白そうかも?

文在寅政権の脱原発とワクチン導入遅延を監査へ(中央日報)
監査院が23日、内部での激論の末に文在寅(ムン・ジェイン)政権の再生可能エネルギー(脱原発)事業推進実態とコロナ禍初期のワクチン導入遅延、統計庁の家計動向調査関連統計操作をめぐる議論などに対する特定懸案監査を下半期の監査運営計画に追加で盛り込んだ。前政権を狙った強力な監査の意志を示したものと評価される。監査院は18日と23日の2度の監査委員会議を経てこうした内容を盛り込んだ「2022年下半期監査運営計画」を発表した。

発表内容には先月に崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長が国会業務報告で年内の監査計画を明らかにした高位公職者犯罪捜査処と、大統領選挙当時のずさんな投票用紙管理をめぐる議論と関連して予備監査を受ける中央選挙管理委員会も下半期の定期監査対象に追加で含まれた。

高位公職者犯罪捜査処が監査院の監査を受けるのは昨年発足してから初めてだ。 (中略)

コロナ禍初期のワクチン導入遅延と関連した「感染症対応体系分析」の監査も監査委員内で意見対立があったという。新型コロナウイルス感染再拡大状況のためだ。監査院関係者は「感染症対応監査は下半期の監査に含むがコロナ禍の状況によって最終実施の可否を決めることにした」と話した。
(引用ここまで)


 おっと、けっこう核心をついてきますね。
 先日、月城原発廃炉、および北朝鮮漁師強制送還事件について大統領記録館を検察が家宅捜索したとのニュースがありました。
 このふたつは完全に違法行為で検察が入っても当然のもの。

 ついで国の監査事業としてワクチン導入と再生可能エネルギー導入、反原発政策についても監査を行うと発表。
 ムン・ジェイン政権の闇は全部暴いていくぞ、という勢いですね。
 ただまあ、ワクチン導入についてはそれほどの問題はないと思うのですよ。
 当時のムン・ジェイン政権がワクチン導入についてそこまで無能だったかというと、そこまででもないとは思います。

 一応、K防疫で初期株はそれなりに抑えられていましたし。
 その成果もあって、どちらにせよワクチン導入は遅れていたでしょう。製薬会社から優先的には廻してもらえなかったと思われます。
 日本も東京オリンピックがなかったら相当に遅れていたんじゃないでしょうかね。


 ただ、導入が遅れたことについて「副反応を1、2ヶ月ほど見守ることができる」とか言い出したのはさすがに苦笑しましたが。
 それ以外にもソウル大学教授による「ワクチン導入を急ぐべきと提言したら大統領府の参謀に制止された」との証言もありますし。
 「K防疫の成功で先進国になったのだ」という自尊心からの遅れは確かにあったとは思われます。

 とはいえ、韓国政府が最大級に急いだところでワクチンの早期導入ができたか……といったら難しかったんじゃないですかね。
 いや、ムン・ジェインやその政権が無能だったことに間違いはありませんが。
 最大限早くできてもmRNAワクチンについては1ヶ月とかじゃなかったかなぁ。

 まあ、「これまでのファイザーとの契約では7〜9月期の導入だったが、1四半期分早く導入することに成功した!」って豪語しておきながら、実際には6月に11万回分しかもらえなかったなんてのは完全に失敗事例だとは思いますし。
 ムン政権の拙さが招いたことであるとは思いますが。
 監査が入ってもそれほどの劇的な事実は明かされないんじゃないでしょうか。
 せいぜいが「ワクチンに対して積極的とはいえなかった」くらいが関の山ではないでしょうかね。

 個人的には再生可能エネルギー導入、特に渡り鳥の糞でミリほども発電できなくなった干拓地メガソーラーについては面白い話があるんじゃないかと期待してはいます。

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楽韓さん、本日の動向 - Kindleの大規模セールが25日まで、あと日経のダメ記事を晒す

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 ちょっと呆れた記事があったので晒しあげるわ。

コロナに打ち勝った国と負け続ける国(日経新聞)

 日経の「上級」論説委員の大林尚氏によるコラム。

・日本は2年半、コロナに負け続けた
・イギリスは「コロナなどなかった国」に見える
・イギリスは医療崩壊とは無縁だった
・イギリスは二価ワクチンを推進しているのに日本ときたら……

 いやぁ……ひどい。

 Kindle本夏のビッグセールが明日まで。
 脳科学者として一線級の池谷教授による著作が2冊対象になってます。
 なんかの連載をまとめたものだったはず。比較的楽に読めるコラムっぽいものなので、さらっと読み物として読んでしまうのがよいと思います。それでも論文ベースの知見が増えますよ。



 あとこのセールでよく出たのがほったらかし投資と地政学の2冊。
 ほったらかし投資 3版は積み立て投資をするつもりがあるなら読んでおいたほうがよいですね。

全面改訂 第3版 ほったらかし投資術 (朝日新書)
水瀬 ケンイチ
朝日新聞出版
2022-03-11

地政学 ―地理と戦略―
ジェフリー・スローン
五月書房新社
2022-03-07


 早川書房のセールでは前にも勧めた国家はなぜ衰退するのかが対象でしたね。
 豊かさを謳歌できる国と貧しい国ではなにが異なるのか、といった主題を語っている本。「なぜ衰退するのか」は直訳すぎる感じ。
 あと買ったのは偉大なる失敗 天才科学者たちはどう間違えたのか。我ながら科学コラム好きよね。
 こちらのセールも明日まで。


偉大なる失敗 天才科学者たちはどう間違えたか
マリオ リヴィオ
早川書房
2015-02-27


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 今日のKindle日替りセールからのピックアップこちら。