韓国政府の立場や韓国銀行の説明は間違っていない。だが最近のウォン下落傾向が市場に及ぼす影響は恐怖そのものだ。金融市場は言うまでもなく、原材料や中間財を輸入しなくてはならない企業の先物為替(一定の相場でドルや元などを売買)の問い合わせが増加している。輸入物価が高騰しインフレも終わりが見えない。恐怖が拡散すれば理性がまひする。冷徹な判断や事実を見る努力の代わりにひとまず他の人たちと同じ行動をしてこそ安心感を得られるためだ。こうした状況ではどうということもなかったような小さな火種で経済全体が混乱に陥ることがある。 (中略)
韓米通貨スワップのようなもう少し確実なものが必要だ。「現状況で通貨スワップでドル高を防げるというのは誤解」(李昌ヨン韓国銀行総裁)だとしても、過去の事例を振り返れば少なくとも最悪の状況で安全弁の役割はできる場合があるので政府は主要国との通貨スワップ締結に積極的に出なければならない。
5月21日の韓米首脳会談の際に発表した「通貨協力体系構築」もそろそろ具体的な何かを出さなければならない時期だ。当時韓米首脳が「両国は秩序正しくしっかり作動する外国為替市場に向けさらに緊密に協議していく」と発表し、通貨スワップよりさらに確実な保険という評価が多かったが、4カ月が過ぎようとしているのに知らせがない。
(引用ここまで)
1ドル=1400ウォン時代が到来しそうになって、またぞろ韓国メディアが「米韓通貨スワップ協定を!」と騒ぎ出しています。
東亞日報に至っては社説まで出してますね。
[社説]1400ウォンも危険な為替レート… 韓米通貨スワップを実現する(東亞日報・朝鮮語)
7月時点でも同様に韓国メディアがこぞって社説を出していましたっけ。
こちらは1ドル=1300ウォンを超そうかというタイミングでしたね。
要するに100ウォン分、ウォン安になる度にパニックがひどくなっていくという感じ。
当時はイエレン財務長官が訪韓した直後で「これで通貨スワップ協定は万全!」みたいな勢いのあった時でした。
「常設スワップは要求しすぎなので、それに準じるくらいのものにしてもらおう」とか言っていた頃でしたね。
「バイデン大統領が日本よりも先に韓国に来た!」って言ってた頃でもあります。
で、この中央日報のコラムでも「米韓首脳会談の共同声明で『外国為替市場に向けて緊密に協議する』という文言があったのになにも知らせがない」って例のアレを言ってますが。
協議したところでなにか解法が出るともかぎらんしなぁ。
日韓でも局長級会議とかありますが「競技は継続しよう」でいつも終わってます。
同様に米韓でも協議があっても不思議はないのです。
それで成果が出るかどうかは別ですし。
韓国としてももう背に腹は代えられないくらいの勢いなのでしょう。
2017年の終わり頃にカン・ギョンファ外交部長官が「慰○婦合意を破棄する」というムン・ジェイン政権の意向を持って訪日していたことがあるのですが。
そんな話を持ってきた日韓外相会談ですら通貨スワップ協定とハイレベル経済協議の再開を要求してきたほどですから。
ハードカレンシーとの通貨スワップ協定をどれほど欲しがっているのか、よく理解できるのではないかと。
基本、詰んでるんだよなぁ。ムン・ジェイン政権のやってきたことでアメリカから韓国への信頼はゼロどころかマイナスにまで落ちこんでいる状況。
まずゼロに戻すことが先決なのに、それすらまともにできていない。
正直、ペロシ議長を冷遇したことは致命的だったと思いますよ。
日韓首脳会談はまずないでしょうが、いまだに米韓首脳会談の具体的な日時すら発表できずにいるのはそういうことですからね。
アメリカの不信感はいまだに覆っていないのです。
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