韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は2日、南西部の光州市で日本による植民地時代の徴用被害者の李春植(イ・チュンシク)さん、梁錦徳(ヤン・クムドク)さんとそれぞれ面会し、「責任を持って(賠償)問題を早期に解決するよう最善の努力を尽くす」と日本企業による賠償を巡る問題を早期に解決する意思を明らかにした。
ただ外交部が同問題の解決に向けた外交努力を説明するために大法院(最高裁)に提出し、被害者側から「日本企業の資産売却に関する判断の先送りを要請したもの」と批判された意見書については、撤回しない意向を表明するなど、これまでの立場を維持する姿勢を示し、被害者側の反発を招いた。 (中略)
朴氏は記者団に対し、被害者側から激しい反発を買った外交部の「意見書」について、「官民協議会を通じて集めた意見や、韓日間の交渉を参考にして正当に裁判所に送ったもの」とし、「撤回するつもりはない」と述べた。
そのうえで「裁判所の決定に影響を与えたり、関与しようとしたりするものではない」と付け加えた。 (中略)
支援団体側は「(意見書の提出に関する)一言の謝罪もなく被害者の手を握るのは非常に遺憾だ」とし、激しく反発した。
また「(決定を遅らせる)意図がなかったとすれば、裁判所が要請してもいない意見書をなぜ提出したのか」とし、「外交部の意見書は崖に立っている被害者を突き落とすもの」と非難した。
(引用ここまで)
パク・ジン外交部長官が徴用工裁判の原告と面会。
これができるというだけでも、それなりに信頼できます。
なにしろムン・ジェイン政権は「原告側の意向が一番大事だ」とか「現金化は望ましくない」とか言いながら、こうした解決に多少なりともつながる動きはひとつも見せませんでしたからね。
ちなみに原告に会った際にクンジョル(もっとも礼儀正しいとされる挨拶)をしてました。
ムン・ジェインは徹底してええかっこしいだったので、こういうシーンを撮られるのがいやだったっていうのもあるんだろうなぁ。
泥臭さを厭う人間であるのは間違いなかったですよ。
その一方で裁判所に提出した「現在、日本と外交的努力を行っている」とする意見書については撤回する意思はないときっちり説明。
違法でもなんでもないものですからね。当然といえば当然。
さて、その一方で現金化の可否を巡る再抗告について判断を下す予定だった大法官(最高裁判所裁判官)は退任しまして。
4日までの任期ということでしたが、土日になるのでそりゃ今日の退任になりますわな。
再抗告の案件は他の大法官に引き継がれることになりました。
日本企業の資産現金化 担当判事の退官で判断先送りか=韓国(聯合ニュース)
ま、19日の時点で棄却の判断を出さなかったのですから審理継続を選択した、ということでしょう。
ただ、それでも猶予は最大で数ヶ月じゃないかと思われます。
パク・クネ政権時代のように5年も音沙汰なしとかは無理でしょうね、さすがに。
さて、どんな結末になることやら。
現状のユン政権にとっては現金化で日韓関係破滅、韓国国内で解決することで支持率低下、どちらを選んでも茨の道。
最終判断まで年内くらい、と見ておけばいい感じですかね。
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